シャンティ・フーラのブログ

アーカイブ: 連載と寄稿

Vol.55 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~電気工事(2)~


Vol.54からの続きです。

3.室内の電気工事

天井を作って照明用の差し込み口を作ったり、複数の間仕切り壁にスイッチやコンセントをつけたり、電気工事はたくさんあるのですが、間仕切り壁を作るたびに何度も電気屋さんへ依頼するわけにはいかないので、電気工事は施工前から悩みの種でした。

しばらくの間、室内の電気工事が決まらない状態でしたが、手伝いにきてくれた夫の友人(電気のプロ!)が、室内の電気工事の一部を協力してくれました。
また、夫も電気工事士の資格を取り、多くの電気工事を自分で行いました。これはコストダウンにつながりました。

コンセントやスイッチの位置は、設計時に考えていました。

夫とともに何度も行動を想像し、動線の予測をしました。そのおかげで、失敗はほとんどありませんでした。

ログ材にコンセントやスイッチをつける場合、電気配線図を確認して、電気線の位置にドリルで穴を開けると、ログの中に電気線用の通し穴が出てきます。ここに電気線が通ります。

(木材加工会社でログ材をプレカットしてもらう時に、通し穴は開けてもらっていました。)

1本の電気線だと楽々 通りますが、数本の電気線、LANケーブル、テレビ線が通る箇所は、通りにくくて大変でした。

また、コンセントやスイッチをつけるために、ログ材を鑿(のみ)を使って四角にくり抜くのは時間がかかりました。

我が家は間仕切り壁が多くあったので、できる限り 電気線はこの壁の中を通すように考えていました。 ログは構造材も兼ねているので、なるべく通し穴を開けたくなかったことと、施工が大変なためです。

間仕切り壁へのコンセントやスイッチの取り付けは、電気線を通し、ボックスを取り付け、板を張り、電気工事を行います。

電気線は天井や床下から出しておく

コンセントボックス・スイッチボックスを柱に固定して…

間仕切り壁用の板をくり抜いて…

板を張る!
あとは電気工事をすればOK!

間仕切り壁であれば、建築中にコンセントを増減したり、スイッチの位置を変えることもできます!

パソコンをつなぐ予定の場所では、アース端子付きコンセントにしました。

黒い線はLANケーブル

アースが余分な電気を逃がしてくれ、パソコンからの電場の値がゼロに近くなるそうです。

また、LANケーブルも出しておきました。
分電盤の横に室内LAN用のルーターを設置する予定で考え、電気線と同じように、天井の内側や床下にLANケーブルを準備していました。

引越し前に照明や各部屋のコンセントをつける時間がとれなかったので、引越し後もしばらくは工事用の照明と延長コードで生活しました。

1部屋ずつ照明がついていき、コンセントが各部屋にでき、どんどん生活が便利になっていき、電気のありがたみを感じました。

なお、電気線や必要な部品は、ほとんどをネットで購入しました。

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.54 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~電気工事(1)~


Vol.53からの続きです。

1.電信柱〜分電盤までの配線

電気工事は、道路に建てられている電信柱から電気を引き込むことから始まりました。
電気とインターネット用回線は、敷地のすぐ近くまで来ていました。

電信柱から自宅へ引き込む電線(分電盤につながるもの)は、最短距離でつなぐことを電気屋さんに勧められました。

そうすれば個人宅内の電気線が短くなるため、施主の費用負担が少なくてすみます。

電気屋さんオススメの配線
(左)横から見た図 (右)上から見た図
青い電気線は電力会社負担/ピンクの電気線は自己負担

しかしそのように電気線をつなぐと、我が家の場合は、常に電気が流れている電気線が寝室やリビングを横断して分電盤へ接続することになります。そのため、家から少し離れたところに電気線を埋め込むことにしました。

敷地内に引込みポール(小さな電信柱)を立て(もちろん自費)、この引込みポールに電気メーターのボックスをつけ、そこから地下配線にしたのです。

実際の配線
(左)横から見た図 (右)上から見た図


インターネット回線も、引込みポールに接続し、電気線と同様に地下配線にしました。

引込みポールと電気メーターボックス

なお、地下配線は 美観のために行う場合が多いようです。

2.電信柱〜分電盤までの電気工事

引込みポールと電気メーターの設置、それから電気メーターから室内の分電盤への電気線の接続は、電力会社指定の電気屋さんに依頼しました。

事前に電気屋さんと地下配線の位置を打ち合わせしました。
その後「自分が希望するところに電気線を通してほしいから」と、夫は数時間かけて電気線を通す溝を掘っていました。
(工事日、電気屋さんは溝掘り作業がなくて「これは助かる!」と喜ばれました。)

メーターボックスと分電盤をつなぐ電気線

分電盤を設置したのは、トイレと洗面所の間の間仕切り壁です。
外からの電気線は、洗面所の基礎部分から通しました。

メーターボックスと分電盤をつなぐ電気線

無数にある電気線を見ていると、屋内配線も気をつけた方がいいなぁと感じました。

間仕切り壁を張る前の 分電盤の裏面
間仕切り壁の中は、電気線がいっぱい!

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Vol.53 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~間仕切り壁~


Vol.52からの続きです。

1.間仕切り壁

ログハウスの部屋と部屋を区切る壁は、
ログ材の壁と、造作した間仕切り壁の2種類があります。

我が家の場合は、大きめの部屋はログ材で囲まれていますが、洗面所とトイレ、納戸、私の仕事部屋などの1〜3畳以内の個室は、間仕切り壁で区切っています。

2.間仕切り壁の造作

造作壁を作るために、最初に柱と間柱で骨組みを作ります。

ログハウスはセトリング(ログ材の乾燥による収縮などによって、ログ壁が徐々に下がってくる現象)があるので、壁や天井に柱を固定できません。
そのため、この柱は床の土台に固定します。

もう1つ、セトリング対策の一工夫!
ログ壁に固定したい柱には、切り込みをいれます。

その切り込みにコーチボルトを入れてとめます。
これでセトリングによってログ壁が下がってきても、柱がその影響を受けずスライドできるようになります。

柱が垂直に立っているかは、下げ振りという糸に重しをつけて垂直確認をする道具を使います。 しばらく下げ振りをつかっていましたが、途中から 糸の固定が不要で、水平・垂直が一度にわかる水平器を購入して確認しました。

骨組みができたら、板張りです!板は、杉材です。

この板は、薄くて軽く、施工も楽!
指定の長さにカットしたら、それをどんどん張っていくだけです!
1日でかなりの量が張れるので、変化が見えやすくて楽しい作業でした。

一面に板が張れたら、反対側に羊毛の断熱材を入れます。

そして、断熱材を隠すように杉板を張ったら、間仕切り壁の完成です!

とはいえ、我が家はまだまだ未完成部分が多く、間仕切り壁が仕上がっていない箇所がいくつかあります。

リビングの大きな間仕切り壁は、杉板を貼るのではなく珪藻土を塗ることを考えていたり、壁の中にステンドグラスかガラスブロックを入れて明かりとりをすることなど、住んでいるといろいろなアイデアがでてきて、今もなお(!) 未完成の状態も楽しんでいます。

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Vol.52 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~室内塗装~


Vol.51からの続きです。

1.室内の壁の塗装

ログハウスの室内は、塗装をしなくても大丈夫と聞いたことがあります。

建築中に訪れた築20年ほどのログハウスのレストランでは、1度もなにかを塗ったことがなく、たまに壁面のログをモップで拭くくらいと教えてもらいましたが、飴色のいい色になっていました。その感じもよかったです!

ヨーロッパなどから輸入するパイン材のログハウスの写真は、木目や節もかわいらしい感じがしますが、我が家のログは杉材で木目が和風っぽくて、節が濃く目立っていました。

北欧テイストが好きなので、木目の透けるオイル塗装を使って室内のログ壁をうっすらと白くすることにしました。木材の保護にもつながります。

塗装の前に、ログ材の表面を電動サンダーで磨きました。
機械にサンドペーパーを取り付けて1本1本のログ材を磨いていきます。平な面だけでなく、ログの溝も綺麗にします。

サンドペーパーは、240番という目が細かいものを使いました。

綺麗に機械でカットされたログ材でも、触ってみるとざらっとした感触の箇所がありますがサンダーをかけると手触りが随分よくなりました。

さらにログ材は至る所に雨の筋ができていたり一部が黒ずんでいましたが、これらも綺麗になりました!

サンダーをかける前

少し手間をかけるだけで、汚れや日焼けで色が変わっていたログ材が、積んだ直後の美しさに蘇りました。木材って、すごいです。

サンダーをかけた後

2.角の面取り

室内のノッチ部分(ログ材が交差しているところ)の角が直角になっていたので、角をとる”面取り”をしました。ここでも活躍したのが、電動サンダーでした。

角ばっていたログ材が、優しい手触りになりました。

3.塗装

サンダーをかけた後は、多量の木の粉が舞い上がるので、布できれいに拭き取ります。
面倒でも抜き取らなければ、塗料と粉が混ざって、仕上がりが汚くなってしまいます。

ここまで行って、ようやく塗装です!
塗料は、床と同じ「リボス」という天然素材で作られたものを選びました。

はじめてオイル塗料を塗りましたが、それまで使っていた木目が見えなくなる水性塗料と比べて「全然色がつかない!!」と感じていました。

オイルの塗料は少し時間を置いたら布で拭き取るのですが、色がついた感じがしなくて、何度も塗ったりふき取ったり繰り返しがんばっていました。

何度も重ね塗りを繰り返したところ

◆ ちょっと失敗!

しばらくしてわかったのは、オイル塗料がうまく浸透しないのは、気温が低すぎるためでした。
作業を行なった時期は、1年でもっとも寒いとき!
昼間の室温が5度前後(当時、まだ塞いでいない天井から風がビュービュー入っていたため!)で、夜間は0度以下になるようでした。

オイル塗料を塗る時には、その部屋でストーブをつけて室温を上げて塗っていたので大丈夫と思っていたのですが、 寒い冬の時期は乾燥時間がかかるため、夜間に冷え込む環境ではダメだったようです。

寒すぎる時期に塗装をして、洗面所の一部は少しムラができてしまいました。
オイルがしっかりと染み込んだところは、サンダーをかけてもムラが残りました。

少し気温が高くなってから室内塗装をすると、まったく問題がなくなって、綺麗に塗れました。
「2回塗り」が推奨の塗料だったので、ほとんどの部屋は2回塗りしました。

なお、キッチンとダイニングだけは、白いオイル塗料を塗った後に、水や油に強い透明の塗料も塗りました。

室内のすべての壁を塗ったので時間はかかりましたが、白っぽくなった壁はインテリアが馴染みやすく、気に入っています!

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Vol.51 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~天井張り(2)~


Vol.50からの続きです。

3.天井板の張り付け

取り付ける天井材を卓上丸ノコで必要な長さにカットしてから張り付けます。

板の長さは4m近くあるので、ふたりが左右に分かれ、ビスで留めていきます。
床と同様に、板の凸の部分をビスで止め、次の板の凹で接合します。ビスが見えない施工方法です。

インパクトドライバーで上に向かってビスを留めたり、長時間 手を上げているので、すぐに疲れる!足場の上での作業のため、頻繁に休憩をとりながら行いました。

天井に照明を吊るす箇所には、電気線を出すための穴を開け、線を通しました。

ふたりで3日間かけて、一部屋分の天井を仕上げました!

床と天井がついて、このログにはじめてできたお部屋!
このときは、ちょっとした達成感がありました!

◆ 熱が逃げない?!暖かいログハウス

最初に床と天井ができた部屋を、作業時の休憩部屋としました。
もっとも寒い時期だったので、部屋の出入り口にはビニールのシートを取り付けました。

暖をとれて昼食などを温めて食べられるように、この部屋でストーブを焚きました!
それまで寒い中で休憩していたので、嬉しい空間でした。

はじめてストーブをつけた日はびっくりしました!
ストーブを切った数時間後にその部屋に戻ると、まだ部屋が暖かい!!

その理由は、ログハウスの雑誌の中に書かれていました。

『ログ自体、熱伝導率が小さく蓄熱性があるので、一度温まったログは冷めにくく少しずつ放熱をしてくれます。だから、冷える朝でもログハウスの中は暖かいです。』(ログハウスマガジン2016年1月号 p.31より引用)

「ログハウスは暖かい」と聞いていましたが、実際に体感して、改めてログの良さを感じました!

なお、職人のご兄弟が応援に来てくださったので、私たちがやっていなかった部屋の天井を張ってもらいました。私たち夫婦の2〜3倍の速さで仕上げられて、さすがでした!

4.塗装

そして、またまた塗装です!
天井板に色をつけるため、張る前の板を塗装しました。

玄関、リビング、キッチン、トイレなどは、板の木目が透けない白の塗料にしました。

寝室は無塗装とし、壁・床・天井がすべてが杉材の部屋は、山小屋風になりました!
将来、ベッドをやめて、和室にしようと検討していますが、和室にしてもあいそうです!

夫の仕事部屋は壁と兼用の塗料で、濃いめの茶色を塗りました。集中力が高まりそうな感じで、来客の男性陣には人気でした。

天井板の塗装も200枚近くありました。
ほぼ全ての板を2〜3回塗り終わった時、どうしても仕上がりが気に入らず……、塗料を変えて塗り直しました。結局、1枚の板につき、4〜5回塗ったので、非常に時間がかかりました。

仕上げ前

板を天井に張った後、仕上げ塗りをしていたら塗料の残量がギリギリになってしまい、若干 色ムラができました。これも、アンティークっぽいというか、手作りっぽいというか、いい感じ!と思っています!

仕上げ後

なお、照明の電気工事やスピーカーの取り付けは、引越し前は時間が取れず、少しの間 工事用の投光器で生活をして、引越し後にゆっくりと工事を行いました。

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