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辺野古訴訟:最高裁が沖縄県の上告を棄却 〜 沖縄防衛局と国交相の異常な行政不服審査法の濫用を認めてしまった

 安倍政権のヘドロがまた一つ、沖縄県が国を訴えた裁判で、26日最高裁は県側の上告を棄却しました。
2018年に沖縄県は、埋め立て予定地域に軟弱地盤が見つかったことを根拠に埋め立て承認を撤回しました。ところが沖縄防衛局は行政不服審査法を持ち出して審査請求を申し立て、当時の石井国交相が撤回を取り消すというヤラセ芝居のような裁決をしました。当然、沖縄県はこのような裁決は「制度の濫用」だとして違法を訴えていました。今回の最高裁判決により沖縄県の敗訴が確定です。
 玉城知事や屋良ともひろ衆院議員は、この判断は沖縄県の敗北ではなく、地方自治の敗北と語っています。もっと言えば、法治の敗北でもありました。こんな明らかな横暴判決が出るのが安倍政権スタンダードだ。屋良議員は2/5の衆院予算委員会で良い質問をされていました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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辺野古移設、沖縄県の敗訴確定 最高裁、国手続き「違法なし」
引用元)
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、沖縄県による埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決は違法だとして、県が裁決の取り消しを求めた訴訟の上告審判決で最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は26日、県側の上告を棄却し、県敗訴が確定した。(中略)

 (中略)沖縄県の玉城デニー知事は「民主主義の土台となる地方自治の理念に反し、将来の国と地方公共団体の在り方に禍根を残す」と述べた。
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辺野古移設、沖縄県の敗訴確定
引用元)

(前略)民主主義の土台となる地方自治の理念に反するものであり、将来の国と地方公共団体のあり方に禍根を残すものであると憂慮している」(玉城 沖縄県知事)

 菅官房長官は、工事をさらに進めるべく軟弱地盤の改良工事を盛り込んだ設計変更の申請を急ぐ考えを示しました。
「できるだけ早く変更承認申請を行うべく、防衛局において検討が進められている」(菅 官房長官)

 辺野古移設をめぐっては、県の埋め立て承認撤回は適法であり、それを取り消した国の裁決は違法だとして、県が国を訴えた「抗告訴訟」も進行中です。(27日04:12)

12日衆院本会議で「コロナ特措法」が可決されるまでの重い1日 〜 罷免に値する森法務大臣の度重なる国会破壊発言にもかかわらず「厳重注意」のみ

 黒川検事長定年延長問題、そしてコロナ特措法の緊急事態宣言など安倍政権の独裁が今まさに実現しようとしている中、これら本来のテーマすら見えなくなるほど異常な発言と態度で波状攻撃のように国会を混乱させた森法務大臣です。3/9参院予算委員会で、小西ひろゆき議員が重要な質問をしていました。昨年11月に法務省は勤務延長の条文の「無い」法案で内閣法制局審査を終えていたというのです。ところが今年1月に急に勤務延長が可能になる「黒川法案」が捏造され組み込まれました。この恐るべき事実を追求していた時に飛び出したのが、森法相の「311で検察官が逃げた」という驚愕の答弁でした。小西議員は本来の質問の重大性を取り、そこは追求を控えたのでした。しかしその夜のNHKニュースは小西議員の質疑を隠蔽する、それこそフェイクニュースにしていました。
 さて、3/11衆院法務委員会で12日も取り上げた山尾しおり議員の動画「どのような社会情勢の変化があって勤務延長の解釈を変えたのか、その事情は何か」という問いに対する答弁として森法相が「例えば」として311での福島の検察官が住民を差し置いて逃げ、その際、十数人を理由もなく釈放したと検察を愚弄するような発言をしたことを取り上げ、「それは事実か」と改めて問い質しました。森法相は何度も「事実だ」と答えました。最初のツイートは、その時のあまりの、あり得ない答弁にさすがの山尾議員も驚きを隠せない様子です。
 さらに続く3/11の参院予算委員会で石橋通宏議員も重ねて「これは政府の統一見解か」と厳しく問いました。そこで森法相は卑怯な言い逃れをしました。「事実だと言ったのは、検察官が逃げたことではなく、9日に答弁したことが事実だった」と呆れる虚偽答弁を重ねたのでした。この国会蔑視の発言に「物言い」が入り審議がストップしました。
 通常、審議にクレームが入るときは質問者の時間を奪わないために「速記を止める」こととなり、音声もミュートされます。ところがどうしたことか、この時は速記が止められず、蓮舫議員の委員長への訴えが国民にバッチリ聞こえてしまいました。国会中継では見えてこない、リアルな森法相のダメダメぶりが可視化されてしまいました。2つ目のツイート動画、必聴です。さすがの金子委員長もこれはマズイと思ったか審議を打ち切り、休憩に入りました。ここでも国会審議を破壊した森法相。
 12日の動きは濃かったです。森法相の前代未聞の答弁に対して野党は抗議の審議拒否をしました。その時、野党議員が集まる代議士会で、発言を求められた山尾しおり議員は、緊急事態宣言の危険性を最後まで訴えました。「皆さんに反対しろとは言いません」とした上で、党の方針に反しても、圧倒的多数の与党を前にしても「与党を説得し、国民を説得し、頑張って修正を勝ち取ろうと努力をし、どうしてもおかしなものには反対をして問題点を今と未来に残すのが野党議員の大事な仕事だと思う」と述べました。
 12日午後、本会議でコロナ特措法は可決されました。
そして森法務大臣は「よくやった」と言うことか、厳重注意のみでした。
 今後、自由な選挙が私たちに残されていたら、自分たちの代表である議員を選ぶ時は党や組織ではなく、議員一人一人をしっかり見極めようと思います。
(まのじ)
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配信元)

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26日「黒川定年延長問題」枝野議員、玉木議員、藤野議員の連続追求にウソと弁解しかない森法相、ついに法務省は戦前の明治憲法下の法律まで持ち出して辻褄合わせ

 あまりにも内閣の崩壊が凄まじく、ここは「先進国」日本なのかと疑います。
26日の衆院予算委員会は、とても人間同士の議論ではなく、魑魅魍魎を相手に虚しい戦いを強いられているような苦痛を感じました。安倍政権がなんとしても「桜封じ」で番犬・黒川弘務氏の定年延長をさせたいがために、ついに明治帝政下の法まで持ち出す事態になっています。そして国会の場を職権で歪める棚橋委員長の暴挙があとを絶ちません。ホラーです。
 この日、枝野幸男議員、玉木雄一郎議員、藤野保史議員の三人が連続して質問に立ち、黒川定年問題を次々と追求しました。森法相が枝野議員に対して最初に放ったひと言に凍りつきました。「ぜひ、シナリオではなくファクトの積み上げでご議論させていただきたい」とヌケヌケと言ったのでした。日本語が通じていない!野党がこれまでどれほどファクトを積み重ねて質問しているのか気づいてなかったのか?我が国の法務大臣は。会場は怒号。なだめる委員長と素知らぬ顔でベラベラ無意味な答弁を続ける法相。枝野議員の厳しい質問が終わり席を離れた後、勝手にノコノコ答弁台に立ち、枝野議員の背中に向かって「人事について総理から指示があったことはございません!」と総理へのおべっかを叫ぶ森法相。またしても会場怒号の中、法相を擁護する棚橋委員長。ここは国会なのか?続く玉木議員は、人事院と法務省の法解釈変更の協議のあった日と法相の答弁の矛盾を突き、法相のウソを暴きますが、これまた平然と「当時、議場がうるさく質問を聞き間違えた」という子供でもつかないウソ答弁をしてごまかします。当時の委員会でもっとも耳障りだったのは棚橋委員長の弾圧的な注意だよ。ここ、国会なのか?
 そして一番異常だったのが藤野議員の質疑の時でした。ANAホテルの回答と矛盾する安倍総理の答弁を緻密に詰める藤野議員の質問がよほど不都合だったのか、これを遮り、ほとんどイチャモンの注意を放って堂々と議事妨害をする棚橋委員長。ヘラヘラ笑って見ている閣僚。こんな場面見たことない。ここは国会だったのか?
もっと驚いたのが、藤野議員の指摘した事実でした。
26日当日朝、法務省は突然、定年延長の根拠とする文書を出してきました。それは検察庁法の前身の「裁判所構成法」の規定を元に「適用できる」というものでした。待ってくれ、その「裁判所構成法」は、大日本帝国憲法下の法律で、戦後、新憲法の下で否定されたものです。その三権分立など無かった時代の遺物を今回の解釈変更の理由にするなど、戦後の自民党ですら恐ろしくてできなかったことを、事もあろうに法の支配を担うべき法務省が安倍総理のためだけに全力で破壊工作をしているのです。
国会中継動画の3:57:40からの5分、藤野議員の重要な指摘とそれに対する総理の答弁をご覧ください。
藤野議員は、こんなデタラメな憲法破壊の大元となった1月31日の閣議決定を撤回すべき、と安倍総理に迫りますが、安倍総理は法務大臣に振り、指名されてもいない森法務大臣がしゃしゃり出てきて、「(理由はないけど)法の趣旨に反するものではないと、おー、」と答弁し、やっぱり日本語が通じませんでした。
 本当に恐ろしいことに、これはクーデターです。
(まのじ)
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配信元)
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国会中継 予算委員会 集中審議 2020年2月26日(水)午後
配信元)

森法務大臣が「法解釈の協議」を仕立てるために日付もない、決済もない文書を提出、ところが怪しいこじつけを吹っ飛ばす公文書の存在を小西議員が発見

 数々の政治家の疑惑への現場捜査に圧力をかけ「官邸の番犬」と言われる黒川弘務検事長の定年延長問題は、安倍政権の独裁が完成するか否かの瀬戸際と見えます。定年延長をごり押しするために重ねてきたここまでの無茶苦茶をリテラがまとめていますが、コロナ対応に負けず劣らずの安倍政権の非道ぶりです。
 2月13日の本会議で安倍総理がいきなり「(検察庁法の)法解釈を変更した」と言い出したために、12日時点まで「解釈の変更はない」と答弁していた人事院の担当局長が「言い間違えた」と口裏合わせをさせられ、1月31日の閣議決定以前に法解釈の変更があったことにするために、森法務大臣は、内閣法制局と人事院の協議が「あった」と答弁しました。野党側は、それならばと、その協議に関わる文書を求めたところ、20日、政府は驚くことに作成年月日が入っていない文書を出してきました。この文書への追求は2つ目のツイート動画をご覧ください。いかに国民がバカにされていることか。小川淳也議員は、この信じられない文書は「決済を取っているのか」質問したところ、人事院の松尾局長は「取っていない」との答弁でしたが、森法務大臣は「必要な決済を取った」と強弁しました。しかし翌日には、さすがにごまかしきれないとみて、今度は「口頭決済だった」と腰が抜けそうな言い訳を始めました。こんなにハッキリ分かる形で法務大臣が嘘をついて恥じないとは。
これまでも散々法を捻じ曲げてきた連中ですが、このように総理の一声で違法な解釈が通るならば、公然と独裁を認めることになります。
 ジリジリするような中、24日、小西洋之議員が国会公文書館で決定打になる文書を発見しました。山尾しおり議員の発見した国会の議事録に次いで、80年代、国家公務員法改正時に「検察官には規定が適用されない」と記された内閣法制局による文書です。これにより法案作成者の意思が明確になりました。森法務大臣は司法のトップにもかかわらず「立法者の意思が議事録では必ずしもつまびらかではない」と不明を晒し、「検察庁法の所管省庁として法務省が今般(適用できると)解釈した」と仰々しく答弁していますが、今度こそ、もはや制度として「適用の余地がない」ことが明白になりました。
 願わくば、この文書の意味を安倍政権の面々が理解できますよう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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黒川検事長の定年延長で安倍政権がやった犯罪行為を検証! 後付け法解釈変更、日付なし文書、口頭決裁…日本は法治国家なのか
引用元)
(前略)
もっと酷いのが、野党側から「法務省と人事院の間で解釈変更の議論を本当にしていたのか」と証拠文書の提出を要求された森法相の対応だった。予算委理事会に、法務省と人事院の定年延長を確認する文書を提出したのだが、2つの文書に、作成年月日の記載が一切なかったのだ。

 役所の確認文書に日付がないなんてありえない話で、当然ながら、野党は「日付を打っていない文書なんて初めて見た」と批判。しかし、森法相は必要な決裁を経ていると言い張った

 しかし、この説明もすぐにインチキがばれてしまう。人事院の松尾局長が20日の衆院予算委で「(決裁は)取っていない」と答弁、法務省も翌21日、文書を一切交わさない「口頭決裁」であったことを認めて、後付けで改めて「法務省 令和2年1月22日人事院へ交付」「法務省 令和2年1月24日受領」と記載した文書を提出したのだ。
(中略)
 森友疑惑や加計疑惑、「桜を見る会」問題などでも、安倍首相の不正や暴走を正当化するために、閣僚や官僚が総出で、行政のルールを歪めてきた。だが、今回は、法律の解釈変更である。国家の基盤である法律までが、なんの議論も手続きもせずに、首相が勝手に決め、後付けて決裁があったかのように偽装するということがまかりとおれば、繰り返すが、もはや日本は法治国家でなくなってしまう
(以下略)
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「勤務延長、検察官は除外」 1980年の文書が見つかる 検事長定年延長
引用元)
東京高検の黒川弘務検事長の定年を国家公務員法(国公法)に基づいて延長した問題で、国公法改正案が国会で審議されていた1980年当時に総理府人事局が「(検察官の)勤務延長は除外される」と明記した文書が国立公文書館で発見された。立憲民主党などの統一会派に属する小西洋之参院議員(無所属)が見つけた

80年10月、内閣法制局まとめた「想定問答集」に

(以下略)
 

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安倍政権に都合の良い法解釈を強要された人事院、醜悪な茂木外務大臣のパワハラ

 「官邸の守護神」黒川氏の定年延長は、安倍政権が何としてもゴリ押ししたいことです。これまでずっと検察官は国家公務員法の定年延長規定の「適用外」だったのに、国会にも諮らず内閣の解釈だけで急に「適用内」にされてしまうのは違法だとの立場で、山尾しおり議員は2月10日に続き、19日も質問に立ちました。人事院の松尾給与局長は、12日の答弁では「適用外」とする政府見解を「現在まで」続けていると答弁しましたが、この答弁は2/13安倍総理が「法解釈を変えた」と述べた流れと矛盾します。松尾局長は2/12の自身の「現在まで」という答弁を撤回せざるを得なくなりました。しかし「現在まで」の文言を修正したことで文章自体が成立しなくなり、結局松尾局長は「つい言い間違えた」と苦しい答弁をするに至りました。山尾議員は「無理筋の人事を通すために後付けの解釈変更をする森法務大臣のウソに官僚が付き合わされている」と嘆じました。しかし続けて「それでも人事院は、定年延長はなし崩しに認めさせられたが、再任用も認めさせたい法務省に対して、それは適用されないと言う見解を付してお返ししている」と評価しています。
 さて、この時の審議中、松尾局長に対する茂木外務大臣のヤクザのような醜悪な態度が映し出され、批判を浴びています。板挟みのような答弁に立つ松尾局長に対してパワハラそのもので恐怖を感じるほどです。こんな輩が上に居るから道理が引っ込むのか。
 19日には、法務省で全国の高検や地検のトップが一堂に会する会議があり、検察内部からも批判の声が上がったとあります。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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検察官定年延長で答弁修正 人事院、首相答弁と整合か
引用元)
KYODO
人事院の松尾恵美子給与局長は19日の衆院予算委員会で、黒川弘務東京高検検事長の定年延長に関連し、自身の国会答弁を撤回した。国家公務員法の定年延長規定が検察官には適用外とした1981年の政府答弁の解釈を「現在まで引き継いでいる」とした12日の答弁を野党に追及され、修正に追い込まれた。野党は定年延長を巡る法解釈変更を明言した安倍晋三首相による13日の答弁と整合を図ったと批判した。
(以下略)
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検察内からも意見「国民に経緯説明を」 検事長定年延長
引用元)
東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長問題をめぐり、19日に法務省で開かれた法務・検察幹部が集まる会議の場で、参加した検事正から「国民に経緯を説明すべきだ」との意見が出たことが分かった。複数の出席者が明らかにした。検察の公正中立に疑念の目が向けられていることに対し、検察内部からも不満の声が上がった形だ。
(以下略)
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配信元)


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