「ワインの本質」を伝えるイタリアのワイン生産者、ロレンツォ・コリーノさんが来日されました〜自然派ワインにみる”幸せな食の繋がり”

 イタリアワインの輸入業者であるヴィナイオータの太田氏が"教授"と呼ぶ自然派ワインの生産者、ロレンツォ・コリーノさんが来日されました。
 ロレンツォさんの情熱的なおもいのこもったお話を聞きながら、その証となる貴重なワインを味わい堪能するという贅沢な機会があるというので、早速、"教授"にお会いしてきました。
  "ワインとは本来、喜びであり、驚きであり、感動の源です"というロレンツォさん。大切に醸し出されたワインを、ロレンツォさんのこうしたお姿に共感する人々と共に味わいました。
 それはグローバリズムの貿易協定などとはまるで違った、命の通った、自然との共生に価値を置いた繋がりであり、「持続可能な時代を先取りした経済」の底流にある、まさに自然への賛歌でした。
 そして、日本においても危機的に失われつつある "幸せな食の繋がり"は、こうして新たに息吹いてきている!とほろ酔い気分の中で確信しました。

「感動を味わうことで、人生を豊かに生きて欲しい!」ロレンツォ・コリーノ
(しんしん丸)
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「ワインの本質」

ロレンツォ・コリーノ氏

 イタリア、ピエモンテ州のワイン生産者、ロレンツォ・コリーノ氏。日本では入手の難しい自然派ワインの生産者として知られていますが、実は90冊以上の本を書かれているというブドウ栽培の研究者でもあるのでした。
 今回、著書「The Essence of Wine」(日本語タイトル「ワインの本質」)の、日本語版デジタル書籍が出版されることとなり来日されました。



 そしてありがたいことに今回、「農業と食」にスポットを当てたお話を日本の皆様に伝えたい!というロレンツォさんのお話を直に聞かせてもらうことができました。イタリアより直輸入された貴重なワインを味わいながら♪


出来るだけ手を加えない農法

 畑では年2-3回のボルドー液の散布以外は一切の農薬を使用せず、無施肥、不耕起、無除草を実践されているロレンツォさん。


 "大地あっての私たち"ということで、畑では自然に寄り添って、出来るだけ手は加えないとのことです。
とはいってもほったらかしというわけではなく、自然と共生して豊かなブドウを育て、ワインを造り、自然の恵みをいただくという生物多様性の循環を大切にされているのです。

2種類のワインを試飲させてもらいました。

土壌の大切さ(※私なりに意訳しています)

「有機物こそが大地のエネルギーとなります。
バクテリアから動物までの食物連鎖、この健全な生物多様性こそが有機物を増やし土壌を育むのです。
ですから土壌は最も大切な資源として、守り育む必要があります」


生物多様性

「現代の犯罪的ともいえる、大量生産システムと化した農業は破綻しています。
目先の利益だけを追求し、投機的な投資が増え、貴重な資源の浪費を顧みることすらしなくなっています」

健全な農業とは、安全な作物であり、人々の健康です。
畑には生物多様性が大切なのであって、それが豊かな土壌をつくり、よいブドウが育ち、美味しいワインができ、人々の健康へとつながっていくのです」

「畑に化学肥料や農薬などの毒は必要ありません。畑は美しさに溢れる場所でなければなりません」

消費者が今の問題に気づき、ウソを知り、本物を求めることで長期的な視野を持つ生産者を理解するという、消費者と生産者が一体となった新たな農業の時代がやって来ます。
それはより強固で、独自性をもった信頼関係のある繋がりです。
こうした目に見えない価値こそが、産地独自の味を持った豊かなワインを産み、大きな感動を呼び起こすのです」

「自然との共生こそが、時代を先取りした経済の新たな原動力になると確信しています」

「それは、グローバリズムの貿易協定とはまるで違った、自然との共生に価値を置いた繋がりであり、持続可能な経済でもあります

"ワインとは本来、喜びであり、驚きであり、感動の源です"

「有機認証などの枠に収まらない熟練のワイン職人たちは、とてつもない地域の財産です。
彼らこそが、イタリアの誇る、調和のとれた汚染のない健全な農地である美しい景観を守り、それぞれの地域に残る伝統の味を残そうと、実直に働き続けているのです」

"必要なことから始めなさい。その次には出来ることを。そうすれば突然不可能が可能となるのです"アッシジの聖人、聖フランシスコ

※農薬や抗生物質にまみれた遺伝子組み換え作物(GMO)、ゲノム編集作物は、土壌を壊し、生物多様性を壊します。そして人の腸内細菌を壊すこともわかっています。つまり安全な作物や人々の健康を壊すわけです。
こうしたことが、まさに今、目の前で起きています。
種子法廃止とかグリホサートの規制緩和とか遺伝子組み換え表示をできなくする!等々。
なぜこうした異常な事態がまかり通るのでしょう?
農業に限らず、ワクチンにしても、危険な5G電磁波や地震を引き起こすCCS、原発推進等々が、公然と"正しいこと"として推し進められている異常さ。これはすでに狂気といってもいいのではないでしょうか?
まるで人口削減計画のシナリオに基づいているかのように。

 ロレンツォさんは、健やかな環境こそが美しさの基であり、それはあるがままの自然であり、人は"自然との共生"により豊かな人生を生きることができる、と晴れやかに伝えてくださっています。証たるワインをもって。



 おまけ

 ワインはその地域独自の豊かな微生物たちが作り出す宝物です。ポリフェノールなどの薬効も豊富です。ただし、アルコールですから、美味しいからといって飲みすぎないようにしてくださいね!とロレンツォさんは何度か忠告もされていました。イタリアでもいうのですね、"酒は百薬の長、されど万病の元"と。

 余談


 ロレンツォ氏の本「ワインの本質」はデジタル書籍なのですが、何冊かは紙の本(市販はしない)をつくったそうです。10冊だけ持ってきたので、ちゃんと読んでくれる方に差し上げます、希望者は最後に前に来てください、と。
 すると、会食中にお話ししていた隣の席の方が私に「ぜひもらってください!」と。え?不思議なことを言われるなあ、とおもいながらも終了後に前に向かったのでした。
そして二十数名ほどが主催者とじゃんけんをして、私も本をいただくことができました。おかげさまでこうして紹介させてもらう運びとなったわけです。
 お隣の方に喜んでもらい、またお話し会を紹介してくださったオリーブオイルの生産者の方(イタリアで自然栽培されたオリーブにて)にも喜んでもらい、足取り軽く会場を後にしたのでした。銀座が初めて美しく輝いて見えました♪



 さらに追記


 日本にも「食べる通信」という「食べもの付きの情報誌」があります。
生産者が丹精込めて育てた逸品とともに、その生産者の魅力を伝えるという情報誌です。
今や全国36カ所、各所毎に「◯◯食べる通信」があり、読者は1万人にもなるとのことです。
 また、スマホの産直市場「ポケットマルシェ」(ポケマル)の登録生産者もすでに1000人超えとのこと。生産者と消費者がネット上で交流できるところがアマゾンなどとは違う点となっています。
 さらに、「食べる通信」読者のファンクラブが地方の生産者の代わりに都心で売るというスタイルのマルシェまであるのです。(東京高円寺の「座の市」)
「日本食べる通信リーグ」代表の高橋さんは、生産者と購入者をダイレクトに繋げ、”地方と都市をかきまぜる”ことで、世の中を変えようとしています。
 先日、「座の市」に寄ってきました。
賑やかな"市"、いろいろとおいしい産直食品が並んでいて、そうした中に無農薬で栽培している日本茶の生産者が店をだしていました。テーブル1つ、急須で淹れた逸品のお茶が一杯150円。おいしかった。朴訥な若い方でしたが、生産者と直に触れ合うというのはいいですね。
また、採れたての山菜てんぷらも嬉しい春の風味がしました。
都会にも空気が吸える空間ができた!という感じのする居心地のよい"市"でした。
すべての写真:しんしん丸

Writer

しんしん丸

2015年のシャンティ・フーラ主催の関東交流会にてお手伝いをさせていただきました。平安の花を愛でる、幸せ者の一人として。

想念と電磁波の海たる東京で、ナディーチャート風水の結界ある自宅に引きこもっています。といいながらもよく出歩く、5種です。
もちろん、いろいろと出かけるのはほぼシャンティ・フーラ絡みです。ですから出歩いてはいますが、出歩いてはいないのです・・・と、どこまでもシャンティ・フーラ的な7種です。


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