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[Sputnik]“ロシアと日本の間にエネルギーブリッジを構築するプロジェクト”を実現すべく動いている 〜支配層は、原発を廃棄する方向に〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 記事を見ると、“ロシアと日本の間にエネルギーブリッジを構築するプロジェクト”を実現すべく動いているようです。写真の扱われ方を見ると、三井物産のオオサンショウウオと(ここだけで)言われている目黒裕志氏が、プロジェクトの中心人物のようです。どうやら、こうしたプロジェクトを日本が真剣に考えだすきっかけになったのは、3.11での原発事故のようです。さすがに原子力発電の未来が無いことは、彼らにも良くわかっていることだからです。
 記事を見ると、ロシア企業「ルスギドロ社」の水力発電で得られる電力は、“世界で最も安価”だということです。やはり、世界の支配層は、原発を廃棄する方向に動き出しているようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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日本はロシアとの協力発展に全力を尽くす―安倍首相(動画)
転載元)
日本はロシアとの協力発展に全力を尽くす用意がある。ロシアのプーチン大統領との会談で、安倍首相が述べた。

「日本は地域におけるロシアとの協力発展に全力を尽くす用意がある。前回の会談以来我々はウラジーミル(プーチン大統領)の日本訪問に向けた準備作業を行っている」と安倍氏。

今や二国間の問題を最大限に広い範囲で議論する準備ができている、と同氏。「どうもありがとう、晋三」とプーチン氏。

安倍首相によれば、ロシア極東は巨大な発展ポテンシャルを秘めている。


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目黒祐志・三井物産株式執行役員CIS総代表「ロシアと日本の間にエネルギーブリッジを構築するプロジェクトは将来的に可能」
引用元)
他国からの電力の購入を禁止する日本の法律は将来変更される可能性がある。三井物産株式執行役員CIS総代表の目黒祐志がウラジオストクで開催中の東方経済フォーラムにおけるスプートニク特派員の取材で述べた。 


2日朝、三井物産はロシア企業「ルスギドロ」との技術提携契約を締結した。両社間の経済関係は相互利益的パートナーシップに基づくものとなる。「ルスギドロ社の水力発電所で生成されるエネルギーは世界で最も安価なものだ」と目黒氏はスプートニクに語った。三井物産は安価なエネルギーをロシアにおける自らのプロジェクトの実施に用い、ソ連時代に建設され老朽化したルスギドロの水力発電所の近代化に参加し、さらにはロシアから他国への電気の輸出プロジェクトにも参加する。エネルギーが日本、中国その他の国に供給されるかどうかは、まだ不明。今日、東方経済フォーラムにて、将来的にプロジェクト実現に着手するための最初の契約に調印がなされた。

「我々がこのプロジェクトについて話すと、メディアは何かがすぐに起こるだろうと期待する。しかし、それはそうではない。我々も、我々のパートナーであるルスギドロも、まだ具体的なことについては何も話せない。しかし、我々は、プロジェクトが実現されるようともに働いていく。このプロジェクトは日本の国際協力銀行(JBIC)の参加を得て実施される。このような形で日本はプロジェクトのリスクを取り、また利益をも得る」と目黒氏がスプートニクに述べた。

「日露経済関係の発展のポテンシャルはまだ十分に発揮されていない。ウラジオストクに日本の安倍首相が到着した。12月にはロシアのプーチン大統領が日本に来るはずだ。私は、これら2つの出来事は、日露の経済的な結びつきを前進させると思う。ビジネスフォーラムの後で日本企業の代表者らと国家首脳らが夕食をともにすると聞いた。私はそれは非常に良いことだと思う。かつて実業界の代表らが安倍首相とプーチン大統領と一緒に会ったことはない」。目黒氏が、ウラジオストクで今日開催の露日ビジネスフォーラム後、露日の経済関係はどう変わっていくかとの質問に答える形で述べた。

 © 写真: SPUTNIK 日本 / ANNA ORALOVA 三井物産株式執行役員CIS総代表の目黒祐志


© 写真: SPUTNIK 日本 / ANNA ORALOVA
三井物産株式執行役員CIS総代表の目黒祐志



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ガスプロムと三井物産、アジア太平洋諸国向け船舶燃料補給について覚書に調印
引用元)
ガスプロムと三井物産、アジア太平洋諸国向け船舶燃料補給について覚書に調印

ガスプロムと三井物産は船舶の燃料補給で協力することで合意した。東方経済フォーラムでガスプロムのアレクセイ・ミレル社長が述べた。 「三井物産と我々は今日、ロシア極東、日本、シンガポール向け船舶の燃料補給について協力することに関する覚書に調印した。我々には良い見通しがある。この方面の協力について短い期間、経済・市場調査を行う。そして、間違いなく、この方向性は、アジア太平洋地域におけるビジネスの方向性のひとつとなる」と同氏。

(以下略)

[Sputnik]ロシア 宇宙の共同プロジェクトを日本に提案 / ロシア 貿易取引に自国通貨を用いるよう日本に提案 〜ロシアとの協調が上手く行けば、日本はわざわざ戦争による特需を見込む必要はない〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ロシアが、宇宙の共同プロジェクトを日本に提案してくれています。しかも、様々な分野での関係をさらに発展させ、“貿易取引や投資において…円とルーブルなどを使用”することを提案しています。
 今後、日本とロシアの関係は、ますます重要になって行くはずで、ロシアとの協調が上手く行けば、日本はわざわざ戦争による特需を見込む必要はなくなります。背後では着実に、こうした動きが進んでいます。後は、いつどのようなタイミングで、安倍政権を終わらせるかということになるかと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ロシア 宇宙の共同プロジェクトを日本に提案
転載元)

© Sputnik/ Mikhail Klimentyev

© Sputnik/ Mikhail Klimentyev


ロシアと日本は、電子商取引から宇宙まで一連の分野の共同投資プロジェクトを検討している。ロシアのウリュカエフ経済発展相が、東京で行われた日本の経済界との会合で伝えた。

ウリュカエフ氏は、「我々は宇宙開発、IT、電子商取引、原子力エネルギー研究などの分野が、我々の協力の技術的構成要素の基盤にあると話している」と述べた。

ウリュカエフ氏によると、ロシアは日本にたくさんの共同プロジェクトを提案している。これらは主に非エネルギー分野と関連しているという。

ウリュカエフ氏は、「もちろんエネルギーが我々の注目から逃れるのは不可能であり、液化天然ガス(LNG)産業の今後の発展と関連したプロジェクトもあるが、それよりもこれは、加工分野だ」と述べた。


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ロシア 貿易取引に自国通貨を用いるよう日本に提案
転載元)
ロシアのウリュカエフ経済発展相は、東京で日ロ経済協力委員会の朝田照男委員長(丸紅会長)と会談し「ロシアは、日本との関係を大切にしており、この関係をさらに発展させてゆくつもりだ」と述べた。 

ウリュカエフ経済発展相は、次のように指摘した-
「この2年、ロ日関係は容易ではなかった。我々は、日本の会社が、つらい時期にロシアと共に働き続け、投資を継続し、新しい企業をスタートさせ、新たな雇用を作り出していたことを、特に評価している。我々は常に、この事を評価するだろう。ロシアは、自分達の側から、自国領内での日本のビジネス活動を支援する考えだ。

ここ最近、ロシアと日本の二国間コンタクトが活発化している。

ここで我々は、考えるべきことがある。例えば、貿易取引や投資において、自分達の通貨、つまり円とルーブルなどを使用する可能性について話し合うことだ。

これに対し、朝田委員長は「ロシア側による安倍首相の8項目プランに対する評価、それに関連したロシア政府の具体的提案準備の数々に、日本は励まされた」と述べた。

先に伝えられたところによると、ロシアの首都モスクワが2016年、欧州で最も安い観光地リスト入りした。

[Sputnik]日本のインフラ技術にラブコール、都市環境改善の波は地方にも 〜戦争経済の車輪を回すのではなく、地球の環境にも人々の生活にも良い社会を共に作ろう〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ロシアでは、中央と地方都市のインフラのレベルが大きく違っており、日本の技術力で都市環境の改善が成功すれば、“この波はロシア全土へと広がっていく”とあります。この共同事業は、日本とロシアの双方に取って願っても無い事です。ロシアのメッセージは明快で、戦争経済の車輪を回すのではなく、互いに協力し合って、地球の環境にも人々の生活にも良い社会を共に作ろうというものです。
 日本は採算の合わない原子力発電をアメリカから押し付けられ、言わばババを引かされた形になりました。その上で福島の事故が起き、原発事業に投資していた大企業は活路を原発と武器の輸出に向けざるを得なくなりました。こうしたことは、おそらく日中開戦を計画していた連中の意図したところだろうと思います。
 しかし、ロシアのシリアでの快進撃以降、世界情勢に大きな変化が起こりました。フルフォードレポートを見ても、もはや第三次大戦は起こり得ない状況で、アメリカの中国包囲網も破綻しつつあります。こうした中でのロシアからの日本救済のための提案です。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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日本のインフラ技術にラブコール、都市環境改善の波は地方にも
引用元)
© 写真: ロシア連邦建設・住宅公営事業省

© 写真: ロシア連邦建設・住宅公営事業省


16日、日露都市環境問題作業部会がモスクワで開催された。同作業部会はロシアが直面している都市環境・インフラに関する様々な問題を日本の技術とノウハウで解決しようという趣旨で始まり、今回で5回目となった。

日本側からは西脇隆俊(にしわき・たかとし)国土交通審議官をはじめ企業の代表者らが、ロシア側からは建設・住宅公営事業省のチビス次官や地域の住宅公営部門の責任者たちが参加した。ロシア側のニーズと、日本の技術をマッチングさせ、ロシアに快適な都市環境を作ることが彼らの大きな目標だ。

これまでの会合で既に5件のプロジェクトが日露フラッグシップ事業として選定されていたが、今回新たに廃棄物処理に関する2件のプロジェクトを加えることで合意した。事業が日露フラッグシップ事業として認定されれば、日露両政府から共同で支援を受けることができるようになるため、プロジェクトをより円滑に進められるようになる。日本企業がロシアで何らかの制度の壁にぶつかった場合でも、政府としてロシア当局側に改善を要望していくことができる。

国土交通省は、ロシアへの都市環境開発分野へのインフラ輸出支援に積極的な姿勢を見せている。西脇隆俊・国土交通審議官はスプートニクの取材に対し、日本企業のノウハウを生かしたプロジェクトはロシアの地方都市にも広がっていくとの見方を示した。地方でのプロジェクトという点では既にシベリア・クラスノヤルスクにて、スマートシティを形成する事業が日露フラッグシップ事業に入っているが、これだけにはとどまらない。

西脇審議官「日露都市環境問題作業部会では、今年の夏から『クオリティー・インフラストラクチャー・ダイアローグ』(=質の高いインフラ対話)を地方都市で開催し、新たにロシアの都市環境のニーズを掘り起こしていく試みを始めることで合意しました。地方都市には、モスクワには存在しなかった問題があるかもしれませんから、そこを新たにマッチングしていきたいと考えています。」

広大な土地を有するロシアは、モスクワと地方都市では、インフラのレベルが大きく違っている。折りしも今月6日にソチで開催された日露首脳会談では、安倍首相からプーチン大統領に8項目の経済協力プランが提案された。そのうちの2番目に掲げられたのが「快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り」だ。このような街づくりがモスクワだけでなく地方でも実現すれば、経済協力プランの1番目の項目「健康寿命の伸長」にも大いに寄与することになるだろう。

作業部会終了後、日本人参加者らは日露フラッグシップ事業の中でも先行して進んでいる、モスクワのボタニーチェスキー・サード駅周辺の再開発事業と、開発権をもつデベロッパー「ピオネール社」が手がけるマンションブランド「Life」のモデルハウスを視察した。ピオネール・モスクワのアルチョム・エイラムジャンツ社長は「この事業は私たちのパートナー、日建設計の協力によって成り立っています。私が強調したいのは、モスクワ当局が全面的にこのプロジェクトのバックアップをしていることです。私たちは日本からの投資・協力を歓迎しますし、柔軟に対応する用意があります」と語った。モスクワの都市環境の改善が日露官民連携の理想的な形で成功すれば、この波はロシア全土へと広がっていくことになるだろう。

[sputnik]ソチでのプーチン・安倍会談の舞台裏:約束されたものは何か? 〜JOCの裏金問題は、ロシアに近づいた安倍政権に対するアメリカの報復〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ジャーナリストや専門家たちも、プーチン・安倍会談で何が話し合われたのか、推測を続けているようです。
 確実なのは、この会談によって日本とロシアの経済協力が進むことです。こうしたことをアメリカは快く思っていません。記事では、“この協力は、EUの対ロ制裁を解除させる”とあり、アメリカにとって非常に不愉快なことを安倍政権は行ったことになります。
 だからこそ、この会談は画期的なものとして高く評価されるべきなのですが、アメリカがこのまま黙っているとも思えません。恐らく熊本地震は、ロシアに近づく日本への警告だったと思いますが、コブラ情報でも、“交渉プロセスを邪魔しようとするカバールの動きがありました”とあり、ほぼ間違いないところだと思います。警告を無視して会談を実現させたからには、報復があると考えるべきです。最悪の場合、南海トラフ大地震を警戒しなければなりませんが、現在起こっているJOCの裏金問題は、まさに安倍政権に対する報復ではないかと考えられます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ソチでのプーチン・安倍会談の舞台裏:約束されたものは何か?
引用元)
© Sputnik/ Sergey Guneyev

© Sputnik/ Sergey Guneyev


ジャーナリストや専門家たちは、安倍首相が5月6日にソチでプーチン大統領と会談した後に発表した露日関係の「新たなアプローチ」とは何を意味するのかについて推測を続けている。

平和条約と領土問題に関するロシアの大きな柔軟性と引き換えに、日本が西側との関係正常化でロシアを助け、主に大規模なインフラプロジェクトへの投資という形でロシアへ経済支援を行うのではないかとの推測がなされている。さらにジャーナリストたちの一つの説によると、ロシアが経済支援と引き換えに南クリルを「売却」あるいは譲渡する可能性があるという。一方でロシア外務省はこの説をたわごと、そして「幼稚な思考」の例であり、露日協議の実際の内容から程遠いと指摘した。

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ロシア副首相、日本との経済協力に言及
引用元)
ロシアのトルトネフ副首相が、経済協力に関して、ロシアと日本が80%合意したことを明らかにしました。

ロシア・スプートニクによりますと、トルトネフ副首相は、16日月曜、「日本の安倍首相は、5月初めにソチを訪問した際、日本とロシアの経済協力に関する8項目の提案を提示した。両国はこれまで、この提案の80%について合意している」と語りました。

5月初めにソチで行われた安倍首相とプーチン大統領の会談では、極東ロシアでの両国の経済協力のロードマップが発表されました。

この会談で、安倍首相は、極東ロシアにおける液化天然ガスの発電所、港湾、空港、病院、インフラ、その他の経済・政治部門の建設に関する8項目の提案を提示しました。

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「アメリカは日本とロシアの経済関係の構築をよく思っていない」
引用元)
日本の上智大学の上野俊彦教授が、アメリカはロシアに対する制裁行使の支持者として、日本とロシアの経済関係の構築をよく思っていないと語りました。

上野教授はロシア・スプートニク通信のインタビューで、「この二国間協力の経済的影響は別として、この協力は、EUの対ロシア制裁を解除させることが可能だ。なぜなら多くのEU諸国は、ロシアとの利益ある経済関係の再開を望んでいるからだ」としました。

上野教授はまた、「今月上旬にロシアのソチで行われた日本の安倍総理大臣とロシアのプーチン大統領の会談で、安倍首相はロシアの極東方面における二国間の経済協力のロードマップを提示した。この協力はEUの対ロシア制裁の解除につながる可能性がある」としました。

この会談で、安倍首相はプーチン大統領に更なる経済協力についての話し合いを続けるよう求め、プーチン大統領もそれに同意しました。

この会談で、安倍首相はロシアの極東地帯における、液化ガスによる発電所、港湾、空港、病院、インフラの建設などの8つの分野での経済協力を提案しました。

プーチン大統領と安倍首相の会談は高評価
プーチン大統領からの情報が八咫烏・五龍会の幹部の耳へ

竹下雅敏氏からの情報です。
 スプートニクでは、プーチン大統領と安倍首相の会談を高く評価していることがわかります。私もこの記事の見解に同意します。
 ところで、文中にある“1対1の会談”ですが、“テーマは極めて建設的な雰囲気の中で取り上げられた”とあります。文章の流れから見て、このテーマとは、領土問題ということになりますが、その本質は別の意味での領土問題だと考えています。
 これ以上は触れないことにしますが、プーチン大統領からの情報は、安倍首相が信頼する極めて少数の人物を介して、八咫烏・五龍会の幹部の耳に入りました。彼らはこの報告を聞いて激怒しており、これまで協力関係にあった組織を日本から排除する意向を固めたと考えています。近い将来、そうした事がはっきりとわかる事例が出て来ると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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安倍首相とプーチン大統領の会談について:日本は事実上、対ロシア制裁システムから抜け出した
引用元)
日本の首相は、ロシアとの平和条約交渉で本当の飛躍が訪れると確信している。安倍首相はロシア南部ソチでプーチン大統領と会談した後、与党「自民党」の委員会会合で、そのような確信を示した。 

安倍首相は、「北方領土」問題に関するハイレベル対話を含む積極的な交渉プロセスを続けると指摘した。なお菅官房長官は、南クリル問題に関する日本の基本的立場に変化はないことを強調した。

(中略)
ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのワレリー・キスタノフ所長は、次のような見解を表している-

「このような声明は、すでに双方から出されていた。しかし私は、安倍首相が両国関係を70年間も陰気にさせている問題を解決したリーダーとして歴史に名を残すのを実際に夢見ていると考えている。また安倍首相の父親の安倍晋太郎氏は、外務大臣を務めていた時に、当時のソ連大統領だったゴルバチョフ氏を日本に招くために非常に多くのことを行った。その時ゴルバチョフ氏は、領土問題は存在していないというそれまでのソ連の立場から事実上離れ、少なくともそれを話し合う必要があると考えた。その時、安倍氏はがんを患っていたが、ゴルバチョフ氏と個人的に会うために病院のベッドから起き上がった。これは同問題が安倍晋太郎氏にとってどれほど重要であるかを示しており、恐らくその息子である安倍晋三氏にとっても同じであると思われる。ロシア関係における日本の現首相の行動は、実際に決断力のあるものだと述べることができる。なぜなら安倍首相は、米国側からの極めて強い圧力があるにもかかわらず、そのような行動を取っているからだ。事実上、安倍首相は現在、G7にとって『スト破り(streikbrecher)』となっている。安倍氏は共通の体制から抜け出して、ロシアへの制裁や圧力政策を無視した。

安倍氏は、ロシアとの交渉で進展を得ようという決断力に満ち溢れているかのようだ。」

またアレクサンドル・パノフ元駐日大使も、安部首相のソチ訪問は、今のところいかなる具体的な声明も表されていないものの、実際には両国関係に多くの進展をもたらしたとの見方を示し、次のように語っている-

安倍首相のソチ訪問は、極めてポジティブなものとなった。なぜなら、すぐに両国関係にたくさんの動きを与えたからだ。その際、日本は事実上、公式には述べられなかったものの、西側の対ロシア制裁システムから抜け出した。安倍首相がソチへ持ってきた提案を見た場合、ほぼ全ての分野に飛躍的かつ非常に重要なポイントがあるのが分かる。政治的対話が盛んになってきている。今年、政治的対話はかつてなかったほど集中的に行なわれるだろう。ハイレベル会談は5回以上予定されており、安倍首相はウラジオストクで開かれる経済フォーラムへの招待を受け入れた。

安倍首相は経済でも関係発展のための日本のプランを提示した。そこでは西側の制裁下に置かれた分野も取り上げられている。それはハイテク協力や原子力エネルギーでの協力だ。シベリアと極東での協力は、インフラ建設で日本の投資が求められている。そしてこれも西側の制裁政策の下から抜け出すものだ。

領土問題だが、これについては日本の政策で何らかの新たな要素が実際に現れそうだ。いずれにせよロシアの大統領報道官は、安倍首相とプーチン大統領のソチでの一対一の会談についてコメントし、テーマは極めて建設的な雰囲気の中で取り上げられたと指摘した。安倍首相は4島返還を求める日本の立場に変わりはないと述べたが、その際、協議では過去の考えから解放された新たな立場も用いられるだろうと指摘した。そしてロシア側は、日本のこのアプローチを極めてポジティブに評価した。なぜならこれは今後交渉を実施するための新たな基盤を与えるからだ。以前は日本の変わらぬ立場によって平和条約に関するいかなる交渉もなく、ただ足踏み状態だったからだ。」

これら全てを総括し、安倍首相とプーチン大統領のソチでの会談のための新たな提案を日本が自ら作成したことを考慮した場合、これは、平和条約締結に関するロシアと日本の交渉プロセスの進展が実際に可能であると考えるきっかけを与えている。