アーカイブ: 福島原発事故

福島事故直後、11歳の少女が100mSv被爆していたことが報告されていた 〜 甲状腺がんリスクは国の基準100mSv以下でも増加している

 2011年の福島原発事故直後に、11歳の少女の甲状腺被曝が100mSvとの報告があったことが判明しました。国はこの事実を伏せ、これまで100mSvの子供は確認していないと発表していました。測定を行なったのは、国の機関「放射線医学総合研究所」で、原子力規制庁の所轄です。
 国の資料では、チェルノブイリ事故後を参考に100mSv以上の被曝で甲状腺ガン発症のリスクがあるとされ「100mSv未満」をリスクの基準にしていました。しかしチェルノブイリ事故後の小児甲状腺ガンは、100mSv以下が半数以上、10mSv以下でも発症しています。つまり、そもそもの基準が大甘でした。
 また、福島での事故当時の甲状腺スクリーニングの状況を知っている人の証言では、100mSvに達する数値が出てしまったため、1080人に至った時点で意図的に調査を止めてしまったそうです。都合の悪い実態を明らかにするのを避けたとしか思えません。
国のトップが「アンダーコントロール」などという大ウソをつくだけあって、調査もその評価もデタラメなのでした。
 ネット上では、専門家と称する人により「甲状腺の等価線量で100ミリシーベルトという値は実効線量に換算すると4ミリシーベルト」と、大した被曝数値ではないような印象操作が湧いています。
しかし、等価線量から実効線量への換算は意味なしと迷いを払って下さる方もあり、事故後8年経っても今だに正しい情報を選択する必要があるのは残念なことです。
 「甲状腺等価線量で100mSvを超えた子どもが一人いたからって、なにがどうなるわけではない」などと、それが自分の子供だったとしても同じことが言えるのでしょうか、この冷血学者は。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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11歳少女、100ミリシーベルト被ばく 福島事故直後 放医研で報告
引用元)
東京電力福島第一原発事故の直後、福島県双葉町にいた十一歳の少女が、喉にある甲状腺に推計で一〇〇ミリシーベルト程度の被ばくをしたと報告されていたことが、国の研究機関・放射線医学総合研究所(放医研)の文書から分かった。一〇〇ミリシーベルトは国などの資料で放射線の影響でがんの発症が増加し得る目安として使われてきた。しかし、国はこれまで「一〇〇ミリシーベルトの子どもは確認していない」と発表し、この報告は伏せられていた。 
(中略)
 甲状腺は首の部分にあり、放射性ヨウ素が集まりやすい。国や福島県の公表資料には「がんのリスクは一〇〇ミリシーベルト未満で検出困難」「チェルノブイリ事故では一〇〇ミリシーベルト以上でがん発症」と記されている
(以下略)
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福島の女児 甲状腺に放射線100ミリシーベルト被ばくか
引用元)
(前略)
甲状腺被ばくリスクと等価線量

放射線による健康への影響を管理する際、一般的には全身への影響を表す「実効線量」という値が使われています。

甲状腺への被ばくは、この「実効線量」とは別に特定の臓器への影響を示す「等価線量」という値で健康への影響が判断されます。

甲状腺の等価線量で100ミリシーベルトという値は実効線量に換算すると4ミリシーベルトになります。
(以下略)

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「福島県で流通しているものをどれだけ食べても…問題になるような内部被曝はありえません」「科学者として、データを集め…自信を持って言える」とまで断言していた東大の早野名誉教授が、個人の被ばく線量のデータを3分の1に改ざん!

竹下雅敏氏からの情報です。
 東大の早野名誉教授が、個人の被ばく線量のデータを3分の1に改ざんしていたとのことです。福島県伊達市が、福島県立医科大学に測定結果の分析を依頼。個人被ばく線量のデータの提供に不同意だった97人を含めた2万7000人以上の本人同意を得ていないデータが、早野教授らに提供されていたとのことです。また住民からの申し立てによると、「線量を過小評価するための捏造が疑われる」とのこと。
 これに対して、早野教授は「計算ミスがあり、線量を3分の1に過小評価していた」と言い訳をしています。
 Buzzap!によると、この早野教授は、“福島県で流通しているものをどれだけ食べても…問題になるような内部被曝はありえません”と言っていたようです。東大名誉教授の肩書きを持つ者が、“科学者として、データを集め…自信を持って言える”とまで断言していたそのデータが捏造されていた可能性が高いわけです。
 この問題は、内部被曝の影響を考えると、“福島の人々の健康”だけに留まるものではありません。
 今後の検証作業で、計算ミスなのか、捏造なのかがはっきりすると思いますが、“食べて応援”や原発事故をできるだけ過小評価したい国や原子力村の連中の思惑を考慮すると、捏造の疑いが極めて高いと思われます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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個人被ばく線量論文、同意ないデータ使用か 東大が予備調査
引用元)
(前略)
福島県伊達市の住民の個人被ばく線量のデータを基に、早野龍五・東京大名誉教授らが英科学誌に発表した2本の論文について、東大は27日(中略)… 住民からの申し立てを受けて予備調査を始めたことを明らかにした。
(中略)  
 個人線量は、同市が2011~15年ごろ、「ガラスバッジ」と呼ばれる線量計を住民に配布して測定。(中略)… 同市は約2万7000人分について本人の同意のないまま研究者に提供したとして、経緯を調べている。

 申立書では、論文の著者の一人が所属する福島県立医大の倫理委員会に研究計画書の承認申請を行う前の15年9月に早野氏が解析結果を公表していることも国の医学系研究の倫理指針に違反していると指摘。また、図の一部に不自然な点があり、「線量を過小評価するための捏造(ねつぞう)が疑われる」としている。

 早野氏は毎日新聞の取材に「適切なデータを伊達市から受け取ったという認識で対応していた」とメールで回答。「計算ミスがあり、線量を3分の1に過小評価していた」として出版社に修正を要請したという。【須田桃子】
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「福島の放射能は安全」と言い続けてきた早野龍五東大教授、個人被曝線量のデータを1/3に改ざんしていた
引用元)
(前略)
早野龍五教授は(中略)… 2013年の時点で糸井重里氏と「ほぼ日刊イトイ新聞」で対談(中略)… 「『測ってみたところ、数値としては大丈夫です』と言い続けるしかない」と主張。
(中略)
また2017年にはBuzzFeedのインタビューで以下のように福島の放射能は安全であると断言しています。
 
僕は科学者として、データを集め、それを公表してきました。(中略)… 福島は、外部被曝も内部被曝も日本の他の地域、世界各国と比べてもまったく問題ない。いま、福島県で流通しているものをどれだけ食べても、他の地域と比べて問題になるような内部被曝はありえません。これはデータをみて、自信を持って言えることです。

(「『いずれ自分の言葉で福島を語らなければならない』 高校生に、科学者が託した思い」より引用)
(中略)
その早野龍五教授が(中略)… あろうことか「線量を3分の1に過小評価していた」ことは決して単なる「計算ミス」で済まされる話ではなく、福島の人々の健康に直結する極めて悪質な改ざん捏造であると指摘せざるを得ません。
(以下略)

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ぴょんぴょんの「お母さんが日本を救う」

 福島・原発事故の後、子どもたちを連れて、危険区域を脱出された親子は、日本各地だけでなく、世界中に散らばって行きました。
 それぞれに、それぞれのドラマがあると思いますが、その中のお一人、Yさんに、お話を聞かせていただきました。
 Yさんは2人の幼い子どもたちを連れて、関東から九州に移住されましたが、慣れない土地での苦労、家族との葛藤、自身の体調不良など、聞けば聞くほど、壮絶なドラマでした。
 自分もいつ、同じような岐路に立たされるかわからない、と思いながら聞きました。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「お母さんが日本を救う」


"福島第一原発から200キロ離れた"千葉県柏市から避難してきたYさん



あの原発事故から、来年の春で、かれこれ8年かあ〜。

8年も経ったのに、状況はいまだに深刻なまんまだね。

そして、まるで何事もなかったかのように、平気でオリンピックに浮かれてる人たちは、放射能で頭がおかしくなったのかな。

原発は全然、収束なんかしてないし、今だに元の生活に戻れない人たちも大勢いる。
ついこないだ、関東から子ども連れで、避難してきたお母さん(Yさん)に会ったよ。

Yさん 、どっから来たの?

福島第一原発から、約200キロ離れた千葉県柏市。

福島じゃないのに、なんで逃げなきゃならなかったのかな?

いわゆる、「ホットスポット」だよ。
柏市の線量は、毎時0.3〜0.4マイクロシーベルトで、福島県いわき市(毎時0.2マイクロ)を上回っていたんだよ。
(柏市地域の放射能汚染の深刻さの露呈)

そりゃ大変だったな!

「3.11まで原発の恐ろしさを知らなかった」、Yさんはポツリと言った。
原発事故以前は、家は新築したばかりで、主人と子ども2人の平和な暮らし。
ところが事故以来、自分も家族も、大きな変化に飲みこまれることになった。

千葉なら、福島からは離れてるし、それほど深刻には考えないよなあ。

事故から4日め、3月15日、その日はもっとも高い濃度の放射能が降った日だったけど、下の子を小児科に連れて行き、2種類のワクチンを同時接種させたって。

Author:melvil[CC BY-SA]


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12月24日にかけてフクイチに異常、モニタリングポストは停止? 〜 市民グループ作成の放射能測定マップが売れ行き好調

 12月23日から24日にかけて、フクイチでの異常が見られたようです。「無数の白いもの」が流れていたそうですが波頭などではなく、現れては消えていたそうです。24日午後には1号機、2号機の間で閃光が走ったとのこと。空気中の放射性物質濃度を測定するダストモニタリングは、なぜか24日から表示されていません。国や東電が必要な情報を出してくれないことは今や常識。
 ところで、市民グループ「みんなのデータサイト」が福島原発事故による放射能汚染の状況を調べ、分かりやすい図解付きの本にされました。
「図説17都県 放射能測定マップ+読み解き集」という書名です。
青森県から静岡県までの17都県下3400ヶ所の土壌を各地の市民測定所が調べ、放射性セシウム濃度を地図にまとめたそうです。独自の測定値だけでなく公的機関のデータ分析もあり、また、2111年までの濃度の推移予想図も載っているそうです。農作物や山菜、魚、ジビエの汚染度解析など市民が生活の中で知りたい情報が「盛り沢山」網羅してあり、ズバリ「無用な被曝を避けるために役立てて下さい」と書かれています。11月からの販売に対して購入希望者が殺到し、あっという間に6000部を売り上げたというこの本、まのじもさっそく取り寄せてみよう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


井戸川さん 〜 元福島県双葉町長
空母RR 〜 空母ロナルド・レーガン。2011年3月の東日本大震災と福島第1原発事故当時の同艦の航海日誌によって、RRは、トモダチ作戦従事中に福島第1原発沖約240kmで被曝したことが判明した。




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8割以上の人は福島の汚染土の再利用を知らない / オリンピック向けの復興の裏側には高線量

 政府は、汚染土の約99.8%は安全に再利用できるという試算をし、ほとんど公共事業などに利用するつもりだと決めました。どうやったら汚染土が「安全」になるのか理解不能ですが、環境省は1kgあたり8000ベクレル以下であれば、一旦集めた汚染土をフレコンバックから取り出し、道路や園芸農地に再利用する方針です。福島県内では、この「安全な利用法」の実験が計画されていましたが、住民の反対で止みました。
 ところが福島県外に運ばれる汚染土は、国ではなく各自治体が処分の責任を負います。にもかかわらず、こうした計画があることを、福島県外では8割以上の住民が知らないことが判明しました。
 これを受けて環境省は全国の自治体を対象に、この計画の周知に努めるそうですが、計画の内容よりも汚染土がどんな手品で安全になるのか説明されるのでしょうか。
 ジャーナリストの烏賀陽弘道氏は、事故直後から被災地を取材されていますが、未だに被災地の現状は過酷でとても復興には程遠いと伝えています。今回のレポートでは、汚染土同様、安倍政権の異常な政策を浮き彫りにされています。
 曰く、2020年3月には仮設住宅の全廃、避難民を退去させる。高線量地帯の鉄道を復旧させ、JR常磐線を全線復活させる。こうして無理やり原発事故からの復興を国内外に印象付けて、オリンピックの聖火ランナーを福島からスタートさせ、復活のプロパガンダに利用する、というものです。
烏賀陽氏は、このプロパガンダと打ち捨てられた避難民の家屋を、あたかも辺野古のようにシビアに対比させるのです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)




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