アーカイブ: 食べられる野草図鑑

まみむのメモ(47)〈食べられる野草図鑑・夏(1)〉

 今更な打明け話になってしまいますが、以前「地球の鼓動・野草便り」を書かせていただいていました。にゃんにゃん母さんとまみむが同一人物だとはお知らせしておりませんでしたので、当時を振り返り、その理由を書かせていただきます。
 「まみむのメモ」がスタートする少し前、世界的な免疫学者の安保徹先生が不審死され、その数ヶ月後だったと思いますが、いつも参考にしている「食べる薬草事典」の著者、村上光太郎先生がお亡くなりになったと不審なメールが入り、少し狙われている感がありました。これが理由です。

 人の免疫や野草がいかに優れているのか、知られては困る者たちが世界を牛耳ってきたのを、コロナウィルス騒ぎとワクチン押し付けでよくわかりました。
 生物兵器ウィルス研究が世界中で行われてきていたのを知ったのも最近ですが、ウイルスに対抗できる身近な食品があることや、人の免疫力を高めることで対抗できる・・・これは不都合だったはずです。治療効果があるイベルメクチンを禁止したことからも分かります。何が入っているか得体の知れないワクチンさえ打たなければ、普通に対処できたのかもしれません。

 例えば柿の葉や実が持つカキタンニンは広大の坂口先生が調べられた20種類全部のウィルスを不活性化(死滅)させたそうです。(現代農業/農文協/2014/8)
 漬物に干した柿の皮を入れるのは、昔からの日本人の知恵ですが、2年前に漬物と一緒に渋柿を漬けたのが、今もほとんど変わりなく保存されていて驚きます。柿の防腐効果は驚くべきもので、昔の人の即身仏のミイラは死の直前に、柿の種を大量に食べて、非常に良い保存状態になったといいます。柿の実や種、皮をいろいろな野菜の保存食作りにもつかえるかもと思っています。(参照:柿が加熱で驚きのスーパー食材に変身!〇〇が3〜5倍に増える効果的な食べ方 【免疫力や冷え予防】)そういえば、7月1日の時事ブログで「コメの長期保存に柿渋袋を使う」お話を紹介してくださっていましたね。

 これからも皆様とご一緒に植物たちのすばらしさを見つけて共有していけますよう、どうぞよろしくお願い致します。
(まみむ)
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まみむのメモ(47)〈食べられる野草図鑑・夏(1)〉

アカザ(藜)・シロザ(白藜)・アオザ(青藜)


時期 5〜6月頃から新芽を出し、花期は9〜10月。
場所・環境 日本全土の荒地や畑のへりに多い。食用に栽培されていたものが野生化したともいわれる。アカザはシロザの変種で、アカザの仲間は世界中に分布して、約1400種もしられている。その多くの種が塩生と乾生の植物で、土壌中に多量の塩分が含まれる地域や乾燥地を好む特性がある。

アカザはインドまたは中国が原産であり、今では世界に広がっている。日本では最近見かけることが少なくなった。

また、アカザは食用として栽培されいていたため、家庭菜園で作って食べられる。窒素分の多い土地によく育つ。
風媒花(風によって花粉を飛ばす)。花は頂生および腋生(葉の付け根、葉腋に生える)で、黄緑色から緑白色の小花を穂状につけ、一般に密につけるが、まばらにつくこともある。花には花弁がなく、花被片は5個ある。花被片は広卵形〜楕円形、長さ約1mmで、中肋は高まって稜となる。

葉は茎に互生して、柄があり、長三角状卵形か、ひし形に似た卵形で、下部の葉は菱状卵形〜卵形、上部の葉は長卵形〜披針形、先は鋭形か鈍形、基部は広いくさび形。質は柔らかでやや厚く、葉の縁は波状で、大小の歯牙があり、長さ1.5〜7(〜12)cm、幅1〜5(〜8)cm。若い葉には白色または淡紅色の粉状物がある。
また、葉は、カタバミやクローバーのように睡眠運動をする。
果実期の果穂は赤みを帯びる。果実は胞果で水平な卵形、、花が終わった後に閉じた萼片(花被)に包まれ、五角形に見える。果皮は膜質で薄く、1個の種子を包んでいる。種子は凸レンズ形、径1〜1.5mm、黒色で光沢があり、一部が嘴状に突出する。

茎が1〜1.5mにもなり木質化し、それを支える根も直根と分枝根がよく発達する。

見分けるポイント 若葉の中心が赤みを帯びるものをアカザ、若葉の白味のつよいものをシロザ、青みのものはアオザといい、これらは同一種類。若葉につく粉状物が特徴。
間違えやすい毒草 なし
生え方 1年草
学名 Chenopodium album var. centrorubrum
英語では、ニワトリのえさにするため Fat Hen(hen は雌鶏の意)などと呼ばれる。中国植物名(漢名)は、藜(れい)とよぶ。
科名・属名 ヒユ科・アカザ属
採取方法 6~7月の花穂がでる前に若苗をとり、天日干し。 若芽や若葉を摘んで食用に。種子も食用に。
あく抜き ホウレンソウの仲間で味が似ており、シュウ酸を多く含み、あくが強いため生食には適していません。塩茹でして水に取りあく抜きします。
調理法 そのままで天ぷら、あく抜きして炒め物・おひたし、和え物・汁物などに。乾燥葉をお茶に。種子を同属のキヌアやホウキギ(コキア)の種(とんぶり)と同じように穀物として加熱していただく。
他の利用方法 茎は太く硬くなるため杖の材料にもされ、アカザの杖は最高級とされる。

昔お土産屋さんで買ったアカザの杖

効能 のどの痛み取りに、乾燥させた茎葉1日量20グラムを水500 ccで煎じて、3回に分けて服用。湿疹のかゆみには、1日量10グラムを水600 ccで煎じた液を冷まして、1日3回ガーゼに浸して患部に塗る。また生葉の搾り汁は、毒虫などに刺された時塗ると痛みが止まるとされ、歯痛に生葉の汁をガーゼに含ませ噛んでいるとよい。また、葉の粉末に同量のこんぶ粉末を混ぜ合わせたものを痛む部分につけるか、葉の煎じ汁でうがいをする。

腸、皮膚、歯肉の熱を冷ます薬草であり、妊婦や胃腸が冷えやすい人への使用は禁忌とされている。下痢止め、健胃、強壮薬として1日量15~20グラムを煎じて服用。

アカザはミネラルが豊富に含まれており、ホウレンソウを上回る栄養価で、ビタミンA・B・Cが含まれる。食用野草の観点からも、ほかの野草の群を抜いて優れた栄養素を誇っている。このほかにロイシンやベタインが含まれていて、筋肉をつくる上では欠かせない栄養素。
その他 日本でも古くから知られているもので有史前からの帰化植物。このような植物をヒガンバナ、ヤブカンゾウ、カラスビシャクなどとともに史前帰化植物という。

第二次世界大戦のさなかに、食糧不足を補う野菜としてアカザは夏の七草に推薦され、救荒野菜として栄養豊富なアカザが食卓によく登場した。当時は大量に食べ過ぎて、中毒疹になる人がいた。食後に強い日光を浴びると局所的に発赤やむくみなどの症状が現れる場合がある。「アカザ日光アレルギー性皮膚炎」(紅潮・水腫・皮下出血)の注意を要する。「藜の羹(あつもの)」は粗末な食事の形容に使われる。

夏の七草は藜(アカザ)・猪子槌(イノコズチ)・莧(ヒユ)・滑莧(スベリヒユ)・白詰草(シロツメクサ)・姫女菀(ヒメジョオン)・露草(ツユクサ)。
参照サイト・文献 松江の花図鑑
ウィキペディア
BOTANICA
イー薬草ドット・コム
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まみむのメモ(46)〈食べられる野草図鑑・春(5)〉

キクイモ

 手間いらずの野菜の筆頭格で、畑で年々増え続けているキクイモなのですが、体の炎症を抑えるもっとも有効な野菜がキク科植物の根ということで、キクイモ、ヤーコン、チコリの根、ゴボウなどがフラクトオリゴ糖を多く含み、体の炎症を抑える酪酸菌を増やすのだそうです。
 キク科といえば、一番進化した植物とされ、タンポポの根やヤマゴボウとして知られるモリアザミの根などもキク科植物の根です。(注:ヨウシュヤマゴボウは有毒です。)
 【ベストセラー】「花粉症は1日で治る!」を世界一わかりやすく要約してみた【本要約】では、抗生物質が体の炎症を引き起こしていて、アレルギーとうつ病は同じ病気で体の炎症であり、キク科植物の根が炎症を抑える酪酸菌を増やす一番効果的な食品だと紹介されています。その他、ニンニク・ネギ・玉ねぎ、イヌリン、ガラクトースオリゴ糖も効果があるそうです。
 我が家では昨年秋〜今年の春キクイモが芽を出す4月頃まで約半年間、食べたい時にその都度掘っていただき、丸ごとご飯に入れて炊いたり、カレーにしたり、とても重宝しました。夏になった今でもキクイモの漬物は健在で、丸ごと漬けたぬか漬けや塩漬けは固くシャキシャキしています。キクイモといえば糖尿病予防の健康食品と思っていましたが、さらに素晴らしい健康野菜だったのですね!!

ヤーコンの葉

 ちなみにヤーコンも地中の上部に種芋がたくさん出来て、手間いらずの強い野菜です。ヤーコンは少し深いところにサツマイモに似たイモができて、掘ってしばらく新聞紙などに包んでおくと甘みが出てりんごに似た味で、生で美味しくいただけます。
 その他の手間いらずのほったらかし野菜といえば、ニラ、ミョウガ、ミツバ、オランダイチゴ、ラッキョウ、ニンニク、オオタカブナ、ワケギ、フキ、小豆、ミント、シソ、ヤマノイモ(ムカゴ)などです。
(まみむ)
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まみむのメモ(46)〈食べられる野草図鑑・春(5)〉

カキドオシ(垣通し)


時期 早春に芽を出し、花期は4〜5月頃。
場所・環境 北海道〜九州に分布し、海外では朝鮮半島、中国、台湾、シベリア、アジアの温帯域に分布する。野原、土手、道端や畑のわきなどに自生する。日当たりの良い適度に湿った土地を選ぶ。半日陰でも生育し、つる性の茎をよく伸ばす。
葉腋(葉の付け根、腋芽が出る)に長さ1.5〜2.5cmの淡紫色の唇形花を1〜3個ずつつける。下唇は中裂し、側裂片は小さい。中央裂片は大きく前に突き出し、濃紫色の斑紋と白い毛が目立つ。雄しべは4個あり、上唇の内側に沿ってのびる。萼に15脈があり、萼裂片の先が刺状になる。
対生し、長さ1.5〜2.5cm、幅2〜3cmの腎円形で鈍い鋸歯がある。葉や茎全体に細毛があり、香気がある。

花が散り、残った萼の中に数個の分果が出来る。萼の長さは約7〜10mmで茶色い果実は2mm前後。
浅根で、つるの節からも根をおろす。

見分けるポイント よく似た花にサギゴケ属のムラサキゴケやトキワハゼなどがあるが、葉の形や付き方が違う。カキドオシと同じシソ科の花は唇形が多いが色や花のつき方が違う。カキドオシの茎は四角で、名前の由来の垣根を通り抜けるつる性で、葉や茎を揉むとシソとは違う独特の香りがある。また、連銭草(れんせんそう)という別名は丸い葉が並んで連なるところから。
間違えやすい毒草 なし
生え方 多年草。はじめ花がつく頃は5 - 20センチメートル (cm) ほどの高さに直立するが、花後の茎が伸張するに従ってつる状になって、地面を長く横に這い、節の所々から根を下ろして、長さ1メートル (m) 以上になる。所々からでる横枝は時に多少立ち上がって高さ30cm前後になる。
学名 Glechoma hederacea subsp. grandis(Glechoma hederacea はハッカの一種につけられたギリシャ名 glechon に由来し、種小名は「キヅタ(木蔦)に似た」という意味からきている。)
科名・属名 シソ科・カキドオシ属
採取方法 4〜5月の開花期に地上部を刈り取り、陰干ししたものを生薬として使う。
あく抜き 苦味があるので、塩茹でしてお浸し、和え物などに。
調理法 天ぷら、炒め物、塩茹でして和え物などに。花や葉を生でサンドイッチなどに。乾葉を軽く焙煎してお茶に。乾燥葉の4倍量のホワイトリカーなどに漬けて冷暗所で3ヶ月熟成して薬酒に。
他の利用方法 薬用、浴湯料に。
効能 小児の疳を取る薬になるところから、疳取り草(かんとりそう)と呼ばれ、疳や虚弱体質に1日5gを煎じて食間に3回に分けて服用。子供には苦味が強いので蜂蜜などで甘みをつけて。

また糖尿病治療薬として知られており、実話で聞いた話では1週間カキドオシを煎じて飲んで糖尿病が驚くほど改善。
血糖降下作用、体内の脂肪や結石を溶解させる作用があるとして漢方薬や健康茶とされる。血糖降下作用はタラノキ皮よりも強く、副作用が認められない薬草として、1968年日本生薬学会で発表された。
1日量10〜15gを約0.6リットルの水で半量になるまで煎じて、3回に分けて服用。

風邪、解熱、鎮咳、鎮痛、喀血、肺炎、泌尿器カタル、腎炎、陰萎、糖尿病、高血圧、神経痛、利尿、黄疸、胆石、腎臓結石、膀胱結石に有効。

胆石にはクマヤナギ(クロウメモドキ科)1日量5~10グラムとカキドオシ4グラムを、1リットルの水で3分の2量まで煎じて、3回に分けて。
腎結石には、カキドオシとウラジロガシを適量混ぜて、
糖尿病には、カキドオシ、ヤマノイモ、ドクダミと混ぜて煎じて服用すると良い。
たむし、水虫、打撲傷には生葉の絞り汁を湿布または塗布する。
魚の食あたりに生葉汁または、乾燥粉末を服用。
茶剤としては、強壮、かぜ、泌尿器の病気などに、熱湯を入れて数分してから飲用する。
カキドオシの薬用酒は糖尿病、肝臓病、虚弱体質、強壮、神経症などに。
その他 ヨーロッパでも古くから民間薬として重要な位置を占めており、丸い葉から「ロンデット」「ロンドレット」と呼ばれていて、カロリンガ朝(8~10世紀)に出た「各種の熱病の処理」という医療書にもカキドオシが出てくる。利尿剤としての用い方は日本と同じだが、気管支と肺の病気に広く用いられ、とくに鎮咳、去痰、ぜんそくの発作を止めるなどの用法が知られている。肺の障害には、牛乳1リットルに乾燥したカキドオシをひと握り入れて沸騰させて毎晩寝る前に飲むそう。また、ギル茶と呼ばれるものは、カキドオシをハチミツと砂糖で味をつけたカキドオシ茶のことで、せきや感冒に使われている。

日本の民間薬として、センブリ、ドクダミ、ゲンノショウコ、キササゲ、カキドオシ、タラノキ、ウラジロガシがよく知られる。 動物実験で、発毛効果、血糖上昇抑制、血圧上昇抑制などが報告されている。

有効成分は、ウルソール酸、硝酸カリ、精油分のリモーネンなど。主成分はセスキテルペン類、フラボノイド類、揮発油、グレコミン苦味成分、サポニン、樹脂、タンニン類。
参照サイト・文献 ウィキペディア
イー薬草・ドット・コム
松江の花図鑑
Green Snap
大地の薬箱 食べる薬草事典 村上光太郎著 / 農山魚村文化協会
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まみむのメモ(45)〈食べられる野草図鑑・春(4)〉

アメリカセンダングサ

ヒメジョオン

 麦にドローンで散布(家の中から撮影)

 野草たちも春から夏の草へと、次々に勢い良く育っていますね。最近は、色々な草や木の新芽をいただいています。アメリカセンダングサ、ヒメムカシヨモギ、ミズヒキ、アカメガシワ、カキ、ノブドウ、クズ等々。ヨモギやスギナ、セイタカアワダチソウなども何度も摘んでいただいているので、後から生えた柔らかい部分をいただいています。
 今畑ではヒメジョオンの花盛りです。それにしても今年はミツバチやキイロスズメバチなど蜂たちをあまり見かけません。遅くまで寒かったからでしょうか?山林伐採、ケムトレイルなど環境破壊?それともドローンを使った農薬散布のせいでしょうか?とてもスピーディに手軽に散布されます。
 そして今年はじめて気がつきました。ドローン農薬散布・・・もし農薬のような毒物や生物兵器ウィルスか何かが入ったドローンが住宅地の上を飛んで散布したら・・・これって即兵器?操縦者はそのまま兵士に?各地でドローン教室が開催されているようです。現にウクライナに日本から送られたドローンと防護服がありました。

 戦争を望む勢力に支配されることなく、市民のささやかな幸せが護られる社会は、私たち市民一人一人にかかっているのだと痛感します。今年も「れいわ新選組」のボランティアに、できる範囲ですが参加しています。寄付、チラシ配布、ポスター、公選ハガキ、電話かけ。
 ただし、れいわ新選組が影響力のある分、ワクチン反対を訴えることで救われる命があったのではないか。大西つねきさんの人柄を言葉の使い方だけで決めつけてしまって、お互いのエネルギーを削いでしまった事の反省が必要なのではないか。くしぶちまりさんのご主人の仕事が性犯罪に関わるのではないかという疑いに対する説明。私も含め、こういった徹底した正義の自浄も忘れてはいけないのだと、竹下先生が紹介された「高橋易資(やすし)」さんの政権放送をみて思いました。
(まみむ)
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まみむのメモ(45)〈食べられる野草図鑑・春(4)〉

ドクダミ(毒矯み・蕺)


時期 3月ごろから新芽が出て、花期は5〜7月。秋、冬は地上部は枯れて地下茎だけになる。
場所・環境 湿った半日陰地を好み群生する。東南アジア原産で日本では北海道(渡島)〜沖縄の山野の木陰に多く、庭の陰や溝などにも群生。
花びらに見える白い4枚の苞(蕾を包む特殊化した葉)の上に1つの花序(花の集まり)がつく。萼や花弁はなく、雄しべは3〜8本で両性の小花が密集している。雄しべの先端につく葯は黄色、花糸は細長く基部で雌しべの子房に合着している。雌しべの花柱は3または4個、白色で反曲する。

心形で先端が尖り、長さ3〜10cmの光沢のない暗緑色で、1〜3.5cmの葉柄が赤紫色の茎から伸びて、まばらな互生に葉をつける。葉裏はしばしば紫色を帯び、花が咲く頃から、葉の表にも部分的に紫色の変色が見られる場合がある。
ドクダミは有性生殖を行わず、胚珠(通常、胚珠内の卵細胞が花粉の精細胞と結合し種子になる)が無性的に種子になる(無融合種子形成)と考えられている。
花序全体に宿存性の花柱がついて2〜3mmのさく果(果皮を持つ果実)を裂開し、約0.5mmの卵形の褐色の種子を散落する。
細長い白い地下茎が盛んに分岐し、節から不定根(水や無機養分を吸収)が輪生に生える。地下茎の分断化による栄養繁殖を頻繁に行い、ちぎれた地下茎からでも繁殖し、繁殖力旺盛で群生する。

見分けるポイント 特有の臭気がある。花びらのように見える白い苞が十字につくが、各花の基部にある線形の小苞が巨大化し八重咲になるヤエドクダミがある。

ドクダミ花びらのない花柱の花と白い苞


同じドクダミ科のハンゲショウ属のハンゲショウが一見ドクダミと似ているが、ハンゲショウの花には4枚の白い花びらに見える苞がなく、花期には葉が白く変色した部分と垂れ下がる花序があり次第に直立していく。
間違えやすい毒草 なし
生え方 多年草
学名 Houttuynia cordat
科名・属名 ドクダミ科・ドクダミ属 (単型属で類縁が存在しない)
採取方法 開花期に全草(必要部分)を採取。根は冬でも採取でき、デンプンが多く、救荒植物としてもいただける。

あく抜き 臭気は精油で乾燥すると消える。匂いが気になる場合は茹でて水にさらす。加熱で匂いが減少する。
調理法 生の葉や花を天ぷら、根をきんぴらや煮物、スープに。全草乾燥させてお茶に。生の葉でジェノベーゼ風ソース。生葉絞り汁に蜂蜜などを加えて発酵ジュースに(密閉しないでふきんを挟んで蓋)。乾燥させた葉や花をミキサーなどで粉末にして野菜の補いに。ベトナム料理ではハーブとしてサラダやさまざまな料理に添えて生食される。中国では地下茎などを食材として広く利用。
他の利用方法 薬用に生葉、絞り汁、発酵液、乾燥葉、蒸し焼き、アルコール漬けなどの用法がある。化粧水、虫刺され薬、虫除け。浴湯料。
効能 生葉のにおいの精油成分デカノイルアセトアルデヒドに強い抗菌作用、殺菌作用があり、クロロフィル(葉緑素)に肉芽組織再生の促進作用がある。
絞り汁を塗ったり、葉をもんで貼ると、おできの化膿止め、ニキビ、水虫、たむし、いんきん、痔、虫刺され、湿疹、その他の皮膚病、打ち身、切り傷、蓄膿症、臭鼻症、耳だれ、中耳炎などに有効。どろどろにすりつぶして貼るとあせも、おできなどに効果が長時間持続する。1日に2〜3回交換。
蓄膿症、臭鼻症には生葉を(塩で)もんで鼻に詰め、(又は数枚をもんで棒状に丸めて鼻の穴に差し、30分くらいしたら鼻汁を出し、片方ずつ葉を取り替えて、1日に3回、2〜3週間続ける。)煎じて服用しながら行うほうが良い。

痔疾に生の根の絞り汁を飲むと良い。
絞り汁に5〜6分の1の量の蜂蜜などを入れて、布をかぶせて蓋をして通気できるようにして、約2〜3ヶ月間冷暗所に保存して発酵させる(イーストなどの酵母菌を加えると発酵が容易になる)発酵液(酒)は強壮剤となり、生葉、乾燥葉がもつすべての薬効が得られる。とくに老人の体力低下、意欲減退に有効。

化粧水に生の葉や花をアルコール(35度以上)に漬けて抽出し、天然水で10倍以上に薄める方法と、絞り汁に同量の日本酒を混ぜる、又は10%ずつのグリセリンと生レモン汁を混ぜて化粧水にする方法がある。
ドクダミ酒(ドクダミチンキ)は洗って水気がなくなるまで干してアルコール(35度以上)につける。就寝前に盃1杯の飲用が効果的で、解毒作用、健胃整腸作用、糖尿病予防、高血圧予防に。外用に虫刺されなどに。

膿の吸い出し、おでき、ふきでもの、痔、陰部のかゆみなどに、蒸し焼きにしてやわらかい軟膏状になった葉をすり込んだり、ガーゼなどにのせて貼る。蒸し焼きは数枚の生葉をフキの葉に包んで直火で焼く。又はアルミホイルに包んで、フライパンで焼く。
全草や地上部を天日干し、又は陰干し(1日天日干し後、風通しの良い陰干しが良い)して、お茶(熱湯を注いで3分くらい蒸らす)に。軽く焙煎すると臭みが消え、飲みやすさが増す。

乾燥葉の主な有効成分はクエルチトリンやカリウム塩で、利尿、緩下作用、血圧調整作用、毛細血管強化、眼精疲労の解消などに有効。
10〜20gの乾燥葉を土瓶や土鍋などで(金属は化学反応を起こす)、水300〜800mlが半量になるまでとろ火で煮詰めて漉して、1日2〜3回に分けて飲む。ひどい便秘改善、宿便までとれる。血液を浄化して循環を良くし、全身の血行促進効果。お茶と同じ効果も。緩下、利尿、駆虫剤となり、解毒、抗菌、抗カビ性があるので、各種化膿症、蓄膿症、腫物、胎毒、ピリン疹、月経疹、腎炎、膀胱炎、尿道炎、夜尿症、子宮や膣部の炎症、冷え性、高血圧、動脈硬化症、狭心症、肋膜炎、神経痛、風邪、頭痛、のぼせ、胃酸過多症、胃下垂、胃アトニー、痔疾、痔瘻、皮膚病に効果がある。脳病一切にも良い。原因不明の病気に服用すると良い。胎毒のある乳児には、母親が服用して授乳すると良い。

生葉又は乾燥葉を浴湯料に。アトピー、湿疹、あせも、痔などの皮膚トラブルの消炎性浴料に。抗菌、殺菌作用により、患部の清潔を保ち、クロロフィルの働きにより、肌荒れの解消も期待できる。
適当にハサミで切って、ネットや布袋に入れてお風呂に入れ、入浴中にもむ。あるいは、布袋に入れて煎じ液を作り袋ごと入れる。
その他 カリウムが多く、また、解毒パワーがすごいので、飲みすぎに注意し少しずつ試しながら、適量を知る。
フキの葉に包んで直火で焼いた葉をおできに貼ると、一晩で芯を吸い出して治っていました。
ドクダミは十薬(ジュウヤク)と呼ばれ、センブリ、ゲンノショウコとともに日本の三大民間薬として古くから利用されてきた。
参照サイト・文献 ウィキペディア
松江の花図鑑
イー薬草・ドットコム
里山日記
【野草の知恵】お肌のトラブルに万能なドクダミのお花で化粧水作り!
大地の薬箱 食べる薬草事典 村上光太郎著 / 農山魚村文化協会
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まみむのメモ(44)〈食べられる野草図鑑・春(3)〉

「つくし誰の子スギナの子」
   ぽかぽかと暖かい日に
つくしの坊やが芽を出した
つくし誰の子スギナの子
土手の土 そっと上げて
つくしの坊やが 覗いたら
外は そよそよ 春の風

 スギナ茶を以前シャンティ・フーラでプレゼントされていましたね。ブログで紹介されていますが、スギナの薬効の素晴らしさに改めて納得します。
 タンポポも以前時事ブログで竹下先生が紹介されています。タンポポにも特に優れた薬効があるようですね。
(まみむ)
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まみむのメモ(44)〈食べられる野草図鑑・春(3)〉

ツクシ(土筆)・スギナ(杉菜)


時期 2月頃からツクシが出始め、3月〜4月ツクシが枯れる頃スギナが芽を出す。

場所・環境 日当たりの良い、痩せた酸性土を好む。
胞子茎であるツクシは頭頂の胞子嚢から胞子を飛ばす。
ツクシの袴と呼ばれるものが葉。同じ地下茎から栄養茎であるスギナが伸びて、杉の葉に似た線状の3〜5cmくらいの葉を節ごとに放射状に伸ばす。

ツクシの胞子で繁殖。
地下茎が縦・横に伸びて繁殖。

見分けるポイント 土筆(ツクシ)と書くように、ツクシの出始めは袴に包まれていて筆のように見える。ツクシの後に杉の葉に似た杉菜(スギナ)が生える。
間違えやすい毒草 なし
生え方 多年草
学名 Equisetum
equusは「馬」、setaは動植物の「剛毛」の意味。
科名・属名 トクサ科・トクサ属(シダ植物門)
採取方法 ツクシは胞子が付いているうちにいただく方が薬効があります。スギナは新芽のうちは柔らかく、美味しくいただけます。大きく硬くなったスギナもお茶などに使えます。根も薬用などに使います。
あく抜き ツクシの胞子のほろ苦さが美味しく感じられますが、苦手な人は下ゆで(薬効がなくなりますが)をします。
調理法 ツクシの袴を取り除いて、油炒め、卵とじ、天ぷら、汁物、湯がいて酢の物、お浸しなど。
スギナは天ぷら、乾燥葉を乾煎りし手で揉んで(すりばちですりつぶして)細かくして、ごま塩やチリメンジャコなどを混ぜてふりかけに。乾燥させてスギナ茶に。
他の利用方法 かゆみ止めに生のスギナをすり鉢で潰してガーゼに包んで汁をつけると良く効きます。特に皮膚が乾燥して起こる老人性皮膚掻痒症に良く効きます。全草いずれも煎じ液やスギナ風呂でアトピー性皮膚炎、うるしかぶれなどのかゆみ止めに。
効能 ケイ酸(二酸化ケイ素+水)が3〜16%も含有するスギナの薬効は高く、ケイ素の驚く効果を「こんなにすごい!ケイ素の力!!数々の体験事例」で紹介されています。
またこちら【知識】驚異の薬効植物「スギナ」若返り、体質改善、超能力…?【ケイ素やソマチッドなど】でケイ素が脳下垂体や松果体を活性化し、現代人になるほど萎縮してなくしている動物が持っている直観力などの働きに有効と言います。そのほかにも生体活性に不可欠のミトコンドリアの活性化にも有効とのことです。

スギナの栄養成分は、カリウム=ほうれん草の約5倍、カルシウム=ごぼうの約15倍、マグネシウム=ほうれん草の約3倍、鉄=春菊の約7.5倍、亜鉛=ごぼうの約6倍、リン=ごぼうの約3倍、マンガン=長ねぎの約11倍など。

スギナ茶で胆石、腎臓結石、膀胱結石の排出作用。髪の毛や爪の発育促進、脱毛予防。リューマチ、関節炎、神経痛改善、関節強化。加齢によるケイ酸減少の補強に。むくみ、利尿作用、排尿困難や痛みにスギナ湿布とお茶が有効。高血圧症改善、スギナに多く含まれるカリウムがナトリウム排出。各種フラボン類、鉄、リン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル、ケイ酸などが出血を止めたり、血圧を下げる効果、毛細血管の強化。去痰、鎮咳効果。ヨーロッパでは古くから解熱、ガン予防に用いられてきた。
その他 カリウムが多いので1日1杯までとし、長く続けるのが良いようです。ごく微量のニコチンも含まれるので、飲みにくい場合や妊婦、赤ちゃんなどは避けたほうが無難です。
英名はホーステール(Field Horsetail, Common Horsetail)。
参照サイト・文献 YouTube スギナを食う!スギナ料理5種!
e-yakusou.com 薬用植物一覧表
ウィキペディア
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[第6回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(4)

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まみむのメモ(43)〈食べられる野草図鑑・春(2)〉

 母(みぃ)とサラスヴァティー女神様/サヤマフカキミヤヒメミコ様の両延神社へお参りした時、昨年1度目は長い階段を全く登れず、2度目は中間まで登れて、今年2月にお参りした時には一番上まで登れる様になっていました。経筋体操と大地に素足でアースのおかげです。
 ところが冬が終わる頃、バナナ、キゥイ、柑橘類、リンゴ、パイナップル…と果物をかなり多くいただいていました。それに加えて黒棒を中心に甘いお菓子が目に止まり、食べ始めて2週間・・・みぃが急に腰痛で動けなくなりました。1週間くらいだったか様子を見ていても治らないので、以前お世話になった接骨院へ行くと、先生が砂糖を食べたか?と言われ、体が冷えてこうなったと。心臓、腎臓、胃のツボを押さえると痛みがやわらぎ、弱っているのがわかりました。血流が悪くなり、各臓器が衰弱したのだと。
 糖分は体を冷やすのみならず、過剰摂取するとタンパク質と結合してAGEという強い毒性物質に変化するというのです。毛細血管は血流を良くすることで再生し、運動、入浴、睡眠、食事はルイボスティー、青魚、しいたけなどが血流改善に良いと挙げられていました。他のどこかの情報で、毛細血管の再生は空腹時に行われるとも。
 あわてて、お菓子、果物ぴたっと止めて、よもぎ茶松葉茶など体を温める食品を心がけ、接骨院へ連日通い、1ヶ月過ぎた頃からやっと痛みが治まって、歩行のリハビリ中です。まだ一人で歩くのがおぼつかないのですが、かなり復活してきました。
 恐るべし・・さ・と・う。異性化糖、清涼飲料水などに入っている果糖は10倍以上の速さでAGEを作り出してしまうとか・・・。
 さらに気がついたのは、竹下先生の東洋医学セミナー/上級コース/第12巻(最後)の食品分類表。なんとかなりの野草まで調べてくださっていますね。温冷、ドーシャなど参考にしながら、野草もいただいた方が良さそうです。
(まみむ)
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まみむのメモ(43)〈食べられる野草図鑑・春(2)〉


ノカンゾウ(野萱草)・ヤブカンゾウ(藪萱草)


時期 3月頃から新芽が出てくる。花は6〜8月頃。
場所・環境 本州〜沖縄の道端や川土手、林縁や田の畦など、やや湿った日当たりの良い場所を好む。
ノカンゾウは単でヤブカンゾウは八重咲きの百合に似た黄橙色や橙赤色の花。70cm〜1m位伸びた花茎に直径約7〜8cm、花筒約3〜4cmでノカンゾウは6弁花、ヤブカンゾウは雌しべ雄しべが弁花して八重咲きになる。6〜8月頃に開花し、1日でしぼむ。

ヤブカンゾウの花

幅1〜2cm、長さ50〜70cmの線状の葉で、地面から直接生えているように見える根生葉(こんせいよう・根出葉・根葉ともいう)を扇状に出す。
乾燥すると裂開し種子を散布する蒴果(さくか)だが、ほとんど結実しない。
短い根茎で、ところどころに球形~紡錘形~長円形の膨れた部分をもつ。

見分けるポイント 同じワスレグサ属の近似種にユウスゲ、ニッコウキスゲなどがあり、花の色が淡レモン黄色〜オレンジ〜赤橙色、紫やローズ色など、世界(東アジア〜西ヨーロッパ)に約15種類あり、園芸品種も多数ある。生育場所や花の色などで見分ける。
間違えやすい毒草 キツネノカミソリ、花の形は似ているが全体に小ぶり。主に山野に生える。ヒガンバナ属で葉先が丸く水仙の芽に似ている。早春に芽が出て夏には葉が枯れてそのあとに花が咲く。
ヒガンバナと同じリコリンなどの毒成分がある。
生え方 多年草
学名 Hemerocallis fulva var. angustifolia Baker
Hemerocallis fulva L. var. longituba (Miq.) Maxim.
科名・属名 属名:ツルボラン科・ワスレグサ属
採取方法 3月〜4月頃の10cm前後に伸びた新芽を根元から切り取っていただきます。根ごと抜いて白い茎部分をより多くいただくという場合は残った根は埋め戻すことをお勧めします。できれば地上部のみをいただく方が、翌年にもいただけますし、増えていきますね。20cmくらいに大きくなったものでも、下の方の白い部分あたりは、まだ柔らかくていただけます。
花は蕾、開いた花、しぼんだ花どれもいただけます。中国ではシナカンゾウの蕾を干したものが金針菜という食材です。ですが、1日花ですので花がさいて蝶たちが蜜を吸い終わってしぼんだものやしぼみかけたものをいただいています。
あく抜き あく抜きは必要ありません。
調理法 新芽を塩茹でして、酢味噌和え、辛子酢、ゴマ和えに。下茹でして汁物、炒め物に。生で天ぷら、漬物など。花は軽く油で焼いて醤油味などに。加熱すると花がとろけるのですが、花びら以外の部分の歯ごたえが良くて美味しいです。さっと湯にくぐらせて酢の物などにも。
他の利用方法 葉や花を煎じて薬用に。(食べても同様な効果)
効能 浮腫、黄疸、利尿作用、血便などに有効。不要なものを排出する働き。
その他 英名はday liliy。
参照サイト・文献 松江の花図鑑
三河の植物観察 Flora of Mikawa
大地の薬箱 食べる薬草事典 村上光太郎著 / 農文協発行
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