アーカイブ: 安倍政権の闇

毎日新聞への抗議文を掲載した五輪組織委員会の「嘘」を指摘するスクープ 〜 「一月万冊」本間龍氏が入手した内部資料で裏付け

 先日、五輪組織委員会の人件費に「一人1日30万円」という基準額が存在することを毎日新聞がスクープしました。巨額の税金を投入している組織委の一般常識からかけ離れた閉鎖性と人件費の肥大化を指摘していました。すると組織委は、文春への恫喝に止まらず、今度は毎日新聞への抗議文を公式サイトに掲載し「紙面及びウェブサイト上で謝罪及び訂正」を求めました。
組織委員会に不都合なことを報じるのは断じて許さないという高圧的な姿勢ですが、これに対して「一月万冊」から本間龍氏が有無を言わさぬスクープを発しました。組織委員会の抗議文の中には「人件費単価日額30万円をはじめとした、記事に記載のような契約をしている事実はありません。」と言明していますが、内部告発により本間氏が入手した資料を公開して検証しています。それによると会場ごとに責任者の種別の単価が記載されていて、しかも表示されている価格に管理費や諸経費も加わることから、実際に支払われる金額はもっと高額になり、日額30万円を超える会社も存在することになります。「一月万冊」清水氏は「税金2兆円も投入しているのにお金の流れが非公開、質問しても守秘義務で答えない、であれば公益財団法人の資格を取り消すべきだという状況の上に、今回はさらに嘘を公式サイトで述べている」とその問題を整理されていました。
 もう一点、本間氏が指摘されたのは、組織委の抗議文中「情報開示についても、公益財団法人が通常求められているレベル以上の開示を行っています。」という部分で、これほど偉そうに書いているけれども実際に開示するのは「組織委が開示しても良いと思った情報だけ」で、全ての情報をフルオープンにしているようなセリフもまた嘘なのでした。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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東京五輪人件費「一人1日30万円」 組織委内部資料、実額は非公表
引用元)
 東京オリンピックの会場運営を担う企業への委託費の見積額を記した東京五輪・パラリンピック組織委員会作成の内部資料を毎日新聞が入手した。委託費を積算する際の根拠となる人件費単価は1日当たり最高30万円。組織委はコスト積算のための「参考値」であり、この額を前提に発注することはありえないというが、実際の額は非公表。見えない予算の下、五輪の肥大化が止まらない
(以下略)
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五輪費用、あれもこれも総額 組織委、実際単価示さず「参考値」
引用元)
 毎日新聞が入手した人件費単価を含めた東京オリンピック・パラリンピックの運営委託費の内部資料について、大会組織委員会は「参考値」に過ぎないと一蹴する。実際の額をなぜ示せないのか。外部監視の目を拒む五輪マネーの閉鎖性が浮かび上がる
(中略)
資料を見ると、アルバイト相当とみられる「サービススタッフ」の人件費単価ですら最高で日額4万2000円と、目安とみられる基準額(2万5000円)を大きく上回る。
(以下略)
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東京2020大会 毎日新聞報道について
引用元)
(前略)
(中略)東京2020組織委員会が常識外れの高額な人件費を支払っているかのような誤解を招く見出し及び内容であり、極めて遺憾です。毎日新聞社に対しては、書面で厳重に抗議を行い、紙面及びウェブサイト上で謝罪及び訂正を求めました
(中略)
(中略)人件費単価の設定は行っていません。当然のことながら、人件費単価日額30万円をはじめとした、記事に記載のような契約をしている事実はありません。この点については、事前の取材に対して事実関係を説明していたにも関わらずこのような記事が掲載されたことは極めて遺憾であります。
(中略)
情報開示についても、公益財団法人が通常求められているレベル以上の開示を行っています(中略)

(以下略)

菅総理が国会議員や各府省幹部の個人情報を「違法に」収集している可能性を突いた後藤祐一議員 〜 週一回以上の内閣情報調査室のレクの内容を問う

 3/31衆院内閣委員会での後藤祐一議員のデジタル関連法案質疑は、ドキリとするものでした。デジタル化を進める時に配慮すべき5項目をあげ、5つ目にあげた「国民を監視する手段にしないこと」の質問に入るとにわかに菅総理が動揺しました。(4:40:34〜4:51:25)
 後藤議員の質問は明快でした。「野党の国会議員、あるは与党の国会議員、各府省の幹部官僚の行動、携帯電話の通話をなんらかの形で収集したり、メール、位置情報の情報収集をやっていませんね?」菅総理は「情報収集する場合は、法令に則って適法にやっている。法令に基づく以外は一切やっていない」という意味のことをしどろもどろ、動揺しながら答弁するので意味不明になりそうです。そこで後藤議員が重ねて「その法令とは、刑事訴訟法、通信傍受法、組織的犯罪処罰法の3つ限定ですか、他にありますか。」とイエスノーで答えられるように問いますが、菅総理得意の「いずれにしろ〜モゴモゴ〜やっていない」と答弁になりません。後藤議員が「例えば内閣法に基づいて内閣情報調査室がやっていることはない、と思いますが」と水を向けると、木原誠二委員長が「通告しているのか」「ちゃんと答えているのだから後藤君は質問を変えるように」という質疑妨害を始めました。菅総理に答えさせる気がないと見てこの質問は理事会預かりとなりました。
 続けて後藤議員は、菅総理の「総理動静」から、週に一回は必ず内閣情報調査室の瀧澤内閣情報官からレクを受けていることが分かるが「このレクに、個人情報に該当する情報は含まれているか」と問いました。菅総理はさらに動揺したのか、後藤議員の次の質問の答えを先走って答えていました。要は内調が他省庁からの個人情報の提供を受ける際は「行政機関の保有する個人情報保護法第8条」に全て基づかなければならないことになっています。菅総理は渋々「8条に基づいている」と答えましたが、後藤議員が「目的外使用の場合、HPに公表されるはずが内調の記載はない」という鋭い指摘したところで、木原委員長がタイムアップで無理やり質疑をやめさせました。普通は「時間が来ておりますから簡潔に」などと言うでしょうに。つまり菅総理は、国会議員や官僚の個人情報を違法に収集している可能性が浮上してきたわけです。buuさんが楽しいツッコミを入れつつ書き起こされていました。
 後藤議員の次の質問に注目です。木原委員長、ジャマしないでね。
(まのじ)
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【国会中継】衆院内閣委 菅首相出席でデジタル関連法案を審議(2021年3月31日)
配信元)
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野党3党が武田総務大臣の不信任案を提出 〜 3/26参院予算委員会・森ゆうこ議員の核心を突く質疑で国会を愚弄し答弁拒否を続けた武田大臣、「こんな内閣は即刻退陣すべき!」

 3/31野党3党が武田総務大臣の不信任案を提出しました。
これについて書く前に、遡ること3/26参院予算委員会での森ゆうこ議員の質疑に対する武田大臣の答弁を見なければなりません。無礼千万の答弁拒否とその理由は、大臣不信任案でも生ぬるい、内閣丸ごと不信任に値する内容でした。踏ん反り返った武田大臣がごまかしきれずに逆ギレし、森議員が総務省の接待疑惑の背後に菅総理が居ることを突くまでの15分間だけでも要チェックです(1:5620〜2:11:00)。
「(これまで)閣議決定までして、公平な市場競争を促すために(NTTの)分社化、分散化を進めてきた。それを何の議論もなく方針を変えて(ドコモの)完全子会社化」することにNTTは舵を切りました。そのためには総株式の3分の1以上を保有している政府に拒否権を行使させないことが前提です。森議員は「独裁国家でもないのに総理が民間の携帯電話会社の値下げを公約にするなど、どうしたらできるのか」「気がつきました。政府の了解を事前に得なければ実現できない、ということは、完全子会社化を事前に了解していましたね。」
 つまるところ、総務省幹部の接待疑惑を武田大臣が真相究明の指揮するどころか、ごまかしの答弁しかできず、ひたすら国会をバカにする時間に費やしたのは、自身が疑惑の対象ど真ん中におり、その背後に菅総理も最強の「利害関係人」として存在していたからのようです。
 最後の森ゆうこ議員の啖呵には思わず拍手でした。「まともに答えない、資料は出さない、記録がない、記憶がない、確認できない、廃棄した。…菅総理、退陣すべきですよ!国会を愚弄するのもいい加減にしていただきたい。まともに答弁できない、行政の公正性が保てない、こんな内閣は即刻退陣すべきです!」
 かくして立憲、共産、国民の野党3党が一致して不信任案を提出するに至りました。
(まのじ)
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配信元)
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【国会中継】参院予算委 令和3年度予算案で締めくくり質疑(2021年3月26日)
配信元)

【1:56:20〜2:11:00】
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河井案里氏の有罪確定で参院広島が再選挙 / 起訴されない被買収者達に担がれる自民党候補vs野党統一候補の宮口治子さん

 買収の罪で有罪判決を受けた河井案里氏が辞職を表明し、参院広島選挙区で再選挙が行われることになりました。ところがケッタイなことに選挙買収目的で現金を受け取った広島県の首長や地方議員40名は、未だにお咎めなしです。まともに検察が動けば失職、一定期間の公民権停止が相当ですが、これらの明らかに犯罪を犯した県議や市議が何事もなかったかのように、次の選挙で自民党の「クリーンな候補者」の選挙活動をするらしい。現金を受け取った議員の中には自分が「被害者」だと言う剛の者もいるようです。このような異常事態のまま選挙に突入し、「有罪」メンバーに応援された候補者が当選した場合、この候補者は自民党の「有罪」メンバーを刷新できるのでしょうか。検察が機能していないことは知っていますが、広島の有権者も国民もバカにされっぱなしです。
 野党側は統一候補が決まりました。3人のお子さんを育てるシングルマザーの宮口治子候補は、障害者支援の活動も積極的にされてきた方だそうです。これからの時代にピッタリの方だと感じます。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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河井夫妻の処罰だけでは片手落ち 広島での前代未聞の買収劇 黒幕まで厳正に処罰せよ
転載元)
 2019年7月の参院選広島選挙区をめぐる大規模買収事件は、河井案里が有罪となって当選取消になり、夫の河井克行・元法相(衆院広島3区)も辞職し、実刑を受けるという顛末で検察の捜査も幕引きになりそうな気配を漂わせている。「選挙=金」という自民党の金権体質を露呈した事件であるが、真っ黒な事実が明るみに出た以上、モリカケのようなトカゲの尻尾切りでこと済ませるわけにはいかない。

地元議員ら約100人に総額3000万円もの現金を配るという前代未聞の選挙買収がなぜ起きたのか――
買収金の原資はどこから出たのか? 
金を受けとった側はお咎めなしで済まされるのか?
選挙を采配した安倍事務所なり自民党トップの責任は問われないのか? 
本丸について見て見ぬ振りを決め込む検察の体質も含めて、選挙の公正性、公平性は地に堕ち、その権威が崩壊した状態で再選挙という沼に突入しようとしている(中略)

(中略)

野党票を奪うのが容易でない以上、溝手の組織票を奪うしかない。そのため劣勢の河井陣営の応援には、下関の安倍事務所から配川筆頭秘書を含む地元の秘書軍団(5人)が本腰を入れて乗り込んだ。当時、克行氏本人から選対スタッフに「全員表に出て拍手で迎えるように」「応援に来られるのは、安倍晋三事務所の秘書さんではなく、安倍総理大臣秘書と、表現してくださいよ」とSNS上で指示が出ていたといわれており、その後の経緯を見ても、裏選対というか選対本丸が直接乗り込んできた関係だ。

(中略)
(中略)秘書たちが大きなキャリーケースを引きながら訪問していたなどの目撃情報もあるが、ともかく大規模な買収劇がくり広げられたのはそれを前後してのことだ。一連の選挙活動のシナリオを作ったのが安倍事務所、つまり配川博之(筆頭秘書)が仕切っていたといわれ、1億5000万円もの法外な選挙資金を投じ、河井夫婦自身が「安倍さんから」「二階さんから」といって現金を配っていたことを見ても、組織ぐるみでやっていたと見るのが自然だ

 相手が自民支持者とはいえ100人もの人間に本人が直接金を配る(足が付く)ような公然買収を、河井が個人判断でできるほど度胸のある人間とは誰も思っていない。「バックには安倍さんがいる=警察は動かない」という確かな後ろ盾があったからこそなせる業だ

(中略)
 自民党本部が提供した選挙資金1億5000万円が買収資金になっていることは明らかだし、その原資は国民の税金から支出される政党交付金だ。しかも、河井案里の当選によって自民党は約6534万円(議員1人分)の政党交付金を受けとっているのに、当選無効になっても「返す仕組みがない」(菅総理)との理由でシラを切っている。いまや買収費用も税金から出し、その不正選挙で得る報酬までも税金から出される。政治の私物化ここに極まれり、といった状態だ

 そして河井陣営の秘書や、毒饅頭を喰らった自民党県議や市議は法廷証言を求められたが、なぜ選挙を采配した配川秘書を含む安倍事務所の面々はカヤの外なのか? モリ、カケ、桜…そして、今回もまた本丸をスルーして、末端処理だけで終わらせる意図が丸見えなのだ。「安倍事務所を強制捜査しなければ何も始まらないだろ!」と誰もが感じている

(中略)

司法関係者によれば、受けとったとされる議員の大半が法廷で買収目的であった事実を認めており、検察の求刑処理基準に照らせば、被買収者の大半は「公判請求相当」で起訴されるべきで、一部の少額(1万~20万円)の事例のみが「罰金刑相当」になるという。いずれにしても河井案里と同様に失職、5年間の公民権停止となり、一定期間、選挙権・被選挙権がなく、選挙運動も禁じられるという筋のものだ。
(以下略)

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大阪地裁が国側に「赤木ファイル」を任意で開示するよう促す意義深い進展 / 開示請求作戦で財務省の外堀は埋まりつつある

 「赤木ファイル」に重要な進展がありました。赤木雅子さんは「赤木ファイル」の提出を国に命じるよう大阪地裁に申し立てています。国、財務省はこの申し立てに対して「5月末までに回答する」とふざけた対応をしていましたが、なんとビックリ、大阪地裁が「それでは遅すぎる」、証拠調べの必要があるとの判断のもと、国に対して提出命令を出すまでもなく任意で開示するよう促し、22日には原告、国双方出席の非公開協議を行いました。司法が積極的な対応を示したことに希望を感じます。仮に大阪地裁が提出命令を出し、それでも国が命令に従わない場合、相手方(赤木さん)の主張を真実と認める民事訴訟法の規定があります。崖っぷち財務省。
 果たして22日の協議では、国側に対して何をどう聞いても「捜索作業中です。」としか答えず、結局5月6日までに国は書面で答えることにしたそうです。
 こうした不誠実な国、財務省の対応を注視し、憤る国民は多いです。開示請求のWADAさんは、もしも財務省が「赤木ファイル」を廃棄していた場合、内閣府に廃棄の記録が残るはずだということに気づかれ、内閣府に速攻で請求をかけておられます。これで廃棄記録が出てこなければ、ファイルは財務省内にある。その財務省ではこれまで重大な意味を持つ書類ばかり行方不明になっています。いずれも「探索中」で提出しません。隠しおおせた官僚には出世が約束されているからでしょうか。
 もうそんなことが通用する時代は終わりですが。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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文書改ざん 自殺職員の“ファイル” 提出を国に促す 大阪地裁
引用元)
財務省の決裁文書の改ざん問題で、自殺した近畿財務局の男性職員が、経緯をまとめて職場に残したとされるファイルについて、大阪地方裁判所は22日、男性の妻が国を訴えた裁判の協議で証拠として調べる必要性があるという考えを示し、国に提出するよう促しました
(中略)
国側は、この申し立てに対する主張をことし5月までにまとめて回答するとしていましたが、裁判所は遅すぎるとして22日、進捗(しんちょく)を確認するための協議が非公開で行われました
(中略)
一方、国側は「ファイルは探索中」として存在するかどうか明らかにせず、申し立てに対する主張は、5月6日までに書面で出すと改めて答えたということです。
(以下略)
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焦点の「赤木ファイル」何を聞いても国は「探索作業中」と
引用元)
(前略)
「赤木ファイルを出すんですか?」

「探索作業中です」

「あるんですか? ないんですか?」

「探索作業中です」

「(ファイルの存在を明かした)池田さんに話は聞いたんですか?」

「探索作業中です」

 何を聞いても「探索作業中」。雅子さんは吹き出しそうになった。
(中略)

おそらく国の代理人は何を聞かれても「探索作業中」としか答えないよう指示されている。手元の冊子の資料を見る際、完全に開かず片方の表紙をついたてのように立て、雅子さんたちに見えないようにする。そのしぐさがおかしくて雅子さんはノートにスケッチを描いた。
(以下略)

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