宗教学講座 初級コース 第94回 大乗仏教(般若心経:全文訳)

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概要

前回は「現代語訳 般若心経」をテキストとして般若心経を途中まで解説した。今回は残りの部分を解説するが、その過程で「孤独、寂しさから逃避せず、それをそのまま味わう」という非常に重要なテーマに関して十分な説明を加える。そして最後に全文の現代語訳(意訳)を見ていく。

目次

1.意識転換の秘訣1.逃避せずに孤独を味わう (00:00:00)

精神的な苦痛についての『「さびしい」なら「さびしい」ままにそれを味わっていればいい。「わびしい」と感じたらそれを何とかしようなどと思わず、自然の変化を信じて「わびしい」ままにしておけばいい。』という、テキストの非常に重要な文章について詳しく説明していく。

2.意識転換の秘訣2.子育てにおける母親の通過儀礼 (00:23:02)

人々が苦しみや自分の感情から逃避し誤魔化す習性を作り上げているのは、間違った子育てが原因である。ここに私(竹下氏)が子育てを重視する一つの大きな理由がある。また母親が精神的に強い自分に生まれ変わることができる通過儀礼について語る。

3.病即是空 苦即是空(四諦もない) (00:32:19)

肉体的な苦である病気についても、前章までに見た精神的な苦と類似した所がある。ここでは「病即是空」の意味、そして苦の認識から始まる四諦にも実体がないことを説明する。

4.「いのち」は既に足りている (00:42:23)

「般若」についての玄侑氏による解説を見ていく。そして涅槃(般若)の境地へ到るための方法「般若波羅蜜多の実践」の具体的な内容を見て、般若心経の解説は全部終わる。

5.般若心経の読経を聴く (00:52:24)

「CD BOOK 声に出して読む 般若心経」(山名哲史著、明日香出版社)のCDから日本語の読経を試聴して、簡単なコメントを加える。

6.全文訳と今後の予定 (00:58:09)

最後に全体の意味を大きく捉えた、般若心経のスタンダードな全文訳を見ていく。もちろん今回の解釈は正しいものだが、後の講義では、一文字一文字にこだわり厳密に解釈することで、今回とは全く違った意味を読み取っていこうと思う。またマントラについては「般若心経」の最終回(宗教100回)において、正しい発音・抑揚を含め詳しい解説を予定している。

終わり(01:16:12)

※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。

参考文献

  • 「現代語訳 般若心経」玄侑宗久著、ちくま新書
おもちゃであやす、ひきこもり、ジュナーナ、一つの命と向き合う作業、全知性、分別する「私」、博打、合理的知性の「私」、密教の坊さん、心の平安、抗生物質は風邪には効かない、水晶球、潜在意識、生き甲斐がない、疎外感、病気を固定化する、神戸、競輪、竹下氏の学生時代のアルバイト・警備員、竹下氏の母、育児放棄・虐待、胃袋を動かす、自分と向き合う、般若の知恵・プラジュナ・パーラミター、船のコンテナ、酒
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8件のコメント

  1. 参考になった(13)

    病気に対する心構え、つらい思いをしている時の通過法など、生活の中での役立つ教えが語られています。
    般若心経を唱えている方はたくさんいると思いますが、そんな方がこの講義を聴くことができたらいいのにと思いました。

  2. 参考になった(0)

    雑談の興味も深い内容でした。

    「病気の9割は、民間療法で経過すると思っている」というコメントも驚きました。
    サイ・ババのビブーティ(神聖灰)を入手しましたが、「身体の悪い所につけると治る」と
    人々は信じているという話を聞きました。カルマ軽減の祈りが大変で、憑依が取れないのですが
    、ビブーティの使用方法をご存じでしたら、教えて下さい。

  3. 参考になった(6)

    (誤)雑談の興味も深い内容でした。→(正)雑談を織り交ぜながら、興味深い内容でした。

    困難に直面した時の対処法、引きこもり、病気の対処法・・・等、参考になりました。
    人間は、心のレヴェルで病気になっている事が多いというのも、事実なのかも知れません。

  4. 参考になった(8)

    つらい状況に対してどう対処すると抜け出せるのか重要な知恵が語られています。

    般若心経を覚えて唱えていた時期がありましたが、この講義を聞くと全部唱えることは必ずしも必要がないことが分かります。

    全部唱えたあと、独特の気持ちよさはあるのですが(笑)。

  5. 参考になった(3)

    この講座をヘッドホンで聞き始めてすぐに、
    「知人が亡くなったって、フェイスブックに、、」
    と娘が大粒の涙を流していましたが、この講座が終わるころには突然に
    「生きてるわ、生きてる。身体を出た魂が、生きてる!」
    と、なんとも嬉しそうにしているではありませんか。
    「凄い事がおこってる、私のまわりで、うわっ!あぁ、何これ!ほんとに待ってるだけでいいんだぁ」
    と、わずか1時間ちょっとの間に
    「今」
    という瞬間を感じ取ったようです。ヘッドホンですから、私しかこの講座は耳にしていませんが、その時間を、実践者、娘、の姿を映像の様に見せてもらった時間でした。

  6. 参考になった(1)

    苦諦の認識とは苦から逃避せずに対峙することであり、そうすることで、どん底で意識の転換が起こり、よみがえるとのこと。私は今までそうしてきました。酒やギャンブルに逃避するのは浪費だし、そもそもそんな逃避をする気にもならなかったからです。

  7. 参考になった(6)

    「さみしい」「わびしい」感情をそのまま味わっていると、
    ”どん底の所で意識の転換がパーンと起って、蘇ってくる”
    そして、以前より精神的に強い自分に生まれ変わっているとのこと。
    逃げないで味わう。
    あらがわずに、そのままにする。
    抜けようとしないと、抜けている。
    精神的な苦痛と向き合う、珠玉の知恵を頂きました。

    アマゾンのインディオの少女が受ける通過儀礼は凄いと思いました。
    今の先進諸国で、これと同じような事をしようとしても
    物質的にも精神的にも余裕が無く、意義すらも見出すことができないでしょう。
    インディオ達の豊かさと、精神性の高さが現れていると思いました。
    ガヤトリーマントラの存在が、本当にありがたいです。

  8. 参考になった(6)

    何回も聴きたくなるぐらい素晴らしい講義でした。
    子育てで疲れている方、ひきこもり生活の方、病で苦しまれている方など是非ご視聴下さい。