ワグネル創設者、弾薬など支援を要求 ロシア軍は面会拒否か
[ロンドン 6日 ロイター] - ロシア民間軍事会社ワグネルの創設者エフゲニー・プリゴジン氏は、事実上包囲したとするウクライナ東部の激戦地バフムトについて、同社の戦闘員が弾薬を供給されておらず、後退を余儀なくされれば戦線全体が崩壊すると警告した。
同氏はまた、ワグネル側の代表がウクライナのロシア軍司令部との面会を拒否され、両者の溝がさらに深まったことを明らかにした。
プリゴジン氏は5日にロシア軍司令官に対し、弾薬の供給が早急に必要だとする書簡を送ったが、6日午前8時にはワグネルの代表が司令部への入館許可を取り消され、出入りを拒否されたという。
5日に公開された動画でプリゴジン氏は、ワグネル戦闘員らが弾薬を奪われているという従来からの不満を繰り返し表明。「ワグネルが今バフムトから撤退すれば、戦線全体が崩壊する」とした上で、ロシアの利益を守る軍隊の編成全てにとって状況は厳しくなるだろうと語った。
ロイターは動画の撮影場所や時期について独自に確認できていない。動画はプリゴジン氏のニュースを発信し、ワグネルと提携しているテレグラムのチャンネルで公開された。
プリゴジン氏は動画の中で、ロシアが戦争に負けた場合、政府にスケープゴートにされることをワグネルの部隊が懸念しているとも語った。
同氏はその後、ウクライナがワグネルを周辺の町や地域で軍を増強しており、バフムト確保には支援が必要と訴えた。自身の広報を通じて声明を出し、「皆が協調し、野心やしくじりやかんしゃくを起こさずにこの仕事を遂行するならば、ウクライナの武装勢力を防ぐことができる。そうでないなら、皆がつぶされるだろう」と指摘した。
同氏は3日、ワグネル部隊が「バフムトを実質的に包囲した」と述べていた。
ロシア国防省は今のところ何も反応を示していない。
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