[NHKニュース 他]国立大学協会 総会で国の方針に懸念相次ぐ / 文系学部/大学院の廃止や見直しを打ち出した文科省は体制に批判的な学生や学者の拠点を破壊へ

竹下雅敏氏からの情報です。
 文部科学省が新たに打ち出した大学の組織再編などの方針について、関係者からは懸念の声が上がっているようです。文部科学省の立場からは、優秀な大学だと認定されて予算が取って来れる人物が必要となるので、官僚の利権と天下り先が増えるということになるのでしょう。
 それだけではなく、国民に対する思想統制としての意味があるということを、櫻井ジャーナルは解説しています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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国立大学協会 総会で国の方針に懸念相次ぐ
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本記事文章は現在公開を停止しております。 (2016/4/23)
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文系学部/大学院の廃止や見直しを打ち出した文科省は体制に批判的な学生や学者の拠点を破壊へ
転載元より抜粋)
 文部科学省が6月8日に国立大学へ出した通知は、教員養成系と人文社会科学系の学部や大学院のほか、司法試験合格率が低い法科大学院の廃止や見直しに取り組むように求めている。高等教育の破壊をさらに進めるということだろう。

 支配層は文系を嫌い、理工系を好む。生産に直結しているからというだけでなく、政治から引き離し、社会を批判的に見ないように育って欲しいからだ。高校や中高一貫校で理科や数学を重点的に教える「スーパーサイエンスハイスクール」なる制度を作ったのも同じ理由から。

 大学だけでなく、高校でも1970年代に官僚たちは学生/生徒の統制を強めている。

 生徒の監視役、教師の立場を不安定化させるのも洗脳の手段。本、音楽、絵画の好みなどから性格をコンピュータで分析、子どもの頃から「潜在的危険人物」をリストアップする研究も進んでいる。

 支配層に刃向かう教師もいるが、そうした人びとへの攻撃として「君が代」の起立斉唱や「日の丸」掲揚の強制が使われている。思想信条に反することを行わせてプライドを砕き、服従させる、つまり奴隷化、あるいは家畜化のための重要な儀式と言えるだろう。それでも抵抗する教師は排除する。

 アメリカでも教育の現場は1980年代、ロナルド・レーガン政権の時代から急速に崩壊していった。強欲を善とする考え方を子どもにインプットし、無教養の人間を育てはじめたのだ。


 学問全般に言えることだが、特に理工系は物事を単純化して理論を構築する。思考が単純になっても不思議ではない。素粒子の世界、電気、宇宙といった分野は単純化しても問題はないが、生態系に応用することは困難。

 ところが、こうしたことに悩む人は少なく、自分たちが行っていることが自然にどのような影響を与えるかにも無頓着だ。そうした結果として水俣病やイタイイタイ病といった公害病、人類の存続を危うくする核兵器の開発や原子力発電所の建設につながった。

 しかし、単純化された理論であっても、事実を尊重するなら救いはある。ところが、理工系の「権威」はカネと地位を優先、事実を軽視、あるいは無視する。そうした実態は公害病のケースでも明らかになったが、東電福島第一原発でも再確認された。理工系の「権威」も単なる強欲なだけの人たちだということだ。

 アメリカの大学には任期制で働いている教員と終身在職権を得た教員がいる。
 
 それだけ終身在職権を得た大学の教員は支配層にとっても面倒な存在。カネと地位で懐柔したり脅して屈服させられないと厄介なことになる。そうした環境を支配層は壊そうとしている。日本にも「御用学者」は多いが、安倍政権を批判する大学の教員も少なくない。こうした人びとを排除したいと安倍首相の周辺にいる人びとは考えているのだろう。

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