［時事ドットコム］タミム皇太子が権力継承＝「新たな時代」最年少首長誕生－カタール　〜神々への完全降伏〜

モハンマディ解説員

カタールのハマド首長が、四男のタミム皇太子に権力を移譲すると発表しました。これに関しては、数日前から様々な憶測が飛び交っていましたが、24日月曜、ハマド首長は、33歳のタミム皇太子への権限委譲を正式に発表した後、こう語りました。


「1995年にカタールの国益を維持するために私が権力を握ったように、現在、同じ理由で、タミム皇太子に権力を移譲する」　


ハマド首長は、1995年、44歳のときにクーデターによって首長の座に就きました。中東のアラブ諸国の間では、一族の最年長の男子に権力を継承させるのが慣例です。カタールの消息筋は、「ハマド首長は、今後数ヶ月、地域の重要な問題に関して、新首長の決定事項を指導し、管理する役割を果たすだろう」と強調しています。

カタールのアルジャジーラテレビは、ハマド首長の演説を放送した後、国民に対し、新首長に忠誠を誓うため、首長府を訪れるよう求めました。そのため、25日火曜は公休日と発表されています。

新首長となるタミム皇太子は、1980年生まれの33歳で、ハマド首長の四男であり、イギリスのサンドハースト王立陸軍士官学校を卒業しました。彼は2003年8月に皇太子に任命され、その後、国内、地域、世界の様々な分野で活躍し、カタールの代表として幾つかの国際会議にも出席しました。

政治評論家は、「今回の権力移譲によって、カタールの国内外の政策が変化することはないだろう。実際、しばらく前から、タミム皇太子は、カタールの政策の決定に関わっている」としています。とはいえ、今回、61歳のハマド首長が、33歳のタミム皇太子に権力を移譲したことは、地域では異例のことと見なされています。特に、この措置の動機については、多くの憶測や疑問が提起されています。