2026年8月2日 の記事

[足立昌勝氏] 陸上自衛隊の現地情報隊が行った情報収集を文民統制の視点で解説「法的根拠のない違法な活動は内閣がやめさせる責任がある」/ 自衛隊に日本政府のコントロールは及んでいるのか

読者の方からの情報です。
 「陸上自衛隊中央情報隊の『現地情報隊』が国内で思想信条にかかわる情報を組織的に調査・収集」していたという熊本日日新聞のスクープがありました。この問題について、関東学院大学名誉教授の足立昌勝先生が文民統制の視点から解説をされていました。
 "組織令で定められた現地情報隊という組織はある。しかし現地情報隊の行った情報収集の権限があるとは規定されていない。法的根拠が無い。ということは合法ではない。現地情報隊は、2007年に日本がイラクに自衛隊を派遣した際、イラク現地の情報がなくて困難を強いられた。その経験を踏まえて作られたものだ。つまり自衛隊が派遣されるであろう、その場所の土地の地域の情報を事前に収集して、活動しやすくするというのが現地情報隊の仕事だ。仮に合法的な情報収集であっても、国内での活動はできない。違法だ。管轄権がない。なぜ捜査権も持たない自衛隊が日本国内の状況を調査するのか。日本にはシビリアンコントロールの原則がある。制服組が勝手な行動をしてはいけない。文民が軍隊を統制する。そのために防衛大臣は文民が務める。ところが小泉防衛相は「追加調査は必要ない」と言った。「なぜこんな事態が起きたのか」「この情報収集は正しいのか」「法的根拠があるのか」これを文民統制の立場から調査すべきだ。なのに理屈をつけて自衛隊がしたことを正しいと言い張る。それはもうコントロールしていない。自衛隊の言うとおり追認している。そこが大きな問題だ。
 7月31日、国家情報会議と国家情報局が正式に発足し、国家情報会議は首相のもとに開かれた。政府はこれまで「法に基づいて情報収集する」「個人のプライバシーは守られる」と答弁してきた。今回の問題は法に基づいているのか。
自衛隊という行政の行き過ぎを市民はどうやって監視できるのか。国民が全ての行政を監視できるシステムが必要だ。しかし自衛隊の行った情報収取は国民の知らないうちにやっていた。熊本日日のスクープで明らかになった。裏でやっていることは監視できない。それは法的根拠なくしてやっている違法活動だ。違法活動をやめさせるのが政府の責任だ。内閣の責任、内閣総理大臣の責任だ。"
 この理路整然とした解説を聞きながら思い出したのは、石濱哲信氏がしばしば指摘される「令和7年3月24日をもって日本の自衛隊は事実上米軍になった」ということです。日本政府はもはや米軍の元にある自衛隊をコントロールできないのではないか。
(まのじ)
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