アーカイブ: まみむ

まみむのメモ(61)〈生命(いのち)輝く田んぼ〉

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

コオイムシとヤゴ

 約5年ぶり?に水を張った田んぼですが、水性生物たちの生命輝く田んぼになりました。卵を背負ったオスのコオイムシ(タガメの仲間)、ゲンゴロウ、水カマキリ、数種類のオタマジャクシやカエル、ヤゴやトンボ。
 一番奥まった場所にある綺麗な環境の田んぼで、薬も肥料も一切使わず、田の端のぐるり数十㎝を耕しただけ(水持ちを良くする為)の田んぼは、生き物たちの生命で輝いていました。
 ちなみに耕したところはヒエなどの水性植物が繁茂しました。耕さないところとの植生が明らかに違っていました。それから田植えの時に表面の草を刈っただけのところは生育不良で、やはり草の根を鍬や鎌で削ったり、手で抜いたりして田植えをしないと草に負けるようです。

 今回の挑戦は生き物の復活、動物たちとの関わり、自然農の実際と成果、労働の年齢的な負担、等いろいろ検証できたかなと思います。
 実際お米作りは大変で、皆んなの食卓を賄ってきた農家さんたちの勤勉さには頭が下がります。
 とはいえ、経済性、生産性、高齢化、重労働など様々な要因で、農薬や除草剤、機械化によって他の生物を顧みず、自然の恩恵を受ける農業が、自然や他の生物たちのことが考えられなくなっていることに疑問を感じます。
 シャンティ・フーラの時事ブログを読んでいて認識できるようになった”経済奴隷社会”の現代。その矛盾というものが、農業のあり方をも歪めているのでしょう。
 また、これからどんなに科学が進んでも、自然を尊び、感謝することを忘れてはいけないと思います。人類が地球をもっと愛し愛される存在になりますように。人間同士だけでなく、いろんな生き物と愛し合えるようになりますように。
(まみむ)
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まみむのメモ(61)〈生命(いのち)輝く田んぼ〉
ある日、田んぼで驚きの光景に出会いました。


ギンヤンマがジョロウグモの卵の袋の近くに生きたまま捕らえられて繋がれているのです。片方の羽根だけが枝にくくりつけられ、元気な状態でした。私が田んぼに立てていた木の棒に羽根の先端がくるりと巻きつけられ、まるでボンドで分厚く固めたようにクモの糸が巻かれていました。もうすぐ孵る(かえる)であろうクモの子供たちのためだとはわかったのですが、ギンヤンマを助けずにはおられず、手で解こうとしたら、トンボの羽根の1枚の先が千切れてしまいました。もう一枚はくるっと曲がった形で外れました。

ギンヤンマを田の草につかまらせておいて、車で帰っていると目の前を2度大きなオニヤンマが通り過ぎました。まるでギンヤンマを助けたことを感謝されているような気がしました。オニヤンマがトンボの王様なんだなと思うのと、離れた所にいてもちゃんと分かっているのだと思いました。そういえばセミのように鳴いて存在を知らせることもしないトンボたちはテレパシーみたいな能力でわかり合っているんだと思いました。トンボだけでなく、蝶やいろんな虫たちの世界が少し理解できた気がします。

植物たちがテレパシーで話しているのは聞いたことがあったのですが、考えてみると虫たちもですよね。

ちなみに、同じ模様のジョロウグモが家の壁と庭木との間に巣を張っていて、私が通る度にクモの糸を切っていました。それでも逃げずに壁に4〜5日留まっていたある日、スズメバチがそのジョロウグモを獲ってむしゃむしゃ食べていたのです。


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まみむのメモ(60)〈食べられる野草図鑑・秋(3)〉

 倉庫に住み着いた野良猫の餌にヨモギの青汁を混ぜていました。おかげで、耳の先がダニで毛が抜けて赤くなっていたのが、いつの間にか治っています。この野良猫小さくて子猫だと思っていたのですが、なんと妊娠していたらしく、7月(8月?)の満月の日に3匹も赤ちゃんを産んでいました。お腹が膨らみ始めて、病気?妊娠?と気づいて1月足らずで出産したような気がします。そして今ではヨモギの青汁入りの猫用缶詰を子猫達も食べるようになり、最近は倉庫の外に出て遊び始めました。倉庫は車のタイヤ交換作業にも使えるスペースと、洗濯干し場にもなっているのですが、子猫が成長するにつれて、収納物が転がっていたり、干していた洗濯物まで落として遊んでいます。
 この頃ふと気がついて、野良猫達だけでなく、私たちもと、青汁用に摘んできたヨモギの先端の米粒大の新芽をいただき始めました。もちろん家猫にも青汁をあげはじめました。
 10年くらい昔にヨモギの青汁がとても身体に良くて、繊維の強いヨモギでも先端の新芽(米粒大)はそのまま生で食べられると伝えた若者が、ずっと続けていることを最近知り、知っていても続けていない自分を教えられました。
 ところでこのヨモギ、漂白効果があるようなのです。すり鉢でヨモギをトントンと潰して青汁を作っているのですが、黒ずんでいた古いすり鉢が漂白されて来ています。手に付いた絞り汁を洗い流さず手の甲に塗っているお陰で、なんとなく今年は夏の日焼け後の黒さが軽減されている感じです。それでしたら顔にもつけなくっちゃ・・・(注:ほんのり緑色が付きます)。
 今回セイタカアワダチソウを調べて、改めてセイタカアワダチソウの排毒効果を認識しました。葉っぱだけでなく花の天ぷらも食べてみると美味しい!!セイタカアワダチソウの泡風呂とヨモギの青汁の化粧水。ありふれた草が気がつけば実は宝物!!
(まみむ)
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まみむのメモ(60)〈食べられる野草図鑑・秋(3)〉

ヨメナ(嫁菜)


時期 花期は7〜10月。ロゼット葉で冬越しする。
場所・環境 本州(中部地方以西)〜九州の山野の湿ったところや道ばたにふつうに生える。
枝先に直径約3cmの帯青淡紫色の頭花を1個ずつつける。


舌状花はふつう淡紫色だがときに白色で15〜20個前後。

高さ0.5〜1.2m。茎ははじめ赤みを帯び、上部でよく枝分かれする。茎の下部や中部の葉は長さ8〜10cm、幅約3cmの卵状長楕円形で、ふちには粗い鋸歯があり、3脈がやや目立つ。

そう果は長さ約3mmの扁平な倒卵形で、冠毛は長さ約0.5mm。
ひげ根と匍匐茎の地下茎が四方に這い繁茂する。

見分けるポイント よく似たノコンギクは冠毛が4〜6mmあり、全体に毛が多い。またオオユウガギクは冠毛が1mm。紫色の濃い花はコンギク。

コンギクの交配種?

間違えやすい毒草 なし
生え方 多年草
学名 Aster yomena
科名・属名 キク科・シオン属
採取方法 春、若芽を摘んで食用にすることができる。民間薬では、開花期の全草を採取して、天日で乾燥。
あく抜き 灰汁は弱いほうであるが、摘んでから置いておくと灰汁がまわるので、早めに茹でて水にさらして灰汁抜きする。沸騰した湯に塩ひとつまみ、さっと茹でる。冷水にさらす。しつこい場合には、冷水に20分くらいさらす。
調理法 茹でておひたしや和え物、炒め物、煮浸し、卵とじ、炊きたてのご飯に塩と茹でたヨメナを混ぜこみ、ヨメナのおむすび、ヨメナご飯なども知られる。生で天ぷらにして食べられる。その他、ヨメナのかすみ汁(卵白でかすみを作る)など。
秋の花も利用でき、7〜9月ごろに採取して天ぷらにする。
他の利用方法 薬用
効能 成分としては、ビタミンA(βカロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ナイアシン、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、リン、鉄、亜鉛、食物繊維などを含む。特にβカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンK、カリウム、鉄、食物繊維の含有量は野菜類の中ではすべてトップクラス。

免疫力向上、感染症の予防、高血圧の予防改善、動脈硬化の予防、利尿作用、むくみの改善、貧血の改善、整腸作用、便秘予防、大腸がんの予防など。
その他 この属は東アジアに約十種、日本には六種が知られる。日本のヨメナ属のものはオオバヨメナを除いて、どれもよく似ている。
参照サイト・文献 松江の花図鑑
ウィキペディア
イー薬草・ドット・コム
食品の効果効能辞典
関連記事 なし

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まみむのメモ(59)〈食べられる野草図鑑・夏(3)〉

桃の実

 元々ある桃の木はほったらかしでは実がつかないのですが、種を3〜4年前に植えて育った桃の木に今年初めて実が2つ付きました。そのうち1つは強風で枝ごと折れて、1つだけになりましたが、無事、実ってくれました。
 桃は消毒したり、袋をかけたりしないと実らないのかなと思っていたのですが、種から育てた桃は何もしなくても実ってくれました。(他の木の花をいただいて受粉だけはしました。)
 食べた後の果物の種などを植えておくと、かなりの確率で芽を出します。今育っているのは栗、杏、柑橘類、柿、アボガド(冬越しが難しい)などです。種から育てると、その土地に合った強い木に育つようです。原種帰りはするようですが、育ちやすいと思います。

庭陰のユキノシタ

 野草でお世話になったのは、引きつけ(足つり)にユキノシタ、胃の不調にアカメガシワ、倉庫に住み着いた野良猫のダニ、ノミ、ギョウ虫などにヨモギの青汁(餌に混ぜて)、虫刺されにフキの生汁、擦り傷、打撲にヨモギの葉、乾燥肌のかゆみにスギナ。他に食用にいただいたのが、ミツバ、セリ、フキノトウ、ワラビ、ハコベ、ノビル、スイバ、タンポポ、ドクダミ、ミゾソバ、ノブドウ(新芽)、クズ(新芽・つる先)、ノカンゾウ、ツクシ、ミント、ヨモギ、ヒメジョオン、クマザサ、松葉、ビワの葉等々です。庭のサルトリイバラの葉や柿の葉も出来ればいただこうと思っています。

畑のイチゴ

 実のつく生り物の恵みがありがたく、なにもしないで勝手に増えたワイルドストロベリーやオランダイチゴ、今年初めてたくさん実をつけた桑、雪で折れてびっくりしたのか、沢山実をつけたユスラウメ、毎年たくさん成る梅、近所のお宅のさくらんぼのおすそ分け。山椒の青い実、ミョウガ、今は毎日黒く色づくブルーベリー、もうすぐキウイと柿がいただけそうです。

 以上、”楽して採取生活を目指す”のお助け植物さんたちでした。
(まみむ)
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まみむのメモ(59)〈食べられる野草図鑑・夏(3)〉

ハス(蓮)


時期 7〜9月に花が咲き、秋に種ができる。秋〜春に根のレンコンを掘り取る。
場所・環境 原産地はインド亜大陸とその周辺。沼や池の沿岸部に沿って多く自生する。食用、薬用、観賞用として湿地で栽培される。根茎は泥中に深くもぐり、分岐して肥大(蓮根)して分岐して空洞があり、これがレンコン。

ハスは系統として2種類あり、花色が白や赤系統のアジア産と、花色が黄色のアメリカ産のハスがある。食用として流通するハスは、主にアジアにルーツを持つハスで、その原産地はインドとその周辺地域であり、オーストラリア、アフリカ、東南アジア、中国、日本に伝播した。日本におけるハスの歴史は古く、北海道から九州地方までの全国でハスの化石が発見されている。古代から自生もしくは栽培されていたと考えられており、近世には戦時の非常食として城の堀や寺院の庭に植えられた例もある。
7~9月に開花期を迎え、長い花柄を水上に伸ばして、先端に直径15~20センチの白色、淡紅色の花が咲く。ハスの花は短命で、花びらが開きはじめてから3~4日で散る。また、午前中に咲いた花は午後には閉じてしまい、満開の花は、開花2日目の朝7~9時頃。

葉は、直径20~50センチで、緑白色の丸い楯形葉(じゅんけいよう)で、葉柄は長く水上にのびている。蓮の葉っぱの表面が水をはじくことを、ロータス効果(ハス効果)という。葉っぱの表面には、ワックスのような物質でできた無数の突起があり、水が表面に広がらず、水滴のまま葉っぱの上を滑り落ちる。これによって、葉っぱの表面についた汚れや虫を絡めとり、きれいな状態を保つことができる。このロータス効果は、ナノテクノロジーや薄膜技術、繊維の分野で注目されており、例えば外壁塗装や生活用品など応用研究されている。


サトイモの葉や、バラの花びらにも、同様に水をはじく効果があるが、これらは蓮の葉っぱのように表面から浮いているわけではなく、「花弁効果」と呼ばれる水滴を吸着する現象で、ロータス効果とは異なる。
ハスの実が詰まった花托のことを果托といい、多くの種子が詰まった様子が蜂の巣に似ていることから「ハチス」、転じて「ハス」という植物名となった。緑色の種子は熟するにつれ褐色から黒色へと変化し、成熟すると硬化する。 果実は、花托(かたく)に理没した楕円形の石果になる。


果実の皮はとても厚く、土の中で発芽能力を長い間保持することができる。1951年(昭和26年)3月、千葉市にある東京大学検見川厚生農場の落合遺跡で発掘され、理学博士の大賀一郎が発芽させることに成功したハスの実は、放射性炭素年代測定により今から2,000年前の弥生時代後期のものであると推定された(大賀ハス)。その他にも中尊寺の金色堂須弥壇から発見され、800年ぶりに発芽に成功した例(中尊寺ハス)や埼玉県行田市のゴミ焼却場建設予定地から出土した、およそ1,400年から3000年前のものが発芽した例(行田蓮)がある。
地下茎はレンコン(蓮根)として食用になる。日本では茨城県、徳島県で多く栽培されており、中国では湖北省、安徽省、浙江省などが産地として知られている。
見分けるポイント 花や葉っぱの形がよく似た水生植物に睡蓮がある。
間違えやすい毒草 なし
生え方 多年性水生植物
学名 Nelumbo nucifera
科名・属名 ハス科・ハス属
採取方法 レンコンの旬は晩秋〜冬、早取りは7月頃から翌年の5月頃まで順次掘り取る。ハスの実を食用とする場合は、夏、花が咲いて3週間後くらいの緑色の種子を採取する。花托は堅牢そうな外見に反し、スポンジのようにビリビリと簡単に破れる。この段階の種子はやわらかい。

秋に花托の中から果実を取り出して皮を取り除き、種子だけを蒸してから陰干しする。葉茎などは、水洗いして天日で乾燥してから断裁して保存。

果実の皮付きを蓮実(れんじつ)、皮を捨て去って種子を乾燥させたものを蓮肉(れんにく)、蓮子(れんし)、幼芽を蓮心(れんしん)、種皮を蓮衣(れんい)、葉を荷葉(かよう)、葉の基部を荷葉蔕(かようてい)、葉柄(ようへい)および花柄(かへい)を荷梗(かこう)、花のつぼみを蓮房(れんぼう)、オシベを蓮鬚(れんしゅ)、根茎を藕(ぐう)、根茎の節を藕節(ぐうせつ)、でんぷんを藕粉(ぐうふん)といってすべて薬用に用いる。
あく抜き れんこんのアク抜きは必須ではないが、アクの成分として、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれており、切った断面が空気に触れると酸化して茶色く変色してしまう。タンニンは薬効もあるが水溶性なので変色を防ぎたいときは、切った後れんこんを水にさらす。れんこんが空気に触れるのを防ぐことで酸化の進行を止めることができる。

特にれんこんの白さを活かしたサラダやなますなどの場合は、水でアク抜きするのが一般的。シャキシャキ感を残したい場合は酢水につけることで、ペクチン(水溶性植物繊維)の分解を防ぎ、シャキシャキ感が残る。なおペクチンは過熱しても分解されにくい。

一方、切った後すぐに加熱調理するのであれば、水にさらさなくても変色はしない。ただし、鉄鍋など鉄をふくむ調理器具で煮たり炒めたりすると、れんこんに含まれるタンニンが鉄と結合し、黒く変色する原因になる。
調理法 地下茎:レンコン(蓮根)として食用になり、煮物、揚げ物、酢物、きんぴら等色々な料理に使われる。中国では、すり潰して取ったでん粉を葛と同様に、砂糖とともに熱湯で溶いて飲用する場合もある。

葉:蓮葉飯(はすはめし)とは蓮飯(はすめし)ともいい、蓮の葉を蒸しあげ塩を加え柔らかくして細かく刻んで炊き立てのご飯と混ぜたもの。(古くは蓮の巻葉を小さく刻み、温かい御飯に混ぜ、大きな蓮の葉に盛って食べる「蓮飯」は、江戸っ子に愛されていた料理。)盂蘭盆や一部の仏教宗派の祭礼の供物や名物として、現在でもその門前町の商店やお寺でも食することはできるが、一般ではほとんど作られることがない料理。また似たものとして蓮粥(蓮葉粥)という料理もある。

蓮の葉のちまき・中国や東南アジアの蓮飯(レンハン)、中国語では荷葉飯(中国語版)(フーイエファン)ともいいその他にもタイ語でカオホーバイブア(タイ語版)(ข้าวห่อใบบัว)といい日本で言うちまきのことで、粳米(うるちまい)や餅米(もちごめ)などをさまざまな食材と一緒に蓮の葉包みの蒸したものをいう。当然、ちまきの葉は他にも笹やコモ、タイではバイトゥーイなども使い、現在の中国では、料理のひとつとして紹介されているが、古くは蓮を使う時は宗教的意味合いをもっていた。

種子:まだ柔らかい種子は緑色のドングリに似た形状でこれをそのまま生食する。手で剥くことができる皮の中に白い胚があり、生で食するとほんのり甘味と苦みがあり、生のトウモロコシに似た食感を持つ。でん粉が豊富である。また甘納豆や汁粉などとしても食べられる。

中国や台湾、香港、マカオでは餡として加工されたものを蓮蓉餡と言い、これを月餅、最中、蓮蓉包などの菓子に利用されることが多い。餡にする場合、苦味のある芯の部分は取り除くことが多く、取り除いた芯の部分を集めて蓮芯茶として飲まれることもある。ベトナムでは砂糖漬けやチェー(Chè)の具として食べられる。

乾燥させたハスの実は、一晩水に浸してから用いる。用い方としては、スープや粥にそのまま入れたりするほか、他の料理にも使うことができる。生のハスの実は果托の部分ごと売られており、円錐形をした果托を割って種子を取り出し、まだ軟らかい殻を取り除いて食べる。日本では、甘納豆や汁粉にハスの実を用いることがある。また、蓮の実をシロップ漬けにして乾燥させた「糖蓮子(広東語版)」は、中国では一般的な菓子で、特に旧正月によく食べられている。

ハスの実は、バランキージャやカルタヘナなどコロンビア北部の都市でも一般的。現地住民は普通、ハスの実を「マルティージョ」と呼称する。生のハスの実は露天市で販売されており、現地住民は普通生食する。

芽:果実の若芽は、果実の中心部から取り出して、茶外茶として飲用に使われる。中国のハスの一大産地である湖北省では、春から夏にかけて、間引かれた若茎(葉の芽)を炒め物・漬け物などにして食べる。

花:生でサラダに入れるか、さっと茹でて食べる。
ハスを国花としているベトナムでは、雄蕊で茶葉に香り付けしたものを花茶の一種である蓮茶として飲用する。甘い香りが楽しめるという。かつては茶葉を花の中に挿入し、香りを茶葉に移していた。
また朝鮮半島・中国には茶外茶として花そのものを原料としたものがあり、こちらも蓮茶と称される。

茎:古代中国では、蓮の葉にお酒を注ぎ、茎をストローのようにしてお酒を飲むことを、象が鼻で飲むことに見立てて、「象鼻酒」「象鼻杯(ぞうびはい)」といい長生きができるという言い伝えがある。ベトナムでは茹でてサラダのような和え物にして食べる。日本においては食べやすく切った茎を煮物の材料として用いる。産地である秋田県では、茎を用いた砂糖漬けが作られている。
他の利用方法 茎の表皮を細かく裂いて作る糸を「茄絲(かし)」、茎の内部から引き出した繊維で作る糸を「藕絲(ぐうし)」と呼び、どちらも布に織り上げる等、利用される。

ハスの実(はすのみ、蓮の実)とは、ハス属の植物、特にハスの種子のこと。念珠に加工される
効能 レンコンに非常に多く含まれているのが、ビタミンC。加熱に弱いのがビタミンCだが、レンコンのビタミンCはでんぷん質が主体のために加熱しても損なわれにくいとされる。ビタミンCは強い抗酸化作用があるため、疲労回復効果や免疫力の向上が期待でき、動脈硬化やがん等の病気を予防したり、風邪予防、老化防止や美肌効果、皮膚や骨を強くする働きもある。

レンコンには、水溶性食物繊維であるペクチンも含まれているが、不溶性食物繊維の方が多い。ペクチンは水に溶けやすい食物繊維で、高血圧予防につながると言われている。そして不溶性食物繊維は、水に溶けにくい食物繊維で、水分を吸収して便のカサを増やし排便をスムーズにする働きがある。

カリウムも多く、尿中にナトリウムを排泄する働きがあるので、塩分の摂り過ぎを調整し、高血圧の予防に有効。レンコンを切るとすぐに黒く変色するのは、ポリフェノールの一種であるタンニンが含まれているからで、タンニンには、止血作用や炎症を抑える働きがあるため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に効果が期待出来る。鉄分も豊富に含むので、貧血の解消が期待できる。また産後の悪露(おろ:産後の子宮腔内からの排出物)が続くなど、子宮の回復のほかに、お乳の出を良くする効果もあるとされる。

絞り汁を服用して鎮咳、強壮、駆瘀血剤(くおけつざい:滞った血を除く)、風邪、喘息、口渇、二日酔、下痢、腸カタル、胃潰瘍、カニの中毒に効果がある(ショウガを加えるとさらに良い)。節の部分の絞り汁を盃に2〜3杯服用すれば、喀血、吐血、下血、鼻血、喘息に効果がある。この汁を塗布するか貼れば腫物の膿を吸出し、痛みをとる。乾燥ハスの実は、100gの基準量あたり332キロカロリーで、糖質を64%、脂肪を2%、タンパク質を15%、水分を14%含む。ハスの実はビタミンB群を豊富に含み、特にチアミン(ビタミンB1)は1日あたりの摂取量の43%分を占めるほか、マンガンやリンなどといった多くのミネラルも含む。1日5〜15g煎じて服用すれば利尿、 滋養強壮、通経剤として口渇、吐き気、浮腫、腎炎、糖尿病、身体の衰弱、しゃっくり、神経衰弱、腰痛、こしけ、子宮の各種疾患、遺精、夢精、房中(性欲)過度に効果がある。

若い実はアジア圏の料理や伝統医学に用いられる。主に殻を剥いて乾燥させた状態で販売されており、タンパク質やビタミンB群、食物性ミネラルなどが豊富に含まれている。薬としての種子は、石蓮子という。乾燥させて殻を剥いたものは蓮肉(れんにく)という生薬として、鎮静、滋養強壮作用がある。帰経に脾・腎・心とあり、内臓を整え下痢、心を落ち着かせ不安・不眠などに効果があるとされる。蓮肉を含む漢方薬には、啓脾湯や清心蓮子飲などがある。蓮実芽を食欲増進剤として3つ指でつまんだ量に熱湯を注いで飲む。

蓮の葉は、漢方医学の世界では、「荷葉(カヨウ)」と呼ばれ、乾燥させたものがお茶にして飲まれていた。血液中のコレステロールを減らし、脂肪や老廃物を排出する働きがあるとされている。また、ビタミンCやミネラルが多く含まれ、美容やダイエットに効果があるとされ、健康食品として販売されている。世界3大美女の1人である楊貴妃も、好んで蓮の葉茶を飲んでいたそう。

1日10〜15gを煎じて服用すれば解毒、止血剤に、キノコの中毒、吐血、喀血、血便、痔出血に効果があり、夜尿症にも効く。この煎液で洗浄すればウルシカブレに効果がある。黒焼粉末を塗布またはゴマ油で練って塗布すれば口内炎、歯痛、腫物、火傷によい。花の乾燥粉末を服用すれば滋養強壮剤になり性的神経衰弱に効果がある。また鎮静剤となり、不眠、身体衰弱、痔にも効果がある。花托を突き潰して塗布すれば、あかぎれ、しもやけに効果がある。
その他 穴が開いているれんこんは、その形状から「先の見通しがきく」という縁起物として、おせち料理や精進料理によく用いられている。ハスの花、すなわち蓮華は、清らかさや聖性の象徴として称えられることが多い。「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という日本人にも馴染みの深い中国の成句が、その理由を端的に表している。

古来インドでは、インダス文明の頃から、ハスの花は聖なる花とされ、地母神信仰と結びつき、神聖なるものの象徴とされていた。ヒンドゥー教の神話やヴェーダやプラーナ聖典、仏教などにおいて、ハスは特徴的なシンボルとして繰り返し登場する。インド、スリランカ、ベトナムの国花。また、中華人民共和国マカオの区旗にもデザインされている。イギリスのスポーツカーメーカーであるロータス・カーズは、社名がハスの英語名(Lotus)であり、エンブレムにもハスをあしらった図柄が描かれている。

日本では、以下の地方公共団体が「市の花」に採用している。
・愛知県愛西市・滋賀県守山市・埼玉県行田市 - 古代蓮 - 市の建設工事によって偶然掘り起こされた約1,400年から3,000年前のものと推定される蓮は、「古代蓮」とも「行田蓮」とも称され、市の花及び天然記念物とされている。
・千葉県千葉市 - 大賀ハス - 1993年に千葉市花に制定。
参照サイト・文献 ウィキペディア
イー薬草・ドット・コム
HORTI
わかさの秘密
シンクヘルス株式会社
トクバイニュース
食べる薬草事典/村上光太郎・著/農文協
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まみむのメモ(58)〈田植え〉


 先日、借りた田んぼのある地域の氏神様にお参りしてきました。何となく体調不良や田植えもなかなか進まず、そんな中、母もわたしもピヨちゃんマーラーが切れてしまい、直ぐに新しいのを注文して送ってもらいました。それを首にかけて田んぼへ行った日に、ここの氏神様にお参りしていない事に気がつきました。昔、引越ししたらその地域の氏神様にお参りしてご挨拶するものだと教えてもらっていましたが、田んぼを作らせてもらう場合もその地域の氏神様にお参りした方が良いのだと思いました。お塩、お水、お米、お神酒をお供えして、田んぼでもお祈りをしました。花田植えで、神主さんがお祈りされ、神楽を奉納されるのも、稲作のためのご神事だったことを思い出しました。
(まみむ)
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まみむのメモ(58)〈田植え〉
6月もあと1週間、未だ田植えが終わっていません。見かねて知り合いが手伝ってくれました。5種体癖の彼女は、なかなか終わりそうにないのを見ていたら我慢できない様子。

田植えの助っ人


不耕起なので、水を張った状態で、草取りしながらの手植えという、時間のかかる作業です。とにかく水の確保が一番と思い、水を先に張ってしまいました。水を張れば草も育ちにくいはずでした。どっこい水性の草は元気良く生えています。

水性の草で覆われた田


そのために草取りしながらの田植えになりました。陸稲でも水田でも草のなかでは稲が負けて育ちにくいのを経験しています。こんな鈍臭い田植え、誰にも頼めない、私にしかできないと思っていたのですが・・・。

2月頃、水路に少しずつ流れていた水がいつの間にか流れなくなっていました。そこで知り合いと一緒に水路を調べると谷川からの長い水路には落ち葉がいっぱい溜まっていて、二人で鍬で掻き揚げ、閉まっていた取水口の蓋を開けて勢いよく水が流れ始めて一安心。

田んぼの取水


次に田んぼの周囲をスコップで掘ったり、鍬で土手を作ったりしてモグラの穴を塞いで保水できるようにしなければ・・・と思うのですが身体が、体力が、追いつきません。

そこで手押しの耕運機を借りて周囲を2〜3回耕すと、水が溜まり始めました。その後2箇所水が抜けているのを見つけて、泥を詰めて塞ぎました。

幸い苗は良く育ってくれました。


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まみむのメモ(57)〈食べられる野草図鑑〉(番外編)竹・笹

 昨年、庭の黒竹が一斉に花を咲かせました。60〜120年に一度咲くといわれる竹の花です。 一生に一度見られるかどうかです。花が咲くと一旦枯れ、再生までに何年もかかることがあることや、竹の実を食べた野ねずみが増えて農作物被害が出たことがあり、不吉とされるようになったそうですが、エネルギーを使い切って花を咲かせる竹を祝ってあげたいです。

 竹について調べていると、古くから日本に自生しているとされるマダケ、ハチクなどの花が咲いても根は枯れないで残る種類もあるようで、現に庭の黒竹は全部は枯れないで残っていて、少ないのですが今年も新しい竹が生え、種から生えたと思われる細い竹も出ています。
 また、エグミが強いタケノコはマダケのタケノコのようです。エグミの原因物質はシュウ酸で、尿路結石の原因物質の一つといわれていますが、シュウ酸を含む食品はホウレンソウやタケノコだけではなくて、ココア、コーヒー、緑茶、紅茶やパセリ、レタス、ブロッコリーなどいろいろな食品に含まれており、結石予防にはむしろインスタントラーメン・コンビニ弁当・カップ麺・脂身の多い肉や皮・肉加工食品(ベーコン・ハムなど)・動物性油脂(バター・ラード)・スナック菓子(クッキーなど)・洋菓子(チョコレート・ケーキ・ドーナツなど)の食品を避けるのが有効だそうです。
 ちなみに我が家では、10年近く下茹でをしないで美味しくいただいています。「タケノコの栄養成分は水溶性なので下茹でしないほうが良い」とたしか村上光太郎先生のお話だったと思いますが、読んだことがあります。(掘ってすぐが良いとされますが、1週間以上経ってもエグミは出なかった経験もあります。)
 シュウ酸はカルシウムと一緒に食べると、排出しやすいそうで、タケノコをイリコ出しで厚揚げなどと一緒に煮付けると良さそうですよ。
(まみむ)
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まみむのメモ(57)〈食べられる野草図鑑〉(番外編)竹・笹


モウソウチク(孟宗竹)


時期 タケノコは4月頃に地下茎から発芽する。2ヶ月〜半年で最大まで生長する。67年に1度花が咲くとされる。
場所・環境 アジアの温暖湿潤地域に分布する。中国江南地方原産で日本では栽培により北海道函館以南に広く分布する。

タケには草のような特徴もあれば樹木のような特徴もあり、草とも木とも違う生態を持っている。タケは稈(かん:イネ科植物に見られる節と節の間が中空の茎)が木質化し、地下茎からタケノコが直接生える無性生殖の一種で遺伝子が同一のクローンで増えていく。60〜120年に一度竹林全体が一斉に花を咲かせ、有性生殖を行い子孫を残して枯死するものが多い。

日本に生育するタケ亜科(タケ類とササ類)の植物は約130種類、そのうちタケ類は種としては20種ほど、変種なども含めると50種ほどではないかといわれている。
花は、退化した花被、雄しべ3~6、雌しべ1、一度花が咲くと枯れる 。花が咲くときは4月から5月にかけてで、日本におけるモウソウチクの例では、種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されている。

枝から4~8枚、披針形、葉質は薄く葉脈は平行線が明瞭。日本のタケ類の中で最大で、高さ25メートルに達するものもある竹の大きさの割には短い。枝先に8枚ほどまで付き、裏面基部にはわずかに毛がある。春に黄葉して新しい葉に入れ替わる。竹の幹は生長を終えると、木のように太くならずに、枝が毎年枝分かれしながら先へ伸びる。木での年輪の代わりにこの節数を数えるとその竹の年齢を判定できる。年を経ると稈の枝分かれ数が多くなり、葉が増えた結果、稈の頭が下がる。
モウソウチクのタケノコは大型で肉厚で柔らかく、えぐみが少ないため食用に供される。湿潤で粘土質の竹林では良質のタケノコが採れる。種もジャガイモに匹敵する栄養価があるとされ、古来竹米と呼び、米とともに飯、または粥に煮る。その味は淡白。

日本のタケ類がなぜ開花してもあまり実をつけないかは、実は明らかになっていない。考えられるのは、自家不和合性(同じ植物体の花粉を排除する性質)。開花はしても、雄しべと雌しべが、もとは1個体から発育したもののため、減数分裂ができても何らかの原因で花粉管が伸びなかったりするなど、受精が行われないのではないかと考えられている。また、果皮が薄く、種子と区別がつきにくい。


タケ類の実は採取後、一度でも乾燥すると発芽力がなくなってしまう。そのため撒いて発芽させるには採り蒔き(種を保存しないで播くこと)をしないといけない。
そうすれば4~5日で発芽させることができる。

熱帯産のメロカンナ属などでは果皮中にデンプンを蓄えているため厚く、種子との区別が明らかで、直径5~6cm、長さ10cmにあまる巨大なものもある。
地中を水平方向に伸びる横走根茎で、節から根を生じる。地下茎で繁殖する温帯性のタケと熱帯性のバンブーと呼ばれる株立ちで繁殖するタケ類がある。

タケは節ごとに、細胞が分裂して成長する「成長点」と呼ばれる部分があり、例えば1節が1日1㎝伸びれば40節で1日40㎝成長することになり、1日1m以上、1年で10m伸びることもある。さらに地下茎も最大で1年に5メートルから8メートルも伸びた記録がある。
見分けるポイント 日本における最大の竹で、マダケやハチクが太さ15㎝前後に対して、モウソウチクは20㎝前後になる。節に出来る環が1つ(マダケ、ハチクは2つ)。タケノコの出る時期が早く、5月中旬以降に出るマダケやハチクに先んじて、4月頃に出る。竹の皮に黒い斑点模様がある。(マダケにも斑点模様があり、ハチクは赤っぽくて斑点がない)。
なお、マダケとハチクの違いは表皮全体に粉を吹いているように白っぽいのがハチク。

マダケ

間違えやすい毒草 なし
生え方 常緑性の多年生植物。各地で農家の裏や耕作地の周辺などに植栽され、竹林として維持・管理されてきた。
学名 Phyllostachys heterocycla f. pubescens
科名・属名 イネ科・マダケ属
採取方法 タケノコの掘り方のコツは地面に出ている先の葉の向きと同じ方向に鍬(タケノコ唐鍬)を入れ、テコの要領で掘り起こす。

竹の伐採年齢は4年以上のものが強度、収縮率、比重などから良いとされている。また、伐採時期については、夏から初秋にかけての地下茎の成長期に貯蔵栄養分が糖として利用されるため、2月から8月(にっぱちと俗にいう)に伐採すると害虫の影響などで耐久期間が短く長期保存に向かなくなるといわれている。
あく抜き 掘り取ってすぐはエグミが少なく時間が経つとエグミが出て来るとされ、糠(+タカノツメ)を入れた水、又はお米のとぎ汁で茹でて下処理をするのが一般的。ただし水溶性の栄養成分パンテント酸やカリウムなどが減少し、下茹でしないほうが味が濃い。(マダケは苦竹ともいいあくが強く、一般的には流通しないがメンマ作りに使われる。逆にハチクにはあくがないので下茹でしない。)

あくの成分はシュウ酸で尿路結石の原因の一つとされるが、カルシウムと一緒に摂ることで結石を防ぐ。
調理法 煮もの、木の芽(酢味噌)和え、天ぷら、汁の実など。
他の利用方法 マダケに比べ密度や材質の脆さなどがあり表面の緻密さも劣るが、花器、ざる、かご、すだれ、箸の他、鉄製品やプラスチック製品が普及するまでは建築材料、農業資材、漁業資材などとしても用いられてきた。2000年代以降、野球で使用されるバットの原材料としての利用も盛んとなっている。繊維を利用して竹紙も作られている。竹酢液や竹炭としても利用される。

竹全体では生活用具から楽器、おもちゃまで多岐に利用されている。竹小舞、竹垣、調理器具、そうめん流し樋、ししおどし、水鉄砲、尺八、篠笛、能管、上総掘り(かずさぼり:井戸の代表的な工法で割り竹を長くつないだものを使う)、耳掻き、串、行李(こうり:衣類などを入れる)、茶筅、竹箒、熊手、簀(すのこ)、孫の手、草履、杖、うちわ・扇子の骨、和傘の骨、竹細工、白熱球のフィラメント、蓄音機用レコード針。ものさし、竹とんぼ、竹馬、釣竿、竹刀(しない)、和弓と矢、竹炭、竹紙、竹布、バイオ燃料(発酵させるとエタノールが得られる)、竹酢液は除菌、殺菌、消臭、防虫に使用、表皮抽出物から殺菌剤、ハンドソープを製造。

榊(さかき)とともに清浄な植物とされ、地鎮祭や神事に使用、門松、七夕飾り、家紋等々。
効能 モウソウチク表皮の緑色部分に最も多い抗菌成分・・・2.6ジメトキシ、1.4ヘンジキノン、パラベンキノン、タンニン。
消臭成分・・・フェノール、フラボノイド。
抗酸化成分・・・フロフラン型リグナン、ポリフェノール。
その他有効成分・・・クロロフィル、キサントフィル、βカロチン、ビオラキサンチン。

これらの成分により、食中毒のおもな原因物質であるノロウイルスの代替ウイルスのネコカリシウイルス及び鳥インフルエンザウイルス(H5N3)の99%以上の不活化効果を確認(株タケックス・ラボと鳥取大学の共同研究による)。(※不活化とはウィルスの感染力が無力化されて、増殖が出来ない状態のこと)。

タケノコには炭水化物、たんぱく質、チロシン、パンテトン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、ビタミンC、ビタミンB2、リン、カルシウム、カリウム、亜鉛、食物繊維(セルロース)、マンガン、葉酸など多様な栄養素が含まれる。

チロシン・・・アミノ酸の一種で、アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質のほか、皮膚や髪の毛の色素になるメラニンの原料になる。体の成長・代謝を促すホルモンや、集中力を高めるホルモンの材料になる。体内でも合成されるが、積極的に摂取することで、やる気や集中力を高めるのに効果的とされる。

パントテン酸・・・水溶性ビタミンの一種。糖質、脂質、たんぱく質などほかの栄養素の代謝とエネルギーの生成に関係していて、不足すると、成長障害や神経の異常、全身の疲れなどの症状が現れることがある。

食物繊維(セルロース)・・・食物繊維には、腸を刺激して便通を促す不溶性食物繊維、腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維があり、便秘改善に役立つ栄養素。たけのこには不溶性、水溶性どちらの食物繊維も含まれている。腸を刺激して排便をスムーズにするほか、水分と一緒に人体にとって不要なものを吸着して排出する。

アスパラギン酸・・・アミノ酸の一種で、即効性の高いエネルギー源として知られており、スポーツ飲料や疲労回復ドリンクなどで良くつかわれている。

グルタミン酸・・・うまみ成分。たんぱく質を構成する酸性アミノ酸の一種であり、神経伝達物質としても機能するなど幅広い働きをする。例えば、アンモニアの排出を促し、疲労回復や認知症の予防に役立つほか、皮膚の保湿力を高める美容効果などが確認されている。

亜鉛・・・必須ミネラルの一種で、たんぱく質の合成や遺伝情報の転写にかかわる。骨、筋肉、内臓といった人体を構成する各種細胞の生成と新陳代謝に関係する重要な栄養素。また、味覚に作用するとされ、不足すると味覚異常を起こすことがある。

カリウム・・・塩分の排出を促す働きがあるので、特に塩分の摂り過ぎが気になる方に役立つ。塩分を摂り過ぎると、体内の塩分濃度を下げるために余分な水分を溜め込み、むくみの原因となってしまうことも。カリウムはむくみ解消に役立つ栄養素。

竹炭は、有害化学物質を吸収する作用があるという。竹酢液は、竹炭を焼くときに出る煙を冷却した、竹のエキスといわれ、殺菌、止痒、消臭、抗酸化性の作用があるという。

利尿には、葉を乾燥して、適量を煮出して、お茶のように飲用、タケ特有の香りが楽しめる。

竹皮は、防腐効果があり、昔は、食べるものを包むのに用いられた。
(ハチクまたはマダケの葉は、竹葉(ちくよう)という生薬で、解熱や利尿の作用がある。葉を酒に漬けて香りを付けた竹葉青というリキュールが中国にある。ハチクまたはマダケの茎の外層を削り取った内層は竹茹(ちくじょ)という解熱、鎮吐の生薬で、タンチク、 ハチクの茎を火で炙って流れた液汁は、竹癧(ちくれき)という生薬である。)
その他 「生物の耐用年数表」によれば平成20年4月1日以後開始する事業年度にかかるモウソウチクの法定耐用年数は20年となった。

葉を食料として利用する動物もおり、ジャイアントパンダはこれを主食としている。

801年(延暦20年)、京都府長岡京市の海印寺、寂照院の開山・道雄上人が唐から持ち帰った、また1228年(安貞2年)に曹洞宗の開祖・道元禅師が宋から持ち帰った、など諸説あるが全国へ広まったのは薩摩藩による琉球王国経由の移入によってと考えられている。

モウソウチクの名は冬に老齢の母がタケノコが食べたいといい、母のために寒中筍を掘り採った三国時代の呉の人物、孟宗にちなむ。

戦後の里山管理の衰退に伴い、放置されていたり逸出していたりして、生育域は拡大する傾向にある。
参照サイト・文献 農林水産省
生活情報しぼりたて
株式会社タケックス・ラボ
知っていますか?【メンマ】は発酵食品!!「塩漬け」「発酵」「乾燥」から生まれる本物の味と食感 【発酵メンマの作り方】
【竹の見分け方】孟宗竹、淡竹、真竹の見分け方
環境めぐり
サントリーウエルネスOnline
イー薬草・ドット・コム
ウィキペディア「」「モウソウチク
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