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五感を磨きながら主体的に自分を作ろうとしている赤ちゃん
長年、ベビーマッサージと乳幼児のメディア接触についてのアドバイザーをしている関係で、赤ちゃんの五感について改めて学びなおしてみたくなりました。
AIを研究している科学者が、その目的を聞かれたときに「人間を知りたかった」と答えていました。それを解明するには生物学分野、遺伝子工学や物理化学分野へと研究が進んでもなお限界があるようです。
なるほど、人は今やっと赤ちゃんはどのようにして体を作り、自分の感覚をつかんで体を動かし、思考したり、言葉を獲得したり、人とコミュニケーションをとれるように成長していくのか?を総合的に研究し始めたのでしょう。
しかし、その研究も目に見える形で実験して証明するという肉体レベルの研究で、東洋医学セミナーで学ぶような次元には到達できそうもありません。魂を抜かれた状態で人間の研究をしても本質には近づけないと思うのですが、それでも赤ちゃんはどんな存在なのか?子育てとは何か?の入り口には立ち始めた気がします。
もっと残念なのは、今の子育てが目に見える数字に支配されていることです。体重、哺乳の量や時間、尿や便の回数、離乳食を始める時期やお座りする時期を月齢を目安にしています。
これらは赤ちゃんが決めるものです。赤ちゃん自身が五感を磨きながら主体的に自分を作ろうとしているのを無視して、混乱させて、やる気を摘み、あきらめさせる育児です。お母さんも赤ちゃんと繋がっている直感的育児ができなくなってしまいました。このままでは人類滅亡・・・とさえ思うほどです。
本屋さんの育児コーナーには「頭のいい子を育てる」「有名大学に合格させる」「天才を育てる」「赤ちゃんの時から始める教育実践法」などの本がずらりと並んでいます。
このような価値観で育てられてきた親がボタンをかけ違えたまま一生懸命我が子を育てようとしているのです。
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わが家のお雛様が市の玄関口で、黄色の毛氈の上に飾られて嬉しそうにおすまし顔をしています。感動して母に写真を見せました。おしゃべりをしなくなった母が「まあ、きれい!」と言ってくれたのでほっとしました。
もうすぐ102歳になる母の不老長寿は願いませんが、目の前に生きていてくれる日々を感謝で満たしてあげたいと思いました。