みなさま、こんにちは!
これからの連載にあたって、少し私の事を書きたいと思います。
出会った夫と2か月後!に結婚して37年。夫は家の隣で小さな小児科医院を開業しています。ある時は専業主婦。ある時は家業も手伝いながら、子ども4人(男2人女2人)を育ててきました。
主婦業は様々な個性の家族にニュートラルで向き合い、それぞれの都合に合わせて世話をしたり、家事をしたり・・・終わりのない仕事です。特に子どもが生まれると、手を離せない、目を離せない、心も気も離せなくなります。
私はといえば、子どもを授かり出産、2か月後に家族でカナダに行き2年半暮らしました。初めての外国暮らしで子育ても新米。不安はありましたが、夫も協力的で社会も子育てに優しく、2人目をカナダで産みました。「家族っていいな。子育ては乗り切れる!」と幸せでした。
ところが日本に帰ってきたら仕事中心の男性社会。夫は大学病院勤務で忙しくて家に帰ってきません。子育ての何もかもを私1人でしなければいけなくなりました。その上、3人目が生まれて、ますます追い詰められて行きました。
朝から晩まで子どもに振り回されて外出もままならず、持っていき場のないストレスで顔がこわばって笑えなくなってしまいました。口を開けば「早く食べなさい!」「早く寝なさい!」と怒ってばかりです。でも、私の本当の不満は子どもの事ではなくて自分の余裕のなさと、夫婦でするものだと思っていた子育てに夫が関わらなくなってしまったことでした。
子どもには何の落ち度もありません。「可愛いはずの子に何をやっているのだろう」と心底情けなくなりました。・・・そんな思いをするくらいなら、「目の前にいる子ども達にトコトン付き合って逆に子育てを楽しもうじゃないか!」と、開き直りました。何だかストンと気が楽になりました。
やがて小児科医院を開業して4人目が生まれました。
いつもドタバタでしたが、雨にも負けず風にも負けずどんな時もご飯を作り、いろいろなところにテーブルを持って行っては食べることを楽しみ(風呂場で食べたことも!)、一緒に歌い、絵本を読んでは子どもより先に笑ったり泣いたり・・・。又、夫や自分の感情の違いと溝に驚き、混乱する自分の内側を見つめるために本を読み、子育てから見えてくる学校や社会に「どうしたらいいのか?」と問い続けてきたことだけは褒めてあげたいと思います。(勲章は胸に付いたご飯粒かな?)
そんな頃「どんな支援がほしい?」と聞かれたらきっと「もう一人の私が欲しい!」「夫を家族の一員に返して!」と答えたでしょう。これが子育て支援の原点だと思います。
今は夫と愛犬の平穏な3人?暮らし。
ほんわか幸せ。つらかった事も今ではいい思い出です。あれがあったから今なのさ・・・と、一夜にしては成らない夫婦の歴史を感じます。
子どもたちも成長して家庭を持ち、子どもを育てはじめました。孫6人。
時々この孫たちが台風のようにやってきます。お互いのご機嫌具合で仲良くなったり衝突したり。子どもは正直です。観察していたら、そのすべてに「したくなる理由」が見え隠れして愛おしい。
「子どもが輝くようにだけ配慮してあげればいい!」やっと、子育ての醍醐味がわかってきたところです。
そんな私ですが、子どもが手を離れていくに従って、こんな支援があったらいいのにと感じたことが仕事になっていきました。
いつの間にか自宅や市町村でベビーマッサージや子育て支援を始め、行政や学校に行く機会も増え、先生じゃないのに授業までしている!
なぜそうなったのか不思議でたまりません。無我夢中でしてきたことが人の役に立つなんて幸せなことです。
これから、そんな私の子育て・孫育ての何気ないひとこま、今の子育て現状、出会ったママ達とのエピソード、小児科として感じること等、思いつくまま綴ってみようと思います。お付き合い、どうぞよろしくお願いいたします。
(挿絵:あい∞ん)
7件のコメント
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かんなまま様
「子育て万華鏡」の連載を楽しみにしていました!
~私のこと~の記事を読みながら、過ぎた日々を思いながら、
涙が出てきました・・・
「私の本当の不満は子どもの事ではなくて・・・」
そうです!そうです!そうなのです!!!
本当は子どもに対する不満など無いのに、どこかで
かみ合わなくなった歯車に悪戦苦闘して疲弊して(悲)
夫婦の絆、共に生きている(子育てしている)実感って
とっても大切だと改めて思いました。
そして、社会のあり方もとっても大切だと痛感している
今日この頃です。
毎週木曜日の更新を心待ちにしています。
ご夫婦のお写真、とっても素敵です!
あい∞様
とっても優しい挿絵に、毎回心が惹きつけられます。
『「子どもが輝くようにだけ配慮してあげればいい!」
・・子育ての醍醐味』のかんなまま様の記事内容と、
その横のふたりの子どものイラストがとっても印象的です。
きらきらと輝きに満ちた世界で、子どもたち一人ひとりが
幸福に包まれている姿が目に浮かぶようです。
素敵なイラストにも和ませていただいています。
ありがとうございます!
かんなまま様
今朝一番に読んだ記事です。
ご紹介記事でご夫妻の写真を見た時から、早く読みたいと思いました。
第一回記事を読み、優しさに溢れたお人柄を感じ、私の心もホッコリしました。
4人のお子さんを育てられたご経験が、子育てで苦労されている読者の皆さんのお役に立つことは間違いないと思っています。
来週の記事がもう待ち遠しいです。
あい○○様
イラストの色、雰囲気、優しさそのものです。
かんなままとお子さんたちのイラスト、本当にステキ!です。
ご主人のイラストも描いてくださるのでしょうか。
それも楽しみです。
うん、うん、わかる、わかる、と読みすすめました。
大学病院=自宅に帰れない=ひとりぼっちでの育児との戦い=不満と疲労で体調悪化で肺炎と蕁麻疹……私はこのような感じで長男との乳児期を過ごしました。その数年後、竹下先生を知って夫婦で大きく舵をきりました。でも、昔を思い出すとなんだか泣けてくる。かんなママ様のご経験をこれからも楽しみにしています。
かんなまま様
「子育て万華鏡」楽しくそしてとても興味深く拝見させていただきました!
はじめての海外での子育てや4人のお子さんを育てられて、大切な思い出が家族の分だけい〜っぱい詰まっているんだろうなあと想像しています。
子ども1人だけでも子育ては大変!だと思うのですが、子どもが4人となるとママの目や口、手や足は何本いるんだろう?笑
私は、まだまだ駆け出しの新米ママ。ですので、かんなまま様ご夫妻の子育て経験や様々なエピソードなどを参考に勉強させていただきたいと思います。
これからの連載を楽しみにしています!
あい∞ん様
今回も、あい∞ん様のふんわりとした優しい絵を拝見出来て、嬉しいです!
タイトルの赤ちゃんの絵を見ていると、娘の赤ちゃんの頃を思い出して、懐かしいような何ともいえない幸せな気持ちになりました。
ありがとうございます。次回の掲載の絵も楽しみにしています。
かんなままさま
素敵な連載が始まり楽しみが増えました!
記事を読みながら共感できることがたくさんありました。
お忙しい中でもお食事をちゃんと作られ「どうしたらいいの?」と問い続けらてたこと素晴らしいです。
今も子育てにかかわっておられるなんて地域の方は幸せですね。
そしてご主人様とっても優しそうな方でご夫妻のお写真素敵です。
あい○○んさま
優しいイラストをこれから毎週拝見できることとっても嬉しいです。
あい○○んさんのイラストを見るととっても幸せな気持ちになります(*^_^*)
あまりに可愛いイラストに”愛していま~す”って呼びかけたくなります♡
かんなまま様
素晴らしい内容に一気に読み進みました。。。
ご夫婦の素敵なお写真にも目が惹きつけられました♪
私自身の子育てを省み、現在も進行中の二人っきりでの夫婦生活を送るにあたり、
これからの素敵な連載が始まること、とても嬉しく、有難いです。。。
毎週木曜日♪楽しみにしておりますね。。。
孫育て♪のところも気になるところです。。。
あい∞ん様
あい∞んさまのイラストから光が出ているのを感じます。
いつもありがとうございます♪
かんなまま様
この数日、諸事情あって、パソコンを開けない日々でした。今日、パソコンを開けてみたら、すばらしい連載が始まっているではないですか!
子育ての記事は、とても参考になります。今後もとても楽しみにしております。
あい∞ん様
あい∞んさまのイラストも、とっても癒されます。以前にも増して、輝きを感じます♪