赤ちゃんが生まれました。6人目の孫です!
ママの入院中に上2人の孫を預かり、5日目にママも赤ちゃんと一緒に帰ってきました。赤ちゃんが来た途端に周りが一気に赤ちゃん対応モードになるから不思議です。
ぐんぐんエネルギーが赤ちゃんに吸い寄せられます。本を読んだり、テレビを見る気にもなりません。頭が働かないのです。でも感覚は研ぎ澄まされて子ども達の気配を察知するマシーンになったようです。赤ちゃんの力って凄いなあと思います。
はじめ赤ちゃんはおっぱいを飲んで寝てばかりなので落ち着いていますが、お兄ちゃんやお姉ちゃんがママに甘えたくて、お世話もしたくて混乱してしまいました。
小さいお姉ちゃんが赤ちゃんを抱っこしたいというから抱かせてあげたら「僕も!」とお兄ちゃんが介入。「じゃましないで!いやだ!」と争ううちに赤ちゃんを落としそうになり、ママに注意されて2人とも「わ~~~ん!」と泣き出しました。赤ちゃんもびっくりして泣いたので、さっとばあばが抱っこ。
ママは火が付いた二人を一緒に抱こうとするけど、ここでもママのお膝を取り合って・・・まるでカッコウが巣から他のひなを追い出すようです。ばあばは思わず笑ってしまったら、それが気に食わなかったらしく、二人ともさらに大泣きし始めました。こうなったら収まりません。見るとママまで切なくて泣き始めました。
そして、収まったらケロッと遊び始めました。でも、陰でうちの小さな愛犬をポクッと叩いたのです!それを見たばあばは「見たよー」と一言。するとお兄ちゃんの目にみるみる涙が溜まり・・・思わず抱きしめました。とてもナーバスな時期なのです。
2歳のお姉ちゃんは赤ちゃん用のラックに無理やり寝てミルクを飲みたいと言い出したので大きな赤ちゃんになりました。しばらく皆からあやされて寝ていましたが、退屈になってやめました。
早いうちにしっかり対応していたら何だかお利口さんになって収まりました。
上の子の赤ちゃん返りは愛情要求です。でもこの時期は自立要求と行ったり来たりして複雑です。早くから保育園に預けられていたり、ママが大変だからという理由で赤ちゃんが生まれてから保育園に預けられるケースが多いのですが、子どもにとっては最愛のママを奪われた上にママから引き離されて、こんなに悲しいことはありません。本来はこのタイミングでしっかり愛情要求を満たし、お世話したいという自立心を認めてあげたら、逆にすばらしい成長を見せてくれます。
そして、こんな場面こそパパ登場です。ママと子ども達を支える黒子(大黒柱)になってほしいと思います。どうしていいのかわからないのはママも同じ。共感して支えてあげるだけで、その後の夫婦関係、家庭生活が変わります。10人いるうちの1~2人いると言われる産後鬱も軽減するのではないかと思います。
当の夫である息子は4人兄弟の長男。必要に迫られて下の子の世話をしていたせいか協力的です。今回、気が付いたらじいじも(決して育メンではなかった)孫をおんぶしていたのには吹き出しました。家族全員子育てモードなのです。
オーストラリアに住んでいる娘の話を聞くと、産後すぐに、夫が育児休暇を取り最初から2人でスタートするそうです。夫も子育てに参加するので総合的な子育て力、家事力が身について頼りになります。現に娘のパートナーはまだ子どももいないのに赤ちゃんができたら自分が専業主夫になりたいと言っています。
日本はまだまだかなあ。でもこのことを本気で考えないと子育てが苦しくなるばかりです。本来は安心して夫婦でお産、子育てを乗り切れるように働き方を含めて支援体制を整えるべきです。
私がカナダでお産して子育てした時も周りがそうなので当たり前のように夫は子育てや家事を手伝っていました。同僚からは子育て中だから早く帰れと言われます。友達と遊ぶのも家族連れ。・・・とても楽しかった記憶があります。あのままカナダに居たら夫も育メンになっていたことでしょう。環境は大切だと思います。
ただ、いい面ばかりではなく、生まれたときから親と別室に寝る習慣は首をかしげます。最初は泣くけれども、あきらめて泣き止むとか。だから夜中の授乳や夜泣きの話題になりません。これについては夜も一緒に寝て赤ちゃんの要求に応える方が理にかなっていると思います。
さて、そうこうしているうちに、かしまし家族が帰っていきました。・・・残された私達2人は孫たちの余韻に浸りながら久しぶりの快眠でした。
20代の既婚男性の42%が育メンになりたいとのこと。
最近のおばあちゃんは働いていたり介護で忙しくて里帰り出産ができないケースが増えています。
特に2人目以上の出産は上の子の世話をしてくれる人がいないのであきらめたという話をよく聞くようになりました。
(挿絵:あい∞ん)