【第10回 北国の動物たち】 hiropanのAfter 3.11 ~震災後に見えてきたこと~

旭山動物園

旭川には、思ったよりも早く到着しました。
予定していたスケジュールに余裕ができたので、思い切って、予定外だった旭山動物園に行ってみることにしました。動物たちの生態や特徴をうまく捉え、非常に独創的な飼育、展示方法で全国的に有名になった動物園です。北海道ツアーの超王道コース!大人気スポッ卜というのもあり、混雑を想像していましたが、午前中の割と早い時間ということもあってか、団体客ともかち合わずに、のんびり見て回ることが出来ました。

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水中ドームの中から見上げる、空飛ぶペンギン!皇帝ペンギンはまるでジャンボジェット機みたいです。下から見上げるペンギンなんて、なんだかとっても新鮮でした。海ではなく、空との対比が意外なほど絵になります♪

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北海道のきりん。じっと目が合い、しばらく見つめ合いました(笑)暖かい国の動物たちにとって、北国の寒さはどのように感じているのでしょう。厳しい冬は長い長いマフラーが必要ですね。

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人が少なかった時間帯でも、あざらし館は大人気で、たくさんの人が集まっていました。
人間達の歓声をよそに、アザラシは地上と地下のプールを優雅に行ったり来たり。
この円柱形のプール(通路?)を通り過ぎるスピードが意外に早くて、写真を撮るのに少し苦労しました。

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豹はうたた寝しつつ高いところから、じっと人間たちを観察してます。

そして、この動物園で実は一番会いたかった動物が、こちら。

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オオカミです。 かつては日本にも広く在来していたオオカミですが、森林伐採などで住処を追われ、餌となる鹿が減り、やがて家畜を襲うということから、駆除の対象となったことで、日本に住むオオカミは絶滅したと言われています。ここのオオカミはカナダ原産のシンリンオオカミという種だそうです。

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アイヌの人々は、オオカミを神(カムイ)として、大変敬い、長い間良好な共存関係を築いてきました。ところが、時代とともに、アイヌも、オオカミも、共に本来の住処やその尊厳を奪われて行きます。

エゾシカの森という飼育広場がオオカミの柵のすぐとなりにあります。

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かつてありのままの生態系の中では、エゾシカはオオカミやアイヌ民族にとって、大切な食料でした。オオカミや、狩猟を行うアイヌ民族がいなくなった現代の森では、食物連鎖の上位を失ったことによる深刻な影響が出ています。増えすぎてしまったエゾシカは、今や北海道に暮らす人々にとって大変な厄介者となってしまいました。エゾシカにとっては、仲間が増えすぎたことで、森に十分な食べ物を得ることが難しくなり、危険を犯してでも人里に降り、畑の作物を食べざるをえないのだと思います。現在多くの人々を悩ます獣害と呼ばれるものの本質は、結局は人間がかつて蒔いた種の結実であり、その本当の被害者は、あるべき必要な環境を奪われ、バランスを乱されてしまった自然界の動物たちでしょう。

私たち人間は、いつの間にか母なる懐であるところの生態系の環を離脱し、これを破壊し、他の者の生命力を奪い取りながら、この地上の王になるべく支配欲を燃えたぎらせてきました。燃え盛る炎は、あらゆるものを飲み込みながら、燃え広がり、長い歴史の中で今やその頂点を極めています。そうしてそのまま全てを燃やしきった時、初めて人間は、もうそこに飲み込めるものが何もなく、自らもそれ以上、生き長らえないことを知るのでしょうか。

人間は、いつしか持ってしまった狂気的な欲望と、致命的な思想的過ちを手放さない限り、他の生命を脅かしながら、やがて自ら破滅するより他、仕方のない運命を、今にも選択しようとしています。

今が、私たち人類にとって、とても重要な時代の分岐点であることを、私たちはもっと真剣にうけとめ、理解しなければならないのだと感じています。

Writer

hiropan

佐々木ひろこ(hiropan)

1988年、埼玉県川口市生まれ。福島県会津地方北部の自然豊かな裏磐梯(北塩原村)に育つ。2010年、東北芸術工科大学デザイン工学部プロダクトデザイン学科卒。

2011年、東日本大震災、原発事故を機に、社会の在り方と自分の生き方の方向性を見つめ直し、転換する。2012年、福島から一人旅で たまたまふらりと訪れた広島県の離島、大崎上島へ移住を決断。
現在、小さな畑で野菜や柑橘を育て、ニホンミツバチを飼いつつ、絵や文章を書きながらスロウに暮らす。

http://utsukushimaai.blog.fc2.com/ 「しましま」

4件のコメント

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  1. 北海道にキリンがいるなんて・・・驚きましたっ!
    いったいどうやって寒~い冬を越しているのだろう?
    よく、動物の肉を食べるのは・・・という声を聞きますが
    魚だって、野菜だって命だし、野菜につく虫たちのことはどうなんだ!?と。。
    自然や動植物を愛でるにせよ、頂いて味わうにせよ、
    そこに敬意を払うことが大切ですよね。
    アイヌの人々のような感覚を、私達は見習わないといけないですね。

  2. せんちゃん on

    hiropanさん、こんにちは

     文中の私たち人間は、いつの間にか母なる懐である。。。の下りで、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』に出てくる巨神兵や、同じく『千と千尋の神隠し』に出てくる何もかも飲み込んで巨大に膨れ上がった顔なし。。。自分が何をしているか、何者であるかも忘れてしまった顔なし。。。悲しくて涙が出ました。どちらも本当は、おとなしい安全なものや人であったであろうに。。。

     改めて、自分も顔なしであることに気が付きました。どうもありがとうございます。

  3. どんぶらこ on

    こんにちわ。
    毎週木曜日、感慨深く読ませてもらっています。
    昨晩、すべての生き物、動物も植物もそれぞれのシステムにてモナドを持っている!と視聴しました~宗教(172)
    分岐点にいる現代人は、霊的な科学を知ればしるほどに、アイヌの人々のような直感力に基づいた生き方に立ち返るのでしょうね。
    hiropanさんのように(^ ^)

    まずは芦屋で深呼吸!

  4. 山本邦子 on

    シャンティ・フーラの皆さん おはようございます~♪

    動物たちを見ていると幸せな気分になるのは、邪気がないからですよねぇ~
    地球上で邪気を持っているのは人間だけ。(笑)

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