「東洋医学講座」の初級のメインは、何といっても3回にわたる体癖 (五行類型論) の講義でしょう。有名人の体癖を例に、なるほど~と思うことばかりです。
体癖は自分の家族、友人を理解するうえで本当に役に立ちます。学校の先生は、自分の受け持ちの子供の体癖を知らないで、どうやって良い指導ができるのでしょう? 親も、先生の体癖を知ることによって、先生のことばや行動を理解しやすくなります。恋人や夫婦は、互いの誤解も減るでしょう。
上級までいくと、自分で体癖をしらべることができます。最初は難しくて自信がないのですが、有名人とか、知人を調べているうちに慣れてきて、だんだん的中率も上がります。合っているとうれしくなります。
私は、初診の患者さんの体癖を、前もって調べておくようにしていました。それによって、その方のことをより理解できるので、早く問題点が見つかるからです。才能や、かかりやすい病気もわかりますし、それが解決法にもつながります。なにより合っていると、ご本人が驚かれるのが楽しいです。「なんでわかるんですか?」と言われると、にやにやしてしまいます。「実は、こういう講座がありまして」と東洋医学講座の紹介になります。
どうしても、相性の悪い親子を調べてみることもあります。おもしろいことに、5の母親の娘が6だったり、7-5の娘の親が8-6だったりします。竹下先生もおっしゃっていましたが、表裏にあたる体癖は、互いの理解が難しいと気づかされます。
私の育った家は、つねに父と母のいさかいが絶えず、戦場のようでした。しかし大人になった今、体癖を知ることによって初めて、そのわけを理解できたのです。
父は典型的な9で、それも内に向いたときに9になるタイプでした。外向きは5で、いい人だと思われていました。でも、うちに帰った途端、9が出て、気難しく、嫉妬深く、執念深く、ジキルとハイドのように、天使と悪魔のような温度差の激しい人でした。もともと外科医で非常に手先が器用な人でした。手術の腕は誰にも負けない、と自負していたところも職人9ならではです。
9と10は性欲がテーマです。父は、筋骨隆々で、性欲旺盛な人だったと思います。それが3-10の母と結婚したのが、大きな間違いの元でした。母はマリリン・モンロー風のグラマー美人の部類でしたので、父も気に入ったのでしょうが、この相性は最悪でした。10は緊張すると性欲がわかないタイプで、リラックスしないと感じないのです。
悪魔のような父の機嫌の悪さに、私たち家族は日々地獄のような思いをさせられましたが、まさか性的な不一致から来るイライラだったとは! 体癖を知るまではまったく考えもつきませんでした。
ちなみに私は7-3で、上の妹が3-7、下の妹が2-9です。3番目の妹はちまちまと細かいことをするのが好きで、本も大好きですが、「自分は父に似てる~」と悩んでいます。私と2番目の妹は、相性が良いような悪いようなで、ときにねじれ合って険悪になります。
(挿絵:あい∞ん)
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自分や家族、周りの人のことが良く分かり、人間理解につながる内容です!