スーパーおばあちゃん先生誕生!
初めてインドを訪れたという60歳の日本人女性と現地で出会い、ナンディ家で共に食事をする機会がありました。
先生の奥様アンジェラさんの伝統的なインド家庭料理は、全く辛くないことも驚きですが、素材の鮮度を生かし調理し過ぎず(熱を加える時間が短く)美味なことこの上ないものです。
その美味しさを充分堪能したところまでは良かったのですが、彼女は夜になってから熱は出る、強烈な下痢にもなるで大変な事態に・・・。
医師でもあるナンディ先生の診断は「強度の消化不良状態」。
昼食後、暑い中を何時間も歩き廻ったことによるオーバー・ヒートが原因とのことで、アルダ・クールマ・アーサナというポーズを1日数回、1回に10~15分するように告げられました。
正座(可能ならば両足を外にした英雄座)でうつ伏せになる、日本女性には行い易いポーズなので、彼女はフラフラのまま、1日数回 飲まず食わずで続けていました。
2日目の夕方くらいからひどい下痢はおさまり、熱も下がり気分も楽になったようでした。3、4日するとすっかり回復していました。 「もっとひどい病気を疑っていたから、病院に行かなくてよいのか不安だった」というのが正直な心境だったそうですが、それも忘れたように食欲も戻り始めていました。
余談ですが彼女はそのまま数ヶ月の滞在期間中、旅行の継続を中止して、私と机を並べ、ヨーガの勉強を始めました。そして帰国後本業の英語塾を続けながら、数カ所でヨーガを教え始めたのです。
その後10年間くらいは毎年2ヶ月ヨーガを学びにインドヘ行かれ、80才を超えた今でもヨーガを指導されています。
アルダ・クールマ・アーサナ(半分のカメのポーズ)
彼女が行ったアルダ・クールマ・アーサナは、下痢を始め、食べ過ぎや飲み過ぎによる胃もたれ等の消化不良に効果があります。
ただし便秘には効果がありませんし、腰痛のある方には不向きなアーサナです。
「アルダ」というのは、半分という意味です。
■ ワンポイトアドバイス ■
静止時間が最低でも5分は欲しいアーサナです。
額が下につきにくい人や正坐が長くできない人、慣れていない人は、
「額には枕、足には座布団」などを工夫すればポーズが取りやすいです。
ポーズをとり5~10分の静止姿勢を終え、ゆっくりと体を起こして坐ったまま暫く整えます。
この間 腹部臓器の血流が急速に活性化し(前かがみの姿勢により、それまで圧迫され流れが妨げられていたので)、消化酵素分泌促進のスイッチが入ります。
「オーバー・ヒート」でコントロール不能気味の自律神経の働きを補助した訳です。
体熱ということで説明しますと、エネルギーが腹部に集中し、消化酵素が働きやすい42度という体内環境を整えたことになるのです。下腹部に手を当ててみると、かなりの熱が放出されていることが確認できます。
アルダ・クールマ・アーサナ(半分のカメ)のポーズを終えた後、消化酵素に話しを聞くことができたら、きっとこんな返事が返ってくるでしょう!
消化酵素さん:「半分のカメさん」ありがとう。やっと私たちが活躍できます。だって働こうとしても私たちのご主人様は暑い中を動き続け、消化どころか全身の活動でエネルギーを消耗させていたのですから。外は暑くてもお腹を42度にしてくれないと、だめなのです。
今こうして私たちに意識を向けて頂いたお陰で、消化のお仕事を済ませることができました。今から余剰の熱を出しま~す。
竹下雅敏先生の東洋医学講座初級第12回ヨーガ・アーサナに基づいたレッスンを行います。東洋医学セミナー未受講者も参加可能です。お申込みをお待ちしています。
● チャクラ&アーサナ ヨーガレッスン ●
・日時:7月19日(日)10:00ー14:30
・会場:大竹市栗谷町 マロンの里交流館
・講師:中條正夫・原田しげみ
・レッスン料:3000円
・申込み・お問い合わせ:こちらから。
レッスンの詳細は、ヨガ教室 Chandraサイトをご覧ください。