前回 好評だった短編連載「おじゃ福丸先生のヨガ談義」の第2弾です!
おじゃ福丸先生のヨガ談義、どうぞお楽しみください!
なお、ヨガに興味がある方は、東洋医学セミナー初級の第12回のヨガ・アーサナがオススメです!
(シャンティ・フーラ)
◆ 夏だ。アーサナ!だ
22才の春から4年間、旧ソ連時代の極東地域へ商社の仕事で行き来していました。
一回に数日から数カ月の滞在で、仕事以外では外国人は立ち入りできない地域がほとんどでした。
1年目の6月アムール川中流域のマゴというところでしたが、意外と暑く30度を越えて大きな蚊も出て驚いていると、1週間後には2度まで下がってこれまたびっくり。上半身裸で働いていた人たちが真冬の服装になっているのですから。
四季が当たり前の日本人には分かりにくいのですが、インドにしても大陸の環境は気候も極端で、よく体が付いて行くものだと感心してしまいます。
ヨーガ・アーサナの効果! 気温・体調・体温との調和
実は全てのアーサナが気温や体温との調和にも深く関係していることは、普通は余り話題になっていないと思います。38年前、第一回目のインドでの個人講義中(3か月間)、ナンディ師の口からは「オーバー・ヒート」という言葉が何度も出てきました。
体内で生じる熱の半分は皮膚から気体になって出て行くそうですが、暑い季節は特に気温や体調、活動の程度などにより排熱が不十分になりがちです。今年のように5月に夏日が多かったり、ましてインドのように連日40度以上、場所により50度越えもあれば、1,000人以上の死者も出る訳です。
私のインドでの体験では3か月間連日35度から時には40度、雲を見ることもなく快晴続きでした。これでは肌も髪も乾き切って来ます。女性たちは髪を膝くらいまで伸ばしているので、手入れには相当苦渋していました。
水浴する前に(家の中で日常的に)ココナッツ・オイルを全身に塗れ、という意味が今は納得できます。
ココナッツ・オイルは余り気乗りせずできませんでしたが、アーサナや呼吸法で日によっても様々な部分にジワっと汗をかく、あるいは頭や顔の発汗が収まる等、体熱が調整されることを実感できました。不快でイライラした感じから爽やかな気分に変化するのです。
アーサナを行なうことで、内臓 特に胃や腸などの消化器系の排熱を促したり、全身の血行を良くして、疲労部分の熱を調整(排熱だけでなく、必要なら温めることも)できるのです。
理屈っぽいことを書きましたが、「南国と昼寝」という話で納得して頂けると思います。
エッ? 食後すぐ昼寝をするな~?
初日から師は「昼食後すぐ昼寝をするな」と言っていました。見ていると普通隣近所が皆寝入っていて人声がすっかりしないのに(窓が開けっ放しあるいは大きな隙間のある建築様式ですから、夫婦げんかも筒抜けなのです)、師の家では何故か長い時は2時間くらい手近のものを片付けたり、書類整理をしたりしているのです。それからおもむろに横になり、「お昼寝タイム」。
体温よりも気温が高いことが多いインドでは、外気温が高い日中、食後の代謝熱を出したい時に寝入ってしまうと充分排熱できません。これが、「オーバー・ヒート」です。
寝汗を書いて何とか排熱しようとしても、最小限活動をしていないと熱の出て行きようがないので、休んだことにならないのです。
このようなことをインドのような南国で1年中習慣化していると、様々な慢性病の原因になると、師は医師としても実感していたのです。
日本の場合は、エアコンがあるため外気温と室温の差が激しくなり、体の温度調整が難しくなります。そのため下半身を冷やさないように注意すると良いでしょう。
体温調整になる!シャバ・アーサナ(くつろぎのポーズ)
暑い夏の日中には特に、体温調節機能の低下を防ぐために、また疲労の蓄積を減らす上でも、思わぬ力を発揮するアーサナです。
■ ワンポイトアドバイス ■
両手は手のひらを上に向け5本の指を自然に開いた状態で、指の関節は少し曲がったままです。
両足は少し開く程度で、足の付け根・膝・足首・つま先を緩めます。
タイマーを使い5~15分くらいを目安に、日常的に実行してみられることをお勧めします。
大変有名なアーサナであり、説明する必要がないくらい簡単に見えます。ところが仰向けになり全身の余分な緊張を緩めてただじっとしている、ということが現代人には結構難しいのです。
疲れていれば寝てしまいそうですが、勿論構いません。ただしそれは「シャバ・アーサナ」ではなく、ただの休息・睡眠です。
実行してみればその違いは歴然としていることが分ります。後の爽快感が全く違うのです。
試しに5分間タイマーをかけて「指一本動かさずに」いてみて下さい。2分もしない内に動きたくなります。そして「まだ3分もあるの?」と時間が実に長く感じられることに驚いてしまうのです。つまり習熟するには一定の日数が必要なのです。
後編へ続きます。
竹下雅敏先生の東洋医学講座初級第12回ヨーガ・アーサナに基づいたレッスンを行います。東洋医学セミナー未受講者も参加可能です。お申込みをお待ちしています。
● チャクラ&アーサナ ヨーガレッスン ●
・日時:7月19日(日)10:00ー14:30
・会場:大竹市栗谷町 マロンの里交流館
・講師:中條正夫・原田しげみ
・レッスン料:3000円
・申込み・お問い合わせ:こちらから。
レッスンの詳細は、ヨガ教室 Chandraサイトをご覧ください。
3件のコメント
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また読みたい!と思っていたヨガ談義の掲載、とても嬉しいです!
大陸での生活は大変なのですね。
インドのお話はとても興味深いお話です(#^.^#)
アーサナで体温調整が出来る!
やはりアーサナは心身ともに深いところに効くのですね。
東洋医学セミナーのヨーガ・アーサナの効果も凄い!
セミナーのヨガをされている方から嬉しい効果の声をたくさんいただいております。
最後になりましたが、7月のレッスンのご案内を載せていただいて本当にありがとうございます。
おじゃ福丸先生、
「夏だアーサナだ!」のタイトルどおりの、貴重な内容のお話をありがとうございました。
これからの暑い夏に向け、これまで何気にやって来たくつろぎのポーズのアーサナですが、体温調節機能の低下を防いだり、疲労の蓄積を減らすこと、をもう一度思いながらやってみようと思いました。
そして、アーサナの効果を最大限に出そうと思えば、ワンポイントアドバイスも貴重ですね!!! タイマーも側に置いておかなくちゃ〜。。。
20代前半はアムール川中流域のマゴという町におられたのですね。
ロシアの蛇行する数本の大河をヨーロッパ行きの飛行機の中から見た事がありますが、
それはそれは印象的な眺めでした。。。
アムール川、大きな河なのでしょうね。。。
おじゃ福丸先生、楽しいお話をありがとうございます!
引き込まれて読ませていただきました!
シャバーサナの効果に納得しました!
全身を緩めることは、はじめは思ったようにならなかったりしました。
でも、日々続けていると徐々に緩まるのが分かり、緩みが増すと本当に比例して効果を感じる気がします!
それにしても、奥が深いです。
次回も楽しみにしています♪