前回からの続きです。
~ アーサナで生命を感じる~
前回、「前屈のポーズ」のアーサナは副交感神経系で、「コブラのポーズ」はその反対、つまり交感神経系のアーサナであることを説明しました。大腸・小腸の働きを活性化し、便通促進・消化力増強になる訳です。
「コブラのポーズ」は腰痛にも大きな威力を発揮します。
「バッタのポーズ」と共に腰の調整・強化になります。
腰痛時でも、ギックリ腰のように殆ど動かせない状況以外は、工夫して行うことが出来ます。
■ ワンポイトアドバイス ■
「バッタのポーズ」は、上級者以外は右足・左足を片足ずつ行います。
腰痛が1週間、10日と続けば腰だけでなく、内臓自体も疲労し、固く重たくなるとイライラやストレスに対して抵抗力も低下。そのことがまた緊張感・ストレス状態を助長してしまうという悪循環です。全身の疲労感の継続です。
腰痛・ギックリ腰だけでなく殆どのトラブルに対して、次のことが望まれます。
食事をはじめとする生活全般を、即時に点検し改めること。
インドの師が「便通は起床後15分以内にあるべき」と当たり前のように断言した時、私はその基準の高さに驚きました。自分は呼吸器系は子供時代からトラブル続きだが、胃腸は普通だと思っていました。
充分な便通は腰痛だけでなく、他のトラブルの改善と表裏一体であることを、今は体で知っています。
「コブラのポーズ」や「バッタのポーズ」の実践によって便通・消化力が遥かに高まりました。それまでの我が身の健康度が、胃腸も腎臓(二つのアーサナは腎臓の機能も高めます)も低かったことを痛いほど味わって来ました。
そして、師が常に強調していました。
「アーサナの実習と共にヤマ・ニヤマの実践が不可欠。
アーサナはヨーガだが、ヨーガはアーサナだけではない。」
ヤマ・ニヤマがヨーガ実習の前提、あるいは並行して行うように云われている所以です。
ヤマ(禁戒)ニヤマ(勧戒)全10項目の中の禁欲・不貪、清浄・知足は食生活にも通じていますし、健全な食事をせずにアーサナを行なっても充分な効果は期待できません。骨格・筋肉レベルでのエクササイズに終わってしまうのでは「もったいない」のです。
現行の医療の発展は目を見張るものがあります。複雑で専門別に分けられていて私達自身の生命力を自覚する余地など、殆どありません。むしろ自信を喪失し、自身の生命力でなく外の力(過剰な医療や宗教にまで)に依存してしまうのです。
病気をきっかけに生命に感謝することは出来ます。しかしそれを理解し自覚する感性を養うことはできません。自分自身で磨く必要があるのです。
ヨーガ・アーサナ、特に東洋医学セミナーで教えられている呼吸を意識してのチャクラを活性化するアーサナは、難しい特別な柔軟性を必要としなくても行えるものも多く、より効果的であることを体験しています。
チャクラを感じながら、私達の内なる生命力や自然治癒力を磨くことは、現代人にとって大変有意義であることを確信しています。
竹下雅敏先生の東洋医学講座初級第12回ヨーガ・アーサナに基づいたレッスンを行います。東洋医学セミナー未受講者も参加可能です。お申込みをお待ちしています。
● チャクラ&アーサナ ヨーガレッスン ●
・日時:4月4日(土曜日)10:00~14:30
・会場:福富町久芳地域センター(東広島市福富支所2階)
・講師:中條正夫・原田しげみ
・申込み・お問い合わせ:こちらから。
(現在、30名近くの方が参加予定です!)
レッスンの詳細は、ヨガ教室 Chandraサイトをご覧ください。
18件のコメント
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おじゃ福丸先生
貴重な教えをありがとうございます!
便通がどれほど内臓に影響しているか、ひしひしと伝わってきます。
それがしいては、イライラなど精神面に影響を及ぼすことも。
若い方や、お薬をよく服用される方は、便秘が当り前のような感覚になってしまいがちです。
口にするものは、特に肉体には大事ですね(^^)
この2つのアーサナだけでも続けて、実感出来たらいいですね♩
次回も楽しみにしています!
おじゃ福丸先生
ナンディー先生のお言葉大切ですね。
そしておじゃ福丸先生が言われているようにヨガはただのエクササイズではない・・・。
でもエクササイズで終わらせないためには自分で精進しないといけないですよね。
チャクラを感じながら生命力や自然治癒力を磨ける東洋医学セミナーのヨーガアーサナが、日常生活の一部になると医者いらずですね(#^.^#)
ヨガって本当に素晴らしいことを再確認できる記事をありがとうございます!
TUULI SAALI 様
コメントありがとうございました。
便通がよりスムーズになること、その当たり前のことが「普通のこと」として定着した生活。ブラフマチャーリヤ=ヤマ(禁戒)の禁欲「不摂生をせぬこと、自然の理にかなった生活をすること」に通ずるのだと思います。
私がヨーガを始めたのは30才ですが、成長期の頃からこのような教えに馴染んで実行していれば、小児喘息や社会人になってからの肺気腫で苦しむことはなかったでしょう。
健康であると自負されている方も改めて検証して見てください。そしてより良好な気分と健康状態を満喫されて下さい。
おじゃ福丸先生
前回に続き、とても分かりやすくてありがとうございます。 便通 内臓のこと身を持って体験しています。 気をつけていたはずが、2日前に、まさに絶不調になってしまいました。そこで、コブラのポーズ・バッタのポーズを続けて行っています。少しよくなってきました。 また、次回も楽しみにしています。
おじゃ福丸先生~
ナンディ先生の「便通は起床後15分以内にあるべき」というお言葉に、
ゾゾゾーッと思わず後ろに下がってしまいました(ーー;)
朝ごはん抜き、お昼のお弁当は酵素玄米おにぎり2つ、晩ごはん季節のお野菜たっぷり味噌汁うどん。
と毎日同じ食生活。自然の理にかなった規則正しい生活にはまだまだ遠く及びませんが、
お陰様で起床後30分後ぐらいには便通を感じております(*^^)v
でも、たま~に便秘気味になることがあるのですが、毎日同じような食生活だと
これはもう日々のストレスや疲労が溜まりすぎているのだろうと、自分なりに内側を
見つめなおすキッカケにもなっております。
もしかしたら、女性の場合は月経の前になると便秘気味になったりするのかな~なんて(私がそうだから)。
月の子 様
コメントありがとうございました。
ヨーガをエクササイズにしては「もったいない。」とは考えています。私自身は朝の寝床でのアーサナが最も日常的なもので、余程のことがなければ欠かしません。
とは言いましても、寒い時期は数枚の掛け布団を掛けたまま、数種の「寝床用に開発?」したアーサナを15分行なうだけです。後はこりや疲れを感じた時に数分簡単なアーサナ、そしてチャクラを活性化する呼吸を意識して行なうアーサナを、やはり数分行なうのです。
我田引水ですがこれだけでも結構、腰・肩・背中・便通に効果があるのです。ある意味で運動不足解消にもなっていて、私にとってはエクササイズにもなっているのです。スポーツどころかこの数年、買い物くらいしか歩くことがなく、家の中にいる時間が大半なので・・・。要は自分なりの生活感での工夫が望まれるような気がします。
こぞう 様
コメントありがとうございます。
実行されているのですね。ご立派です。何といっても体験の世界ですから、情報として知っていても余り役に立たない訳です。
貴重なご報告ありがとうございました。是非お続け下さい。
ñorita 様
コメントありがとうございました。
私も毎朝「起床後15分以内」とは行かないのです。心掛けてはいますがこれが現実です。一般的な基準よりかなりハードルが高いとは思います。
「努力したほうが良い」としている訳は、呼吸の深さや食欲が明らかに違うことを確かめて来ているからです。少し大げさな言い方になりますが、「生きている実感」の強さに大きな開きが感じられるのです。
少し意識されると健康な方でも、ある程度はお分かりになると思います。
おじゃ福丸様
アーサナで生命を感じる!にピンときて、早速身体をケアする空間をつくりました。
そして久しぶりのアーサナで、さび取りしました。
実践の叡智をありがとうございます。
おじゃ福丸先生
ヨーガの奥深さをあらためて気づかせて頂いたナンディ先生のお言葉、
「アーサナの実習と共にヤマ・ニヤマの実践が不可欠。
アーサナはヨーガだが、ヨーガはアーサナだけではない。」
が、今のわたしにはぐ〜っと身にしみました。。。
「チャクラを感じながら、私達の内なる生命力や自然治癒力を磨くこと」
この意味が体感してわかるためにも、さらに精進しなければ。。。と思いました。
コブラのポーズ、バッタのポーズも続けてやらなきゃ〜〜!(笑)
おじゃ福丸先生、今回も貴重なお話、本当にありがとうございました!!!
フィロソーマ 様
コメントをありがとうございました。
早速の身体をケアする空間を作られてのサビ取り、実践者のお手本です。
人が一人仰向けになれ立ち上がって手を伸ばせれば、全てのアーサナが出来ます。
台所仕事の合間に肩・腕の疲れを取るアーサナを。外出から帰宅直後玄関に上がった場所で、全身を緩めるアーサナなど。
1、2分から5分という最小限の時間でも何か出来ることがあります。
場所も暇もないというのは不正確な言い方で、「自分自身をいたわるかどうか。」の意識の問題ではないかと、日頃私自身に言い聞かせて数十年。実行出来なかった日はやはり消化力・便通・疲労回復力が明らかに違うのです。
日常生活のレベルですが、身体の働きの不思議さや生命の声に、少しでも多くの方に触れていただきたいと願う「おじゃ福丸」です。
おじゃ福丸先生
先週の1週間程度ですが、初めて腰痛を体験してとても痛い思いをしました。。
「食事をはじめとする生活全般を、即時に点検し改めること」のお言葉が心に響きました。
健康に気を配っているつもりになっていたのかも・・・。
わかりやすく、丁寧なご説明をお伝えくださりどうもありがとうございます。
おじゃ福丸先生(*^^*)
前回に引き続き素晴らしいお話ありがとうございます。
最初はヨガはアーサナで体に働きかけていくものだと思っていましたが、
精神、魂まで関わって行く奥深さを知る事が出来ました。
ヨガをする様になり自分の体の声すら聞いて無かった事にも気づきました。
今回の「便通は起床15分以内に有るあるべき」と言う事でまたまたびっくりしました。
便秘ではないと思っていましたが、早速コブラのポーズ取り入れさせてもらいます♪
これからもいろんなお話楽しみにしています。
フィオレンテな女 様
コメントをありがとうございました。
コブラやバッタのポーズは程度の差こそあれ、誰でもできて基本的なものです。ただし下痢や軟便の時は避けた方がよろしいのです。勿論静止せずに型の練習程度に体を動かす分には、問題ないでしょう。
コツコツ少しずつ続けることをお勧めします。そうすると体調によってやり難いアーサナがあることが分かります。いつも気持ち良くできていたコブラのポーズなのに、今日はきつく感じるという時には、アーサナが消化器系の不調を教えてくれているのかも知れません。
ゆ~らゆら 様
コメントありがとうございました。
腰痛はヨガを長くしていても何かで疲労が重なりなってしまうことを、何人も見てきました。しかし皆さん調整法を知っていますので、びくともしないぎっくり腰でも3日目にはかなり回復していられます。
勿論日常的に15分くらいアーサナを行っていれば、先ず防げることも多くの実例が示しています。
食生活・睡眠・便通はやはり大きな影響があります。
Luna 様
コメントありがとうございます。
ヨーガの真価が理解され普及するのはこれからだと思います。
私が教え始めた37年前のことを考えますと、かなり一般的に親しまれてきました。しかし現在の日本だけで考えてみましても、あらゆる形のヨガが存在していて、中々自分に適したものを選ぶのは難しいと思います。
すべてにおいて自分の感性を磨くことが王道であると信じています。
体の声を聞くことに気が付かれればしめたものです。
おじゃ福丸先生~~~♪
すばらしいお話をありがとうございます!大変参考になりました。
内なる生命力、体の声をきき、自分自身の感性をみがくこと!!!
ほんとうに、これに勝るものなし!ですね。
わたしが複雑になってしまうのは、内なる感覚を信じきれずに、あれこれと考えてしまうからです。
何も考えずに、感覚だけでいきていく・・・。
ほんとにすばらしいです!
まいまい 様
コメントありがとうございました。返礼メール遅くなり失礼しました。
「複雑になってしまうのは、内なる感覚を信じきれずに、あれこれと考えてしまう..」
私にもこの傾向が、若い頃からありました。人間関係のトラブルなどの経験、肺気腫などの病気、そして遂にヨーガに辿り着き少しずつ、内なる声に素直に耳を傾けるようになりました。
アーサナや呼吸法で心身を浄化した上で考えていることは、それ以前とは何か違うのです。過剰な外からの影響の波にどっぷり浸かったまま考えていても、そこには不信・不安・葛藤とにかく益々疲れて行ってしまうのです。
皆さんにいつも言っていることですが、5分でも10分でも良いのです。顔を洗い、歯を磨くように欠かさず続けられるよう、お祈りしています。