シャンティ・フーラのブログ

アーカイブ: ログハウス建築

【番外編】夫婦で挑戦!ログハウス、建てました
〜エネルギーバックアップ(2)ポータブル電源〜

前回は、太陽光パネルを取り付けたことを書きましたが、その後、ポータブル電源を買いました!

ポータブル電源なら、マンション住まいの方や電気にあまり詳しくない方も、導入しやすいと思います。
何かあった時の電力バックアップをご検討されている方もおられると思いますので、購入前に調べたことや購入後にわかったことなど紹介します。

ポータブル電源

ポータブル電源は、家庭用ACコンセントやUSBポートがついた大きなバッテリーのようなものです。

選んだのは、EcoFlow社の大容量バッテリーDELTA Pro

DELTA Proでタブレットを充電中

太陽光発電で作られた電気を蓄電することを考えて、使用回数が多く、安全性が高いと言われている「リン酸鉄リチウムイオン電池」のタイプを選びました。

◆リン酸鉄リチウムイオン電池

「エネルギー密度が低く、過充電・過放電状態になっても爆発しない特徴」(引用:株式会社No.1)と言われています。

ポータブル電源でよく使われている『三元系リチウムイオン電池』との違いは、次の表にまとまっています。

EcoFlow DELTA Pro

DELTA Proを充電後、DELTA Proコンセントに家電のプラグを挿して運転しました。

リビング用のエアコン(100V)を4時間ほど動かしたところ、DELTA Pro内の約40%の電力を消費しました。

ホームベーカリーでパンを焼くと、DELTA Proの5%の電力を使い、タブレットの充電では1%も減りませんでした。アウトドアや車中泊などで利用するには、安心の大容量です。

盲点だったのは、静かな室内だと、ファンの音が少し耳障りなこと。

家庭用蓄電池として、室内で毎日利用するのは難しいと感じました。
そのため、いずれ家の外に断熱材をしっかり張った小屋を作って、そこで稼働することを考えています。

とは言え、ガソリン発電機ほどの大きな音ではないので、屋外で使っても、隣近所の方に多大な迷惑をかけることはないように思います。

◆ バッテリーの使用温度範囲は要注意!

説明書に『充電するときのバッテリーの温度範囲 0〜45度、使用温度範囲 -10〜45度』とあります。
真冬の非常時は、室内を暖める手段が限られているため、使えないことがあるかも……。特に、寒い地域にお住まいの場合は、ご注意ください。

それから高温・低温の環境下での保管は、バッテリーの寿命が縮まってしまう原因になるようです。なかなか繊細な子です。

DELTA Proの重量は45Kg!
女性ひとりでは持ち上がらないような重さです。

ただし、後ろ足についたキャスターの動きが良いので、フラットな場所なら、スーツケースのように私でも楽々移動ができます。

画像引用:EcoFlow

DELTA Proを選んだ決め手は、新製品「スマートホームパネル」というオプションがあったこと。この「スマートホームパネル」があれば、DELTA Proを家庭用蓄電池として便利に使えるようになります。

画像引用:EcoFlow
(白いボックスがスマートホームパネル)

まだDELTA Proの使い方を模索しているところですが、いずれ「スマートホームパネル」をつけて、夜間電力をまかなえればいいなと思っています。

ポータブル電源を選ぶときのポイント

● 使用頻度

ポータブル電源は、充放電を繰り返せる回数が決まっています。

使用頻度が多い場合は「リン酸鉄リチウムイオン電池」が良いと思います。

非常用として考えているなら「三元系リチウムイオン電池」も選択肢に入ると思います。

● 容量

『防災用としてポータブル電源を選ぶなら、容量が1500Wh以上あると便利(引用:@dime』だそうです!

太陽光発電の蓄電池として考える場合は、大容量がいいですね!

画像引用:EcoFlow

● 重量

中には重たいものもあるので、購入前にしっかりご確認を!

● 非常時の充電方法

突然停電しても、ご自宅の太陽光発電システムに自立運転コンセントがあれば、太陽が出ている間に発電した電気をポータブル電源に充電できます。

充電する方法がない場合は、折りたたみ式のソーラーパネルがあると安心です。ポータブル電源とセットで販売されています。

画像引用: EcoFlow

車のシガーソケットから充電できるポータブル電源もあります。

EcoFlowが熱い?!

どのメーカーのポータブル電源を買うか迷われている方もおられると思います。
参考までに……!

竹下家もDELTA Proを購入済み!
シャンティ・フーラも社屋の電源確保として、DELTA Maxと折りたたみ式太陽光パネルのセットを購入しました。

EcoFlowのポータブル電源にもいろいろな種類があります。
もしEcoFlowに絞って選ばれるなら、このYouTubeで4機種が比較されていますので、参考になると思います。

うちでは、太陽光発電の蓄電を考慮して「DELTA Pro」を選びましたが、”非常用”であれば、もっと軽量で、もう少し安価なものを選んだと思います。

ポータブル電源以外の選択肢としては、カセットボンベ式発電機はなかなか便利だと思います。 ガソリン発電機より扱いやすく、燃料の備蓄がしやすいのがいいですね。

それぞれのご家庭にあった、最善の電力バックアップが見つかりますように!

◆ 早速、必要な機会が!

近所の電線工事があるとのことで、この真夏の昼間に、3時間停電すると案内がありました。

エアコンが3時間も使えないとツライ……!
そこで、ポータブル電源でエアコンを動かす予定です。
早速ポータブル電源が役立ちそうです!

【番外編】夫婦で挑戦!ログハウス、建てました
〜エネルギーバックアップ(1)太陽光パネル〜

建築の記録をまとめた「ログハウス、建ててみます」ブログの番外編です。

ログハウスの室内は相変わらず仕上がっていないのですが(汗)、外構工事をしたり、薪を作ったり、自分たちでできることをやりながら暮らしています。

今年6月には、夫が太陽光発電を取り付けました。

大規模停電(計画停電)など、停電への備えを考えておられる方が多いと思います。電気代の値上げも困ります。
以前より安く設置できるようになっていた、太陽光発電について紹介します。

引越し後に準備したこと

田舎に引越しをして、早い時期から停電の備えを考えていましたが、太陽光発電は金銭面から難しいと考えていました。

しかし、夫婦共に自宅で仕事をしているので、パソコンが使えなくなると収入が途絶えてしまうし、 井戸(地下水)のポンプが動かないのも困ります。

そこで、2年前にガソリンで動くエンジン発電機(当時 約22万円)を購入しました。(<注>今買うのは、お勧めしません)

さらに発電機(100V)と分電盤(200V)を接続したいと考えて、変圧器(当時 約8万円)も準備しました。

単相2線式AC100V→単相3線式AC200V1系統AC100V2系統変換トランス

ただ、発電機を動かすためには
・ガソリンが必要。入手できないときは使えない
・”静騒音タイプ”だが、夜間は近所迷惑で使えないかも
という懸念がありました。

太陽光発電

今年に入って、太陽光発電について調べていた夫から「”完全自家消費型”のパワーコンディショナー(以下、パワコン)がある」と聞きました。

◆ パワコンとは

太陽光発電された電気を安定した電圧・周波数に調整して、家庭用などで使えるように変換する機器

これなら電力会社の電線に接続不要で、すべての工事を夫が行えます。
(※夫は電気工事士の資格あり)

今年3月、ネットショップに、このパワコンと太陽光パネルの見積もりをお願いしました。
すると約50万円!
(パワコン(約23万円)+ 太陽光パネル 380W×12枚(約22万円)+ 一部の部品)

想像していたよりも安く、これなら設置できる! とすぐに注文しました。

◆ 太陽光発電にかかった費用の総額

その他にかかった費用は、電気線や太陽光パネルを固定する金具など約10万円でした。

発電量 4.5kWで、総額 約60万円!
「住宅用太陽光発電の全国的な平均積載量は4.4~4.5kW」とのこと)

ひと昔前に比べて、太陽光パネルがずいぶん安くなっていて驚きました。

パワコンは10年保証、太陽光パネルは25年経っても80%の出力が保証されていました。 電気代が1ヶ月5,000円安くなった場合、10年ほどで費用が回収できそうです。

”完全自家消費型”のパワコン

非常時への備えが最優先事項だったことと、「売電価格が安くなった」と耳にすることが多く、”売電”は考えませんでした。
そのため、”完全自家消費型”のパワコン一択でした。

電気屋さんへの依頼をしなくても、夫が施工できることや
電力会社の送電網に負担をかけないという点も気に入りました。

ただ、取り付けた後、思っていた以上に発電しているみたい……。
太陽光発電を取り付けるとき、業者さんに依頼される方が多いと思います。売電の長期的な予測額も含め、最適なパワコン・太陽光パネルをご相談された方がいいと思います。

半導体不足、物不足

パワコンやパネルを注文したのは今年(2022年)3月中旬。パワコンは4ヶ月待ちとのことでした。
昨年から続く半導体不足の影響のようでした。

太陽光パネルはすぐに納品されたので、少しずつパネルを設置して、パワコンの納品を待つことにしました。

必要な準備物はカーポートの上に設置するための金具や電気線、アース線、電気線を覆うカバーなどでした。 ネットで手に入るものばかりと思っていましたが、パワコンの他にももう1つ”納期未定”のものがありました。

それはパワコンと接続するための分電盤! ちょうど欲しいものが、どのメーカーでも在庫切れです。

パワコンが届くまでの間に入手できるか心配しながら、ネットを探し回りました。
すると、ネットのフリマサイトで新品が安く出品されているのを見つけ、ありがたく買わせてもらいました。 (高額出品されているものもありました!)

無事手に入った分電盤

物不足が起こっていることを実感した出来事でした。

太陽光パネルの設置

太陽光パネルは、カーポートの上に取り付けました。
ここなら、反射光で近隣に迷惑をかけることがなく、自宅から離れたところにパワコンの設置ができるメリットもありました。(カーポートの近くに民家はありません)

カーポートの大きさに合わせて、やや小さめのパネルを選びましたが、それでもプロではない男性がひとりで持ち上げるのは一苦労!
自宅の屋根に太陽光パネルを設置するのは、複数の男性やプロの方でなければ難しそうです。

日差しが強いカーポートの上での作業は、5月でも暑さとの戦い!
休日や仕事の合間に、暑くない時間を選びながら、夫が少しずつ設置していきました。

カーポートを設置したとき、上に太陽光パネルを置くことは考えていませんでした。予定があれば、豪雪対応の頑丈なカーポートを選んだのですが……。

地震のときの倒壊が心配なため、現在 カーポートに柱などを追加する補強対策を行っている最中です。

パワコンの設置(万が一を考慮)

予定より早く、5月末にパワコンが届きました。
カーポート横の壁を補強して、パワコンを取り付けました。

6月中旬から太陽光発電が動き始めました。
稼働から7日目で検針がありましたが、前月(5月)に比べて3,000円も電気代が安くなっていました!

太陽光発電がついたことで、停電対策の幅がグッと広がりました。
現在、ポータブル電源を使った夜間電力をまかなう方法や長期停電時の対処法を考えている最中です。 また、別の記事でご紹介できればいいなと思っています。

最終話 夫婦で挑戦!ログハウス、建てました

Vol.72からの続きです。

これまで長期間の連載をお読みくださって、ありがとうございました。

パソコンの前での仕事ばかりで、体力のなかった私たち夫婦の挑戦でしたが、おかげさまで家が建てられました!

数年前、建築予定もないのに『ログハウスマガジン』を買い、ログハウス建築中の方の話を興味津々に聞いたころを思い出すと、今、ログハウスで暮らしていることが不思議な感覚です。

ログハウスは、予想以上に快適でした!
夏はログ材がひんやり涼しく、冬は暖房の熱が逃げにくく暖かい。

今でも、室内にはふわーっと杉の香りが広がることがあります。

木をふんだんに使っても、自分たちで施工すれば、ずいぶん安く建てられます。
建てる時間も経験も、貴重で素晴らしいものでした。

シャンティ・フーラでは、仕事の時間を大幅に減らし、家づくりをさせてもらいました。
スタッフにも、会社の環境にも感謝しています。

このありがたい経験を、少しでも社会に返したく、シャンティ・フーラサイトでブログを書かせてもらいました。

建築中、夫に作業の目的や意味など聞いていましたが、ブログを書くためには調べ直しが必要でした。また苦手な執筆にも時間がかかりました。
まとめるまでに大変な時間がかかってしまい、申し訳なく思っています。

これまでお読みくださった方に、またログハウスに興味がある方やセルフビルド検討中の方に、わずかでも役立つ情報があったなら幸いです。

そして、建築される場合は、安全と健康にどうぞお気をつけて。
快適で、満足できる素晴らしい家ができますように!

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.72 夫婦で挑戦!ログハウス、建てました
~あとがき(3)自分たちで施工してよかった点~

Vol.71からの続きです。

次に、自分たちで施工してよかった点です!

<3位> 自分たちのペースでできる

未完成で入居した後は、家具・家電が邪魔して、作業効率がガクンと落ちました。

ただ、実際に生活をしているので、使いやすさを考えながら、最適な状態に仕上げられるのがとてもよかったです!

引越前日

また、できる範囲まで造っておいて、その後 お金が用意できてから材料や設備品を買い足して、追加の作業をすることもできました。
これはセルフビルドだからやりやすいところだと思います。

現在は、外構の一部を整備しています。
まだ手がつけられていないウッドデッキも家の周りに製作予定。
室内の壁や窓枠も仕上げないといけません……。

まだまだやることがたくさんあります。

でも、未完成だからおもしろい!!
10年くらいかけて、じっくり家を育んでいくつもりです。

<2位> 自分たちでメンテナンスできる

材料も施工方法もすべてわかっているので、すぐに自分たちでメンテナンスできる!
これが本当に助かります!

ある休みの日、ゆったりした気持ちでパソコンの前に座ったら、いきなりポツンと水滴が落ちてきました。こともあろうに、仕事用の高価なパソコンの上で雨漏り!
あぁ、すぐに気付けてよかった!!

このあと、すぐに対処して事なきを得ました。(詳細は、前回のブログにあります)

なにかあっても問題点を推測しやすく、すぐに直せるのは、自分たちで施工しているから! 今後も自分たちで家のメンテナンスをしていけると思います。

<1位> 納得する家ができる!

建設中、毎日クタクタで体はしんどかったけれど、思い返すと「楽しかった」「やってよかった」と思えます!

自分たちなりの最善を尽くせたと思えるし、すべて自分たちの責任でなので、不平不満も出てきません。
失敗したところもありますが、それも含めて、納得できる家ができました。

そして、こだわって造ることもできました。

たとえば、ログハウスは隙間が多いというので、室内にたくさん虫が入ってくるかと思っていましたが、以前のマンション暮らしと変わりありませんでした。
これは、ログの隙間をしっかりと埋めたのがよかったようです。

業者さんには細かすぎてお願いできなようなことも、自分たちがやれば、とことんこだわれます。

また、ほぼすべての材料を自分たちで発注・調達したので、コストは抑えられたと思います。

大変だったけど、やってよかった!!
ただ、もう1度 最初から家を造る気力は、……ありません!

[番外編] ありがとう職人さん。

はじめてトンカチを持つふたりが建てるにしては、やや大きすぎたログハウス。

たくさんの経験とすごい力をお持ちの職人さんに応援をお願いできたおかげで、ログ材到着後、約1ヶ月で屋根の下地までできました。
そのため、ログ材は曲がることなく、雨にもあまり当たらず、きれいな状態で積むことができました。

おかげで、ログ材の到着後 10ヶ月で引越しできました。
工期が延びると、家賃や建築場所への移動交通費、仕事ができない期間が長くなるなど、お金の面にも影響します。

完全なセルフビルドではなくなりましたが、職人さんに応援をお願いできたことが、この建設の成功につながったと言えそうです。

ログキットをメーカーに注文すると、工務店やログビルダーを紹介してもらいやすいと思います。セルフビルド、ハーフビルドをされる際に「ヘルプ!」と言える人がいたら、心強いと思います。

[番外編] ログキットもよかったと思う!

設計してログ材を材木店へ注文したことにより、設計料や中間マージンがかかっていないので、国産材の割には安く購入できました。

この方法は、メリットがたくさんあり、我が家には最適だったと思います。

ただ、ログハウスメーカーが出しているログキットは、窓や屋根材、玄関扉、諸々の木材などがセットになっていて、その割には安いように感じます。総合的に、材料費はあまり変わらなかったかもしれません。

1から材料を考える時間がとれない忙しい人。
そして、気に入る間取りがある方にも、ログキットはいいように思います。

それから、見た目。
我が家のログ(杉)は、そのままの色だと和風な感じでした。
輸入のログキットでよく見かけるフィンランドのパイン材のログハウスは、節や木の感じがとてもかわいらしいなーと少し憧れます!

ログキットのメリットもたくさんあるように感じています。
これからログを建てる方に、最適なログ材が見つかりますように!

次回が最終話です。

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.71 夫婦で挑戦!ログハウス、建てました
~あとがき(2)失敗した点~

Vol.70からの続きです。

今日はログハウス造りの中で、失敗した点&お金がかかった点をあげてみます!

<3位> タイルは、できるだけ良いものに。

記事の中でも書きましたが、我が家ではキッチンやお風呂、屋外の玄関周りに、激安だった テラコッタ”風”タイルを使いました。

見た目はなかなかよかったのですが、汚れを落とそうとゴシゴシこすると、色が落ちてしまいます! 表面がザラザラしていて、掃除機をかけてもなかなかゴミが取れません。

掃除の際、板の間の数倍のエネルギーが必要です。

狭い場所なら、少々単価が高くてもトータルで何万円も変わることはなかったはず…。
品質のいいタイルにすればよかった!!

これから家を建てる方には、タイルは見た目や価格だけで決めないで、と伝えたいっ! きちんとサンプルを取り寄せて、施工しやすさ、掃除のしやすさを確認されるのがオススメです。

<2位> 高低差の大きい山林の土地

不動産屋さんに言われたように、土地にはそこそこのお金がかかりました。

特に、見積もりを見て驚いたのは、造成時の土の処分料!
その後、土を処分しないですむ方法が見つかり、この費用は抑えられましたのでずいぶん助かりました。

高低差のある土地はなにかとお金がかかることを、工事が始まってから実感しました。

住み始めて3年。つい最近、土地の一部を造成しました。
斜面が多い家の周囲をフラットにして、家の安全度を高めるため。それから家の周囲に車が入れるようにするため
です。

依頼したのは、ログ建築を手伝ってくださった職人さん(本業は土木!)。
一部の造成だけでも、そこそこの車が買えるほどの費用がかかりました。

まだまだ造成や外構工事が必要ですが、残りの作業は少しずつ自分たちでやっていこうと思っています。

なお、造成してくださった職人さんは、常に水の流れを意識されていました。
敷地内に完全にフラットなところはほとんどなく、わずかに角度がついて、U字溝に水が集まるように計算されています。
水はけの悪い土地ですが、大雨が降った後でも敷地内に水たまりができないのは、プロの仕事のおかげです。

造成にお金はかかりましたが、この土地の良い面もありました!
高低差があるおかげで、道路から家の中が見えないことや、敷地内でも立つ場所によって眺めが違って楽しめます。

一角は、木々に囲まれた良い空間です。
風が通り抜け、鳥たちが飛び交います。たぬきや鹿が歩いている姿も見かけます。
そこに座っているだけで、心が満たされるような感覚になります。

高低差があるから、この土地はおもしろく、この土地でよかった!と思えるのですが、考えていた以上にお金がかかったという意味で、失敗の第2位としました。

<1位> 屋根勾配

以前の記事に、雨漏り後、補修して問題なくなったと書いたのですが、なんとその後も雨漏りしました!

薪ストーブの煙突部分の補修をしたことによって、別の箇所から水が漏れてきたのです。 どうやら根本の原因が直っていなかったのです。

まだ完全に直ったかは分かりませんが、一番の原因は、屋根勾配にあると思われます。

うちは、3寸勾配という傾斜のゆるい屋根勾配です。
強風&豪雨のときに、屋根材の隙間から入った雨水が瓦桟(かわらさんぎ)にどんどんたまり、勾配がゆるい分、たまった雨水が流れにくく停滞し、その付近のルーフィングの隙間から雨漏りしたようなのです。

そこで、瓦桟の一部に穴を開け、水が入ってもすぐに流れるようにしました。
また、ルーリングの小さな隙間もコーキング材で埋めました。

まだ様子見ですが、その後は、雨漏りしていません。

設計の初期段階では、4寸勾配で考えていたのですが、3寸勾配に変えたのです。

ログ材の見積もりを取ったあと、予算オーバーだったので、家の中央のログ材の本数を減らしました。

ログ材を減らしたのに、そのままの屋根勾配だと、窓から軒が大きく見え、眺望の妨げになります。室内も暗くなりがちです。そのため、屋根勾配をゆるやかな3寸勾配に変えたのでした。

もう少し屋根勾配があれば、雨のときの水の流れがよかったし、雨漏りも起こらなかったのではないかと思います。また、3寸勾配で使える瓦もほとんどありません。

以上のことから、屋根勾配がもう少しあればよかった、というのが、失敗の第1位です。

1度家づくりを経験した今なら、軒の角度を変えるなどして、屋根の勾配をつける方法を考えられるのにねー、と話しています。

次回は「自分たちで建ててよかったBest3」です。

◆ お願い ◆

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ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

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