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Vol.39からの続きです。
杉板の張り付け方法
年末ごろ、ログの積み上げを手伝ってくれた職人さんから「少し時間が取れる」と連絡があったため、急遽 軒天を張ってもらうことにしました。
夫は、軒天周りの取り付け方法を「うまくいくか試してみないとわからない」と言って、職人さんが来られる前に、一部を取り付けて施工方法や仕上がりを確かめていました。
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取り付けは、垂木に杉板をビスで固定します。
軒天の寸法に合わせて、卓上丸ノコで板の両はしを切断します。板は長いところで4mです。
注文していた杉板には、”本実目透し”という加工がされています。
板と板の間にあらかじめ隙間があり、木材が収縮しても隙間が目立ちにくいようになっています。また、Vの溝がアクセントにもなり、和洋どちらの住宅にもあうそうです。
板の凹の部分をビスで止め、次の板の凸で接合します。ビスの頭を隠して板を固定できるので仕上がりが綺麗です。
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軒天の先端のあたりには、樹脂製の換気孔を取り付けました。
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■ 住んでみて、夏に実感!
この夏「軒天換気孔をつけてよかった!」と夫が話していました!
お盆に実家へ帰ったところ、屋根からの熱をもろに感じ(2階が超暑いっ!)、ログハウスの室温の上がり方とまったく違うのを感じました。屋根の断熱材、空気層、そしてその空気が流れることの大切さを実感したそうです。
真夏に外の温度計が30度を超えているときでも、ログハウス内は比較的涼しかったです。 午前中〜15時くらいまではエアコンなしで大丈夫!(夕方になると室温と湿度が上がるので、カビ防止も兼ねて深夜までエアコンをつけました。)
軒天換気孔によって屋根裏の空気が流れるようになり、夏の熱い空気の停滞を防ぐことができます。また、屋根裏の内部結露の防止にもつながります。
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屋根裏の空気層については「17年前に建てた小さな家のお話」の中で竹下氏もアドバイスされていましたし、以前話を伺った建築士さんも「かなり重要なポイント」と話されていました。
軒天の端には、巾木をつけます。
セトリング(ログ材の乾燥による収縮などによって、ログ壁が徐々に下がってくる現象)によって屋根もスライドするため、軒天の幅が微妙に変わります。
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軒天とログの間に隙間をあけておくことで、屋根がスライドしても軒天の板を干渉することがなくなります。この隙間を巾木で隠します。
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ログハウスのセトリング対策は、様々な箇所で必要でした。
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◆ お願い ◆
ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。
ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。
1件のコメント
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軒天(軒天井)は必ずなくてはならないものではないけれど、軒先から外気を取り入れる軒換気をする場合に必要となるのですね。空気の流れを利用するというのは、確かにとても涼しそうです。
図解はわかりやすく、完成後の軒天と換気口の出来映えも見事ですね。
てっぺんの部分だけにでも水を配管したら、夏ならお湯になりそうですね。
風通しの良い情報は快いです。