シャンティ・フーラのブログ

【映像配信サイト】家族の絆 〜夫婦(85):サーカーの思想:プラウトの哲学 〜

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【映像時間】

96分[525円]

【内容の一部紹介】

これまでサーカーの「社会サイクル論」という重要な理論がどういうものなのか詳しく説明してきました。かなり寄り道をしましたが、前回の霊的統治で完結したので、もう一度本来のサーカーの思想に戻って説明をしたいと思います。
「資本主義を超えて」〔新時代を拓く進歩的活用理論(プラウト)〕(ダダ・マヘシュヴァラナンダ著、世界思想社)。サーカーの弟子の方が、師の思想について簡単にまとめた、とても良い本です。この中から要点を抜粋して説明をしたいと思います。
サーカーの思想は、今の時代に特に重要なものです。彼の経済に対するものの考え方は私と基本的に同じで、霊的な秩序を経済のレベルまで降ろして完成させています。特に現在、経済活動が世界を破壊しているところが見られるので、もう一度、霊的な観点に戻って再構築しないといけません。その時にサーカーの思想が極めて重要になってきます。サーカーの経済理論を聞いていただくと、これまで「よく分かる倫理」(学研)をもとに、いろいろな方の哲学的思想や宗教的思想をずっと説明してきた理由が分かると思います。それは、それらがサーカーの思想と根本的に同じだからです。
現在の経済理論は物質的なことばかりで、霊的なことを含みません。そのため大変な混乱が起きています。しかしサーカーの思想は、スピノザや老子、荘子などの賢者の哲学と矛盾なく繋がります。「個は全体と分割できず繋がっている」という経済理論であり非常に優れたものだということです。
サーカーの思想や歴代の賢者の哲学を夫婦の講座の中で説明している理由は、夫婦の営みはお金だけではないのですが、夫婦が協力してお金を稼がないといけないのも事実だからです。お金は物理的次元で非常に大きな位置を占めています。この世界で子供を育てて、国の中で経済活動をして生きていこうと思ったら、お金がかかわって来きます。これを無視して夫婦生活を語ることはできません。国のあり方、経済行為のあり方、金融システムのあり方を議論しないと、全体として一つのものにならないわけです。そして初めて人間が人間らしく生きていける社会を創ることができるわけです。

【概要&目次】

サーカーの社会サイクル論については前回の霊的統治で完結した。もう一度本来のサーカーの思想に戻って彼の経済理論「プラウト」を説明する。
プラウト(進歩的活用理論:PROUT:Progressive Utilization Theory)
出典)wikipedia

インドの哲学者、社会改革者であった P・R・サーカーによって提唱された社会経済理論。サーカーの弟子の一人で思想・理論的継承者である、経済学者ラビ・バトラの著書などで広く紹介され、バトラや同じく弟子であったダダ・マヘシュヴァラナンダなどの主要なプラウティスト(プラウト研究・普及・実践家)達によって進歩発展させられている。プラウト主義、プラウト主義経済とも呼ばれる。

プラウトは、サーカーのネオヒューマニズムの哲学とスピリチュアルな人生観に基づいた新しい社会経済理論であり、誰も傷つけずに皆のために世界を快適な場所にすることを目指している。生産的で、環境にやさしい行動において効率的にそれらを利用して、それは人間性の物質的で、精神的で、スピリチュアルな次元を統合する。

プラウトは、既存の資本主義や共産主義及びその経済学に対する代案でもある。
理論は経済学だけにとどまらず、人の個々の、そして集合的な存在の全体を含んでいる。物質的で、教育的で、社会的で、政治的で、精神的で、文化的で、スピリチュアルである。それは、これらの面のそれぞれが、釣り合いが取れて、健康な人間をサポートするために発展させられなければならないという考えを持っている。同様に、プラウトは人、植物、および動物で分けられた自然な相互依存を評価する。従って、それはその主要な価値を、ネオヒューマニズム、善を考慮する人生観、およびすべての生きた生き物の幸福と共有する。

1.サーカーの理念と資本主義思想(09:04)

「私たちは、一瞬たりとも忘れてはいけない。命あるものの世界全体が広大な結合家族であることを。自然はこの富のどの部分をもいかなる特定の個人には割りあてなかった。……宇宙の富のすべてが生きとし生けるものの共有財産であるとするならば、ある者が贅沢にふけり、ある者が食べるに事欠いて徐々に衰弱し餓死していくというようなシステムをどうして正当化できるであろうか。」 P・R・サーカー

多くの人が金融・経済のシステムの問題に気づいてきたが、どうしたらいいか分からない。革命が起きても次の統治者が搾取する繰り返しとなる。サーカーが全ての準備を整えてくれており、ここに答えがある。
多くの聖者、インドのグルのほとんどは、霊的観点からしか見ていない。その点で、サーカーの思想は経済理論も踏まえて霊的観点もみているので大変素晴らしい。

・ロックの思想と先住民の思想(13:06)
・日本的経営は、終身雇用、年功序列、お客様を大切にしてその次が従業員、そして経営者。社会的貢献、最後に株主配当。株の持ち合いにより経営者の地位が保全され安定した経営が可能だった。(15:59)
・米国的経営は株主が一番。株価が下がると社長の首が飛ぶ。目先の利益が優先され、社員が犠牲になる。銀行から融資を受け、外国の会社を買い取る弱肉強食の経営。(17:38)
グローバリズム(新自由主義)を取り入れて潰れない国家はない。アルゼンチンはIMF(国際通貨基金)を追い出して復興した。グローバリズム、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)は勝った人間が支配者で国家よりも強い。国際銀行家が大統領や首相を操れる。FRBを創った奴等を滅ぼさないと。(20:14)


(余談)アメリカ建国の父は偉かった。アメリカは宗主国イギリスの銀行から借金するのをやめ、政府通貨を発行することで繁栄するようになった。イギリスの銀行家はそれを知って激怒した。アメリカのイギリスからの独立戦争の本当の意味は、国家や国際銀行家に市民の富を収奪させないための戦い。だから米国民は銃を手放さない。(29:38)
(余談)米国議員デニス・クシニッチ氏の考えは竹下氏とほとんど同じ。貿易は自由貿易や保護貿易ではなく、フェアトレードを本来の姿とする。因みにクシニッチ氏は電力自由化を阻止して、電力価格の上昇を防いだ功績が認められた方。(36:16)


(余談)古賀茂明さんの構造改革・民営化案は必ずしも正しくない。供給サイドの構造改革をすればするほど、合理化で仕事が無くなりデフレになって人々は苦しむ。雇用を守る義務は国にあり、企業にあるのではない。国がセーフティネットを準備すればいいのではない。(38:15)
(余談)日本が生き残る道の例。山の木でバイオエタノールを作りエネルギー自給。地方の雇用を生み出す。財源は政府通貨。丹羽さんの説では現在デフレギャップが500兆円あるので、毎年50兆円の政府通貨を発行して10年公共事業が出来る。そうすればすぐに景気が回復する。地方地方でエネルギー自給が完成する。答えはほとんど一つ。(38:15)


2.サーカーの思想(42:25)

一体性について(42:25)
宇宙全体を合計したものが神の身体。
私たちの心全体を合計したのが神の心。

(参照)私たちは全宇宙と繋がっていて、心のレベルが不可分。「フラクタル」の概念(マンデルブロ集合など)によって分かりやすく説明できるようになった。(宗教学講座初級第119回密教


存在価値について(59:28)
あらゆる生命は存在価値を持っている。人間は動物、植物、大地に対してそれらの幸福の状態を無視し、破壊的に搾取する権利を持っていない。この感覚をジョン・ロックの思想に同調する者は持っていない。ジョージ・ソロスのアメリカン・ドリームという考えも間違っている。アマゾンの民族は、森と共に生きている。森を壊さない。森から分け与えてもらっている。

・正しい世界観を持っているアイヌ、アボリジニ、インディアンなどの人々が滅ぼされてきた。何十年も前から日本がODA(政府開発援助)という形でやってきたこと、自分たちが悪の一部だと気づくこと無しに、世界は変えられない。(1:04:16)
(余談)中野剛氏「TPP関連情報」(ユニティのブログ)
(余談)周りを変えていくための方法「ブーメラン攻撃」の本質は、自分の中にあるものを同時に破壊すること。第3次世界大戦は自分の中にある差別意識を破壊しなければ何にもならない。自分を変えずに外に働きかけると闘争になる。第三次世界大戦を止めたいならば、まず自分の心にある多くの差別心を根絶するべき。例えば、北朝鮮や中国の人を低く見る自分がいないか。いたら戦争になる。
瞑想し自分の心の中をみつめその心を破壊するべき。あらゆるもの全てに敬意を払うこと。(1:07:00)
・地球市民の考え方(1:11:12)


3.センチメント(1:14:28)

地球全体のことを考えるべき。自分の国が他国より重要ということはあり得ない。どんな国も優れた文化を持っている。政治家は政権浮揚のために(外に敵を作って)センチメントを利用する。

(余談)カダフィは別人ではないか。(ユニティのブログ)(1:18:18)
(余談)アメリカは革命が起こってオバマが滅びる可能性.「米国の政変が近い?」 (せれなさんのブログ)(1:19:13)
(余談)日本人が中国、韓国、北朝鮮に不快感を持つように誘導して、発展するアジアを分断しようとする罠にはまらないように。(1:20:09)


4。ネオヒューマニズム(1:23:25)

ネオヒューマニズムは、すべての人類と生命を一つの至高の意識の子供たちと見る。
自己(純粋意識)と自性(ブラフマ)が神。私たちはそのミニチュアを持っているから、人間の本質は神と同じ。宇宙全てが神の子供で、その全体の総計が神の身体。これが腑に落ちた人、悟った人は世界の平和のために働く。

5.プラウトが第一に必要とすること(1:30:31)

「プラウトが第一に必要とすることは、あらゆる人の最低限の生活必需品を保障すること。
プラウトは、生活に五つの最低限の必需品があると考える。① 食料、② 衣服、③ 住居(下水設備とエネルギーを含む)、④ 医療、⑤ 教育の五つである。」

竹下氏:出稼ぎにきた外国の人に、また、あらゆる生命に対しても保障しなくてはならない。一番大事なのは人間ではない。家畜は人間が利用するだけのものではない。

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