シャンティ・フーラのブログ

アーカイブ: 連載と寄稿

Vol.70 夫婦で挑戦!ログハウス、建てました ~あとがき(1)~

Vol.69からの続きです。

前回までで、家造りの情報は書き終わりました!
長期間での連載となりました。ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

これから数回にわけて、あとがきとして書いていく予定です。
ラストまであと少しの間、お付き合いください!

建築に関して、参考にしたもの

自分たちで設計、施工すると、経験のある人やログメーカーに相談することができません。とにかく、いろいろと調べまくりました!

夫の主な情報源は、ネット! 在来工法の情報も大いに役立っていました。
D.I.Yが盛んな海外の動画サイトもチェックしていたそうです。

私は内装のことを考える機会が多かったですが、知識に乏しく、次章で紹介する本を頼りにしていました。

そして、小さな家の管理人さんが書いてくださった、竹下氏が設計に携わった家の情報は大変参考になりました!

野地板が無垢材必須だったわけ、床材は3cm以上の厚みを推奨されていること、天井の空気層の効果、断熱性の面からログの厚み9cm以上など……、
今は、実によくわかります!

住み心地を快適にし、少しでも長持ちする家にするための重要ポイントが満載です!
少々コストアップしても、取り入れる価値があります!

◆ 映像配信での解説も参考に!

映像配信「家族の絆 〜夫婦(104):住宅ローンの罠〜」では、竹下氏が250万円で建てたセルフビルドの話が出てきます。

ここで、住宅ローンの怖さを知りました。
家を建てるときに知っておくといい情報がふんだんに出てきます!

参考になった書籍

▶︎ 350万円で自分の家をつくる(畠山サトル著・エクスナレッジ)

地盤調査や測量、基礎工事などもふくめ、ほぼ100%セルフビルドされた方の書籍。
この本で、家造りの全体像を把握できました。(ログハウスではありません)

手書きの絵があるのも読みやすさにつながっていて、著者の精密さも伺えます。

▶︎ サクッとわかる木構造(建築知識 (編集)・エクスナレッジ)

設計するときに夫が参考にしたという本。

専門的すぎて、私は読んでいません……。

▶︎ LOG HOUSE MAGAZINE(地球丸)

成功/失敗談、予算などについて、ログハウスマガジンが参考になりました。

ただ、残念ながら出版社が倒産したとのこと。今後、別の出版社で継続されるといいのですが……。

バックナンバーはまだ買えるようです。

(ログハウスマガジンをプレゼント企画でお客様にお譲りしましたが、当選者の息子さんが喜んでくださったとの報告を聞いて、大変嬉しかったです!)

▶︎ フレンチ・シックなインテリアの家に暮らしたい (主婦の友社)
▶︎ シンプル・シックなインテリアの家に暮らしたい (主婦の友社)

内装を考える時に、何度も何度も見直した本。

設計図が書かれているページがあったり、設備類や材料の購入先・メーカー名が書かれていて、真似しやすいようになっています。

▶︎ 理想の間取りを手に入れた ナチュラルスタイルの家 (主婦と生活社)
▶︎ 30代夫婦が予算内で建てた ナチュラル&シンプルな家 (主婦と生活社)

この本も、内装を考えるときに参考になりました。
写真が豊富で、オシャレな住居がたくさん紹介されています。

次回は、「自分たちで建ててよかったBest3&失敗したBest3」です。

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.69 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~登記(2)~

Vol.68からの続きです。

未完成の家だけど、固定資産税 家屋調査!

登記を行うと、各市町村の固定資産税課に通知され、家屋評価担当による家屋調査が行われます。

調査日を決める電話連絡の際、「住んでいるけど室内外がひどく未完成である」と伝えました。しかし、ひとまず調査したいとのこと。

調査では、いろいろな箇所の寸法を測ったり、設備類を確認されました。お風呂の作り方、屋根材などについては、資材や作り方などの質問を受けました。

そして最後に「思っていた以上に、未完成だった」と室内を撮影され「役所に戻って、対 応を考えます」とお帰りになりました。

その後、来年の固定資産税のために評価が必要な時期になったとあまり変わっていない状況でしたが、もう1度 調査に来られました。

お渡ししている平面図よりも、現段階での状態で評価をされました。
そして、いずれ建物が完成しても(増築などをしない限りは)連絡は不要とのこと。

未完成状態だと評価が低くなりそうに感じられるかもしれませんが…
実際は、実家を新築したときの固定資産税と比較すると、延床面積が小さい割には高めだったように思います。
(ログハウスは「丸太組構法建物の評価基準表」を用いての評価で、全般的に高く算出される傾向がある」という情報もありました。)

翌年から、きちんと固定資産税の徴収がはじまりました!

登記と贈与には、気をつける!

念のため、建築前に夫婦で家を建てる場合の税金について調べました。

そこで驚いたのは、マイホームの購入では、夫婦であっても資金援助がなされると、贈与税がかかるということ!
夫婦なのに、ふたりの収入を一緒に考えちゃいけないなんて、びっくり!
(わかりやすい解説がこちらにありました!)

気をつけたポイント!

▶︎ Point1:建築資金の出所を、明確に説明できるように

我が家は共働きで、ふたりの収入で土地を買い、家を建てる計画でした。
税務署から確認があった場合に預金通帳で収入の証明ができるよう、各自の通帳でこれまでの収入を確認し、それぞれの建築資金を明確にしておきました。

そして、造成費、基礎工事、ログ材、屋根材など、建築費用の請求書や振り込む際の名義に気をつけ、支払総額が夫と私のそれぞれの建築資金額内であるように注意しました。

▶︎ Point2:建築資金の出所と、登記上の持分に矛盾がないように

所有権登記をするときには、夫と私のそれぞれの建築資金の割合通りに登記を行いました。

なお、法務局で建物表題登記をする際、ログ材の請求書・領収書が、建物登記者の名義と一致していることを確認されました。

登記の持分の仕方によって、夫婦間で贈与税がかかるなんてことにならないよう、これから家を建てられる方などは国税庁のHP(共働きの夫婦が住宅を買ったとき)をご覧ください。

※ただし、婚姻期間が20年以上の夫婦間においては、最高で2,000万円まで控除できるようです。

登記をしたのは3年前。
改めて調べながらまとめましたが、情報が古かったり、勘違いが含まれている可能性があります。実際に登記をされる際は、法務局や国税庁のサイトでお調べください。

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.68 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~登記(1)~

Vol.67からの続きです。

引越ししてから、もうすぐ3年になります。

現在は、室内建具(扉)がまだ2箇所しかついてなくて、断熱材がむき出しのまま。壁も作りかけ! ウッドデッキは、基礎部分までしかできていません。
引越ししてからずいぶん経ちますが、完成にはほど遠い状況です。

まだまだ未完成の我が家ですが、引越し後すぐに行ったのは、登記簿の申請です。
自分ですれば、司法書士さんなどに依頼する手数料 10万円前後が節約できます。

行なったのは、次の2つです。
(1)建物表題登記
(2)所有権保存登記
(担保の設定があれば、抵当権設定の登記も必要です。)

ブログを書いていて「おもしろくない内容だよな〜」と思うのですが……、
登記が意外に簡単なことだけでも伝わるといいなと思い、記事にしました。

メリべでもわかる登記申請! お付き合いくださると嬉しいです!

(1)建物表題登記

建物の所在を登記簿に登録するために必要なのが、建物表題登記です。
建物建築後1か月以内に登録します。

< 必要書類 >

●登記申請書
申請書類。決まったフォーマットはなく、ネットにはひな型がたくさんあります。

情報を調べて記入し、法務局の相談窓口で見ていただきました。間違えているところやネットで調べてもわからなかった点は、教えてもらいました。大変親切でした。 


● 工事完了引渡書
引渡しもなにもないのですが……、
自分たちが施工者として提出しました。

これもネットにひな形がたくさんあります。

● 建物図面・各階平面図

建物図面サンプル(出典 盛岡地方法務局


施工業者が作成した図面があれば、それを参考に三角定規を使って書くことができます。


手書きでも、パソコンでも、0.2mm以下の線で描いていればO.K.!
B4サイズの紙での提出のため、コンビニのコピー機で印刷しました。

建物表題登記で、難関なのはここだけです。

ネットに、図面を書いてくれるサービスがあったので、ここだけ人に依頼するのも手かも!

● 住民票
市役所へ取りに行きました。

● 案内図

申請地の案内図。法務局の方が訪問されるときに使われるようでした。
ネットの地図を利用して、簡単に作成。

● その他

建築確認申請が必要な地域では、それらの関係書類が必要です。

必要な書類が多い建物表題登記ですが、法律素人でも十分できると思いました!
ネットにはたくさん情報があるし、調べてわからない点は法務局の相談窓口でアドバイスをもらえるので心強いです。

なお、セルフビルドゆえに困ったのは「この建物を、私が建てました」と証明できる書類がないこと!

新築時の建物表題登記申請には、建物の所有権を証明する書類が必要なのだそうです。通常は、建物確認通知書や施工業者との建築工事請負契約書・領収書などがありますが、建築確認申請が不要なエリアだったので、確認通知書すらありません。

いろいろな書類を手に、何度か法務局へ足を運びました。
そして、ログ材注文時の請求書・領収書で、建物の所有者であることを確認してもらいました。

(2)所有権保存登記

建物表題登記が終わった後に『所有権保存登記』を行いました。

登録義務のないこの登記は「しなくていいや」と思っていたのですが、法務局の方から
「せっかく『建物表題登記』まで行ったのに、『所有権保存登記』をしないのはもったいない。普通は行いますよ」と教えてもらいました。

建築表題登記にも建物の所有者名は書かれていますが、所有権保存登記をすることで、その物件の所有者だと認められるそうです。

この登記がなければ、建物の売買や相続、抵当権の設定ができません。

ちなみに、先の建物表題登記の申請には登録免許税(登記をする際にかかる税金)はかかりませんが、こちらの所有権保存登記は登録免許税が必要です。

< 必要書類 >

●保存登記申請書
法務局のサイトに申請書が用意されています。

申請書の中に記載する「課税価格」は登記に書かれている延床面積に、認定価格を掛けて算出します。
認定価格は、地域によって評価単位が異なります。管轄の法務局で教えてもらいました。

「課税価格」に0.15%(長期優良住宅・認定炭素住宅の場合は0.1%) をかけた値が「登録免許税」になります。

下の「住宅用家屋証明書」を取得した場合。

● 住宅用家屋証明書
個人が、新築又は取得した住宅用家屋が一定の要件を満たす場合には、登録免許税の軽減を受けることができます。

その建物が特例の適用を受けるものであることを証明したものが「住宅用家屋証明書」です。市役所で交付を受けられます。

● 住民票

こちらの登記は、難しくありません!
確か、準備や役所回りを含め、半日くらいで登記ができたと思います。

『住宅用家屋証明書』の取得には書類を用意し、市役所へ足を運ばないといけなので手間がかかりますが、この証明書のおかげで登録免許税が(我が家の場合)15,000円くらい免税されました。

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Vol.67 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます ~玄関~

Vol.66からの続きです。

玄関土間

玄関土間は、小さめの天然石を貼りました。

敷地内の赤土の色に合わせて、玄関前の階段をオレンジ・赤系のタイルを貼る予定だったので、玄関の中も赤系の石を選びました。

最初に、石の厚みを考慮しながらバサモル(バサバサのモルタル)を塗ります。

バサモルが乾いてから、石を並べます。

購入した石は、水を吸うタイプの石でした。
そのため石を敷く前に、水の入ったバケツに石を入れ、水分をしっかり吸わせておきます。

そうしなければ、石がモルタルの水分を吸ってしまい、固まる前にモルタルがボロボロになって、石を固定できなくなるためです。

木の板を使って、石の前後左右の幅を均一にします。

画質が悪くてごめんなさい!

ゴム製のカナヅチで、タイルの上からしっかり叩いて固定します。

石を並べただけではちょっと暗い感じですが……

白い目地が入ると、一気に雰囲気が変わります!
石のヒビにも目地材が入るので、アンティークっぽくなりました!

側面にも縦に1段ずつ貼り付けて完成です!

◆ ちょっと失敗!

我が家の敷地は、赤土です。
粒子がものすごく細かいのが特徴です。

粒子が細かいので土の中に水が浸透しにくく、強度面からするととてもいい土だそうです。

しかし、いわゆる”水はけが悪い土”なので、雨が降ると、土はドロドロになります!
建築中、雨上がりにはよくすべって転びましたが、洋服についた土は繊維の中に入り込んで、洗濯をしても赤い色が取れませんでした。

玄関土間の白い目地は、よく歩くところが少し赤っぽくなりました。 雑巾でこすっても取れません。

かわいらしさを優先して選んだ目地材ですが、汚れや掃除の大変さを考えておかなければいけませんでした。(……といっても、また選ぶとしたら白にするなっ!)

靴箱

玄関のサイズに合わせて、靴箱も手作りしました。

ここでも、建築中に残った木材を使っています。
中の棚板は、ホームセンターで買った集成材です。

室内の扉と同じ白い塗料を塗って、取っ手をつけたらできあがり!

玄関の一部はまだ完成していないのですが、当分はこの状態で暮らしていくことになりそうです!

◆ ちょっと失敗!

天井高を生かして、靴箱は高めに作りました。玄関周りのものも収納できるので、良かったのですが…。

靴箱の扉を開くと、天井からぶら下がっている照明に当たってしまいました!

低い位置にぶら下がっている電球がかわいらしかったのですが、扉が当たらない位置まで引き上げました。

他にも、玄関ドアのU字ロック(昔のチェーン)をかけると、靴箱の扉の一部が開かないのも、取り付けてから気がつきました。ただ、自分たちで作るとこういう失敗もほとんど気になりません!(強がりじゃぁない!)

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Vol.66 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~室内建具(2)~

Vol.65からの続きです。

引き戸の製作

玄関を開けたとき、外気が直接 室内に入ってくるのを防ぐため、玄関と部屋の間に戸が欲しいと思っていましたが、この冬、ようやくできました!

戸がついてから、部屋が温もるのが早くなり、室温が安定したように感じます。

設計をしている時、他の部屋の扉は一般的なサイズになるように設計できましたが、ここの引き戸だけは特殊なサイズになりました。さらに、この引き戸にはガラスを入れたいと考えていました。

ガラス入りの特注の戸は、なかなか高額!
というわけで、夫がホームセンターで買った木材を使って作りました。

しかし、購入時から少しゆがんでいた無垢の材料は、時間が経つにつれどんどんゆがみ、製作時は大変だったそうです。

ガラスは、ネットでオーダーしました。

右側だけガラスが入ったところ

床にレールがない上吊り引き戸にしました。

戸も枠も手作りで、施工に約3週間!
時間はかかりましたが、コストを抑えつつ、好みの扉ができました!

いまだ脚立が室内に…!
扉の上は、まだ断熱材むき出し!

戸やレールの周りの枠を作るのは手間のかかる作業で、ドアハンドルやレールの加工も緻密な作業。
市販されている、すぐに取り付けられる戸や扉(ドアハンドル&レール加工済み・枠付きのもの)は、決して高くないと感じるようになりました。

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