シャンティ・フーラのブログ

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Vol.65 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~室内建具(1)~

Vol.64からの続きです。

室内扉

すべての室内扉は、引越し後に取り付けました。
そのため、引越し直後はトイレにも扉がありませんでした。

建築中は「すべて無垢の木を使った家」にこだわっていて、扉も無垢材のものを購入しました。

ただし、すぐに取り付けられる加工済みの扉は高価だったので、扉の材だけを買って、自分たちで仕上げることにしました。

扉の塗装

はじめに塗装です。
塗装中に汚れが付着しないように、この作業は屋内で行いました。

高さの変えられる脚立を台にして、塗料を塗ります。
半日〜1日後、乾いたことを確認してひっくり返し、裏面と側面も同じように塗ります。

1度塗りだと木の色が透け、ムラが目立つため、2度塗りにしました。

気をつけたのは、塗料が乾く前に埃やゴミがつかないようにすること!
刷毛を綺麗に保っておくのも重要でした。

最後に、汚れを防ぐため透明塗料で仕上げて、塗装は終了です。

完成した扉は少しばかり色むらがありますが、アンティーク風な、ナチュラルなような、いい感じです!

塗装には広くて綺麗な場所が必要なため、塗装だけは引越し前にしておいて正解でした!

扉の取り付け

次に、扉の取り付けです。

無垢の扉は重量があるので、1枚の扉に、丁番を3つ取り付けました。

丁番を付ける位置を正確に出し、塗装を終えた扉と柱に、丁番の厚み分だけ彫り込みをいれます。

ノミで彫り込みを入れる

彫り込み部分を落とす

柱側も同様に

取付後に位置を微調整できる便利な丁番は、イメージにあうものがどうしても見つかりませんでした。 そのため、ドンピシャの位置に取り付ける丁番となり、夫は施工時に苦労していました。

ドアノブ

ドアノブを取り付ける穴を開け、位置を確認します。

扉の側面のラッチボルト加工を行います。
これで開け閉めができるようになります!

ラッチボルト

◆ ちょっと失敗! でも意外となんとかなるもの!

トイレ以外は、シンプルなガラス製のドアノブを準備していました。
そのドアノブを付けるため、ネットの情報を参考に位置を決め、扉に穴を開けました。

しかし、穴を開けたものの、その位置だとなんかイマイチ! 他の部屋の扉もこのドアノブの位置に合わせることになるので、ここで妥協はしたくない…!

こういうとき、知恵を出し合えば、意外と解決策が見つかるものでした!

トイレに取り付け予定の鍵付きドアノブは、枠がついて縦長!試しにこれを当ててみると、開けた穴を隠せることが分かりました。

というわけで、急遽 寝室のドアノブを鍵付きに変更したのでした。

失敗してもリカバリーできることは、意外とたくさんありました!

枠の取り付け

扉の取り付けでもセトリング(ログ材の乾燥による収縮などによって、ログ壁が徐々に下がってくる現象)を考慮します。

ログ壁が下がっても扉が影響を受けないように、扉の上にスペースを取っています。

このセトリングスペースを大きめの枠で隠します。

枠を固定するビスが見えないように、ここで一手間!

まず、ビスを打つ場所に座掘り(あらかじめ穴を開ける)します。

座堀りするための道具

そこにビスを打ち、

深く押し込んだら、

座堀りした穴と同じ直径の木栓(きせん・もくせん)に少しの木工用ボンドをつけて、穴に差し込みます。

木栓は、埋木錐(うめきぎり)という専用のドリルで、木材からくり抜いて作ることができます。

穴から出ている木栓をノコギリで切り落とすと、見事にビス穴が隠れます。
なお、ここで使うのは、材を傷つけない”あさり”のないノコギリ(刃の先端が左右に開いていないもの)です。

塗装している場合は、木栓にも同じ色の塗料を塗ります。

真ん中の丸いところにビスが入っている

少しの手間で、仕上がりがずいぶん変わります!
これで、扉が完成!

実は、現在も取り付けていない扉が3枚も残っています。ボチボチやろう。

次回は、引き戸の製作です!

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.64 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~洗面所・トイレ~

Vol.63からの続きです。

洗面所

しばらくの間、洗面化粧台を設置しないまま暮らし、ようやく設置できたのは引越しから1年半後!

洗面化粧台もインターネットで展示品を購入しました。

洗面化粧台の展示品は、小さめが人気のようでした。
やや大きめのものは安かったので、洗面所にギリギリ入るものを選びました。

配管(給水、排水)は、建築中に設備屋さんに通してもらっていました。
洗面化粧台を置いてビスで固定し、配管に繋げます。

鏡は高さを調整して、ビスで取り付けます。けっこう重たい!

鏡と洗面台の間は、水が跳ねてログが痛みそうなので、タイル貼りにしました。

タイル貼りの前に、下地を取り付けます。

タイルの大きさは、5cm×5cm。
このタイルはシート状になっており、一枚一枚貼っていくタイルと違って、一気に貼ることができました!

目地を入れたら完成!

洗面台は水栓が欠損していたため、他の展示品より安くなっていました。
ネットで見つけた、お買い得価格の水栓を取り付けました。

洗面所の照明は、鏡の上に1箇所です。
これだけで十分の明るさでした。

洗面所の施工は、これでひとまず終了!
残る作業は、建具(扉)の取り付けです。(今年中には終わるかな?!)

トイレ

トイレ(便器)は、取り寄せから設置まで設備屋さんにお願いしました。
そのため特に執筆できることがないのですが……、

トイレを設置すると巾木がつけられなくなるので、トイレだけは早い段階で巾木を取り付けました。
(巾木は、壁の最下部に取り付ける長い板です。床と壁の継ぎ目を隠し、壁の保護になります。)

トイレとお風呂が使えるようになってから、ログに泊まりながら建築作業ができるようになりました。

洗面所横の納戸

洗面所の横に、1畳ほどの納戸を作りました。

ログハウスは収納が少ないと言われますが、造作壁で仕切れば、納戸や収納、小部屋も作れます!

間仕切り壁の施行中

納戸は小さいけれど、収納力は抜群!

人の出入りが少なく、寝室やリビングから離れた場所なので、ここに分電盤とルーターを設置しています。

◆ ちょっともったいないスペース…!

トイレのドアの上

洗面所、納戸、トイレの上は、高ーーーい天井!

ログの設計中、夫から「天井が高すぎるんだけど、ロフトや収納にする?」と質問されたのですが、想像することができませんでした。

そのときは「いらないよ」と答えたのですが、今は「あと少し収納が欲しい」と思って天井を見上げてしまいます。

設計段階で模型を作っていたら「高すぎる天井」に気がつけたのかもしれません!

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Vol.63 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~キッチン(4)~

Vol.62からの続きです。

カウンター 裏側の収納

カウンターの下は収納にしました。

建築中に出た端材やあまった木材を使って扉や引き出しを作ったので費用を抑えられました。

扉と引き出しの材料

扉の制作途中

扉や引き出しの開閉もスムースで、いい感じの仕上がりに!

取っ手は、気にいる物が見つかるまで、じっくり時間をかけて探しました。

住んでみた感想!

購入したシステムキッチンは、I型と言われるキッチンで裏面はまったく化粧がされていませんでした。

裏面が綺麗に化粧されていたり、収納があるようなアイランド型・ペニンシュラ型などは、展示品と言えどもいいお値段でした!

カウンターや棚を作るのは少し手間がかかりますが、コストを抑えられ、思い通りに仕上げられて良かったです!

生活をしながらカウンター部分を作ったため、キッチンを使いながら仕様を考えることができました。
カウンターの下には、コンセントと物入れのスペースを作ったので便利です!

キッチンの横には、人がひとり入れるくらいの小さいパントリーを作りました。

市販の棚を入れて使っています

小さいですが、壁一面に物が置けるので想像以上の収納力!
備蓄の保存にも役立っています。

◆ ちょっと失敗!

ひとつ心残りは……、カウンターのタイルの下にピヨちゃんランチョンマットを入れ込もうと思っていたのに忘れてしまったこと!!

残念っ!

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Vol.62 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~キッチン(3)~

Vol.61からの続きです。

カウンター(タイル貼り)

システムキッチンの裏面とカウンターは、引越し後2年ほど経ったところで造作しました。

下の写真は、引越し直前のキッチンの裏側!システムキッチンむき出しです!
この未完成感が半端ない状態で、2年間暮らしました!

遊びにきた友人のお子ちゃまは「この家で暮らしているの?」とびっくりしていました!まだ工事中だと思っていた様子!
仕上げがされていないキッチンや壁などを見ると、そう思っちゃいますよね。

カウンター用には、随分前に見つけて気にいったタイルを買っていました。購入当時はタイルのことをまったく知らなかったので、好みだけで選んだものです。

端の施工用に丸みを帯びたコーナータイル(面取りタイル)が用意されている種類もありますが、購入したタイルは一般的な平物タイルしかありませんでした。そのため、実際に施工してみると端の処理が大変でした!

この平物タイルをそのまま貼ってしまうと、断面が見えて角や端がきれいに仕上がらないのです。

角を未加工で貼るとこんな感じに……

そのため、タイルの端を45度削ることにしました。

端のタイルの側面が45度削られていると、側面が見えず綺麗に仕上がる!

細長いカウンターは、ほとんどのタイルが端っこ!
このタイル加工だけで信じられないほどの日数がかかったのですが……

タイルの側面が45度になるようグラインダーで削る

時間をかけた甲斐あって、満足する仕上がりとなりました!

コンセントをつける場所はタイルをカット!

タイルを貼り終わったら目地材を入れます。
どんなタイルのときも、目地が入る前の状態は「え〜、想像していたのと違う…!」と思うのですが、

目地が入ると、途端に綺麗になります!
やっとこさ完成!!

カウンターがないときには、洗い物の水が飛んで床が濡れてしまうことがありました。(想像以上に水は飛び散っているのだとびっくり!)
カウンターができて、随分 使いやすいキッチンになりました。

タイルなので熱いものを置くのが気にならないのもよかったです!

◆ ちょっと失敗!

このタイルは可愛くて気に入っているのですが、タイルはシンプルなデザインのものでも可愛くも、おしゃれにもなるので、あまりデザインにこだわらなくてもよかったかも…とも思っています。

それよりも掃除がしやすくて、角や端の施工がしやすいものを吟味して選ぶのがいいように感じています。

今、カウンター用のタイルを選ぶなら、間違いなく面取りタイルがある種類のものを探しますっ!!

コンロ横の壁(タイル貼り)

コンロ横の壁は、不燃材のケイカル板を張って、その上にタイルを貼りました。

ここは面積が小さいので、ちょっと遊び心のある特徴的なタイルをチョイス!

キッチンもリビングも白&茶色(木の色)だけの色合いなので、少し色がついたタイルにしようと話し合っていたのですが、結局 この形のタイルで気に入った色が見つからず、白にしました。

いびつな形のタイルで、端に貼るタイルを綺麗にカットしなければなりませんでしたが、タイルカットに慣れているころだったのでなんとかクリア!

貼り終わった後「やっぱり白すぎたかも…」と思ったりもしますが、デザインが気に入っているので良しとします!

次回は、カウンターの裏面収納と住んだ感想です!

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Vol.61 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~キッチン(2)~

Vol.60からの続きです。

換気扇の取り付け

換気扇をつける際にも、またまたセトリング(ログ材の乾燥による収縮などによって、ログ壁が徐々に下がってくる現象)の考慮が必要です。

まず、換気扇を取り付けるための骨組みを作ります。

ログ壁が下がってきてもこの骨組みがその影響を受けないようにするため、屋根の垂木(屋根の骨組みの部材の1つで、棟から軒先まで斜めに渡す木材)に固定します。

ログに固定する箇所は、ログ壁が下がってもスライドできるように溝をあけている

換気扇のダクトの穴あけ

お風呂の記事ではさらっと書いたのですが、換気扇のダクトを通すための穴をログ壁に開けるのはとても大変でした!

直径20cmほどの穴を開けるためには、ドリルで小さい穴を何個も開け、最終的に大きい穴にします。それをヤスリを使って、綺麗な円に整えます。

足のふんばりがきかない高所作業で2時間以上かかり、体力を消耗します。

お風呂の換気扇のダクト用の穴

ネット検索でも、他の方法を見つけられませんでした。

このログ壁への穴あけ作業は、キッチンやトイレの換気扇や各部屋の換気口、エアコンの配管用の穴を通す場所でも必要!ざっと10箇所以上!
夫は「今の方法では大変すぎる!」と途方に暮れていました。

そんなとき、トイレの設置に設備屋さんが来られたので聞いたみたところ
「配管工事で使う”ホルソー”が使えるかもよ!」と現物を見せてくださいました。

設備屋さんが木材に穴を開けるときに使われるのだそうです!

早速探してみると、複数の口径がセットになったものが売られており、セットの中には換気扇のダクトと同じ口径のものがありました。

ホルソーセットは6000円弱でしたが、労力と時間を考えると買って損はなし!
ホルソーのおかげで、ログ材の穴あけ作業はずいぶん楽になりました。
(ホルソーはコンセントの設置場所の穴あけなどでも使えました!)

ドリルの先端についているのがホルソー

ただ、ログの壁厚10cmに対し、ホルソーで開けられる厚みは4cm弱でした。

そのため、ログ材の両面から同じ位置に穴を開け、最後に真ん中をくり抜くことにしました。

私が両面から穴を開けたら確実に位置がずれていると思われますが、夫は慎重に、正確に位置を出して、上手に開けていました!

ログ壁に穴を開けた後、換気扇を下地に取り付け、ダクトを通します。

カバーをつけたら、取付完了!
(換気扇の後ろは丸見えのまま、現在に至ります…!)

換気扇の屋外フードは、フラットデザインのシンプルなものを選びました。

次回は、キッチンのタイル貼りです!

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