シャンティ・フーラのブログ

アーカイブ: 連載と寄稿

Vol.30 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~屋根の下地(3)~

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Vol.29からの続きです。

破風板の取り付け

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野地板張りの次は、破風板(はふいた)です!
破風板は屋根の内部に吹き込む風の防止、雨水の吹き込みを防ぐために重要なものだそうです。

職人さんに ログ建築の応援でもっとも大変だったことを尋ねたところ、「破風板の取り付け!」と即答されました。

屋根から身を乗り出してビスで止めないといけない!さらに破風板は重たい!緊張感のある大変な作業だったそうです。

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職人さんが来られなくなった後、夫は破風板を2枚重ねにすることに決めました。

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私は怖くて手伝えませんでした。
長くて固定できない木材をビス留めするために、左の写真のような仮押さえの板を取り付けて、そこに破風板を乗せてからビスで留めたようです。
(私は仕事のため現場を離れ、途中の作業を見ていません)

夫は高所が苦手だったのに、このころから屋根の上での作業もこなせるように変わっていました。

破風板は雨が直接当たるところなので、確かに2枚あった方がよかったし、屋根の重厚感が少し出たように思います。

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ルーフィングシート張り

秋雨前線が活発な時期で、このあと3日間 雨のため職人さんはお休みとなりました。
職人さんが来てくれるのは、あと1日!最後の日は、屋根のルーフィングシート張りをお願いしました。

室内への雨の侵入を直接 防ぐのは、瓦ではなくこのルーフィング(防水シート)だそうです。常識かもしれませんが、私は瓦が守っていると思っていました!

元住宅メーカーに勤めていた知人から「ルーフィングは 少々高くても良質なものを選んだ方がよい」と聞いたので、耐久性等に優れた改質アスファルトルーフィングをネットで注文しました。

屋根のルーフィングは、タッカー(大きめのホッチキス)で留めていきます。
タッカーは建築中 さまざまなところで使いました。実家にプロ用のタッカーがあったので助かりました。

職人さんは「屋根の上はあつーい!」と汗だくで作業をされていました。秋でも暑い屋根の上!夏の作業じゃなくてよかったです!

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あっという間にルーフィングが貼られ、これで雨がふっても ひとまず安心になりました。

……ですが、翌日 がっくしな事件(←大げさ!)が起こります。

職人さんの応援は終了!

9月30日。明日から職人さんたちは別の現場へ行かれます。

重たくて危険度が高い垂木や破風板の取り付けなど、私たち夫婦ふたりだったらどうやってやっただろう・・・。

職人さんにログ積みだけでなく、屋根の下地までやっていただいて本当に助かりました。そして、職人さんが安全に怪我なく作業を終えられて、ホッとしました。

これまでの感謝を伝え「もし、1日でも仕事が空く日があれば教えてください!」とお願いして別れました。

翌日から夫婦ふたりでの作業に戻りました。

◆ お願い ◆

ログハウスの見学・訪問・家探しなどは、なにとぞご遠慮ください。
ログハウスの場所は非公開としています。見つけた方や場所をご存知の方の情報開示はお控えいただきますようお願い申し上げます。

ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

Vol.29 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~屋根の下地(2)~

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Vol.28からの続きです。

屋根のセトリング対策

ログ材と一緒に注文していたセトリング対策用の金具を使って、垂木を取り付けます。

◆セトリング対策

セトリングとはログ材の乾燥による収縮と、ログ材の重さによって、ログ壁が徐々に下がってくる現象のことです。

妻壁

我が家は妻壁もすべてをログ材にしたため、屋根のセトリング対策も必要でした。

時間が経ってログ材が収縮するとき屋根が可動するように考えられた金具を使います。 セトリング

金具の取り付けに関する説明書がなく取り付け方がわかりませんでしたが、休憩時間に職人さんと夫で金具をガチャガチャ触って考えていました。知恵の輪で遊んでいるような、楽しそうな光景でした!

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金具の使い方の検討がついた後、職人さんは垂木の固定に入りました。足場の悪い高所で、重たくて長い垂木を取り付ける作業は、どれほど大変なことでしょうか。

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職人さんは「セトリング対策用の金具は、ビスを止めるところが多く作業が大変」とおっしゃっていました。

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作業に慣れてくると息のあったご兄弟はどんどんスピードアップ!
作業2日目には全ての垂木が上がりました。

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野地板張り

次は野地板張りです。

「17年前に建てた小さな家のお話」の中で『屋根は結露の生じる部分であり、湿気に弱いコンパネは使うべきでない。』とあったので 野地板を採用しました。
この板は、たる木に対し垂直に貼っていきます。 IMG_0733

野地板は幅の狭い木材のため、張り付ける枚数が多く手間がかかります。

このとき、親切な人から エアーコンプレッサーと釘打ち機をお借りしました。釘を手にもってトンカチで叩かなくても、スパンスパンと釘を刺していけるので、職人さんの作業が少し楽になったと思います。

野地板は約1日で貼り終わりました。

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Vol.28 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~屋根の下地(1)~

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Vol.27からの続きです。

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屋根工事の前に、通しボルト

引用:ログハウスマガジン 2016年9月号

引用:ログハウスマガジン 2016年9月号

ログが積み上がった翌日から屋根工事です。
職人さんが次の現場へ行くのは1週間後。それまでの間で屋根工事をお願いしました。

と、その前に…通しボルトを通します。

ログ壁の最上段から最下段まで貫通している長いボルトで、家のあちらこちらに通します。 通しボルトは、鉄の棒で重たいです!

また長さも長いので、場所によっては非常に入れづらいところもありましたが、職人さんが重機などもうまく使って作業してくださいました。

ボルトの下はナットでしっかりと留めます。

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ログを積んでから数年間はログ壁が下がり、その下がった分だけ通しボルトのナットがゆるみます。

ログを積んで半年くらいで、かなりナットが緩んでいました。これでログ材が収縮しているのを実感!

ナットがゆるんでいると地震のときに通しボルトの効果が薄れてしまうそうで、気をつけています。

垂木の準備

屋根工事は 垂木(たるき)をかけることから始まります。

垂木は屋根の骨組みの部材の1つで、棟から軒先まで斜めに渡す木材です。垂木の上に野地板を張り、屋根下地となります。

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夫は屋根勾配と注文した屋根材の長さを考慮しながら、垂木の長さを計算していました。

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垂木は長く重い木材のため、木材の両端をカットするだけでも一仕事でした。

すべての垂木を同じ角度でカットするため、夫特製の分度器を使って鉛筆で線をひき、その線に沿ってカットしました。

このとき注文していた卓上丸ノコが届き、私でも木材を切られるようになりました。

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垂木の両端に夫と私が分かれ、カットしては横に置き、次の垂木の長さを測って、カットしては横に置き・・・という作業を暗くなるまで必死にやったことを覚えています。

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◆ちょっと失敗

垂木の長さで、軒下の長さも決まります。

南西の軒(一部分)は1mほど出しているので十分だと思っていたのですが、軒が地面から高い位置にあるのでもっと出しておいた方が良かったです。その方が横ぶりの雨でもログや窓サッシに当たりにくかったはず。

自分たちで作業をしていると設計後でも変更できるところは多いので、ログが積み上がった後、現場で軒の長さを考えてみたらよかったのかもしれません。
垂木の材を長めに注文していたのに短くカットしてしまい、ちょっともったいないことをしてしました。

この南西の部分は、日差しが強く、ログ壁に雨水が当たりやすいところなので、メンテナンスをこまめにしたいと思っています。

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Vol.27 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~ログ積み 2段目以降(3)~

ログハウス

Vol.26からの続きです。

ログ積み途中の雨対策

ログ材にはダボ穴・電気穴などがあけてあるので、できる限り積み上げ中のログ材が雨ざらしにならないようにと考えていました。
屋根ができるまでの雨対策用にと、家全体が覆える特大ブルーシートを事前に購入していました。1万円以上の高額ブルーシートです!

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雨予報の前日、いよいよ特大ブルーシートの登場予定だったのですが、非常に重たい。ログ全体へかけるだけでも重労働になりそうでした。

職人さん曰く、ブルーシートのくぼみに雨水がたまると重量があるので水を抜くことができなくなるかも、と。ブルーシートは小さいものをたくさん使う方が軽くて、使い勝手がよいそうです。確かに!

職人さんのアイデアで、小さめのブルーシートを各ログ材の上にかけ、ブルーシートが足りないところは、テープ付き養生シートをログ材の上に貼ることにしました。

雨が止んだ後に行ってみると、風で養生シートが剥がれているところもありましたが、費用も抑えられる なかなかいい方法でした!

季節も関係するかもしれませんが、屋根や窓がなく風通しのよい状態なので、ログの中に入りこんだ雨水は短期間で乾燥するようでした。

◆あっという間に、ログ積み完了!

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ログの積み上げ終盤では、10cm幅のログ材の上に職人さんが立ち、かけやで叩いてログ材を打ち込んでいました。
職人さんは身のこなしが軽やかで、あまり緊張をされていない様子でした。かっこいい職人さんたちです!

ログ材は大きな積み木をやっているような感じで、毎日 形が変化していき、どんどん家らしくなっていくので、日々 達成感のようなものがありました。職人さんたちも毎日のように「楽しい!」と言ってくださり、雨が降った日以外は休みなく働き続けましたが、疲労を吹き飛ばしながら作業ができました。

最後のログ材が積み上がったときは、感動的でした。

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ログ建築の醍醐味のひとつは、自分たちでもできるログ積みだと思います。 ひとりや家族でゆっくりと、または友人たちとワイワイ積み上げるのも、それぞれに良さがあるのだと思います。

私たちの場合は、職人さんに手伝ってもらえて良かったです。良かった点は、

・短期間でログ積みが終わったので、木材の痛みや歪みが少ない。

・応援の日当はかかっても、工期が短縮できるのでコストダウンできる部分もある。

・内装作業は思っている以上に時間がかかり大変だったので、ログ積みで気力を消耗していなくてよかった。

・職人さんから、今後の作業で役立つノウハウをいただいた。

できる限り早く建築を進めたい場合、ログ積みの部分だけでもログメーカーや職人さんに協力してもらうのはオススメです!

特に、力が必要な箇所や高所での作業は、職人さんひとりで素人 5〜10人分くらいの仕事をされるように感じました。

なお、ログ材を発注した木材加工会社さんから「このサイズのログなら、4人でやれば2週間で積み上げられますよ」と言われていました。 しかし、職人さんが加わってから 1週間で積み上がりました!夫と私は補佐係だったことを考えれば、職人さんがどれほど尽力してくれたのかがよくわかります。

もしも夫婦ふたりでログ積みをやっていたら、工期は3ヶ月、いや半年は伸びていたんじゃないかと想像します。

◆気づき

作っていく中でわかったのは・・・

日曜大工もしたことがなく、体力もない私たちがはじめて挑戦するログにしては、サイズが大きすぎました(苦笑)

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Vol.26 夫婦で挑戦!ログハウス、建ててみます
~ログ積み 2段目以降(2)~

ログハウス

Vol.25からの続きです。

◆2回目の木材搬入

現場で木材を置くスペースが確保できないため、木材加工会社に注文した木材の搬入は2回に分けていました。1回目に送ってもらったのは、ほぼログ材だけでした。

職人さんたちが次の現場に行く前にログ積みが終わってしまいそうだったので、屋根も手伝ってもらうことにしました。
ログ積みが終わる前に、屋根材を搬入しておくよう 残りの木材を届けてもらうための手配に入りました。

前回、トラックから木材を降ろすためのクレーンの予約が大変だったのですが、今回は職人さんが予約をしてくださいました。(クレーン会社と付き合いがある職人さんだと予約が取れやすい!)

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また、道路使用許可証は、前回の申請時に「1ヶ月以内に2回 道路を使用する」と申請していたため、再申請は不要でした。

2回目の木材搬入時、ログがある程度 組みあがっていたので、木材を置く場所を確保しやすく、仕上げ材は雨に濡れにくい軒の下に入れるなどの工夫もできました。クレーン代金は2回分必要でしたが、作業効率や木材の保管場所などを考えると、私たちの現場では分納のメリットは大きかったです。

◆足場

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職人さんから室内に足場を組むために “根太(床板を支えるため、床の下に渡す横木)”を入れて欲しいと言われ、夫と私はその作業に入り、ログ積みは職人さんにすべて任せました。

慣れない大工仕事で、私は1本の根太をつけるだけで時間がかかりました。長い釘がなかなかまっすぐ打てず、結局 職人さんにも手伝ってもらう始末でした_| ̄|○

根太ができたところから、その上に合板を敷き、仮の床を作りました。

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ログ材が積み上がっていくと足場が必要になりますが、足場にお金がかけられないので2本の脚立を移動させながらやっていこうと考えていました。

しかし、職人さんがたくさんの脚立や足場板などを持ってきてくれました。知り合いの方達からも借りてきてくれたそうです。ログ建築中、その他にもたくさんの道具類を貸してくださいました。

職人さんは効率良く安全に動けるように、足場をきちんと整備してから作業に入るようにされていて、足場の大切さを教えてもらいました。

◆職人さんに感謝!

職人さんがこられてから、自分たちのペースとはまったく違うスピードで動くようになったので、毎日クタクタでした。夫婦ともに夜は眠いのに、体が痛すぎて何度も目を覚ますという経験をしました。朝起きても、疲労が抜けていなくて体中が痛かったです。
(ふたりとも手の薬指が「カクカクする」というよく分からない現象も起こりました。)

普段、体を動かしていない私たちだけと思いきや、職人さんも朝起きると体がバキバキで痛いとのことでした。重たいログ材を抱え、かけやで打ち込むというハードな仕事をやってくださっているからこそ。

仲の良いご兄弟は、言葉少ないのに阿吽の呼吸でログ材を積んでくださいました。日頃から一緒に仕事をしているおふたりだからこそ、スムーズに進んでいったように思います。
ログ積みは二人以上での作業が効率的ですが、もしも職人さんひとりだけに応援を頼んだら、素人の私たちとは体が違いすぎて、お互いに負担が大きかっただろうと思います。

さまざまな場面で、職人さんが臨機応変に、かつ協力的に対応をしてくださったことに大変感謝しています。

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