試聴映像
- 1. テーマ:神智学の理解に繋がる"三部の教え"
- 2. "三部の教え"と呼ばれる所以
- 3. 三部の教え(神智学)における"造物神"の解釈
- 4. ユニークな三部の教えと現代神智学
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概要
前回はマグダラのマリアの「マリヤの福音書」を説明した。以前、一番スタンダードな教えということで、女性が宇宙の創造主として出てきたが、これは神智学に繋がらない。この点で、男性であるロゴスが過失を犯して宇宙が創造されたとする宗派がある。三部の教えという教えなのだが、グノーシスの教説の中でも一番まとまっていて整然と説明されており非常に重要な教えである。今日はこの論理体系を大まかに見ていく。
目次
1.導入 (00:00:00)
現代神智学は現在の宗教に大きな影響を与えている。しかし非常に分かりにくい宗教であるため、神智学だけを勉強しても本当の理解には繋がらない。グノーシスという宗教を通してみるとその理解に繋がる。そういう意味で、全体を俯瞰的に把握し、前後関係、その位置関係というものを正確に見ていく必要性を説く。
2.三部の教えとは(「ナグ・ハマディ文書Ⅱ 福音書」岩波書店より) (00:12:46)
三部の教えは、明瞭な三部構成となっていることを、解説者が作った見事な表を使って解説する。それを詳しくみていくと、その中のすべてのものが三重の意味を持っており、三部の教えと言われる所以であることがわかる。
3.宇宙図と意識の界層図による解説 (00:41:29)
仏教的世界観である界層図と、オフィス派の宇宙図との合致を検証してみる。そして、より時代的に新しく、コペルニクスの宇宙観とも一致するプトレマイオスの宇宙図と、それを踏襲した新たな界層図とを照らし合わせる。
4.カバラ生命の木と意識の界層図による解説 (00:56:38)
宇宙図と界層図を照らし合わせたように、カバラ生命の木と呼ばれる図と界層図を照らし合わせる。そうすると、カバラだけでは読み解けなかったことも理解する事ができ、整合性のある世界観の理解へとつながる。
5.宗教を理解するむつかしさと正しい宇宙論を展開するために必要なこととは (01:08:14)
宗教を理解するためには、その世界観をどこで捉えているのかというのが重要である。それがわかると、読み解くのは早い。しかし、こうやって読み解いているものは過渡期的なものであって、きちんとした宇宙論の展開には程遠い。
6.三部の教えによる創造のしくみ (01:16:45)
三部の教えが説いている創造の仕方は、旧約聖書で説かれた旧約の神が一人で全部を創造したというものとは全く違っているのだが、現代の人間の国家の成立とも非常に近く合点がいくものとなっている。現代の神智学に繋がっている思想である。
終わり(01:34:59)
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参考文献
- 「ナグ・ハマディ文書Ⅱ 福音書」岩波書店
1件のコメント
三部の教えによると、ロゴスは一番力の強いアルコーンを造物神として任命したとのこと。権力主義の政治と同じだと思いました。