試聴映像
- 1. テーマ:グノーシスのまとめ
- 2. グノーシスの特徴である"旧約の神"の捉え方
- 3. 神智学にも踏襲されるグノーシスの"人間三元構成論"
- 4. 世界的な広がりを見せるグノーシスの思想
- 5. グノーシスは"希望の世界観・人間観"であるが…
映像を観る
概要
プトレマイオスの教説はグノーシスを代表する思想として、また三部の教えは後の神智学に繋がるものとして取り上げてきた。今回は、「グノーシス主義概説」というホームページから要点を抜き出して、グノーシスの基本的な構造や考え方を捉えることでこれ迄の復習としてまとめていく。その中で、問題点や、グノーシスでは解説し切れないレベルの事を押さえながら、後の神智学に流れ込む重要な思想に繋げる。
目次
1.導入 (00:00:00)
狭い枠での捉え方ではあるが、4つの原理からなる教えの事を『ヘレニク・グノーシス主義』と定義する。基本的な神話の構造が非常に似ていて、4つの原理の要素をかなり含んだ哲学や宗教も広い意味合いでグノーシス主義と言われている。
2.グノーシス4つの原理(1)反宇宙的二元論 (00:12:16)
真の神と偽の神、真の宇宙と悪の宇宙という対立している二元の考え方をみていく。ユダヤ教徒や正統派キリスト教会が受け入れられない理由がここにある。
3.グノーシス4つの原理(2)人間三元構成論 (00:17:26)
グノーシスとの大きな時間の隔たりが、人間の三元についての理解を非常に難しいものにしている。その理解のために、他宗教の理論も手掛かりにしながら読み解いていく。そして、神智学の宗教概念の曖昧さを再定義するためにも、グノーシスから思想的に受け継いでいる部分と違っている部分を見分ける必要がある。
4.グノーシス4つの原理(3)人間の本質 (00:39:17)
宇宙の創造に関しては、同じグノーシスでも諸説ある。このことから、時代が後になるほど思弁的になっていくのがわかり、神話として捉えておく方が賢明であると言える。そして人間の創造については、低次アイオーンである造物主の造形によるが、内なる霊の創造だけは違っており、人間の本質は至高神であると説く所以がここにある。
5.グノーシス4つの原理(4)救済 (00:52:00)
グノーシスには明確な救済の思想があり、イエスが救世主で、その復活を信じることや、教会の洗礼を受けることでなされるものではないことがわかる。
6.グノーシス主義とグノーシス思想の後世への流れ (00:55:22)
正統派キリスト教会の弾圧と隠蔽が明らかになってきたことにより、グノーシスはキリスト教から独立した宗教、或は世界観であることが判明した。そしてその世界観は時代を超え、地球規模の広がりをみせ、多くの宗教の中に見出すことができる。しかし、その世界観の中に地球を破壊している最大の根源を見出すことができる。
終わり(01:21:45)
※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。
参考文献
- 「グノーシス主義概説」
- 「グノーシスの神話」 大貫 隆著、岩波書店
3件のコメント
4種なので、感覚でわかった気になる。
ひどい時には観ないで観た気になっている時がありました。
特に宗教シリーズは。。
でも、きちんと聴くと、こんなにも受けとるものが大きい。。
改めて感謝しています。
今聴けているのが、ありがたいです。
ありがとうございました。
欧米では、各人の持っている思想が周囲に明白であり、その人の生き方として尊重されますが、日本ではそうではありません。(多くの)日本人の思想が浅いというのは、その通りです。ただ、正しい思想に従って生きているなら、大変すばらしいですが、有害な思想に従って人や自然に危害を加えるくらいなら、特に思想を持たなくても危害を加えずに生きている方がいいと思います。
後半の雑談が非常におもしろいです。
飼いならされて、国からだまされ続ける日本人の話は、5年経った今なお継続中で、
ため息が出てしまいます。
最後に、先生の「神智学」への姿勢が鮮明に語られています。
神智学がなぜ諸悪の根源であるのか、中級が楽しみです。