宗教学講座 初級コース 第111回 大乗仏教(禅:臨済録)

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概要

今回と次回のニ回は禅について話す。日本では大きく二宗派が知られ、一方の座禅を行う曹洞宗に比べ、他方の公案・禅問答を含む臨済宗の方が解り難いと思われる。従って、ここでは臨済宗を中心に話す。今回は岩波文庫「臨済録(絶版)」より一、二、三、四、十九の話を題材とし、話しの面白さを味わいながら「禅の悟り」や「喝」の意味を解説していく。

目次

1.臨済の人物像 (00:00:00)

臨済は中国唐の禅僧で臨済宗の開祖。当初、経綸を学んだが安心を得ることができず、禅へ転向し黄檗の門に入った。黄檗の六十棒を喫して大疑に入り、大愚のもとを訪れ、その一言下に大悟した。後に中国禅宗史の頂点を極め、「喝」を多用する峻烈な禅風のため「臨済将軍」とも喩えられた。

2.一言半句の説くべきものもない (00:11:08)

まず一の話を見ていく。禅は直ちに悟りへ導くものであり、才能がある人が本当に悟った師につけば非常にスピードが速い。このような事を踏まえ、一見して意味不明な禅問答の意味を説明していく。

3.臨済と儒家の比較 (00:24:57)

サーンキヤ哲学の展開図を用いて臨済の言う「仏性」のレベルを示す。と同時に、王陽明など中国の儒家と比較することで、臨済の基本的な立場を明確にする。

4.一無位の真人 (00:41:00)

臨済録で一番難しく、テキストに誤訳も含まれる三の話「…『この赤肉団上(しゃくにくだんじょう)に一無位の真人がいて…』…『これでは無位の真人も糞かきべら同然ではないか』…」について、臨済が唯心論の立場であることを踏まえて解釈していく。

5.気づきの修行~悟り:四種類の「喝」 (01:05:35)

禅は悟りを得るための最短距離だと思われる。弟子が師のもとで生活し、どのような修行・プロセスを経て悟りへ到るのかを四・十九の話を題材として説明する。

終わり(01:22:53)

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参考文献

  • 「臨済録」朝比奈宗源訳註、岩波文庫(絶版)、タチバナ教養文庫(復刻版)
あるがまま、乾いた棒状の糞、仏法のぎりぎり肝要の処を伺いたい、信に徹しきれた者、分別、切れば血が出る糞袋、心即理、思考が止まる、朱子、気、無為自然、理・性、生身の身体、直指人身、老荘思想、良知、菩提達磨、見性成仏、迷いを断ち切る、道・タオ、道元、開き直り、霊体
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5件のコメント

  1. 参考になった(3)
    牛サマディー on

    昔、禅や老荘思想のマンガが好きで読んでましたが、どちらも到達地点は同じなんですね。
    野口晴哉は臨済録を何度も読んでいたらしいですが、彼は9種だからこういう直観的なやりとりを好んだのだろうな~と思いました。
    自分は臨済録みたいな一見意味不明な文章は、憧れはありますがちょっと苦手です( ´・ω・)

  2. 参考になった(0)

    丁々発止の禅の世界、
    きっと自分だけで臨済録を読んだら、「???」なところを
    竹下先生の分かりやすい解説で、すごく楽しめました!

    臨済録、マンガにしたら面白そうだなあ~

    一番有名というエピソードが
    フンニョーラちゃんネタ満載で、笑いましたw

  3. 参考になった(0)

    禅は顕在意識レベル、荘子は潜在意識レベル、老子は無意識レベルで、思想的にはどれも「あるがまま」を悟ることだが、深まりが違うとのこと。禅の丁々発止は人為的で、老子に合わないと思います。

  4. 参考になった(3)

    宗教68回で、”多くの仏教徒が今回の改革で転落したのに、禅をやっている人はあまり落ちていない。変な観念を持っていないということだろう”という解説を受けました。
    確かに、余計な言葉も理論もありませんね。
    禅は真剣勝負ということで、ボカスカ殴り合っているように見えます。
    臨済は7種だったのではないかと疑っています。

  5. 参考になった(0)

    大丈夫じゃなかったらウンコなんですね。
    臨済のファイト一喝、なんかウケる~

    でも顕在意識を悟らせるためにボコボコにされるのは
    ちょっとヤダなあ。
    やっぱり優しいほうがいいです。