試聴映像
- 1. チベット密教の死後の世界
- 2. 中有(バルドゥ)
- 3. 3つの中有(バルドゥ)
- 4. 3つの中有(バルドゥ)のメカニズム
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概要
これまで行法のレベルでのチベット密教の要点はお伝えしてきた。今回と次回は、思想的な面を理解するためにチベット死者の書を見ていく。どういう思想で書かれ、どんな死後の世界観を持っているのか。
目次
1.第一段階:チカエ・バルドゥ〜死の瞬間の中有 (00:00:00)
バルドゥとは中有ということで、死から次の再誕生までの中間状態という意味を持つ。チベット死者の書では三段階のバルドゥを考えており、その中での光明の体験を非常に重要視している。第一段階は臨死体験者が語る人の形をしていない光の出現を体験し、チカエ・バルドゥと言う。
2.チベット密教の死のプロセス (00:18:34)
チベット密教では、死にゆく際の様子、そして完全に死んで最初の第一の光明が現れる様子がかなり詳しく語られている。この部分が明確に簡潔に説明されているものとして、オウム真理教の麻原氏の思想を引く団体ひかりの輪のホームページから引用し詳しく見ていく。
3.第二段階①:チョエニ・バルドゥ〜存在本来の姿の中有 (1)寂静尊の神群の現出/(2)忿怒尊の神群の現出 (00:32:57)
チカエ・バルドゥでは人の形をとらなかった光が、第二段階のチョエニ・バルドゥでは具体的な形を伴って出て来る。まず始めの7日間に現れるという寂静尊たちと出現する光を考察する。寂静尊がバルドゥにおいて現れた7日間で覚ることができなかったら、8日目から7日間、今度は忿怒尊たちが現れるとされる。
4.第二段階②:チョエニ・バルドゥ〜存在本来の姿の中有 (3)ヤマ(閻魔)王たちの現出 (00:58:22)
忿怒尊たちが現れる7日間が過ぎると、最後に、実際は忿怒尊が姿を変えたヤマ王たちが現れるという。ここに示された仏教の思想、世界観とはどういうものか。
5.第三段階:シパ・バルドゥ〜再生のバルドゥ (01:11:11)
ヤマ王の現出が終わると、遂に再生のバルドゥとなる。シパ・バルドゥは次回詳しく説明するが、六道輪廻の理論に触れ、シパ・バルドゥの部分の映像を観ておく。普通はこういう体験にはならない。しかし全くの嘘でもなく、間違っているわけでもない。その意味を解説する。
終わり(01:28:48)
※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。
参考文献
- 「チベットの死者の書」川崎信定翻訳、筑摩書房
3件のコメント
約20年前に買った「3万年の死の教え」チベット「死者の書」の世界(中沢新一著)を全く理解できないまま高かったせいもあって捨てずに残していたら、なんとこの講義でテーマになりました(^-^)。NHKスペシャルの映像の一部が本にあり、とても懐かしいというか、不思議と一つ一つ興味のあった事が解かれていく感じがします。番組の事も知らなかった(>_<)。次回楽しみです(^-^)。ありがとうございました。
チベット密教の死後体験として語られているものは、こじつけたところが多いのかなという印象です。四十九日法要との矛盾のお話など死後の世界は実際どうなっているのか。後半が楽しみです。
仏教の言うように一切皆空なら、一切皆空の思想も空になり、自己論駁的です。空でないものがあると考える方が論理的です。