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- 68分
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概要
前回は十二縁起の各項目を大まかに説明したが、「名色」と「六処」についての問題点を残していた。今回は、この二点と最大のポイントである「取」を解説する。「取」は十二縁起の本質だが、執着と訳され全く理解されていないことが多い。そこで「取」を中心に、生まれ変わりのメカニズムをより細かく丁寧に、分かりやすく説明する。
目次
1.六道輪廻の図に表された十二縁起 (00:00:00)
チベット密教に伝わる「六道輪廻の図」には、十二縁起を絵で象徴的に表した部分がある。特に「取」がどんな絵で表現されているかを確認しておく。
2.サーンキヤ哲学の復習 (00:07:10)
仏教とサーンキヤ哲学の立場の違いを明確にすることで、前回見た、「名色」をアハンカーラ(我執)と同一視するベックの説が誤りであることを後で説明する。その準備として、サーンキヤ哲学用語の意味を正確に理解することから始める。
3.「六処」の正確な意味 (00:24:42)
ベックは六処を六根(意、眼、耳、鼻、舌、皮[身])と説明したが、これは正確ではない。ここでは六処の正確な意味を示す。
4.「名色」の本当の意味 (00:32:13)
十二縁起は個人の行が結実し、生まれ変わるプロセスを表したもので、宇宙・人間の展開を表すサーンキヤ哲学とは全く別ものである。しかし、たまたま一部に一致があるためベックは名色を我執と勘違いした。では「名色」の本当の意味は何か?
5.転生のメカニズムの本質「取」 (00:44:46)
音の行の伝わり方やダライ・ラマによる説明、また、具体例やたとえを用いて生まれ変わりのメカニズムを丁寧に解説する。そして十二縁起の本質であり、最大のポイントである「取」の本当の意味を示す。
終わり(01:08:33)
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参考文献
- 「仏教」(下)ベック著、岩波書店
- 「魂の科学」スワミ・ヨーゲシヴァラナンダ著、たま出版
5件のコメント
受胎の瞬間のお話が興味深かったです。
女に生まれるなら○を、男に生まれるなら○をおしのけ・・・・
宗教シリーズの1回目から再視聴を始めたのですが、
この回は抜けてて、初めての視聴でした。
宗教は難しくてとっつきにくいイメージがありましたが、この回は面白かったです。
サーンキヤ哲学の言う意(マナス)と仏教の言う意識は別の概念なのがわかりました。サーンキヤ哲学は意識を科学的に客体として捉え、仏教は意識を心理的に主観として捉えていると聞いて、なるほどと思いました。
今回は、頭のなかがこんがらがりましたが、仏教の自性からの転回は生まれ変わり、輪廻をあらわしたものだということなのですね。
印度哲学にも輪廻はあると思うのですが、宇宙の流出だけの転回とどう結びつくのかはまた別の理解なのでしょうか。
ともかく、仏教は心理的だというのは理解できたと思います。
五大のところが素粒子なら、自己、自性のところはなんだろうか・・・と思ってしまいました。
今回初めて会員登録し、視聴させて頂きました。
私は個人的に原始仏教を学んでいる者ですが、他の無料視聴動画で見られる竹下さんの原始仏教の理解は、その道の一流の学者ではないにも関わらず、あり得ないほど高く、また、大変、整合的なものだと私は思いました。
今回は視聴した理由は、仏典に出てくる、「名色」(namarupa)という言葉の意味の整合性が自力では合わせられなかったからです。
講座を聞き終わり、ただただ唖然としています。通常の認識では、十二縁起がどういうことなのかを解くのは不可能です。十二縁起の理解とともに、この世界の今まで多くの整合的でない出来事の辻褄と整合性が合いました。ただただ呆然としています。
幽体から肉体へのリレー模様が、あの「アダムとイブ」の絵にあるのですね。お話を聴きながら、浮かんできました。性別を、自らが欲したとは、驚きました。