試聴映像
映像を観る
- 時間
- 52分
- 価格
- 1.0 枚 500 円 ( 税込 550 円 )
概要
今回からヒンドゥー教をテーマとするが、特にヒンドゥー教に決定的な影響を与えた「マヌ法典」と「バガヴァッド・ギーター(神の歌)」に含まれる思想を取り出して見ていく。まず、今回から数回に渡り「マヌ法典」を取り上げる。
目次
1.ヒンドゥー教成立の歴史的背景 (00:00:00)
ヴェーダの宗教を主宰してきたバラモン達は、前6~5世紀に興った仏教とジャイナ教にパトロンを奪われ危機感を感じた。そこでバラモン達は、多くの先住民族をヒンドゥー社会に取り込むために、バラモンを頂点とする社会体制の確立を急いだ。
2.マヌ法典の意図 (00:17:12)
マヌ法典の作者達にとって主な関心事は、ヴァルナ体制(カースト制度)の確立に向けて強固な基礎を作ることだった。そのために世界創造の神話が利用された。
3.現代も生き続けるカースト制度 (00:28:43)
ヒンドゥー社会には、現代もカースト制度が生きている。その具体例と、今なおカースト制度を排除できない理由を示す。
4.神々と人類の相互依存関係 (00:41:52)
なぜヒンドゥー社会にバラモン、マヌ法典を中心とする世界観が形成され定着したのか。そこには、学者が見落としている大きな要因がある。
終わり(00:51:31)
※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。
参考文献
- 「マヌ法典 ― ヒンドゥー教世界の原型」渡瀬信之著、中公新書
- 「ヒンドゥー教―インドの聖と俗」森本達雄著、中公新書
- 「インド人の考えたこと」宮元啓一著、春秋社
4件のコメント
マヌ法典成立の背後にある霊的な存在の説明を詳しく知ることができました。神々が人々の支持を欲する理由を知ると、これまで存在してきた影響力の大きい聖典や法律の類は、同じ理由で神々が働いていたのでは?と推察いたします。
マヌ法典の制定動機はバラモン支配だから、マヌ法典が正義のはずがないとのこと。制定動機が悪でも、運用次第で善用できる法律もあり得ますが、マヌ法典にその余地はないのでしょうね。
竹下先生 ありがとうございました。
神々はいったい、いつから存在したのですか?
( ^^) _旦~~
宗教の中でも、ヒンドゥー教は多神教なので、ヒンドゥー教徒は他の宗教の神も神として受け入れる姿勢を感じられ、その寛容さに好感を持ってました。実際彼らは、教会やお寺に行くのに抵抗が有りません。ただ、「ヒンドゥー教の神々は崇められるのを欲してる」というのは、その通りだと思います。
ヒンドゥー教徒がお気に入りの神に現世利益を受け取る為に、ヒンドゥー寺院に行って祈ったり、献金したりしますが、そうして、祈りが届いたという話をよく耳にします。そういう良い(?)噂が立つ神々の寺院には、参拝者が増えるそうでうす。望みを叶えてくれる力をもった神が人気を持ち、天界でも上の位につき、拝む信者の願いをもっと聞き届けれるようになり、参拝者が増える…という循環も起こってるのでしょうね。
私は世俗的な望みを叶える神々に違和感を感じてたので、ヴァルナ体制(カースト制)がヒンドゥー教の神々の意思だと聞いて、妙に納得してしまいました。それをヒンドゥー教徒が聞いたら、どう思うのでしょうか?それでも、まだ利益の為に、拝み続けるのか疑問を持ちました。