宗教学講座 初級コース 第123回 不二一元論(あなたは誰か)

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概要

これまで二回に渡り、宮元啓一著「インドの『一元論哲学』を読む」のはしがきをテキストとしてシャンカラの哲学の要点を解説した。今回は同書本文(宮元氏によるシャンカラ著「ウパデーシャサーハスリー」散文篇の解説)を見ていくことで、前二回の内容を確認・納得してもらうことを目的とする。加えて、非常に単純なシャンカラの思想の問題点も指摘していく。

目次

1.バラモンの妄想 (00:00:00)

シャンカラは自らの哲学を教える時の論拠として、1:天啓聖典(ヴェーダ聖典)と2:憶念聖典を用いた。1は人や神が作成したものではなく、始めからあり誤りがないと考えられている。このようにバラモンがヴェーダを絶対視した理由や、彼らと現代の物理学者・科学者との類似性について説明する。

2.最高自己は輪廻しない (00:16:27)

シャンカラによれば、個我が輪廻の主体と考えるのは世俗の理解であり、勝義よりすれば誤りである。彼が解脱や輪廻をどのように捉えていたのかを簡単に見ていく。

3.バースカラ:不一不異論 (00:25:25)

ヴェーダーンタ学派の根本教典「ブラフマ・スートラ」は、本来「最高自己は全てのものと同じでもなければ異なるものでもない」とする不一不異論の立場だったと考えられる。8世紀後半バースカラがこの立場からシャンカラの不二一元論に対抗し、後のヒンドゥー教に大きな影響を及ぼした。ここではバースカラとシャンカラの哲学的立場の違いを見ていく。

4.あなたは誰か (00:42:56)

師は解脱を願う弟子に対し、まず自己と身体を峻別するサーンキヤ哲学の立場を説明すべきであり、私と自己は別ものとする「差異の理解」が輪廻をもたらし、「不異の理解」により解脱するとシャンカラは教える。シャンカラの言語体系を考慮してこの教えを解説する。

5.検証「不二一元論」 (01:00:53)

シャンカラの哲学に対し、「解脱の方法は差異の理解以外に無いのか?」また「この哲学で本当に人が幸になれるのか?」などの疑問を携え、私(竹下氏)の立場から検証を加えていく。

終わり(01:11:39)

※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。

参考文献

  • 「インドの『一元論哲学』を読む」宮元啓一著、春秋社
すべてのもの、ジーヴァ、ソーマー酒、トランス状態、バガヴァッド・ギーター、バクティ、フラクタル、プルシャ、ベニテングダケ、ラマナ・マハリシ、リシ・聖仙、リンガシャリーラ、一元論、二元論、仏教、哲学として当たり前、唯我論、密教、幽体、理科系の人、祭祀、虚空、輪廻の主体、頭だけで生きてる人
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4件のコメント

  1. 参考になった(4)

    以前、マハリシの本を読んでよく理解できず、おまけに睡魔という恐ろしい悪魔に度々襲われ、途中でやめてしまいました。
    メリベだから仕方ないと思ってましたが、それだけではない!とわかってホッとしました。(実はそれだけかもしれませんが。。)
    <私がお腹がすくのはマーヤーだ。それは私が無知で苦しんでいるメリベだからだ>ではなく、現実に腹はへる!これがあたりまえの感覚ですよね。
    「哲学というものは、間違ったことを言っている者ほど偉く見える」 うーん、なるほど。

  2. 参考になった(4)

    今回の講義は、ずっと聞きたかったテーマでした。いったい本当の自己とは何か、そうして輪廻の対象とは何なのか? 核心をズバリ解説していただき、いま、ほんとうに幸せです。こんな貴重な話は、今後、何回か転生したとしても、もう二度と聞けないのではないか、そう思えてなりません。
     一切は空であるとか、あるいは自己を実現することが全てだとか。なるほどそれは一面の真理かもしれないけど、もっと大切な何かがある。唯我独善に陥らぬよう、十分に気をつけたいと思いました。
     あと、小さいヤツと大きいヤツ。はやく感じてみたいな。

  3. 参考になった(1)

    この世界では、正しいことを言う者は、社会に認められずに冷や飯を食わされるのは当たり前、ひどい場合は、冤罪で刑務所行きになったり、ソクラテスのように死刑にまでなってきました。しかし、本当に偉大な人は、このような逆境をバネにして自らを向上させ、死ぬまで正しい信念を貫き通しました。私もそのように生きたいと思います。