試聴映像
- 1. テーマ:プラトンこそすべての思想の源流である
- 2. "魂不死の論証"の批判と面白い着眼点
- 3. ミトラ教とプラトンの世界観(宇宙論的な魂)
- 4. ポイマンドレースとプラトンの宇宙論
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概要
これまでプラトン哲学のイデア論について解説してきたが、前回は通俗的なプラトン理解の誤りの部分を考察し、真のプラトン哲学の神髄を明らかにしてきた。今回は、魂がイデア界に帰っていくという所でのプラトン自身の理解がどういうもので、またどこまで帰れると思っていたかという非常に微妙な部分を突き詰め考察していく。
目次
1.前回までのまとめと今日の講義のポイント (00:00:00)
勝手な解釈によって通俗的なプラトン哲学の理解は根本から誤ったものとなっていることが前回、そして今回の講義を聴くことによって確信されるはずである。プラトン哲学は随所にヘルメス文書ポイマンドレースやグノーシス、カルデアの神学の思想と合致している所を見出すことができ、現代神智学との繋がりも明確になる。プラトンこそがそういった全ての思想、大河の源流であることがわかれば、正しい理解をすることが非常に大切なことだということがわかる。
2.魂という概念について (00:06:30)
神という言葉が、定義されないでいい加減に使われているのと同様、魂という概念も、あらゆる宗教において、何をもって魂と言っているかわからないために無意味な議論となっている。プラトンが重要視した魂の概念を正確に理解するために、その定義を推論する。
3.プラトンの哲学:〈動〉の始原としての魂 (00:32:04)
霊の死についての事実からすると、プラトンの言う魂の不生不死は間違いであると言える。魂を行動の本質と捉えると、サーンキヤ哲学でいう自己、プルシャではあり得ないということになる。プラトンは、魂が存在し肉体よりは長寿命で死後に生が存続するということを言いたかったのであろう。そして、ここでプラトンが説く魂の本質規定とは、心理学的に非常に面白い着眼で、この世界を滅ぼしかねないほど重要な生き方、行動の指針となる思想であると言える。
4.プラトンの哲学:魂の三部分説 (00:55:38)
プラトンは魂を3つに区分し、理知的部分と欲望的部分、その両者の完全な中間状態を気概の部分とした。例えとして、中間の気概の部分を善の馬、欲望的部分を悪の馬、そして理知的部分をそれらの御者として説明をしている。そして恋に関してのプラトンの説は純愛、理想論だと言える。それ故、性に対して間違った理解をしていたことがわかる。また、魂の三部分説を通しても、プラトンが魂を幽体と捉えていたことが明らかになる。
5.プラトンの哲学:コスモロジー (01:27:43)
プラトンはイデアの世界と、感覚によって捉えられるこの自然界の2つを基本原理とした。イデアの世界をお手本として作ったものは美しく、この自然界をお手本にして作ったものは美しくないという考え方をコスモロジーの中で示した。この考えとは違う世界観を提示し、高い意識と繋がることの大切さと自分の心にブロックをしない生き方を提唱する。そして宇宙の創造の部分を詳細に見ていくと、ヘルメス文書(ポイマンドレース)やカルデアンオラクルがプラトンの言っていることを丁寧に説明しているだけで、内容が同じだということがわかる。プラトンの「ティマイオス」全篇を通しての世界観からプラトンが伝えたかったこと、説得したかったことに焦点を当てる。
終わり(02:01:37)
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参考文献
- 「プラトンの哲学」 藤沢令夫著 岩波新書
9件のコメント
2時間にわたる長いお話でしたが、今回の講話を聴講し、明らかになったことがあります。
「魂が消滅する」ということのイメージが湧きませんでしたが、例えのお話から、そういうことだったのだとはっきりと理解でしました。
また、高い意識を持ち、それを定着させることにより、生み出されるものに相違があるというお話をお聞きし、たまたま二人の人から送られた写真を見た時の相違がそこにあったのだということがとてもよく理解できました。
抽象的なことをいつも具体的な例をあげてお話しくださるおかげで、あいまいにしか理解していなかったことが、次第にクリアーになっていくことの気持ち良さを感じさせていただいています。
この講話を聴講し続けていくことにより、物事を見る眼が変わり、よりシンプルに生きていけるような気がします。
高い見地からのお話を聴かせていただいていることを心より感謝申し上げます。
これからどのような意識で生活していけばよいのか…が教示され大変ありがたく思いました。映像を拝見するまではぐだぐだとあがき苦しんでいました。とてもすっきりとした気分です。いつもいつもすばらしい教えを惜しげなく配信して下さり、ほんとうにありがとうございます。
宗教学講座と絡めた竹下さんのメッセージは、今回も深く深くしみ込んでいきました。
特に、「意識を高い所に持ち上げて生活する」ということはよく聞く言葉で、漠然とわかった気になっていたと気づきました。。今回、よおくわかりました。。
教えていただいてから、生活のなかで思い出しては実践しています。
それから、竹下さんの「実演」には、息をのむように見入ってしまいました!
まだまだ自分の感覚には自信がありませんが、貴重な体験でしたっっ
東洋医学セミナーを受講させていただいていた時も、ただただその場所にいれるだけで心地よくて通っておりました。(今、少しずつ少しずつ復習しておりま~す。)この講座も、観ているだけでも心地がいいのです。(頭で整理できませ~ん。)
ブロックしないで受け取らないと、もったいないですね。
ありがとうございます。
学ぶという事の本質を竹下先生が講義の中で説明されました。ずっと心で思っていた事であったので、少しスッキリしました。ガンジーの「永遠に生きる者のごとき学び、明日死ぬ者のごとく生きる」という言葉は、思惟という事でも何でもなく、現実というか事実なのだと思いました。ありがとうございました。
宇宙と自然を賛美し肯定するプラトンに共感します。
また、先生の意識の実演はおもしろかったです。
いつも気持ちよく映像を見られるのは、先生の意識が限りなく高いおかげです。
意識を上げたいときは、先生の映像を見ることにしています。
先生が波動を下げられたときの変化に驚きました。見ている自分も波動が下がるのが感じられました。どう表現していいのかわかりませんが、全然違う!!としか言えません。
いつも先生が高い世界のエネルギーをこの地上に流してくださっているのですね。映像を見ている自分もその恩恵にあずかって、こちらまでフワフワと気持ちよく過ごさせているのだなぁと感じました!
本当にありがとうございます。
自分も意識を高く持って生きたいと思いました。
自発的に行為しているときは、魂が動いているとのこと。私は、教師の主な役割は教え子の魂を動かすことだと思います。本当に魂の動いている教師は、自然に教え子を感化して、彼らの魂を動かします。魂の動いていない教師なら、ティーチング・マシンに置き換えた方が効率がいいでしょう。
意識を高く持つことの、具体例をあげてもらえて、嬉しかったです。北極星まで行こうかな!それと、神様の定義を、何処に置くか?を、聞いて、まだまだあります知らない世界が。うれしくなってきます。分かり易く表に書いて下さる処など、ありがたいです。