試聴映像
- 1. テーマ:プロティノスの"魂"、"自然"、"宇宙"とは
- 2. プロティノスの矛盾した死生観
- 3. プロティノスの自然観
- 4. プロティノスの宇宙観
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概要
プロティノスは、一者、ヌース、魂、自然、そして素材という一本の系列が、一者から次々と生まれてくるという形で哲学を構築しており、前回大まかな部分は魂の所まで説明した。今回はもう少し詳しく魂の部分に焦点を当て、自然、そして宇宙というものをどう捉えているかを読み解いていく。
目次
1.プロティノスを読み解いていく際の注意点 (00:00:00)
プロティノスの哲学を読み解いていく中で、丁寧に読み込まなければいけない部分を指摘し、解説で用いている「プロティノスの宇宙論」という図の中で、本来プロティノスの記述にはないが、私が独自に手を加えた部分についての理由を述べる。そして哲学の真の理解とはどういうものなのか、又、この後に取り上げる神智学の理解が本当に難しい理由を説明する。
2.魂についての世界観 その1.全霊、宇宙霊、個霊 (00:17:53)
全霊、宇宙霊、個霊についての概念を、狭い意味で言っているのか広い意味で言っているのか、またそれぞれの注釈によって異なる意味で使われている言葉を正確に押さえながら、詳しく読み解いていく。その中でプロティノス、或はプラトンの思想の矛盾している部分を検証し、また私の見解も交えながら、人々を支配、コントロールすることを正当化する流れの最大の根源となっている思想を考察していく。
3.魂についての世界観 その2.理性魂、動物魂、植物魂 (01:18:18)
プロティノスの死生観を見てみると、別の所で、自然が動物とか植物を造ったとする見解とは明らかに矛盾しているのがわかる。その矛盾点を詳しく検証し、人間は理性魂、動物魂、植物魂全部を持ち、動物は動物魂だけ、植物は植物魂しか持っていないという論説がいかに浅薄な人間の優位性を説くものであるかを考察する。又、彼らが霊的なものを正しく理解出来ていないことから生じている誤った部分を、霊的科学に基づいた事実によって正していく。
4.自然についての世界観 (01:57:13)
プロティノスの思想では、一者からの流出、知性からの流出、魂からの流出、そして自然界への流出と上から下へ常時流出しており、それは今でも、そして永遠に続いていくとする。だからイデア界が永遠であるように宇宙も永遠であると説く。しかしその思想には下から上への流れが欠落しており、その欠けている部分が示す重要な概念を解説する。
終わり(02:06:57)
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参考文献
- 「エネアデス(抄)Ⅰ.Ⅱ」 プロティノス著 中公クラシックス
9件のコメント
非常に内容の濃い講義でした。
プラトンに向けられたメッセージを自分のこととして受け止め精進していきます。
ありがとうございました。
解脱への道は遠い・・・
エネルギーの循環。
滞らせないのが祈りだったんですね。!!!
自分にはもうそんなに闇や悪はないと驕っていました。
驕っていることすら、見えていませんでした。
宗教学講座を丁寧にやる意味もようやくわかってきました。観ないと、隅々まで漏らさず観ないと、わたしは気づけませんでした。
皆が平等に助け合って暮らす、完璧で調和のとれた美しい地球。
そのありのままで幸せな地球を変えてしまった人間の浅知恵。
その浅知恵の源がここにあったとは。
「ものすごい狭い物差しを持っていて」落ち込んだり、いい気になったり・・って私だね。
「上の人ほど差別感を持っていない」本当にそうだろうと思いました。
8月6日ですね。広島の原爆投下のときの感動した話があります。防空壕の中で産気づいた妊婦さんを、その場にいた、お産婆さんが命からがら助け、赤ちゃんが生まれたと同時に力尽きて亡くなってしまったというものでした。命のバトンとは、こういうものなのだと、思いました。
私が間違っていたのは、バトンが移ったら、自分はコメント欄から消えていいのだと思っていたことです。でもそれでは、調和もなにもないですよね・・・。
私には、どうしても乗り越えられない課題があり、そのために転生に入っているのだと思います。ある意味で、私も障碍のようなものを持っているようなものです。
自然のなかの美しい完成された調和と秩序に学びたいです。
プラトンやプロティノスの負と思われる部分の解説が考えさせられました。私はどちらかというと老荘思想が好きな考えですが、現代に馴染まない思想と思われ、社会的には理想論として片付けられてしまうとも感じています。それだけ現代が人間中心、物、金中心の世界だとも言えます。そういった国家や企業中心の考え、今の日本が進みそうな方向性であり、くい止められるようにしたいです。
あるものを失うから、あるものが成長するというのは、その通りだと思います。私の人生は、努力が報われなかったり、善意を仇で返されたりなどの繰り返しで、世間的には理不尽な人生に見えますが、その分、霊的には大きく成長できたし、現在も成長していますから。
上から下へと流出するのは、自然の当たり前の姿だと思い込んでいました。
下から上への流れとは・・・まるで天啓のようです。
ありがとうございます。
プロティノスの文章のところで、頭の芯から眠くなり
竹下先生の解説のところで、また意識が戻ってくる・・・
という感じでした^^;
真実を観念で捉える人と、真実を生きる人の波動の差かな?とも思いました。
一番最後の、竹下先生の祈りについての解説、
まるで詩のようでした。
心に深く響きました。