試聴映像
- 1. テーマ:論文"エロスについて"の本当の意味
- 2. ミトラ教のエロス理解
- 3. ミトラ教とギリシャ神話の対応
- 4. プラトン、プロティノスの哲学はミトラ教と整合する
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概要
前回は文献「エネアデス」の中の論文「エロスについて」から、プロティノスのエロス概念を読み解いた。今回は、ミトラ神話、カルデアの神学、ポイマンドレース、グノーシスの神話を基に総合的な解説を試みて、エロスの本当の意味を読み解く。
目次
1.今回の講義のポイント (00:00:00)
「エロスについて」の論文が難解な理由は、プロティノスのエロス理解が的を外れていることと、プラトンが、ミトラ教のマギから聞いた神話をそのまま書き付けただけで、実際は理解できていなかったためだと思われる。意味が取りにくい部分を、全体像から読み解くことによって、背後にある一貫した宗教の流れを捉まえ、これが直接神智学に繋がっていることを押える。
2.正しい解釈 ①エロス (00:02:05)
エロスを宇宙だとするプルタルコスの見解はプロティノスの見解とは異なるものだが、ミトラ教の観点からは正しい。エロスを宇宙と見て、ミトラ教の世界観をギリシャ神話に置き換えた図を基に、カルデアの神学の解説時に用いた絵図とも照らし合わせながら、エロスの生まれた経緯について詳解する。
3.正しい解釈 ②ゼウス、アプロディテ (00:28:29)
エロスについて詳解した時の図と、プロティノスの宇宙図を用いてゼウス、アフロディテの位置関係を読み解いていく。その中で、カルデアの神学を理解していなかったプロティノスが、流出論では説明がつかない部分を無理矢理解釈したことによって生じた間違いを正し、正確な解釈を導き出す。
4.正しい解釈 ③ポロス、「庭」の意味するもの (00:46:07)
プロティノスの解釈では、プロティノスの宇宙論の図には、ポロスとベニアを当てはめられる位置がなく、苦しい解釈となっている。そうした部分や矛盾点などをカルデアの神学を基に考察していくと、すべてが整合する解釈へと辿り着く。
5.神智学の構造(位置関係) (00:55:17)
神智学の霊的な構造を見てみると、彼らが7つのシンボリズムに固執した結果、間違った霊的な科学、世界観を構築していったことがわかる。それは現代物理学の宇宙論や次元の概念などと同じく、頭の中で作り出したものにすぎず、現実にはあり得ない虚構だと言える。一方で、高度な哲学や現代科学の知識は強大なパワーを持ち、それが支配の源泉となっているメカニズムを説く。最後に1つの問いを投げかけ、その解答をもって、論理では回答の出せない事実・真の生き方を提唱する。
終わり(01:55:29)
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参考文献
- 「エネアデス(抄)Ⅱ」 プロティノス著 中公クラシックス
8件のコメント
最後の質問に対して、その答えの理由を即答できない自分がいました。
即答できないということは、
まだそれが自分の肉となっていないこと。
一貫してきっぱりと、
何の躊躇も迷いもなく解答が示せるように、
自分の心を見つめ、
言葉も心からも真実しか出て来ないように、
そう生きなくてはと思いました。
ありがとうございました。
宗教に興味を持って生きてきて、それぞれの宗教の原点に立ち返ることができればいい世の中になるのだろうと思っていました。
しかしながら、ここで学ぶことによってそうではないことがはっきりと理解できつつあります。
むしろ害をなすものであり、宗祖の有りようがこの世に反映されていたのだと知ることができました。
貴重な教えを、ブログ情報とともに学べることに感謝いたします。
「力」って何なのだろう?、「愛」って何なのだろう?3次元的に表現すると本当に奥が深いなぁ〜、「愛」で満たされた世界は既に目の前にある気がしてきました。すべてが自分に帰ってきていると考えると今までの行為からすると恐怖を感じますが、すべてを受け入れられますように・・・
先生は何度も何度も、言葉をかえて真理を伝えてくださっています。
そのたびに「がーん!その悪って自分じゃん」と毎回打ちのめされていて、全然清められていない自分に落ち込みます。
でもなんとなく感じた事・・。「心がきれいな人になりたい」という欲に振り回されてるだけの私です。ぜんぜんなーんにもわかってない自分再発見!
講義の最後、グッサリと胸につきささりました。
お金のためではなく、すばらしい絵を描いたり、すばらしい歌を歌ったりすればするほど、愛が拡大するとのこと。芸術に限らず、さまざまな分野で愛を拡大できます。仕事を通して、報酬は出ないが(あるいは少ししか出ないが)人のためになることをすればいいのです。報酬が多く出ないと動かないのは、仕事を通した霊的成長を放棄しているのと同じです。
ヨーゲシュバラナンダのお師匠さんが正しい霊的知識を持っていたのはそういうことだったんですね~~ ナットクです。
カネの為にやっている歌手、画家、御用学者などが売春婦となんら変わりないというのは、確かにと思いました。
最後の10分間は脳天直撃の重さがありました。その行為が愛を育むかどうかなんですね。
最後のお話は、グッサリときました。
「お金の為に働く行為は娼婦と同じではないのか!」
ビビっているのは、恐怖に弱いエゴちゃんかもしれません。