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- 68分
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概要
前回、大乗仏教の成り立ちを見たが、今回はその復習と続きを少し突っ込んだ所まで解説する。また今回は、梶山氏の「中観と空Ⅰ」をテキストとするが、氏の文章は明晰なだけでなく光を感じるものである。
目次
1.神格化されたブッダ (00:00:00)
ブッダ死後、比丘(仏僧)達は遊行を捨て僧院に定住し、瞑想・学問に専念するようになる。壮大な学問体系を構築するが、僧院は社会から隔離され2つの致命的な問題が生じる。この問題が大乗仏教の出現を促した。
2.大衆部系の教義 (00:27:37)
原始仏教は、まず上座部と大衆部に分裂したが、大衆部系の教義は、すでに空の観念や「永遠の理仏」の言葉を含み、大乗への道を準備していた。
3.般若経に現れた英雄 (00:34:50)
大乗仏教の本質を突く、ある英雄の物語を見ていくことで、大乗の支離滅裂な教えの元にあると思われる、マイトレーヤを長とする菩薩団のジレンマを明らかにする。
4.八正道から六波羅蜜へ (00:50:40)
八正道が沈着・冷静・中庸の精神に貫かれていたのに対し、大乗菩薩の徳目、六波羅蜜は一つの極端である。その良識を無視した内容を見ていく。
5.宇宙から排除すべき「悪の思想」 (01:00:58)
「六波羅蜜は完全な智恵(空の智慧)に裏付けられて、初めて完全なものになる」という教えの具体的な意味を解説する。これで、私(竹下氏)が「宗教を真に受けるな」と繰り返し発言する理由が分かると思う。
終わり(01:07:49)
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参考文献
- 梶山雄一著作集第四巻「中観と空Ⅰ」春秋社
7件のコメント
大乗仏教の思想の根源が、とても明快に理解できました。
とても面白かったです。
マイトレーヤが虫けら一匹のためにでも自らの身を捨てようとするという、フツーの人ならどう転んでもやりそうにないことを本気で信じてやっていたという話を聞いて、宗教を妄信するのはとても恐ろしいことだとつくづく思いました。
ひと昔前に世間を騒がせた新興宗教を思い出しました。ここに勘違いの原点があったんですね。
六波羅蜜は中庸の精神と全く違う極端な教えとのこと。救済のためなら悪も行うべしという教えは、空の知恵に裏付けられているのですね。
クリシュナは自己の悟りによって、大乗仏教は空の悟りによってカルマが付かないとしている。しかし、カルマが付かないからといって悪をなせるでしょうか?
それは、人が見ていないからといって悪いことをできるか否かに似ていると思います。やる人もいれば、やらない人もいます。
これらの「悪の思想」は、平気で悪をなす為に見出された言い訳(願望)に思えます。
宇宙は善悪を判断しない。ということを聞いたことがあります。それって、意味の取り方ではとんでもないことになります。
カルマになる。というのはあってよかったです。
以前知り合った人に、仏教に傾倒していたのか、
「空」や「この世は幻影」「この世に善も悪もない」
という思想を提唱している方がいました。
若かった私は「へぇ~」と思いつつ、
どこか納得のいかない違和感を抱えていました。
シャンティ・フーラに出会い、ヤマ・ニヤマを知って、
非常に納得し、安心しました。そりゃそうだよね、と。
「宗教」と言われると、当たり前に考えておかしいことが
まかり通ってしまうのが恐ろしいなと感じます…。
今、職場の上司で、自分の仕事への思い、考えがいかに高いかを会議中にアピールして10分~20分一人でしゃべり前後の言葉が矛盾しているのも気づかず、実際の仕事は自分のやりたいことしかしない、という人がいます。
完璧超人で道に迷ってもとの都市に戻ってくる物語を見て、1時間のかけて何も進まない職場の会議を思い出しました。
いつも、今抱えている問題に関連する話が聞けてとてもありがたいです。