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- 75分
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- 1.0 枚 500 円 ( 税込 550 円 )
概要
即非の論理を確立し、その後の仏教の思想に決定的な影響を与えたのが前回まで説明した金剛般若経。それを発展させたのが八千頌般若経で、これが分からないと中論や般若心経を全く理解できない。独特な言葉の使い方をするので読みにくいが、真意を汲み取って読んでいく。
目次
1.ものはどのように存在するのか? (00:00:00)
難解な経文(菩薩の修学)「舎利弗よ、存在しないというかたちで存在し、自体として存在していない。・・・」の意味は、マグマ大使の存在性を考慮することで良く分かる。さらに、説一切有部の哲学を思い出せば、経文の真意が明らかになる。
2.実は、いかなるものも学ばないのである (00:22:10)
現代物理学に通じるサーンキヤ哲学の展開図に当てはめ、大乗仏教のレベルを再確認する。大乗は、実在に対する誤った(極端な)定義に固執して、サーンキヤ哲学から明らかな、またゴータマ(仏陀)が一言で教えたことについて延々と議論している。
3.一切は幻 (00:42:35)
次に見る経文(幻)は、ゴータマが「五蘊は無常である」と一言で説いたことをくどくどと言っているだけだが、実は後の有名な経典の原典であり、非常に重要なものである。
4.不生・不滅(大乗の独特な言葉の使い方) (00:54:46)
経典に見られる「生じない」、「滅しない」という言葉は、通常の意味と異なり大乗特有の意味で使われていて、ここが分からないと中論・般若心経が理解できない。「全ては仮」ということを念頭に、これらの意味を解説する。
5.幻の人の輪廻も解脱も存在しない (01:04:00)
全てが仮・幻という論法を推し進めた末の、支離滅裂な経文を見ていく。これは仏教徒がゴータマの真意を理解せず、無我に固執した結果であり、大乗経典は風呂の炊きつけに燃やすぐらいがちょうど良い、という主張も理解できる。
終わり(01:15:47)
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参考文献
- 「大乗仏典〈2〉八千頌般若経I 」梶山雄一著、中公文庫
- 「ゼロからのサイエンス よくわかる相対性理論」福江純著、日本実業出版社
4件のコメント
幻・幻・幻・・・に疲れました~
輪廻が涅槃ってどういうこと? 頭がおかしくなりそうです。
サイクル的に人は、高度な理解を持っていたサーンキャ哲学の時代から、小乗、大乗仏教へと、どんどん下降してきたんですね。
マグマ大使は懐かしかったけど・・・
大乗仏教において、物質的存在は仮に生じ、仮に滅するのであり、実相では(本当には)生ぜず滅しないとのこと。本当に存在するなら、そもそも生じたり滅したりしないでしょう。
般若心経の原点になる文章がここに出てきているんですね。というか、ご指摘の通りまったく同じですね。そのまんまです。説一切有部の全てを否定していることから、そのアンチテーゼで成り立つ所が多いのかもしれません。
もしかして、大乗仏教のオリジナリティーとは、「空」をトートロジーすることだけではないかと、今から危惧しております。
猛暑の続くうだるような暑さの中、大乗仏教を勉強するなんて
どうかしてるかなと思いましたが、
懐かしいマグマ大使の登場で楽しく講座を聞くことができました。
ただひたすら幻、幻と言い続けたものが
一冊の本になるなんて・・
お便所の紙にするにはちょっと硬そうな気がします。