宗教学講座 初級コース 第77回 大乗仏教(中論:詭弁論法)

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概要

中論は、大乗思想の基礎を確定した重要なものであり、しばらく中論の解説を続ける。今回は、ナーガルジュナの詭弁論法と呼ばれる論理的整合性を欠いた議論の具体例を、大まかに見ていく。

目次

1.論理を超えたものの扱い方について (00:00:00)

一度も光を見たことのない人に、言葉で虹を説明するのは難しいように、宗教には言語表現できない部分が残る。しかし、そこへ向けて論理的に明確な道筋をつけることが大事である。

2.詭弁論法の具体例 (00:06:10)

「ハゲ頭のパラドックス」など三つの具体例を示して、詭弁とはどのようなものかを解説する。特に最後の例(自作)では、ほとんどの人が騙されるはずである。

3.説一切有部の主張(復習とまとめ) (00:29:04)

ナーガルジュナの詭弁論法を見る前に、彼の論敵・説一切有部の主張を明確にしておく。(ただし私(竹下氏)の推察も含む。)

4.ナーガルジュナの詭弁論法1 (00:51:09)

以下、説一切有部の主張とナーガルジュナの主張がいかに隔たっているかを具体的に見ていく。まず、有部の問「もし一切のものが空ならば、・・・ニルヴァーナ(涅槃)が得られると考えるのか。」と、これに対するナーガルジュナの噛み合わない答えを見ていく。

5.ナーガルジュナの詭弁論法2 (01:02:42)

「自性を認めると因果関係が成立しなくなる」というナーガルジュナの論法を見ていく。

終わり(01:17:45)

※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。

参考文献

わき見運転、アレクサンドル三世、アレクサンドル二世、ウラジミール・レーニン、ウラジーミル・プーチン、コカ・コーラの味、コンスタンティン・チェルネンコ、スポーツクラブ「HeKoTa」、ドミトリー・メドベージェフ、ニキータ・フルシチョフ、ニコライ一世、ニコライ二世、ボリス・エリツィン、マレンコフ、ミハイル・ゴルバチョフ、ミレトスのエウブリデス、ユーリ・アンドロポフ、ヨシフ・スターリン、レオニード・ブレジネフ、三世実有、不生不滅、不空、事故、全ての人はハゲがある、全ての人はハゲである、即ハゲ、夫婦喧嘩、恒常、意識のレベルの科学者、択滅無為、数学的帰納法、時間的な因果関係、有、法体恒有、無、無常、相互依存関係、究極の構成要素、胸が揺れる、虚空無為、陽子の寿命、非択滅無為、10の34乗年
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2件のコメント

  1. 参考になった(1)

    無時間的な相互依存関係では、ものは自立していない(自性でない)と言えるから、ナーガールジュナは縁起を時間的な因果関係ではなく相互依存関係として拡大解釈したとのこと。時間的な因果関係でも、ものは自立していない(自性でない)と言えることに気づかなかったのですね。

  2. 参考になった(1)

    ナーガルジュナの詭弁を読んでいると、気分が悪くなります。
    この中論を17回に及んで解説されたのですから
    竹下先生よくやるな~、大変だったろうな~、と思います。

    詭弁のトリックを説明するための例題“ハゲ頭のパラドックス・スーパー”
    大乗仏教も20回目ですが、分かりやすい解説のために
    “ハゲ”と“ブラジャー”が活躍していると感心しています。

    “人を説得しようとしている者は、誰が読んでも誤解が無いように書くべき”
    “明確な論理を展開しないといけない”
    論理を超えたものについて、言葉に限界はあれど、明解に説明する必要があるという
    先生の立場に一票です。
    自分も神秘的なものについて、曖昧な説明を受け入れていたし、仕方がないと思っていたので、
    そんな考え方が修正されました。