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概要
ナーガルジュナによる「本体・自性を認めると縁起が成り立たないこと」を示すための議論の中から、前回は「本体と現象」に関する部分を見た。続いて今回は、「原因と結果」に関する部分を見ていく。
目次
1.前回の復習:本体と現象 (00:00:00)
特に、本体についての説一切有部とナーガルジュナの定義や立場の違いを簡単に復習する。
2.同一と別異の具体例 (00:09:16)
ナーガルジュナは、もし本体を認めるならば、原因と結果の本体に関して同一(自因)・別異(他因)・自他の二・無因の4つの場合があるとする。本章では、「同一」と「別異」の言葉の意味を具体例を示して解説する(ユーモアを含む)。
3.同一と別異の場合の議論 (00:16:49)
原因と結果を本体と見た時、両者が同一の場合も別異の場合もあり得ないとするナーガルジュナの議論を見ていき、これと同レベルの詭弁を用いてナーガルジュナを論破する。次に、反例を挙げながら本質的な議論をする。
4.自他の二の場合の議論 (00:37:04)
自他の二とは、例えば同一な原因と別異な原因が集まって結果が生み出されるような場合のことである。この場合のナーガルジュナの議論を見て、それに対する反例を挙げる。
5.無因(原因なくして生ずる)の場合 (00:53:19)
梶山氏の解説においては、無から偶然に結果が生ずる場合は、因果関係の合理的な解釈としては論外とされている。しかし、無から宇宙が生まれたとする現代物理学の仮説を挙げてこれに反論してみる。
6.ナーガルジュナの結論 (01:19:44)
本体を認めると因果関係が成り立たないとするナーガルジュナの結論を見ながら、今回の講義をまとめる。
終わり(01:28:06)
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参考文献
- 「中観と空Ⅰ」梶山雄一著作集 第四巻、春秋社
3件のコメント
自性の宇宙論に驚嘆しました。
スーパースペースも空想できて、とても幸せです。
悟ってわかる空なりとはいえ。
時空のない無(自性)の世界にある物理法則は心であり、法則(心)が物を生み出すとのこと。物が何もなくても、法則だけ先にあるという考えに同意します。法則が先になければ、物が生まれる過程が恣意的になります。
ヴァスミトラさん、あなたもそうでしたか。
科学の世界で活躍している、またはしていた、先生の天界の学校の生徒さんが紹介されています。
傑出した人物は皆、先生の学校の生徒さんではないでしょうか。
今ではそうやって世の中を見てしまいます。
ナーガルジュナが本体の定義(自立・単一・不変)を勘違しているため、後の議論がおかしくなっているので、中論の最初の方で自性の定義の誤りを扱った理由がよく分かりました。
本体の定義の誤りを①、因果関係をA(原因)が変形してB(結果)になると単純に思っていることを②として、勘違い①の上に勘違い②を重ねてナーガルジュナは議論しているとのこと。
大乗仏教のシリーズで、竹下先生が“支離滅裂“という発言を何回言ったか数えようと思いましたが、やめました。気概のある人はやってみてください。
自性から意識、心・物の順序だった展開の元に、法則(心)が先にあり宇宙を創り出していることが説明されています。宇宙がなくなっても存続し続ける、時を超えた絶対的な法であるヤマ・ニヤマを想起いたしました。宇宙のことを、もっともっと良く知りたいと思いました。