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概要
中論は、言葉の使い方が通常と大きく隔たっていて難解だが、今回は、特に理解し難いものの一つ「四句否定・テトラレンマ」を見ていく。四句否定は仏教・インド哲学の本質に関わるもので、これを理解すれば、言葉の問題の難しさがある程度明晰に理解できる。
目次
1.四句否定を学ぶ意義 (00:00:00)
四句否定を学ぶことで、基本的に言葉を否定する宗教である仏教について、一歩理解を深めることができる。
2.言葉と対象の関係 (00:06:00)
ナーガルジュナは、(壺という)言葉とその対象(である壺そのもの)は同一でも別異でもないと論じている。彼の議論の真偽を検証し、実際の言葉と対象の関係、及びそこに関わる意識の働きなどを解説していく。
3.言葉は関係性を示すのみ (00:32:41)
まず前章に続き、言葉で厳密に定義できるものはないことを見ていく。例えば、数学の点、直線も定義できないのだが、多くの人は点そのもの直線そのものを理解したと錯覚している。次に、対象と言葉の本体について解説する。
4.四句否定:言葉の本質 (00:42:26)
中論には、「有でなく、無でなく、有無でなく、両者の否定なるものでもない、四句を越えた真実を中観者は知る」のような四句否定と言われる表現が多く含まれている。梶山氏は、これを弁証法的に説明しているが、私(竹下氏)の立場から、より踏み込んだ本質的な解説を試みる。
5.四句否定の意味 (01:07:57)
最後に、「四句否定」の意味を簡単にまとめる。
終わり(01:17:59)
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参考文献
- 「中観と空Ⅰ」梶山雄一著作集 第四巻、春秋社
7件のコメント
「欲望の発生」の仕組みについて知ることができてよかったです。村岡さんのブログの1/24の「現象界でのできごと(講演裏話)」の背景がわかったことも収穫です笑。あくまで予想ですが。
宗教学講座をずうっと聞いていて、徐々に自分の世界観がかわりつつあるのを感じます。世界観がかわると、いままでたんなる物とおもっていたものが、ちがうなにかにみえてきて、ありがたく見えてくるのは不思議です。言葉にもモナドがあるのは、驚きでした。人間の意識って、思った以上に、物や言葉に影響をあたえているのだなぁとつくづく感じさせていただく内容でした。ありがとうございました。
とても面白かったです。
ホツマの神になるまでは原因体は性別が定まらないとのことですが、そうすると原因体での結婚はホツマの神になるまで出来ないのでしょうか?
なおきち 様
竹下氏より回答をいただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。(シャンティ・フーラ)
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国津神(神霊)の場合、原因体の性別がないのは両性具有だからです。国津神の場合でも原因体の結婚はあります。
(竹下雅敏)
お忙しい中でご回答くださりありがとうございました。
神々でも原因体での結婚は少ないと以前言われていましたが、今後は原因体で結婚される方々が宇宙に沢山現れるのではと思いました。
今は想像のつかない世界ではありますが、少しづつでも真実の愛に近づいていきたいと思います。
言葉・思考の世界と、論理の世界の違いをこの講義で意識することができました。
言葉の通用する領域は特定の領域でしか通用せず、霊的世界まで含めると、ある言葉の通用する範囲というものは全体から見たらごくわずかであり、また、言葉・思考よりも単純な論理の世界で説明できる領域はさらに限られていると思いました。
梶山雄一氏によると、「四句のいずれをも絶対的なものとしては否定するのが四句否定の意味」とのこと。物事を全体的・重層的に捉えることの重要性を再認識しました。
人間は対立する2項(男女、善悪など)、対立する軸で世界を理解しようとする思考的特徴があるが
世界はそれほど単純ではなく重層的、多層的に重なっているとのこと。
言葉の本質と人間の思考の特徴を描き出し、その偏りと限定性を指摘した上で
物質世界だけでなく、霊的世界を含めた全体を理解する必要性が示されています。
心(思考・イメージ・言葉)を知る上で、大変参考になる講義でした。
四句否定は言葉の本質を鋭くつかんでいたのに、
全てのものを「空」とする中観派にとって、四句否定の高次の教えが、形式論理に則って
“存在していないものには、何を言っても正しくなる“というものだったとのこと。
途端に犯罪臭がプンプンするのは気のせいでしょうか。
今回は、言葉にもモナドがあるという衝撃的事実が分かりました。
そうすると、ポケモンにモナドはないけれど、ポケモンという言葉にはモナドがあるかもしれません。
そのモナドちゃんが「○○エレメンタルシステム」から自然進化して
このシリウスシステムに現れることがあるのかもしれないと想像すると
とてもロマンチックな気分になりました。