試聴映像
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概要
前回に引き続き朱子学を見ていく。朱子学の善悪の思想を解説し、その方法論を見ていく。その中で、陽明学の王陽明が朱子学に強く反対した決定的なポイントであり、一番理解が難しい「格物致知」について詳解する。
目次
1.朱子学が重要視しているもの (00:00:00)
朱子学が一番大事にしているのは倫理学、道徳であり、仁・義・礼・智・信の五常にほかならないとし、「情」が発動する以前の純粋な意識を説いている。「情」自体は必ずしも悪いものではないとするが、『孟子』の四端との相違点について解説する。
2.朱子学が考える「善」と「悪」 (00:11:53)
朱子学は善悪をどう捉えているのか。自分の身体を守ろうとする自我意識とそれを超克する意識について、災害時や危機的状況で取る行動を例に解説する。また、善悪を一律に割り切ってしまう社会の危険性についても言及する。
3.二つの学問的方法(1)居敬 (00:26:27)
「居敬」という概念は、朱子が非常に重要視した学問以前に大切なのものである。現代の教育では完全に抜け落ちてしまっているもので、どんな分野においても、大成するためには必要不可欠な概念と言える。
4.二つの学問的方法(2)窮理(格物致知) (00:38:56)
窮理(格物致知)の中心の意味を捉える。この朱子の考え方は、全く違った時代、あらゆる思想を超え類似性が見てとれる。居敬の感覚を持って窮めることで、特別な分野に限らず、特別な才能を持たない普通の人々でさえも同じ境地にたどり着けることについて言及する。
5.争点となった「格物致知」の解釈 (00:51:42)
「大学」を読み解いていく中で、王陽明と朱子は違う解釈をし、これが後に問題となっていく。王陽明が捉えた本来の意味と朱子が自らの体験によって捉えた両者の解釈を解説し、争点となったポイントを押さえる。
終わり(01:07:32)
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参考文献
- 「朱子学と陽明学」島田 虔次著、岩波新書
- 「大学・中庸」金谷治訳注、岩波文庫
8件のコメント
朱子学の本質は道徳で、自分の良心と、お天道様(ロゴス、理)に基づいた実践学問を完成することにあり。
次回の「格物致知」についての、二つの異なった見方を、竹下先生が考え出した独自の解釈が、次回の講義で見れることを楽しみにしております。
居敬という美しい言葉、大切にしたいと思います。
かけがえのないことを学ぶことができました。
なんとわたしは幸せなのでしょう。
感謝
言葉だけ知っていた格物致知。なるほど!そういう意味だったのか。途中のお話しも一つひとつ腑に落ちました。頭の中がすっきりしました。
ここの講座のすごい所は、単なる学術的な知識を得ることだけに留まらないことだと思います。
今日も、「朱子学って一体どういうものなんだろう」「理解するぞ」と思いながら聴き始めましたが、朱子学の善悪について例えを挙げわかりやすく解説してくれている部分で、
図らずも自分の見たくなかった所、闇が浮き彫りになりました。
そしてそこを見つめていると、今抱えている問題の中心人物である方のことにまで理解が及び、
その問題解決に光が当たりました。
最近、講座を学ぶコツがわかりました。
それは、聞き流さないことです。
わからない所やめんどくさそうな所を飛ばさない。
すでにたくさんの講座があり、
今も講座はどんどん進んでいますから、まさに一期一会だと思います。
巡り会えた講座としっかり向き合わないともったいないです。
どうか、たくさんの人の心に光が射しますように。
ありがとうございました。
デカルトを読んで、「仮の道徳」を知って、それを頼りに大学を出て社会に飛び込みました。
小林秀雄も「常識について」でデカルトを取り上げていますが核心をついていないと思います。
やはり竹下先生の講義を聞かなければそこまで到達しないと思います。
人との接し方、お金との接し方、男女の接し方、自分の宇宙での位置など、事細かにすべてを教えていただきました。
それが波動の方法による裏付けがあることも分かりました。
“情によって善悪の判断が狂ってしまう”というのは、今までの自分自身を振り返ってみると、まさにその通りだとしみじみと感じました。
「いついかなる時でも、正しい善悪の判断を徹底して貫き通すことが出来るか」
このことが、自分にとってとても大きな課題だと気づかされた講義でした。
最初に大事なのは居敬、その次に学問とのこと。本講義の副題は「居敬窮理」の方がいいと思います。
朱子学の学問をして道に辿りつくことって、竹下先生の講義を学んで、日常の実践に活かして徳を積んでいくことだと思います!
竹下先生の教えや哲学に辿りつけて感謝です!
あとは、実践あるのみですね!
自分が亡くなっても、竹下先生の学校で学び続けたいです。ハードルが高すぎますね(*^_^*)