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概要
前回に続き、宮坂宥洪著「真釈 般若心経」の後半部を説明する。今回の一番大切な所は最後のマントラ(羯諦咒)の部分であり、宮坂氏の非常に優れた解説を紹介する。そして、やっと次回から私(以下竹下氏)の般若心経の読み方を説明できる。
目次
1.プラジュニャーと無分別知の違い (00:00:00)
プラジュニャーの解釈について、ほとんどの学者は知識以前の知、すなわち「無分別知」と説明するが、宮坂氏は「一歩進めた高度な知」と解釈している。ここでサーンキヤ哲学の展開図(拡大版)を用いて、プラジュニャーと無分別知の違いを明確に解説する。
2.無分別知は幸せをもたらすのか (00:24:04)
多くの仏教徒が目指す無分別知の境地は、頭に一片の思考もない動物的・幼児的状態である。これで本当に幸せになれるのだろうか?
3.心に罣礙(けいげ)なし (00:32:34)
般若心経は「心の大切さ」を説いているという解説者が多いが、そうではなく、心というもの(ダルマ)がないことを観察できるレベルがあると教えている、と宮坂氏は述べている。その瞑想のレベルについて簡単に解説する。
4.究竟涅槃 (00:43:10)
通常、涅槃とは「煩悩の火を吹き消した状態」と説明されるが、私には納得できないものである。宮坂氏は涅槃・ニルヴァーナの語源を考察して「覆いのない、妨げのない状態」と解釈し、また般若心経は涅槃を肯定していると、明確に、非常に重要な見解を示している。しかし、氏の理解は私から見て不十分であり残念な所が残る。
5.羯諦咒(般若波羅蜜多のマントラ) (01:05:54)
羯諦咒は主に三つの解釈が知られているが、私から見て的を射たものはない。いろいろ探した結果、宮坂氏の著作に見事に核心をついたマントラの訳を見つけて感激した。この値千金の訳を最後に紹介する。
終わり(01:27:06)
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参考文献
- 「真釈 般若心経」宮坂宥洪著、角川ソフィア文庫
2件のコメント
『般若心経』は、涅槃を肯定している点で、『八千頌般若経』等他の般若経と異なるとのこと。般若の知恵まで空なら、それを得る価値はないです。
竹下先生は前回、重要な事は言葉を変えて3回言うとおっしゃってましたが、
般若心経について、
○○○○○の経典ではない
○○○○○と次元を異義する
○○○○○と一線を画している
本当に、3回言われてました。ちょっと感動しました。
一般的な般若心経の解説と、竹下先生の説の間をつなぐ宮坂氏の本を見出したのは
自性(先生の場合ブラフマン)を実現し、直観(覚・ブッディ)を日常生活に持ち込めるからですね。
本当に素晴らしい事だと思います。
涅槃のお話はいつ聞いても感動いたします。
遥かに遠い境地ですが、今は煩悩の元となる欲望を捨て、ガヤトリーマントラの恵みを受け取ることに努めたいです。