宗教学講座 初級コース 第101回 大乗仏教(唯識説:識の変化)


【映像時間】

80分[500円+税]

【内容の一部紹介】

今日から唯識説を説明したいと思います。使うテキストは2冊。
1)「認識と超越〈唯識〉」服部 正明、上山 春平著、角川ソフィア文庫
なかなかよくまとまっている良い本なのですが、全く何も知らない初学者の人がこれを最初に読むと、たぶん全く分からないだろうと思います。ただ、この宗教学講座を前の方から観ていただいている方は、ほとんどの知識、仏教、サーンキヤ哲学、中論などを知っていますので、その知識を前提にして読むとかなり分かりやすく、非常に上手くまとまっているということです。
2)「唯識思想入門」 横山 紘一著、レグルス文庫
これは分かり良いです。前半は歴史、後半が思想の内容を説明してあるのですが、ものすごく(ページ数が)薄いのです。唯識の思想がこんなにぺらぺらで説明ができるのかというと、できるのです。唯識の思想の要点はコンパクトにまとまっているものなのです。そこに大量の間違いが含まれているので、訳が分からなくなってしまっているのです。

(講演内容を元に編集:文責シャンティ・フーラ)

参考)ブログ「光の海から」5月4日のヴィジョンと竹下雅敏氏による解説

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3件のコメント

  1. 参考になった(1)

    自分なりに、理解できることに喜びを感じます。
    本当はこうなんだと教えていただける機会に巡り合えたことに感謝します。

  2. 参考になった(0)

    刹那滅が成立する(消滅して次のものが現れる)には、自性を仮定しないといけないとのこと。仮定しないと、なぜ消滅したままにならず、次のものが現れるのか説明できませんね。

  3. 参考になった(3)

    ヴァスミトラ達の言う心法を、心→我執から五大までの意識の展開の全体であった理解すると、説一切有部の五位七十五法が、自己と自性の合一から発生する三つのグナ(意識・心・物)の展開を、全て網羅した体系になるとのこと。これは大変素晴らしいことですね。つくづく、このことが理解されなかったことと、宗教のレベルの劣化が悔やまれます。心と物を分けて考えたことが致命傷となり、アビダルマは滅びの道に入ってしまったそうですが、同じ過ちを現代人もおかしていますね。
     
    今回、ゴータマが教えた五蘊が何であったかを、詳しく説明していただきました。
    五蘊にしろ、唯識論の八識にしろ、サーンキャ哲学の展開を土台にしていたことがよく分かりました。
    この五蘊を誰も正確に理解していなかった為に、仏教の迷走が始まったわけですね。
    神智学におれるマナスの分裂が、無我へのこだわりから来ているそうなので
    宗教278回の解説の通り、仏教徒の迷走は、そのまま神智学へと引き継がれて行ったようですね。
    それにしても、サーンキャ哲学って、やっぱりそうでしたかという感じです。