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- 67分
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概要
今回も 横山 紘一著「唯識思想入門」をテキストとする。阿頼耶識の重要な部分を解説した前回に続き、今回は、まず末那識の働きや四分説など唯識の伝統的な説を解説する。そして私(以下竹下氏)の思想・解釈に基づき、以前指摘した種子(しゅうじ)に関する矛盾を解消して唯識論を総括し、その全体像を示す。
目次
1.末那識・自我執着意識 (00:00:00)
唯識思想では、五蘊の結合体を自己と考える自我意識に加えて、通常の意識の奥にある自我意識の存在を発見し、それを末那識と呼んでいる。しかし末那識の根本的作用の説明を読むと、唯識論の出所が透けて見える。
2.四分説:四種の心的領域 (00:18:23)
唯識瑜伽行派は主観と客観の背後に、さらに別の心的作用を設定し、計四種類の心的領域を区分した。これを四分説という。ここで本来の四分説の解釈を説明するが、後の章で別の解釈も紹介する。
3.因縁変と分別変 (00:36:29)
あらゆるものは阿頼耶識が変化したものであるとみるのが唯識の根本思想である。しかし、その「変化」のあり方には因縁変と分別変の二種類がある。この二つの概念について簡単に見ていく。
4.全体像の提示 (00:43:01)
まず意識の展開図(拡大版)を説明する。そして種子が阿頼耶識の中にあるという理論を考慮して唯識論の全貌を示す。唯識論はサーンキヤ哲学を基にして作られたが、レベルに大きな違いがある。
5.四分説再論 (00:56:31)
先に説明した四分説には、多分、唯識瑜伽行派も理解していなかったと思われる本質がある。意識の展開の基本構造の中にその本質を示す。
終わり(01:06:56)
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参考文献
- 「唯識思想入門」 横山 紘一著、第三文明社、レグルス文庫66
8件のコメント
おもしろいです。
何だろう、スッキリしました。
唯識説はむずかしいですが、この回はおもしろかった。
サーンキャ哲学の展開図から四分説を説明されていますが、わかりやすいです。
すべてがフラクタルに展開しているなんて、驚きです。
最後の展開図を見ていろいろと腑に落ちた感じがします。お得感満載の回です。大乗仏教は回が多いし、見るのは大変そうだと思って見始めたら、やっぱりそこここに自分にとってのキーワードがあって、どの回も見逃せなくなってます。
種子(心素)は阿頼耶識(心)の中になく、コーザル体意識の中にあるとのこと。『魂の科学』の図の通りですね。
ん~・・・それをいうなら唯識で説かれる阿頼耶識は種子(心素)の蓄えられている場所だから、コーザル体意識を指しており、それらはジーヴァ(個我)より下った位置で全て説明できる。ただしそれより上位にあるチッタ(心)などとはフラクタルな関係にあり、つまりそれらは投影関係にある。ということなんじゃないかなw。言いたかったこと。
実際はNORIAKIさんのコメントをみてこれは面白そうだと思ったから見たんですが・・・感謝。
全体の総括として示された意識の展開図に唯識論を当てはめると、そこですか! という感じで、少しショックでした。しかし、指導したのがマイトレーヤだからだと指摘されて時、もっと早くに勘付いているべきだったなと思いました。唯識論がこのレベルだったことと、四分説が意識の入れ子型展開の形に相当することを知った後では、収まるべきところに収まったという感じがあります。全貌がつかめるというのは有難いです。
入れ子のように何度も繰り返すという、意識の詳細な展開の解説は、今回の講義の大きな収穫でした。
竹下先生が、支離滅裂な仏教を丁寧に読み解き、”正しい認識を皆さんに持ってもらう”という目的に応えられるように、頑張りたいと思います。
なんでこの回を早く見なかったんだろうと思います。なんか今までのもやもやがすっきりと整理されて、これからは、ものの見方も変わりそうです。
荒屋敷と勘違いしていた阿頼耶識。
阿頼耶識って何のことだろうとずっと疑問に
思っていましたが、
この講座で判明してモヤモヤが解消しました。
唯識説を勉強していると、
ここはどこ、私はだあれみたいな気分になりますが、
意識の展開図の説明でスッキリ~。
唯識説オタクの人に見せてあげたい講座だと思いました。