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概要
今回は、岩波文庫「リルケ詩集」から世界最高峰の詩人の一人リルケの詩を見ていただこうと思う。近代文明は根元的な不安を抱えており、リルケが向き合った不安な時代とリンクする。彼はそれに正しく対処し、突き抜け、心の平安に辿り着いた。これが今回リルケを取り上げた理由である。
目次
1.近代文明の根元的不安 (00:00:00)
大地・海など世界と一体になって生きていた先住民には世界と切り離された不安というものはなかっただろう。しかし近代文明人は世界から切り離され、お金がないと食べていけないという根元的不安を抱えており、深刻な問題だと思われる。
2.リルケの格闘 (00:13:13)
リルケの詩には、物に執着することや自己に執われることとの格闘、また全体から切り離された個の嘆き苦しみを見ることのできるものがある。ここでは孤独について、その原因や解決方法について語り、二篇の詩「隣人」と「いつ、いつ、いつの日・・」を見ていく。後者からはリルケが最初から不安・孤独に対する正しい対処法を知っていたことが読み取れる。
3.詩人の仕事 (00:40:25)
「オルフォイスに寄せるソネット」はリルケ畢生(ひっせい)の大作の一つである。リルケはギリシャ神話の歌の神オルフォイスを詩人の理想とし、宇宙に遍在するオルフォイスの歌に感応するとき人は存在を感じ、それをそのまま歌うことが詩人の仕事だと考えていた。ここでは二篇(2と3)の詩を紹介するが、難解な詩であるため私(以下、竹下氏)の解釈による説明も加えていく。(上記2と3は「オルフォイス・・」の第一部の2番目と3番目の意)
4.道(タオ)と一体の境地 (01:03:56)
リルケが最終的に到達した境地は神人合一・無為自然・道と一体などと表現して良いものであり、この境地をうたった二篇の詩「ほとんどすべての物が・・」と「かつて人間がけさほど・・」を見ていく。いずれも非常に美しく素晴らしい詩であり前者は難解、後者は喜びと輝きに溢れた純粋な詩である。
終わり(01:30:29)
※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。
参考文献
- 「リルケ詩集」高安国世訳、岩波文庫
12件のコメント
トーチェ氏の心の法則 ドイツの哲学博士ですが、この本にいつも励まされますが竹下先生から見ての解説がありましたらもっとよく理解できるのかなと思ってます。もし、よろしければ
機会がありましたら
リルケでも誰でもどんな仕事をしていても正しく生きていれば、正しい修得ができる。と竹下先生が言っていて希望がでました。自然との一体の境地か〜。気持ちよさそうだな〜、あー欲望がーっ!よろしい、よろしい。今日は子供の怠惰に自己をみました。子供を叱ったけど、それは自分でした。ごめんなさい。
リルケという偉大な詩人にめぐり会えてよかったです。
そうでなければ、私は詞をよむというような殊勝なことはなかったと思います。
リルケは、今の現代人の人々が共通して持つ不安を、
その当時、正しく対処して、苦闘をくぐりぬけて最後に、心の平安にたどり着いた詩人であるということを知りました。
私は独身時代の寂しさや不安を、仕事や趣味(フルマラソン)に没頭して、とにかく忙しく体を動かすことで紛らわせてきました。
しかし、結局はその寂しさや不安を取り除くことは出来ませんでした。
今は、心から愛する夫や2人の子供たちに恵まれて、寂しさや不安を感じることは、ほとんどありませんが、結婚したから、子どもが生まれたからその寂しさや不安からサヨナラ出来たわけではありませんでした。
偉大な詩人たちが経験してきたようなことを、カルマヨーガや、バクティイヨーガを、生活の中で私自身の中で見れた時に、心からの平安を少し経験させてもらうことが出来ました。
「不安・寂しさ・葛藤」が起きた時
それを抵抗せずに、真正面から向き合っていればいいのだと、リルケという詩人と竹下先生からこの映像配信を通して、また新たに教えていただけました。
リルケに限らず
見るたび、何度も、素晴らしい教えだと思います。
さあ、今度は、素晴らしい誰にめぐり会えることができるのかな?と、思ったりしています。
リルケは世界的に読まれているという♪
軽やかな存在の調べ・・・(^^)
この講義で、初めてリルケの詩に触れました。
紹介していただいた詩はどれも本当に素晴らしく、
その美しさと、リルケの到達した境地、幸福感に
包み込まれるようでした。
特に「ほとんどすべての物が・・・」は、
一読しただけで、心が震え、感動で涙が止まらなくなりました。
詩人にはなれないかもしれないけれど、
詩人のように感じ、詩人のように生きていきたいと思いました。
34:53に、
「こおろぎの音」
を見た時、驚きと親近感を覚えました。夏を表現する「セミ」の鳴き声を、海外ではうるさいからという理由で消してしまうと聞いたことがあるからです。もったいない、寂しい気持ちになったものです。そういえば、今年は鈴虫いたのかしら、鳴き声が記憶にないのだけれど。その他、今回のこの講義は、すべてが「ズシリ」と身にこたえる内容でした。38分におっしゃることは、特に、残された課題を、教えられました。
視聴された方々のコメントを拝見し、数年ぶりに改めて視聴いたしました。
本来人間も、自然と大地と一体であれば、そこに不安などなく、個々の人間の意識のあり方、生き方が、『人間だけが自然から切り離されている』存在となってしまったこと、その結果、これほどまでに空虚な世界感の中で生きていかなければならない、そのひとりであった私を感じつつ、また、ここ数年、中西征子様が神々や宇宙の高次の存在、妖精からの通信文をご紹介くださる中で、最近では、鉱物界の巨大石のカンクライシ君、イタナベイシ君、ヨロコビイシ君や、縄文杉、ピラミッド、どんぐりの妖精さんや彼らの通信網のあり方など、自然界からの通信文をご紹介くださっていますが、こうした情報に思いを馳せながら拝聴しておりました。
言葉にすること、表現することの限界、言葉は象徴的表現に過ぎないことを理解し、「あるがままに見る」、「あるがままに聴く」ことに到達できたとき、これまでの闇でさえもが、光へと誘う一筋の道であったと、悦びに生まれ変わるのではないかと思いました。
何も無くして、すべてある。私たちは何をも失うものもなく、恐れを生きる必要もないのだと。
冬の空は寒いけれど、星が輝くように見えるから好きです。
自分も宇宙のひとカケラだってよく分かる。東京で暮らす人たちと、共有できたらいいな。
こんな風に、星が降るように見える毎日を・・・☆
孤独と戦っているうちは、孤独は敵のままであり続けるが、孤独を静かに受け入れて、孤独と友達になると、その瞬間に大転換が起こり、精神的に独立するとのこと。ホメオパシーの原理に似ていますね。
リルケの詩集の内容は、一見すると本当に難しいですが、やかりやすく解説して下さり、ありがとうございます。
自然と一体、世界内面空間、なるほどなと思いました。
この講座で葡萄屋レストランの話しがでましたが、確認したらなんと近所でしたので、早速食べに行きました。
人を幸せにする味、無名でもただ美味しいものを食べて喜んで頂きたい店主の心の仕事を感じることができました。
会津の老舗レストランまだ健在です。
私も心の仕事をしたいです。
不安時代ではありますが、自分の内面を見て孤独と向き合い受け入れてもいきたいです。
大事な学びを本当にありがとうございます。
リルケの詩はただの文章ではないので、感じとれる感性のある人にしかわからないと思われます。
思い出すように溢れ出すように湧いてくる言葉それが詩なのだと、何年もかけて訓練と鍛錬によって紡ぎ出された言葉に存在を与えることができる詩人は、その存在を眠らないように感覚と感性に(霊感)よって知覚し、その響きの顕れの存在を感じている。
存在の顕れを言葉にして感動を与えらえる詩人、仕事でも一流と呼ばれる人はそうなのですね。
存在を与えることができる人というのはすごいですね。
竹下先生の講義を聞き続けていると、教育で培ってしまった思考優位の頭から、『感じる』へシフトしていっています。教育のやり直しで価値観も変わっているのが自分でもよくわかります。
何度も何度も竹下先生の講義を聞いていくのは、オススメだと思います〜自然に大切なことを感じるようになり、ありがたいです。
リルケの解説を聞きながら心強くなりました。
自分と常に向き合うって、ほんとに孤独ですね。でもその先に必ずこんな境地になるんですね。
私は宗教には違和感がありますが、タオは自然に受け入れられました。
素晴らしい講義ありがたいです!
リルケに感動しました。