宗教学講座 初級コース 第229回 秘密伝承(アリマタヤのヨセフ)

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  • 1. テーマ:これまでの仮説を裏づける論文の紹介
  • 2. アリマタヤのヨセフに関する主張の一致
  • 3. 驚愕の一節
  • 4. 「1247年に英国に聖血がもたらされた」の解釈

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概要

聖杯伝説やアーサー王伝説を解説していく中で、私(竹下氏)が仮説をし主張してきた部分がある。一般的な解釈ではないが、多角的に観て辻褄が合い、全体像が明快に捉えられるものである。今回はそれの裏付けともなる内容を含む論文を取り上げ、新しい発見と共に解説する。

目次

1.これまでの推論のまとめと横山氏の論文 (00:00:00)

これまでも紹介してきたメロヴィング家の系図から、私(竹下氏)が主張してきた推論を説明する。今回紹介する横山氏の論文は、プランタジネット朝当時の学者や神学者の言説を取り上げており、私の主張の裏付けになると言えるものである。

2.聖書の物語の最重要人物は誰か (00:14:23)

聖書の物語と聖杯物語では全く違った扱いとなっているアリマタヤのヨセフは、どういう人物だったのか。アマラリウスの著作から検証する。そしてイエスの磔刑をエッセネ派の教義と関連付け考察し、聖書の物語の隠れた最重要人物について言及する。

3.グラストンベリーを保護下にアーサー王伝説の制作に関わった背景 (00:25:53)

英国はキリスト教化が遅れていたこともあり、王朝の威信を高める事が命題であった。また、テンプル騎士団の裏付けのある王権であることから、その思想はカバラを基盤にしたユダヤ教であって最終的には神智学に繋がる。その流れを解説する。

4.英国にもたらされた聖血の正体 (00:43:11)

私(竹下氏)は横山氏と全く違う認識をもつのだが、論文の中に非常に重要な一節を見つけた。新たに光が当たったとも言える歴史の真実を紐解く。そしてカトリックの主張を前提としない視点から見た真実を再整理する。

5.聖書物語の真相と聖杯物語で語られる人間関係 (01:01:17)

「黄金伝説」の記述に、最後の晩餐をとったのはアリマタヤのヨセフの部屋だというものがある。この事からも確信される聖書の物語の真相を明らかにする。福音書が隠した一番大事な部分、本来の人間関係の真実は聖杯物語で語られていることがわかる。

6.グラストンベリーの盛衰とアリマタヤのヨセフ像 (01:08:08)

イギリス王家の思惑に関係するグラストンベリーの盛衰を見ていく。また、アリマタヤのヨセフに関する文献や横山氏のアリマタヤのヨセフ像について考察する。最後に、子孫であるアンジュー家の人々のマグダラのマリア崇拝を含めた様々な事柄から、イエスに関して大胆な推論をする。

終わり(01:29:21)

※詳しい目次は、映像を購入してログインすると見ることができます。

参考文献

12人の使徒、Caxton、Graal、John of Blome of London、John of Pannton、Le Roman de l‘EStoire dou Graal、Liber officialis、Nova Legenda Angliae、Robert de Boron、Robert of Avesbury、Robert of Gloucester、St.Mary's Church、「アーサー王の死」、「エドワード三世史」、「ペテロの福音書」、「聖杯由来の物語」、「聖母マリア被昇天」、「黄金伝説」、アウドフレダ、アブラハム、アルビ十字軍、アレキサンドリア、アングリア、アンジュー家、アーサー王の墓、イエズス会、イサク、エジプト、エドワード1世、エドワード3世、エノク、カタリーナ地方、カタリ派、カリス、ガラアド、キャクストン出版、キリスト、ギヨーム・ド・ジェローヌ、クリュニー、クレルヴォーのベルナール、クローヴィス王、グィネヴィア、グノーシス、グラストンベリー修道会、グランドマスター、ケルト、コップ、コーンウォール、ゴドフロワ・ド・ブイヨン、サラ、サロメ、サンヘドリン、サン・クレア家、サン・マクシマン、シギベルト4世、シトー、シャルルマーニュ、スペイン、セント・メアリーズ教会、タマル、ダビデ王の子孫、チューダー朝、テオドリック、テンプル・チャーチ、ニコデモ、バテレン追放令、バルセロナ地方、バーバリアンイルミナティ、パウロの宗教、パルチヴァール、パーシヴァル、ピラト、フリーメーソン、ブラバッキー夫人、プランタジネット朝、プロテスタント、ヘルメス主義、ヘロデ王、ヘンリー二世、ヘンリー八世、ベタニアのマリア、ベタニアの兄弟、ベネディクト、ペルスヴァル、マイトレーヤ、マタイ27-60、ミトラ教、モンセギュール城、ユダヤ人の大富豪、ヨシュア、ヨセフ、ラザロ、ラモン・ド・ペレラ、リチャード1世、ルキウス・アルトリウス・カストゥス、ロバート・オブ・グロスター、ロベール・ド・ボロン、ロンギヌス、ロンドン、ロートリンゲン家、ローマ法王庁、ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ、一夫多妻、人型、僧院長 Richard Whiting、僧院長Richard Bare、僧院長Whiting、典礼学的解釈、古仏語作品、同伴者、塗油、墓、大工のヨセフ、大祭祀、女子の礼拝堂、妻、巨匠マロリー、悪魔、洗礼者ヨハネ、流し雛、火災、神智学協会、秀吉、聖グラト、聖ドゥニ、聖ペテロのライヴァル、聖書外伝、聖母マリア、聖母子、英国布教の礎、血筋、議員、連れ合い、遺骨、金貸し、鉱山、錬金術、雛人形、顕教、養子、騎士、魔女
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5件のコメント

  1. 参考になった(6)

    以前の講義で、キリスト教の歴史はイエス派とヨハネ派の壮絶な戦いの歴史であったことを学びました。アリマタヤのヨセフは、その両方の勢力をコントロールして最終的な支配者となる立場にあった者なのでしょうか。
    ユダヤ教を土台としてキリスト教とイスラム教があり、仏教もキリスト教の流れに組み込まれていることを知ると、彼こそが地球の宗教デザインをしたのだろうかと思えます。
    聖書の預言者などの登場人物の何人かは、時代を超えて同一人物であることを教えていただいていますが、アリマタヤのヨセフは誰なのでしょうか。
    キリスト教の真実を知ってから、美しい宗教画を観ると複雑な心境になります。その宗教画から知ったことに、イエスと洗礼者ヨハネは親戚関係にあったということがあります。それは母親同士が親族であったからですが、今回の講義でさらなる事実を知ることとなりました。
    ここまでのことを思いめぐらすと「ヨハネの黙示録」は誰が書かせたのだろうかという疑問が湧きました。手元の聖書資料では、使徒ヨハネにより96年に書き終えられたとあります。

  2. 参考になった(2)

    アリマタヤのヨセフに関する新事実、大変驚きました。
    当時の彼らの宗教思想、政治思想をもっと知りたくなり
    ました。
    将来神智学講座で更なる詳しい内容が解説されると思い
    ますが、大変楽しみにしてます。

  3. 参考になった(9)

    多くの人は、普段の生活に、聖書なんて、まして聖杯なんて全く関係ないと思っているはず。
    私もそうでした。
    しかし、しっかりと知る必要があるからこそ、この講座があるのだと痛感しています。
    これまで、時間をかけて巧妙に仕組まれ植え付けられてしまったことは、
    本当の真実を追うことでしか、覆らないことを知りました。
    私たちがもし、単発でこの講義を聴いたとしても理解できるように、
    また、丹念で精緻な講義をありがとうございます。

  4. 参考になった(0)

    メッスのアマラリウス(Amalarius of Metz)の書いたLiber officialisはラテン語で『聖務日課書』とか『典礼書』とか『儀式書』というような意味です。

    Nova Legenda Angliaeはラテン語で『イングランド新伝説』という意味です。

  5. 参考になった(0)

    以前の講義で最後の晩餐をした場所はマルコの実家だと聞いたのですが、アリマタヤのヨセフの家だったんですね?