宗教学講座 初級コース 第13回 仏教(基本教義)

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概要

これから何回か連続して仏教を説明していく。仏教には非常に難しい部分、微妙な部分があり、最初から難問を扱うと混乱を招く。また、この講座は何も知識を前提としていないので、今回は仏教の基本教義と、後に発展した宗派を概観する。その過程で基本教義に対する通説とは異なる見解も述べていく。

目次

1.仏教の講座の目的 (00:00:00)

仏教の最大の問題は、「仏陀が悟ったのは何なのか」ということが今だにわからないことである。私(竹下氏)なりの見解を説明することがこの仏教の最大の目的である。そして、どこまでが仏陀の直説であり、どこからが後世の添加物であるかという区別についても解説していく。仏教は、一番核になる基本的な部分の教えでも解釈についてかなり微妙な部分があり、注意深く理解して行く必要がある。特にその中でも問題になるのが十二因縁説(十二支縁起)と無我の教えである。これについても結論を出していくが、あくまでも私の考えなので、盲信することなく、各自の世界観を構築する際の参考にしていただきたい。

2.仏教の起源と教義 (00:03:03)

仏教の起源、最終目的、特色、基本教義を簡単に見ていく。

3.基本教義その1.縁起(因縁生起) (00:12:40)

縁起とは因果関係を厳密にしたものである。無常のものに対する執着と苦の縁起を観察する事から、仏陀の救済思想の根拠が得られる。仏教は、かなりまともな教えではあるが、実質苦からの逃避であり真の救済ではないことを、混乱した夫婦関係の真の解決法を例にとり解説していく。

4.基本教義その2.四諦(四聖諦) (00:23:03)

仏教の実践的原理で、四つの尊い真理と言われている四諦(苦集滅道)は、実際は一面的な仏教の世界観・人生観であり、真理とは言えない。特に苦諦(この世は苦であるという真理)について、苦の認識が宗教の出発点という意味で正しく、評価できる教えだが、仏陀自身が真逆の発言を死の直前にしている。そこで苦諦の本質と仏陀が教えに込めた悲痛な思いについて見ていく。

5.基本教義その3.八正道 (00:31:36)

悟り、輪廻的生存を滅するため、或は苦しみから滅するために実践しなさいということで、八つの道があるとする。最終的には三昧(サマーディ)で智恵を得て、解脱をしていくということになる。日常生活を正すことによって智恵に到達しようという教えである。

6.仏陀の教え (00:32:51)

縁起、四諦、八正道、中道について仏陀が具体的に語った言葉を見ていく。

7.仏教の諸宗派について (00:40:00)

先に見た、簡潔にまとまった仏教の教えが、後に百科事典的に膨らみ多くの宗派へと発展していく。3つに大別される宗派は各々別の宗教と考えた方が良く、その中の密教などは仏教ではなくほぼヒンドゥー教のタントラ密教と同じである。これら各宗派を概観する。

終わり(01:08:06)

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参考文献

  • 「仏教(上)」ベック著、岩波書店
1世紀後半、2世紀のインド、4世紀初め頃、754年、806年、8世紀、9世紀初め、アンサガ、インドの仏僧、カタヤーヤニプトラを祖、カースト制度、ガウタマ・シッダールタ(ゴータマ・シッダールタ)、シャカ(釈迦)族の王子、スリランカ、チベット、ナーガルジュナ(竜樹)、ヒンドゥー教、ベンガル地方、ホツマの神々、ホログラフィー、ホログラム、マイトレーヤ(弥勒)、マントラ、ラマ教、レーザー光線、ヴァスバンドゥ、ヴェーダの祭式万能主義、一遍、世親、中北インド、中国、中央アジア、五つの範疇と75の構成要素、五位七十五法、五陰盛苦、仏性、仏陀入滅100年後、仏陀入滅300年、入宋、公案、六波羅蜜、内省、内観、凡夫、出家、出家者、北伝仏教、北東インド、南伝仏教、南山宗、印契、即身成仏、原始仏教教団時代、吹き消す事、唐招提寺、唯識説、在家、大乗仏教興起の萌芽、大乗教学、大乗(マハーヤーナ)、大日如来、大日経、天台大師、妄執、定型句、平安時代、座禅、往生要集、心の安らぎ、念仏、怨憎会苦、恵光、悟りの境地、愛別離苦、感応、慧可、慧遠、戒律、数学、日本、日本浄土宗の祖、明僧隠元、時宗、曹洞宗、曼荼羅・曼陀羅・マンダラ、最澄、朝鮮、本仏、東南アジア、東大寺、栄西、極楽浄土、構成諸要素(諸法)は実在、正しいセックス、正命、正定、正念、正思、正業、正精進、正見、正覚者、正語、歴氏、比叡山、民間呪術、求不得苦、江戸初期、法華経、法蔵、浄土真宗、混淆、渇愛、源信、滅諦、無著、煩悩、煩悩の火、生まれ変わり、生天座禅、生老病死、目覚めた人、真言、真言宗、真言律宗、知恵の完成、空の思想、空観、立体映像、維摩経、臨済禅、自己を悟る、自己救済、自我は非実在、自由の境地、興福寺、般若心経、般若経、菩提達磨、菩薩、菩薩道、華厳宗総本山、華厳経、衆生救済、西大寺、親鸞、解脱、諸仏、諸菩薩、識、豊年、輪廻的な生存、道元、道諦、達磨、達磨大師、金剛頂経、鎌倉初期、鑑真、阿弥陀仏、陀羅尼、集諦、革新的、黄檗宗、黄竜派、12世紀、7世紀後半
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5件のコメント

  1. 参考になった(0)

    「悟った、それで?」
    とのお言葉に、先に夫婦の講座を見たからでしょうか。「そうだそうだ!」と思わずうなずきました。そして、色んな仏教の教えが、どんなデコレーションに仕上がっているのか!いたずらっ子の心境です。次の講義が楽しみです。

  2. 参考になった(0)
    めいこちゃん on

    仏教は「苦」からの逃れだけど、その教えでは本当は苦からの逃避でしかない・・・中途半端なのです。
    基本は出家だから、でも出家などしたくない。
    やはり、日常、生活にしっかりと具体的に生かせる教えではないと、と思います。
    これからの講義が楽しみです。

    そうですよねーーホログラムの仕組みを知って、ああなるほど〜と思っても、苦から解放されるわけではないもの・・・自己を悟るって、自己って存在を認めないんだから〜、どうなるんでしょうか?

  3. 参考になった(2)

    とてもスッキリしました。 お釈迦さんはよっぽどこの世で生きるのが苦しくて嫌だったんだろうなと思っていましたから。この世は苦とかあたりまえだし、暗いだけでなく、そういう上手く行かないこの世で生きてるから感謝することを覚え、限られた生だから面白かったり誰かを愛おしく思えたりもする、成長もすると思っていました。
    部派仏教や大乗の各宗派も「おたく」なだけで、しかも多くのお寺さんって檀家とか葬式とか御商売してるだけと思っていました。
    ありがとうございます。
    そして明らかに悟っている仏教やキリスト教の覚者が地獄に墜ちているという先生からの驚愕のお話し。
    毎回次元の違うお話しを明晰な論理と霊的な事実から明らかにされて圧巻としか言えません。

    私は自分の為して来たこととあるがままの自分の姿をよく分かっていますから、魂が消滅していても文句がありません。
    残る人生を「よく」周りの人たちと支え合い、自分に出来ることで何方かのお役に立てればそれでいいと覚悟しています。
    その為にも今後もこちらで学ばせていただきます。
    ありがとうございます。

  4. 参考になった(1)
    カタカムナムシ on

    仏教は「この世は苦だ」とか四苦八苦とか暗い即面に着目し、「ワクワク」何ぞは官能であり排除というイメージがありましたが、ゴーダマ・シッダルータこと釈迦牟尼が死の直前に「生きるって楽すぃ〜❣️」と言ってるのが衝撃的でした。

    この世の裏の側面から見ている宗教との事でよくわかりました。

    釈迦牟尼がバラモン教を否定したのに密教はある意味教義がヒンドゥー教といってもいい神様に取り入る宗教だとはびっくりです。

    何よりも小乗仏教と大乗仏教、密教がユダヤ教とキリスト教育とイスラム教くらい違うというのが目からウロコでした。

    笑ったのが仏教は無我を説いているのに禅宗は自己の内観を追求している矛盾した所でした。
    無我ってスピリチュアルで言うところのワンネスなのかっと思った のですが違うんですね。