[ラジオイラン他]イラン国会議長が、テロリズムに対する米の矛盾した対応を非難 〜ISISの空爆は目を逸らせるため〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 オバマ政権が、イラクでテロ組織ISISに対する空爆を許可しましたが、やはりガザから人々の目を逸らせるためのようです。もともとISISは、アメリカの支援を受けている組織なので、本気で空爆をするとは思えません。アメリカのこうした矛盾した行動は、よほどガザでの出来事に困っているためだと思われます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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イラン国会議長が、テロリズムに対する米の矛盾した対応を非難
転載元より抜粋)
fa5f18f8ce605b093b706327013445c8_Lイランのラーリージャーニー国会議長が、テロリズムに対するアメリカのダブルスタンダードな対応を非難しました。

IRIB記者の報告によりますと、ラーリージャーニー議長は10日日曜、国会の公開会議において、「アメリカは、長年にわたってパレスチナにおけるシオニスト政権イスラエルの犯罪行為に目をつぶってきた一方で、今になって世界各国の世論の目をガザ地区から逸らさせるために、イラクでテロ組織・イラクとシャームのイスラム国への攻撃を思いついた」と語っています。

さらに、「シリアで、テロリストがイスラム教徒やキリスト教徒の殺害に手を染めていたとき、アメリカはテロリストに反応を示さなかったか、或いは彼らを何らかの形で支援していた。だが、今では欺瞞的な行動により、イラクの少数派の人々への支援を主張し、航空機でイラクとシャームのイスラム国の拠点を攻撃している」としています。

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著名な俳優がイスラエル批判を理由に出演禁止処分に
転載元)
db404466d55d64b4eee5f24efa2fa603_Lスペインを代表する女優、ペネロペ・クルスとその夫である俳優のハビエル・バルデムが、シオニスト政権イスラエルのガザ攻撃を公然と批判したために、映画制作会社数社のブラックリストに加えられました。

ロイター通信がワシントンから伝えたところによりますと、アカデミー女優のペネロペ・クルスとアカデミー俳優のハビエル・バルデムは、シオニストのガザにおける大量虐殺を批判したため、映画制作会社から出演を禁じられたということです。
この報告によりますと、ハリウッドの関係者は、最近、プライベートな集まりの中で、この夫婦を指して、「イスラエルを公に批判すれば、仕事が見つからなくなる」と語ったということです。
ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムは、これ以前にも、ヨーロッパプレスで公開状を発表し、ガザ封鎖の解除を求めました。
スペインの多数の作家、俳優、監督が署名したこの公開状では、「パレスチナ人に対するシオニストの行動は、ジェノサイドだ」とされています。

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ISを作り、育て、支援している米国はイラクのマリキ政権を倒そうと画策、ISの進撃は米国の思惑
転載元より抜粋)
 アメリカ軍が空爆したというIS(ISIS、ISIL、IEILとも表記される)の後ろ盾になっているのは、アメリカ/NATOやサウジアラビアにほかならない。ISを現場で指揮しているのはアブ・バクル・アル・バグダディ、その指揮官を動かしているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子、その背後にアメリカ/NATOがいる。

 ISはいくつかのグループが集合して編成された武装集団で、その源流は2004年に組織されたアル・カイダ系のAQIだ。


 2009年7月から昨年9月まで駐米イスラエル大使を務めたマイケル・オーレンはエルサレム・ポスト紙のインタビューで、イスラエルは最初からシリアの体制転覆を望み、アル・カイダを支援してシリアのバシャール・アル・アサド体制を倒そうとしてきたと言明した。

 2012年にヨルダン北部に設置された秘密基地でアメリカのCIAや特殊部隊がISの主要メンバーを訓練した可能性は高く、アメリカとISが敵対関係にあるとは言えない。

 そもそも、アル・カイダがアメリカの生み出した戦闘集団。ロビン・クック元英外相も言っているように、アル・カイダ(アラビア語で「ベース/基地」を意味)はCIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル(データベース)。この事実を新聞に書いた翌月、クックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われて死亡している。享年59歳。

 現在、ISに攻撃されている形のノウリ・アル・マリキ政権だが、この政権はイランと親密な関係にあり、アメリカは排除したいと考えていたはず。今年4月の選挙でマリキは勝利しているが、その前月、サウジアラビアやカタールを反政府勢力へ資金を提供していると批判している。アメリカの「友好国」を批判したということは、アメリカへの怒りがそこまで高まっていたことを示している。

 こうした中、ロシアがマリキ政権を支援すると表明、数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機をイラクへ運び込んでいる。

こうした背景を考えると、アメリカがISを本気で叩くとは思えない。

 ジョージ・W・ブッシュ政権にサダム・フセイン体制が破壊された後、事実上、イラクは3分割された。南部はシーア派、中部はスンニ派、そして北部はクルド人。クルド人の居住地域はシリアやトルコへも広がり、油田地帯と重なる。

 このクルド人をイスラエルは支援
してきたが、目的のひとつはイラクを解体して弱体化することにあった。石油利権を睨んでクルド人の国を作ろうと考えているアメリカ人もいるようだが、ISが支配している地域とも重なる。ISはシリアの35%、シリアで石油や天然ガスの採掘できるほとんどの地域を支配したと反シリア政府派は主張しているが、イラクでも油田地帯を押さえている。

 現在でもイスラエルには「大イスラエル」を目指している勢力が存在する。旧約聖書に書かれた「約束の地」、ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域をイスラエルの領土にするというのだが、そうなるとシーア派は追い出されることになるのだろう。シーア派の拠点はイランだ。

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